ポダチロシア語: Подать)は、モスクワ・ロシア期のロシアの賦税の一種である。納税者の収入や財産の多寡に関係なく一定額を徴収する、非常に単純な形式の直接税であった[1]

封建制のもとで広く普及し、特にモスクワ・ロシア期には、タャグロ(ru)(Тягло / モスクワ・ロシア期の勤務者以外に課した直接国税[2])と共に国庫の収支に関与した。直接税という意味でポダチという用語が用いられるのは15世紀初頭からである。ただし封建制時代には、ヴォチナ(ru)(Вотчина / 世襲領)とされた地域(聖俗両方を含む)に住む人々はポダチの一部を免除された。 15世紀から17世紀にかけては、ポダチを課す際には特定の課税単位(オブジャ(ru)(耕地の単位[3]、ソハ(ru)(村団を基にした徴税単位[4])、チェヴェルチ(面積を基にした徴税単位[5]))が用いられた。

1718年からはピョートル1世によって導入された、個人を対象とする税制(人頭税)が用いられた。

出典 編集

  1. ^ Райзберг Б. А., Лозовский Л. Ш., Стародубцева Е. Б. ПОДАТЬ // Современный Экономический словарь(2-е изд.): М., 1999.
  2. ^ 井桁貞義『コンサイス露和辞典』p1149
  3. ^ 井桁貞義『コンサイス露和辞典』p568
  4. ^ 井桁貞義『コンサイス露和辞典』p1045
  5. ^ 井桁貞義『コンサイス露和辞典』p1257

参考文献 編集

  • 井桁貞義編 『コンサイス露和辞典』 三省堂、2009年