卑しき天使(いやしきてんし)は、神曲に登場する光を失った天使達。懐疑派の天使とも呼ばれる。

アケロン川と地獄の第一圏辺獄(リンボ)の狭間には、 善行も悪行もせずに死んだ者達が、天国にも地獄にも行けずに暮らしている。 この中に卑しき天使が混じっているという。

卑しき天使は、魔王が神に背いて反乱を起こしたとき、 神にも魔王にも加担せずに反乱の動向を窺っていたため、 天使としての栄光を失い、また悪魔にもなれず、 中途半端な存在になってしまった者達とされる。


神曲第1部の地獄篇、第3歌にてウェルギルウスが解説している。

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参考文献 編集