地震酔い

地震でもないのに揺れているような感覚に陥る症状

地震後めまい症候群(じしんごめまいしょうこうぐん、英語: post earthquake dizziness syndrome 略称: PEDS)、通称地震酔い(じしんよい)は、地震でもないのに揺れているような感覚に陥る、乗り物酔いに類似する症状である[1][2][3]

地震発生後に感じる視覚情報と平衡感覚とのズレや、余震に対するストレスが原因で、めまい、ふらつきなどの症状が出る[2]

2011年3月11日に起きた東北地方太平洋沖地震熊本地震 (2016年)[4]の後に多発した。専門家はその原因として、首都圏の高層ビル等で長周期地震動による揺れが起きたことや[3]、揺れが長時間続いたこと[5]、余震が長期にわたったこと[6]を挙げている。

2016年の熊本地震でも発生が報告された[7]

鑑別疾患 編集

脚注 編集

  1. ^ 野村泰之、戸井輝夫「地震後めまい症候群」『Equilibrium Research』第73巻第3号、日本めまい平衡医学会、2014年、167-173頁、doi:10.3757/jser.73.167ISSN 0385-5716NAID 130004679410 
  2. ^ a b “地震でもないのに揺れてる…「地震酔い」 リラックスを”. asahi.com (朝日新聞社). (2011年3月18日). http://www.asahi.com/special/10005/TKY201103170099.html 
  3. ^ a b “「地震酔い」悩み多く 揺れてなくても目まい・ふらつき”. 日本経済新聞 電子版 (日本経済新聞社). (2011年3月22日). http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2002R_S1A320C1CC1000/ 
  4. ^ 室伏利久、山中敏彰、第63群 めまい・平衡3 日本耳鼻咽喉科学会会報 2017年 120巻 4号 p.610-611, doi:10.3950/jibiinkoka.120.610
  5. ^ “Q&A 「地震酔い」が抜けない…リラックスできる工夫を”. ヨミドクター (読売新聞社). (2011年3月16日). オリジナルの2011年3月20日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20110320205101/http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=38099 
  6. ^ “「地震酔い」都内でも多く 余震の多さも影響”. MSN産経ニュース (産経デジタル). (2011年3月27日). オリジナルの2012年6月24日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20120624221714/http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110327/dst11032701400009-n1.htm 
  7. ^ 野村泰之「「地震後めまい症候群の逸話: 熊本地震とアクティブメンバーあっぱれ」」『Equilibrium Research』第75巻第4号、日本めまい平衡医学会、2016年、201-204頁、doi:10.3757/jser.75.201ISSN 0385-5716NAID 130005605840 
  8. ^ 國弘幸伸、相馬啓子、「脳脊髄液減少症の臨床像と病態」『Equilibrium Research.』 2014年 73巻 3号 p.174-186, doi:10.3757/jser.73.174

関連項目 編集