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二つのJ(ふたつのジェー)は、内村鑑三の思想のひとつであり、内村が信仰する「Jesus」すなわちイエス・キリストと「Japan」すなわち日本の二つのことを指す[1]キリスト教無教会主義は、この思想のもと内村が形成したものである[2]

内村鑑三は、アメリカのアマスト大学の卒業後、ハートフォード神学校[3]に入学する。しかし、伝道事業が職業と化していたことなどからくるアメリカのキリスト教への失望と、不眠症の悪化により退学。日本へと帰国することとなる[4]。また、内村がキリスト教に回心したことは、日本に対してうしろめたいことであり、日本に対しても配慮した形のキリスト教への考えを作り上げる必要があった。そのため、内村が元々持っていた日本への愛国心とアメリカのキリスト教ではないキリスト教そのものへの信仰をあわせて、「二つのJ」を信仰するようになった[2]

内村の墓碑

内村の墓碑に掲げられている、次の言葉の信念にも関連するという憶測がある[5]

I for Japan;
Japan for the World;
The World for Christ;
And All for God. — 内村鑑三、鈴木 40ページ

脚注編集

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  1. ^ 亀井 61ページ
  2. ^ a b 鈴木 119ページ
  3. ^ 「ハートフォード神学校」の表記は鈴木 38ページ、亀井 56ページ、丸谷 44ページなどによる。小原 144ページでは、「神学校」という表記ではなくあえて「ハートフォード神学大学」という表記を用いている。
  4. ^ 亀井 57ページ
  5. ^ 亀井 62ページ

参考文献編集

  • 亀井俊介『内村鑑三 明治精神の道標』中央公論社中公新書〉、1977年。
  • 鈴木範久『内村鑑三』岩波書店岩波新書〉、1984年。ISBN 9784004202875
  • 小原信『近代日本とキリスト教の光源を見つめて 内村鑑三の生涯』PHP研究所、1992年。ISBN 9784569534671
  • 丸谷嘉徳『内村鑑三研究』日本文学館、2004年。ISBN 9784776501831