メトン (Meton) は、の表側にある巨大なクレーターであり、月の北部に位置する。紀元前433年太陰暦閏月の根拠となったメトン周期(月の朔望と季節の一致が循環する周期)を発見した古代ギリシア天文学者メトンにちなんで名づけられた。

メトン
(Meton)
メトンの位置(月の表側)
月面座標 北緯73度48分 東経19度12分 / 北緯73.8度 東経19.2度 / 73.8; 19.2座標: 北緯73度48分 東経19度12分 / 北緯73.8度 東経19.2度 / 73.8; 19.2
直径 130 km
深度 2.6 km
月面余経度 日の出時点で338°
由来 メトン
GPN識別子 3874

メトンは地球から見ると北の縁付近に位置しているため、東西に長い楕円形に見える。メトンの南西にはバローが位置しており、メトンEの南西の周壁と接している。メトンの北東にはバイヨーエウクテモンが、メトンの北西にはスコアズビーが位置しており、メトンの南東にはネイソンが位置している。

メトンの南部には直径77キロメートルのメトンCが、メトンの南東部には直径78キロメートルのメトンDが位置しており、メトンの北西部には直径42キロメートルのメトンEが、南西部には直径51キロメートルのメトンFが位置している。メトンの従属クレーターであるメトンC、メトンD、メトンE、およびメトンFは、メトンと合体して広大な壁平原を形成している。この壁平原の底は溶岩で満たされており、クローバーの葉のような形を作っている。メトンの周壁は従属クレーターによって大きく消失しており、西側と北西側の周壁のみが残存している。

従属クレーター 編集

メトンのごく近くにある小さな無名のクレーターについては、アルファベットを付加することによって識別される。

名称 月面緯度 月面経度 直径
メトンA 北緯 73.3 度 東経 31.3 度 14 km
メトンB 北緯 71.2 度 東経 18.0 度 6 km
メトンC 北緯 70.6 度 東経 19.0 度 77 km
メトンD 北緯 72.2 度 東経 24.7 度 78 km
メトンE 北緯 75.3 度 東経 15.3 度 42 km
メトンF 北緯 72.0 度 東経 14.2 度 51 km
メトンG 北緯 72.9 度 東経 28.4 度 10 km
メトンW 北緯 67.4 度 東経 17.3 度 7 km

外部リンク 編集