ライン川右岸線(ラインがわうがんせん、ドイツ語: Rechte Rheinstrecke)はノルトライン=ヴェストファーレン州ミュールハイム市ラインラント=プファルツ州コブレンツ市を結ぶ鉄道路線である。この路線はライン川の右の江岸で続く複線鉄道で、全区間は電化されている。

ライン川右岸線
基本情報
ドイツの旗 ドイツ
所在地 ノルトライン=ヴェストファーレン州
ラインラント=プファルツ州
ヘッセン州
起点 トロイスドル駅
路線記号 2324
路線番号 465(ケルン - コブレンツ)
全通 1871年3月1日
所有者 ドイツ鉄道
運営者 ドイツ鉄道
路線諸元
路線距離 179 km
軌間 1435 mm(標準軌
複線区間 全区間
電化区間 全区間
電化方式 15000 V/16.7 Hz 交流
架空電車線方式
最高速度 140 km/h
テンプレートを表示
停車場・施設・接続路線
xABZg+r
Strecke vom Rhein-Ruhr-Hafen
DST
0.2 Mühlheim (Ruhr)-Speldorf
LSTR
eBHF
38.8 Richrath
LSTR
BHF
48.1 Opladen
LSTR
S+BHF
60.8 Köln-Mülheim
LSTR
eBHF
68.5 Gremberg
STR+l ABZgr
STR ABZg+l STR+l
ケルン - ギーセン線
STR BST BST
Köln Steinstr. Abzw. (Beginn SPS)
BST STR STR
70.1 Gremberg Süd (Abzw.)
STR STR BHF
71.3 Porz (Rhein)
STR ABZg+l KRZu
Flughafenschleife (Fernverkehr)
STR STR ABZg+l
Flughafenschleife (S-Bahn)
eDST STR BHF
73.9 Porz-Wann
STR BST STR
Porz-Wahn Süd (Abzw.)
SKRZ-Au SKRZ-Au SKRZ-Au
A 59
eBST STR HST
78.4 Spich
eKRZo eKRZo eKRZo
Kleinbahn Siegburg–Zündorf
STR tSTRa STR
トロイスドルフトンネル (627 m)
ABZgl tKRZ ABZg+r
ABZg+l tKRZ ABZgr
S+BHF tSTRe S+BHF
81.2 トロイスドルフ
STR STR ABZl+xl
ジーク線
eABZgl STRl+xr xKRZ
K-RM高速線
eABZg+l exKRZ exSTRr
ジークブルク連結線
BHF exSBHF
82.8 フリードリヒ=ヴィルヘルムス=ヒュッテ
hKRZWae exhKRZWae
ジーク川
SKRZ-Ao exSKRZ-Ao
アウトバーン560号
BHF exSBHF
85.4 メンデン (ラインラント)
SKRZ-Ao exSKRZ-Ao
アウトバーン59号
mKRZu xmTHSTu
ボン・シュタットバーン
BHF exSBHF
90.3 ボン・ボイエル
STR exSTR KDSTa
ボン・ボイエル産業団地
ABZg+l xKRZ ABZlr
ハングラー方面
mKRZo xmKRZo
七山線
STR exSHST
ボン・ラーマースドルフ (計画中)
mKRZu xmKRZu
ボン・シュタットバーン
eABZg+r exSTR
ボン・オーバーカッセル連絡船連係
BHF exSBHF
93.9 ボン・オーバーカッセル
STRl xABZg+r
Sバーン線路建設予定
BHF
96.6 ニーダードレンドルフ
mKRZu
七山線
BHF
98.6 コェニクスヴィンター
BHF
101.3 ロェンドルフ
HST
103.4 バト=ホネフ (ライン) 旧普通駅
STR+GRZq
NRW / RP
BHF
107.6 ウンケル
eABZgl exSTR+r
HST exTUNNEL1
110.3 エアペル (ライン)
exhKRZWaeq eKRZu exSTRr
旧ルデンドルフ橋
ABZgr
カスバッハ谷線 カーレンボーン方面
BHF
113.3 リンツ (ライン)
HST
115.8 ロイプスドルフ (ライン)
BHF
120.0 バト=ホェニンゲン
BHF
123.2 ラインブロール
HST
129.5 ロイテスドルフ (ライン)
eBHF
133.4 ファー=イルリヒ
ABZg+l
ラッセルシュタイン連結線
BHF
135.8 ノイヴィード
hKRZWaeq ABZgr+xr
ウルミツ鉄橋
BHF
141.2 エンガース
eABZgl
旧ブレクスバッハ谷線 (ジアースハーン方面)
eHST
ベンドルフ (計画中)
DST
143.8 ベンドルフ (ライン)
BHF
146.7 ヴァレンダー
BHF
151.2 コブレンツ・エーレンブライトシタイン
exhKRZWaeq eABZgr+r
プファフェンドルフ橋 (一般道路)
ABZgl STR+r
コブレンツ・プファフェンドルフ分岐点
STR TUNNEL1
hKRZWaeq KRZu ABZr+r
ホーヒハイム鐵橋
KMW
154.7 路線記号交代 (2324↔︎3507)
BHF BHF
156.6 ニーダーラーンシュタイン
ABZg+l ABZlr
ナッサウ・ライン鉄道ラーン谷線
  • 出典: ドイツ鉄道地図[1]

