ヘリシェフ[1](Herishef。または HeryshafHershef。(エジプト語Ḥry-š=f "彼の湖の上にいる者")、[2] ギリシア語ではハルサフェス[1] (Ἁρσαφής。Harsaphes) と書き表される)は、エジプト神話における古来のであって、彼への崇拝はヘラクレオポリス・マグナ(現在の Ihnasiyyah al-Madinah)に集中していた。彼はエジプトの神話ではラーオシリスに同一視された[2]

ヘリシェフ
Heryshaf
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Hr
Z1
S
Z1 N21
f
ルーヴル美術館にあるヘリシェフの銀の像。

第1中間期に、ヘリシェフを信仰する人々が、下エジプトナイル川デルタ地帯)に侵入していたアジア人を武力で従わせ、下エジプトと中エジプト英語版を統一して支配した[3]。このことによってヘリシェフは民族神の地位を得ることとなり、ホルスの形態の一つとみなされた[3]。後に、アメン神が牡羊の姿で表現される時はヘリシェフと同一視されることとなった[4]

ヘリシェフは羊の頭を持つ人間として描かれた[5]。創造と豊穣を司る[6]、水とも関係の深い神である[5]

後にギリシャ人は、この神をヘラクレスと同一視した。[7]

注釈

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  1. ^ a b 『エジプト神話』170頁で確認できる表記。
  2. ^ a b Forty (2001:84).
  3. ^ a b 『エジプト神話』170-171頁。
  4. ^ 『エジプト神話』183頁。
  5. ^ a b 『エジプト神話』171頁。
  6. ^ 『エジプト神話』180頁。
  7. ^ Kodai ejiputojin. David, Ann Rosalie., Kondō, Jirō, 1951-, 近藤, 二郎, 1951-. 筑摩書房. (1986). ISBN 4-480-85307-3. OCLC 673002815. https://www.worldcat.org/oclc/673002815 

参考文献

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※ 以下は翻訳にあたり直接参照していない。