勝川春山

?-1841, 江戸時代後期の浮世絵師。本姓は大関、俗名は文吉。

勝川 春山(かつかわ しゅんざん、生年不詳 - 天保12年4月7日〈1841年5月27日〉)とは、江戸時代浮世絵師

「太々講二見ヶ浦詣」 3枚続の内。春山画。ブルックリン美術館蔵。

来歴 編集

勝川春章の門人とされるが、実際には春章門下の勝川春英に絵の教えを受けたという。本姓は大関、俗名文吉。勝川を称して天明から寛政にかけて美人画などの錦絵を残した。春山の描く長身の美人画には春章の作風などとは異なり、鳥居清長の影響が強く見られる。一時期、寿香亭吉信の門人となり泉昌有と称したが、のちにまた春山の名に戻っている。

作品 編集

 
大黒天と白ねずみ」 寛政4年(1792年)の絵暦。春山画。アムステルダム国立美術館蔵。
 
「風流女十徳」 下絵、天明頃。春山画。
  • 「海道名物志」
  • 「淀川堤八幡参りの図」 大判錦絵3枚続
  • 金竜山仁王門」 大判錦絵3枚続 国立国会図書館所蔵[1]
  • 「太々講二見ケ浦詣」 大判錦絵3枚続 東京国立博物館所蔵
  • 「大川端夜景」 大判錦絵3枚続 東京国立博物館所蔵
  • 「景清牢破り」 大判 東京国立博物館所蔵
  • 「碁盤忠信」 大判 東京国立博物館所蔵
  • 「浅草寺」 竪大判3枚続 島根県立美術館所蔵
  • 「雛形若菜の初模様・あふきや内春日野」 大判 シカゴ美術館所蔵

脚注 編集

  1. ^ 金竜山仁王門”. 国立国会図書館. 2015年6月閲覧。

参考文献 編集

  • 藤懸静也 『増訂浮世絵』 雄山閣、1946年 ※近代デジタルライブラリーに本文あり。138頁、105コマ目。
  • 木村捨三 「勝川春山の代々」 『浮世絵芸術』(第二号) 日本浮世絵協会、1963年[1]
  • 日本浮世絵協会編 『原色浮世絵大百科事典』(第2巻) 大修館書店、1982年
  • 田中達也 「泉守一(寿香亭目吉)(Ⅱ)」 『麻布美術館だより』第11号 麻布美術館、1986年

関連項目 編集