嘘好き
ルキアノスの詩
『嘘好き』(うそずき、ギリシア語: Φιλοψευδὴς ἢ Ἀπιστῶν)は、古代シリア[1]の風刺作家ルキアノスによる枠物語である。古代ギリシア語のアッティカ方言で書かれている。主な内容は、超自然現象を信じる人々を揶揄する風刺である[2]。この中には、ゲーテの詩『魔法使いの弟子』の元となった話の、知られている中で最も古いバージョンが収録されている[3]。
あらすじ
編集テュキアデスという若者が友人のフィロクレスに「なぜ多くの人は嘘を好むのか」と尋ねる。短い議論の後、テュキアデスは、別の友人レオンティコスに会うために、エウクラテスという年老いた友人を訪ねたときのことを話す。エウクラテスの家には、急病になったエウクラテスを見舞う大勢の客が来ていた。エウクラテスの病気を治すために行っている民間療法は効かないとテュキアデスが指摘すると、来客たちは彼を笑った。そして、来客たちは様々な迷信の正当性をテュキアデスに説明しようとするが、話が進むにつれて、次第に荒唐無稽になっていった。
日本語訳
編集脚注
編集- ^ Richter, Daniel S. (2017). “Chapter 21: Lucian of Samosata”. In Richter, Daniel S.; Johnson, William A.. The Oxford Handbook of the Second Sophistic. 1. Oxford, England: Oxford University Press. p. 328-329. doi:10.1093/oxfordhb/9780199837472.013.26. ISBN 978-0-19-983747-2
- ^ Harmon, A. M. (January 1921). Lucian, Volume III: The Dead Come to Life or The Fisherman. The Double Indictment or Trials by Jury. On Sacrifices. The Ignorant Book Collector. The Dream or Lucian's Career. The Parasite. The Lover of Lies. The Judgement of the Goddesses. On Salaried Posts in Great Houses. Cambridge, Massachusetts: Harvard University Press. p. 319. ISBN 9780674991446
- ^ George Luck "Witches and Sorcerers in Classical Literature", p. 141, Witchcraft and Magic in Europe: Ancient Greece And Rome edited by Bengt Ankarloo and Stuart Clark ISBN 0-8122-1705-5
関連項目
編集- 『本当の話』
外部リンク
編集- The Lover of Lies, English translation by H. W. Fowler and F. G. Fowler