概要

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コブレンツ都市圏の鉄道網

ライン川右岸線は旅客運送ではケルン中央駅からジーク線と、貨物運送ではケルン・カルク北駅からトロイスドルフ - ミュルハイム・シュペルドルフ間と連結されている。グレンベルク南の分岐点からトロイスドルフ駅までは六つの線路が構成される。

ノイヴィードとニーダーラーンシュタインで列車が連結線を通じてライン川左岸線と接続し、コブレンツ中央駅に至るのが可能である。ラーンシュタインとリュデスハイムの間に二つのトンネルがあり、その中の一つがローレライトンネルと知られている。

歴史

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1844年ドイツ市長はすでにドイツ - リューデスハイム - ヴィースバーデン間鉄道建設を提案した。ノイヴィート市では鉄道建設の熱望があったが、プロイセン政府は戦略的、経済的な理由で建設を保留した。一方ナッサウ公国の内部には鉄道の経済的な利得が優勢であった。

1866年プロイセン王国がナッサウ公国を併合した後、ライン川地域の状況は完全に変わった。ライン地方鉄道会社(Rheinische Eisenbahn-Gesellschaft、RhE)はすぐ右岸線の延伸に関する許可を取った。本来の計画は延長線はジークブルクで接続することだった。しかしエミル・ランゲンが本線はメンデンを経由しジーク川を渡ってジーク線と接続するという計画を実現した。1871年本線はトロイスドルフまで延伸され、全通になった。

2002年末までケルン-ライン=マイン高速線の工事のためトロイスドルフ駅が改築された。そしてケルン-トロイスドルフ間の一部分は高速列車走行のため改良された。

  • 1869年10月27日; ニーダーラーンシュタイン - ノイヴィード間開通。
  • 1870年7月11日; ノイヴィード - オーバーカッセル間開通。
  • 1871年3月1日; オーバーカッセル - トロイスドルフ間開通。
  • 1918年8月15日; ノイヴィート - コブレンツ線の開通と共にクロンプリンツ=ヴィルヘルム橋が完工される。

運行形態

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ウンケル駅北側の貨物列車
 
ボン・ボイエル駅舎

遠距離輸送

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ケルンを出発するライン=マイン方面ICとICE列車はほとんどライン川左岸線或はケルン・ライン=マイン高速線を経由する。ライン川左岸線が封鎖される場合、遠距離列車はこの路線を経由する。その時ボン・ボイエル駅はボン中央駅の役割を果たす。

地域輸送

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ケルン - エンガース間はライン=ジーク運輸連合(Verkehrsverbund Rhein-Sieg, VRS)の運賃システムの適用区域である[2]。ウンケル - コブレンツ間はライン=モゼル運輸連合(Verkehrsverbund Rhein-Mosel, VRM)の領域にあり、VRSの一部と重なっている[3]

  • 快速列車(RE 8); モェンヒェングラートバッハ中央駅 - ライト中央駅 - ゲレヴェンブロイヒ - ケルン中央駅 - ケルン=ボン空港 - トロイスドルフ - ボン・オーバーカッセル - ウンケル - ノイヴィート - コブレンツ・エーレンブライトシタイン - コブレンツ中央駅。60分間隔。使用車両はDB425形電車
  • 普通列車(RB 27); モェンヒェングラートバッハ中央駅 - ライト中央駅 - ゲレヴェンブロイヒ - ケルン中央駅 - ケルン=ボン空港 - トロイスドルフ - ボン・オーバーカッセル - ウンケル - ノイヴィート - コブレンツ市内 - コブレンツ中央駅。60分間隔。使用車両はDB143形電気機関車と制御装置付きの二階建て客車或はDB425形電車。
  • 普通列車(RB 28); ノイヴィート - エンガース - ヴァレンダー - エーレンブライトシタイン - ニーダーラーンシュタイン。60分間隔[4]

参考文献

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  • Konrad Fuchs: Eisenbahnprojekte und Eisenbahnbau am Mittelrhein. In: Nassauische Annalen 67 (1956), S. 158–202. (ドイツ語)
  • Udo Kandler: Die rechte Rheinstrecke. Eisenbahn-Journal Sonderausgabe III/92, Hermann Merker Verlag, 1992. ISSN 0720-051X (ドイツ語)
  • Joachim Seyferth: Die Rechte Rheinstrecke. Eigenverlag, SCHIENE-Photo Band 4, Wiesbaden 1995, ISBN 3-926669-04-7. (ドイツ語)

脚注

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  1. ^ (ドイツ語) Eisenbahnatlas Deutschland (9th ed.). Aachen: Schweers+Wall. (2014). ISBN 978-3-89494-145-1 
  2. ^ Schienen- und Busnetzpläne: Liniennetzpläne zum Downloaden”. vrs.de. VRS. 2021年5月31日閲覧。鉄道路線図はダウンロード可能。
  3. ^ VRM-Schienennetzplan”. vrminfo.de. Verkehrsverbund Rhein-Mosel GmbH. 2021年5月31日閲覧。鉄道路線図はダウンロード可能。
  4. ^ Elektronisches Kursbuch” (ドイツ語). bahn.de. Deutsche Bahn AG. 2022年6月12日閲覧。