前田本源氏物語
加賀藩の藩主であった前田家の所蔵であった源氏物語の写本
前田本源氏物語(まえだほんげんじものがたり)は、加賀藩の藩主であった前田家の所蔵であった源氏物語の写本をいう。前田家本とも、また前田家の文庫を「尊経閣文庫」と呼ぶことから尊経閣文庫本と呼ばれることもある。
概要
編集加賀藩藩主前田家は青表紙本の原本とされる藤原定家自筆本をはじめとして多くの『源氏物語』の写本を所有しており、それらはもともと別々に書写され、別々に伝来してきたものであるが、すべて「前田本」と呼ばれることがある。明治時代以降多くの大名の蔵書が散逸した中で、前田家では比較的早い時期からその蔵書を一括して「尊経閣文庫」として管理することとしたため、現在でもこれらはすべて散逸することなく、尊経閣文庫において管理されている
前田本とされる諸写本
編集「前田本源氏物語」と呼ばれる主な写本には以下のようなものがある。
脚注
編集- ^ 池田亀鑑 定家自筆本『源氏物語大成 研究編』中央公論社、1956年、p. 65。
- ^ 大津有一「諸本解題 前田家蔵定家筆源氏物語」池田亀鑑編『源氏物語事典 下巻』東京堂出版、1960年、p. 145。
- ^ 池田亀鑑「重要諸本の解説 前田家蔵椎本巻」『源氏物語大成 研究編』中央公論社、1956年、p. 271。
- ^ 大津有一「諸本解題 前田家蔵伝為氏筆椎本巻」池田亀鑑編『源氏物語事典 下巻』東京堂出版、1960年、p. 145。
- ^ 池田亀鑑「重要諸本の解説 前田家蔵伝為家筆源氏物語」『源氏物語大成 研究編』中央公論社、1956年、p. 260。
- ^ 大津有一「諸本解題 前田家蔵伝為家筆源氏物語」池田亀鑑編『源氏物語事典 下巻』東京堂出版、1960年、p. 145。
- ^ 池田亀鑑「重要諸本の解説 前田家蔵伝国冬慈寛等筆源氏物語」『源氏物語大成 研究編』中央公論社、1956年、p. 260。
- ^ 大津有一「諸本解題 前田家蔵伝国冬慈寛等筆源氏物語」池田亀鑑編『源氏物語事典 下巻』東京堂出版、1960年、p. 145。
- ^ 池田亀鑑「重要諸本の解説 前田家蔵山科言経筆源氏物語」『源氏物語大成 研究編』中央公論社、1956年、pp.. 248-249。
- ^ 大津有一「諸本解題 前田家蔵山科言経筆源氏物語」池田亀鑑編『源氏物語事典 下巻』東京堂出版、1960年、p. 145。