ポールリードスミス・カスタム

カスタムCustom)は、ポール・リード・スミス(PRS)が製造・販売を行うエレクトリックギター。24フレットモデルの「カスタム24」は同社の設立当初(1985年)から販売されている主力機種で、現在は3種類のモデルがラインナップされている。

ポールリードスミス カスタム
Paul Reed Smith Custom
メーカー/ブランド ポールリードスミス
製造時期 1985年 -
構造
ボディタイプ ソリッド
ペグヘッド角度 不明
スケール長 25インチ
フレット 22フレット(カスタム22)/24フレット(カスタム24)
ネックジョイント セット・ネック
材質
ボディ メイプル(トップ)、マホガニー(バック)
ネック マホガニー
フィンガーボード ローズウッド
ハードウェア
ペグ 自社製造、phase3ペグからはgotoh製
ブリッジ 自社製造
テールピース PRSトレモロ、固定(ストップテイル)
電気系統
ピックアップ ハムバッカー×2
ピックアップ(F) HFS(カスタム24)、ドラゴンII(カスタム22)、59/09(カスタム24、2011年から)、85/15(カスタム24、2015年から)
ピックアップ(R) ヴィンテージ・ベース(カスタム24)、ドラゴンII(カスタム22)、59/09(カスタム24、2011年から)、85/15(カスタム24、2015年から)
コントロール ボリューム×1、トーン×1、5way ロータリースイッチまたは3way トルグ(2010年まで)、5way ブレードスイッチ(2011年から)
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モデル 編集

※以下は全てカタログ上に記載されている情報であるため、プライベート・ストックなどのオーダーメイドや例外などはその限りではない。

二大エレクトリックギターのギブソン・レスポールフェンダー・ストラトキャスターそれぞれの長所を組み合わせたような設計になっている。ほとんどのパーツは独自開発の自社製造であり、PRSトレモロとロッキングチューナーでチューニングが正確で狂いにくくなっている。両モデルはピックアップ、フレット数以外は基本的に同じであるが、ネックのスケールは変わらないため、ピックアップの配置も異なり、ピックアップもそれぞれ違うものが搭載されているため、音色は異なっている。

  • 全てにおける特徴
    • メイプル・トップ/マホガニーバック
    • PRSトレモロブリッジ - シンクロナイズド・トレモロを改良して、PRS独自で開発されたトレモロ・ユニット。PRS社が特許を申請している。
    • ロッキング・チューナー - ペグにキャップが搭載されており、ロック式ナットのように弦を締めて固定する。PRS社が特許を申請している。
    • セットネック。スケールは25インチであり、これはレスポール(24.75インチのミディアムスケール)とストラトキャスター(25.5インチのロングスケール)のスケールの中間になっている。
    • 2010年製造分までのモデルはピックアップ・セレクター - 5ポジション・ロータリーと3-Wayトグル+コイルタップのいずれかを選択可能。
    • 2011年製造分からは5ポジション・ブレードスイッチ仕様になる。
    • バードインレイ - 鳥のシルエットを象ったポジションマーク。
    • 周年記念モデルのバードインレイ - 鳥のシルエットを象ったポジションマークはレギュラーラインのものとは異なる。
    • ピックアップは(一部を除き)同社独自開発のハムバッキング・ピックアップを搭載。
Custom 24
1985年発表。シリーズ中のハイエンドモデル。24フレット。ピックアップは2010年製造分まではHFSトレブルピックアップとヴィンテージ・ベースハムバッカー、2011年製造分からは59/09ピックアップを2基搭載している。2015年製造分からは85/15ピックアップを2基搭載している。
Custom 22
1991年発表の22フレットモデル。ピックアップはドラゴンII・ハムバッカーを2基搭載しており、カスタム24とは異なる音色を出す。P-90タイプのピックアップを搭載したモデルは、セイモア・ダンカン製のものを使用。このモデルに関してはトレモロとストップ・テールピースの2種類が選択可能となる。なお、2009年に一度生産を終了したが、2013年にカタログへ復帰した。2013年以降のピックアップは57/08ピックアップを搭載している。
Custom 22/12
2004年発表。22フレット。リンディ・フレーリン製のシングル・コイルを2基のハムバッカーの間(H-S-H構成)に搭載した12弦ギター。

派生 編集

CE(Classic Electric)
カスタムのボルト・オン・ネックモデル(2009年に生産終了)。22/24フレット。PRS全体のローエンドモデルであるSEとは違い、あくまで「カスタムの廉価版」であることから、カスタムと同じくアメリカの工場で製造が行われていた。カスタムとの違いとしては使用木材(ボディーにアルダーを使用したもの、ネックにメイプルなど様々である)、バードインレイの有無など(但し、バードインレイのついているものもある)。ピックアップはカスタムと同仕様のものを搭載している。
Standard
1985年発表のオールマホガニーボディモデル。22/24フレット。当初は会社名の略称と同じ「PRS」という名前だったが、1987年に現在の名称になった。サテン・ニトロ・フィニッシュという塗装を施したモデル(Standard Satin)も存在する。
Sunburst 22
カスタム22をベースとした機種。塗装が薄い。1957/2008ピックアップを搭載している。
22 Semi-Hollow
セミホロー仕様のCustom 22。トレモロを搭載している。
SE Custom
ローエンドモデル・SEのカスタム仕様。韓国製。

これら以外に過去、カスタムをベースとしたモデルが発売されている。