圧密(あつみつ、英語: consolidation)とは、粘土地盤の上に荷重がかかることによって間隙水がしぼり出され、時間の経過とともに土の体積が収縮(地盤沈下)していく現象をいう。

圧密された土は、ロスコー面上の応力径路を通り限界状態に至る

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次のようなプロセスをたどる。

  1. 載荷(荷重p)の瞬間、間隙水圧の上昇分Δuは一旦、pそのものとなる。
  2. 時間の経過とともに、有効応力σ'に負担されていき、σ'>0、Δu<pとなる。その間、間隙水は排水され、そのぶん体積が収縮していく。
  3. 最終的に、pのすべてをσ'が転換されることになり、そこで圧密は止まる。

この現象は、「ばねで支えられ、孔のあいたピストンで、容器に入った水を押す」というモデルでよく表現される。

盛土や構造物などの荷重により、地盤が圧密を受けて生じる圧蜜沈下[1]は、しばしば不等沈下の原因となり、軟弱地盤を利用する際に重大な問題として直面する。

上載荷重によるものの他にも、

  • 沈殿による圧密
  • 地下水くみ上げによる圧密

がある。

脚注 編集

  1. ^ 圧密沈下『新版 2級土木施工管理技士 受験用図解テキスト5 用語集』p27 土木施工管理技士テキスト編集委員会編 1987年

関連項目 編集

外部リンク 編集