伊佐と雪』(いさとせつ)は友谷蒼・著、三日月かける・画のライトノベル作品。ソフトバンククリエイティブGA文庫刊。全5巻。

男性向け作品が多いGA文庫の中で少女小説と言える数少ない作品の一つ。 しかし女性読者の知名度が低いためか、読者層は男性が多い。

ストーリー 編集

修験者を志す高校生、袴田幸太朗が幽霊に育てられた少年「伊佐」と雪女の息子「雪」やその仲間とともに様々な騒動に巻き込まれていくハートフル当世妖怪奇譚。大半が一話完結モノ。

メインキャラクター 編集

袴田 幸太朗(はかまだ こうたろう)
修験者を志す男子高校生。寺の住職である祖父に勧められ、伊佐たちとともに暮らし始める。料理上手。妖怪に対する考え方が伊佐や雪と出会ったことで大きく変わった。外出する際はたいてい時代錯誤な黒い外套を着ている。見た目は強面で身長も高く、周囲に怖がられることが多いが、性格は正義感が強く優しい。しかし空回りしがち。誕生日は不明だが山羊座ということは分かっている。
慈徳院 伊佐(じとくいん いさ)
幽霊に育てられたという少年。推定800歳以上。優しそうな風貌で性格も温厚だが、格闘や剣術などもたけている。自分の存在に疑問をもっている。雪とは昔からのつきあい。一人称は「僕」。料理はできるにはできるが、袴田ほどではない。食事に関しては小食であまり食べられない。たいていの人間にはですます口調だが、親しい者にはタメ語で話す。
白方 雪(しらかた せつ)
雪女の息子。推定780歳以上。肌が白く、眉目秀麗。性格は冷ややかで短気。そばに近づくと寒い。キレやすくてすぐ怒鳴るが、意外に面倒見が良い。一人称は「俺」。料理は火が扱えず(火に触れると溶ける。何日か経つと回復するが)、食材がなんであろうと刺身しか作れない。食事に関してはものすごく大食らい。いつも薄着で常に扇子を持ち歩いている。「雪野」という母と「夕貴」という姉がいる。
豪姫(ごうひめ)
通称ヒメ。霊鳥。鳥の姿にも人間の女性の姿にもなれる。ドレスやゴシックロリータなどが好き。正義感が強いが、常識が欠けている。女の子を見るとドレスやゴシックロリータ風の服を着させたくてしょうがない。年齢不詳。一人称は「私(わたくし)」。
玄太郎(げんたろう)
の妖怪。見た目は幼い男の子だが、少なくとも袴田よりは年上で、伊佐や雪よりは年下。最初の頃は袴田を嫌っていたが、袴田の料理を好きになり、それがきっかけで懐く。食事に関しては雪なみに大食らい。しかしイカは嫌い。一人称は「僕」。

既刊一覧 編集

  1. 伊佐と雪 〜やさしいよる〜 2006年4月28日初版 ISBN 9784797335804
  2. 伊佐と雪 〜いとけしゆうぐれ〜 2006年9月30日初版 ISBN 9784797337167
  3. 伊佐と雪 〜おだけしあした〜 2007年4月30日初版 ISBN 9784797340570
  4. 伊佐と雪 〜たましいのゆくところ〜 2007年11月30日初版 ISBN 9784797345339
  5. 伊佐と雪 〜なつかしいあさ〜 2008年10月31日初版 ISBN 9784797349252

外部リンク 編集