中野本町の家

東京都中野区にあった住宅

中野本町の家(なかのほんちょうのいえ、英語: The White U House)は、建築家伊東豊雄によって1976年東京都中野区に設計された建物である。1997年に建物は解体された[1]。「White U」 (ホワイト・ユー) とも呼ばれた[2]

中野本町の家
中野本町の家の位置(東京都区部内)
中野本町の家
情報
設計者 伊東豊雄
状態 解体
着工 1976年
解体 1997年
所在地 東京都中野区本町3-14-26
座標 北緯35度41分42秒 東経139度40分32秒 / 北緯35.69512度 東経139.67558度 / 35.69512; 139.67558座標: 北緯35度41分42秒 東経139度40分32秒 / 北緯35.69512度 東経139.67558度 / 35.69512; 139.67558
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伊東は夫を亡くした姉のために、この家を設計した[1][2]

この家は伊東の最も代表的なプロジェクトの一つである[3]

概要

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1976年に建てられた建物の形は馬蹄形で、U字型の端に個室が置かれていた[4]。白い壁のカーブした部分には、椅子が一脚置かれているだけであった[5]。外壁はコンクリートで、真ん中には外界から遮断された中庭があった[4]

住人は伊東の姉とその娘2人の3人。20年間この家に住み、その後はそれぞれの人生を歩むために、1997年に家を取り壊した[4]。そして家についての思いを『中野本町の家』として1998年に出版した[6]

この家については多くの建築雑誌等に取り上げられ、時代を象徴する建物として紹介された[5][7]。また解体された後も、その住宅としての意味が論じられている[8][9][10]

脚注

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  1. ^ a b White U House / Toyo Ito ⋆ ArchEyes” (英語). ArchEyes (2016年2月13日). 2019年3月13日閲覧。
  2. ^ a b 伊東豊雄(建築家) 私の履歴書(11)中野本町の家”. 日本経済新聞 (2023年7月12日). 2023年7月31日閲覧。
  3. ^ Monchaux, Thomas de (2013年3月29日). “Toyo Ito's Pritzker Win” (英語). ISSN 0028-792X. https://www.newyorker.com/culture/culture-desk/toyo-itos-pritzker-win 2019年3月13日閲覧。 
  4. ^ a b c 植田実「芸術工学会第5回秋季大会記録 シンポジウム「デザインのモダニズムとは何か」」『芸術工学会誌』第16号、1998年4月、9-10頁。 
  5. ^ a b ダグラス・デービス「注目を浴びる日本建築界の「新しい波」」『リーダーズダイジェスト』第40巻第12号、1985年12月、57-58頁。 
  6. ^ BOOK STATION 短評4題」『建築と社会』第79巻第8号、1998年8月、58頁。 
  7. ^ 作品集によせて あとがき」『Structure : Journal of Japan structural Consultants Association』第45号、1993年1月、58頁。 
  8. ^ 田中純「建築の哀悼劇--ヴァ-チュアル・ハウスをめぐって」『10+1』第13号、1998年5月、100-101頁。 
  9. ^ 青木淳「つくることの対象化--現代住宅建築論序」『10+1』第18号、1999年9月、58頁。 
  10. ^ 竹原義二「日本近代住宅の変遷--21世紀の建築家は何をめざしたか」『建築とまちづくり』第283号、2000年12月、15頁。 

参考文献

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  • 後藤暢子ほか『中野本町の家』住まいの図書館出版局、1998.1 ISBN 4-7952-2134-0