ヤーグ
コーニッシュ・ヤーグ(Cornish Yarg)は、牛乳から作るセミハードタイプのチーズであり、イングランドのコーンウォールで作られる[1]。熟成させる前にセイヨウイラクサの葉で包むことで、カビが生え固い外皮になるが食用になる。包んだ葉のすぐ下はクリーミーでソフトになり、中央付近はケアフィリチーズのようなもろく砕けやすい食感になる[2]。
生産 編集
その歴史的な意味合いにもかかわらず、ヤーグはイギリスチーズ復興の時代である1980年代に、伝統的なイギリス植民地様式のチーズを元に作られたものである[3]。
トゥルーロ近郊のペングリープ農場にあるリンハー・デイリーズ・チーズ・カンパニー(Lynher Dairies Cheese Company)のキャサリン・ミード、デーン・ホプキンスらによって作られた。ヤーグ("Yarg")という名称は、1615年のセイヨウイラクサの葉で包むジェルヴァーズ・マーカムのチーズのレシピを屋根裏で見つけ出したアラン・グレイとジェニー・グレイの苗字"Gray"をさかさまに綴ったものである[4]。このオリジナルのレシピは、13世紀に遡ると考えられている[5]。
1984年、グレイ夫妻はこのレシピをマイケル・ホレルとマーガレット・ホレルに売却し、夫妻とともに働いていたミードが販売に向けた開発を始めた。彼女は2001年にペングリープ農場に2つ目の乳製品工場を建設し、2006年にホレル夫妻が引退すると、全ての生産をリンハー・デイリーズに移した[6]。
出典 編集
- ^ “Cornish Yarg has a fluffy textured centre with milky, lactic flavours.” (英語). Neal's Yard Dairy. 2017年11月20日閲覧。
- ^ “British Cheese Board”. Britishcheese.com. 2012年3月20日閲覧。
- ^ Cunynghame, Arthur (2006). The Cheesemonger's Tales. Loose Chippings Books. pp. 51. ISBN 978-0-9554217-0-9
- ^ “Yarg: The Cornish cheese that's conquered America” (英語). The Independent. (2014年8月5日) 2017年11月20日閲覧。
- ^ Hart, Anna (2014年8月5日). “Yarg: The Cornish cheese that's conquered America”. The Independent 2014年8月7日閲覧。
- ^ “Cheese, Please - the Lynher Dairies, famous for its production of Cornish Yarg” (英語). Cornwall Life 2017年11月20日閲覧。