副腎機能低下症
副腎機能低下症(Adrenopause)とは、副腎の網状帯から分泌されるデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)やデヒドロエピアンドロステロン硫酸(DHEA-S)等の副腎性アンドロゲンが加齢と共に減少する事である[2][3]。副腎のアンドロゲン濃度は、7~8歳頃から増加し始め(副腎皮質性思春期徴候)、成人初期の20~25歳頃にピークを迎え、その後は年率約2%で減少し、最終的には80歳までに若年層の10~20%のレベルにまで低下する[2][1]。副腎のアンドロゲン分泌細胞のアポトーシスが進行し、網状体が退縮する事により発症する[2][3]。男性更年期障害や女性の閉経と同様に、加齢に伴い性腺からの性ホルモンの分泌が急激に、または徐々に減少することが原因となる[4]。
必要であれば、DHEA製剤プラステロンの形で副腎アンドロゲンを補う事が出来る[2]。幾つかの臨床研究では、高齢者や副腎不全の患者にDHEAを補充する事で効果があるとされている[2]。
出典
編集- ^ a b Mark A. Sperling (10 April 2014). Pediatric Endocrinology E-Book. Elsevier Health Sciences. pp. 485–. ISBN 978-1-4557-5973-6
- ^ a b c d e J. Larry Jameson; Leslie J. De Groot (25 February 2015). Endocrinology: Adult and Pediatric E-Book. Elsevier Health Sciences. pp. 1838–. ISBN 978-0-323-32195-2
- ^ a b “Adrenopause - does it really exist?”. Prz Menopauzalny 16 (2): 57–60. (June 2017). doi:10.5114/pm.2017.68593. PMC 5509973. PMID 28721131 .
- ^ Shlomo Melmed; Kenneth S. Polonsky; P. Reed Larsen; Henry M. Kronenberg (11 November 2015). Williams Textbook of Endocrinology E-Book. Elsevier Health Sciences. pp. 1237–. ISBN 978-0-323-34157-8