古澤 満(ふるさわ みつる、1932年9月18日 - )は、日本の進化学者、実業家。ネオ・モルガン研究所(現ちとせ研究所)創業者。「不均衡進化理論」の提唱で知られる。父は旧制神戸医科大学名誉教授の古澤一夫。

経歴

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  • 1932年 生まれ。大阪府立佐野高等学校金沢大学理学部生物学科卒業、大阪市立大学大学院理学研究科中途退学、大阪市立大学理学部助手(後に助教授)。
  • 1967年 理学博士(大阪市立大学)。論文名は「マウス赤血球及びエールリッヒ腹水癌細胞膜の抗原性」。
  • 1983年 大阪市立大学を退職、第一製薬中央研究所分子生物研究室室長。
  • 1987年 新技術事業団(現科学技術振興機構)・創造科学(ERATO)「古澤発生遺伝子プロジェクト」総括責任者(~1992年)。
  • 1989年 第一製薬取締役
  • 1992年 不均衡進化理論を発表する(M.Furusawa and H.Doi,J.Theor.Biol.157(1992),127)。
  • 2002年 ネオ・モルガン研究所設立(2015年にちとせ研究所に社名変更)。

不均衡進化理論

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2本の鎖から成り立っているDNAに複製が発生したときに、それぞれの鎖から各1本ずつ、合計2本の複製DNAが発生する。不均衡進化理論は、この2本のDNA変異率が異なる。つまり、1本の複製DNAはオリジナルのDNAに忠実に複製されるが、もう一本の複製DNAは変異が生じやすい事に注目し、この変異が生じやすい複製DNAにより多様な遺伝子が発生し、生物進化に繋がったと主張する理論である。

受賞

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著書

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  • 不均衡進化論 (筑摩選書:筑摩書房)2010年

リンク

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