ンシビディ文字(ンシビディもじ、Nsibidi)は、ナイジェリア南部で使われる表意文字、またはシンボル体系。秘密結社専用に用いられる。

MacGregorの報告に見えるンシビディ文字の例

概要 編集

ンシビディ文字はナイジェリアのイボ語エフィク語エコイ語英語版などさまざまな言語を用いる社会で用いられている。文字は入れ墨にしたり、壁にチョークで書いたり、ヒョウタンに焼きごてで書いたりする。かつては布に刺繍することもあった。文字は垂直・水平・斜めのいずれも方向にも書かれる[1]

文字の数ははっきりしない。数千の文字があるというが、記録されているのは500あまりである[2]

ンシビディ文字の起源は明らかではないが、少なくとも数百年の歴史がある[2]

ひとつの文字が複数の意味を表したり、逆に複数の文字が同じ意味を表したりする[1]

ンシビディ文字の存在は、1904年にT.D. Maxwellによってはじめて外部に伝えられ、1905年に24文字が報告された。その後、1909年にJ.K. MacGregorが98文字を、1911年にE. Dayrellが363文字を報告した[1]

その他 編集

映画『ブラックパンサー』に登場するワカンダの文字はンシビディ文字を元にしている[3]

脚注 編集

外部リンク 編集