十二ホウ化スカンジウム
十二ホウ化スカンジウム(Scandium dodecaboride, ScB12)は、耐火性のホウ化金属の一つ。
十二ホウ化スカンジウム | |
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十二ホウ化スカンジウム | |
特性 | |
化学式 | ScB12 |
モル質量 | 174.69 g/mol |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
合成
編集ScB12は、粉末のホウ素と粉末の酸化スカンジウム(III)を7:1の比率で混合し、プラズマトーチで2500℃に加熱、そして冷水で焼入れし、濃塩酸で洗浄することで得られる[1]。
結晶学
編集当初、ScB12は立方晶系構造を持つことが報告されたが[2]、その後の研究で正方晶系(a=522pm, c=735pmの単位格子)であることが明らかになった[1]。最近では立方晶系構造が存在していることが分かったが、それには安定化が必要とされる[3]。
脚注
編集- ^ a b Matkovich, V.I.; J Economy, R F Giese Jr, R Barrett (1965). “The structure of metallic dodecaborides”. Acta Cryst. 19: 1056-1058. doi:10.1107/S0365110X65004954. オリジナルの2014年12月22日時点におけるアーカイブ。 2008年8月28日閲覧。.
- ^ Przybylska, Maria; Allan H. Reddoch, George J. Ritter (1963). “The Preparation and Structure of Lutetium Diboride, Scandium Dodecaboride and Lutetium Antimonide”. J. Am. Chem. Soc 85 (4): 407-411. doi:10.1021/ja00887a008.
- ^ Paderno, Y.; N. Shitsevalova (1995). “Stabilization of cubic scandium dodecaboride”. Journal of Alloys and Compounds 219 (1-2): 119-123. doi:10.1016/0925-8388(94)05048-1.