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大原 大次郎(おおはら だいじろう、1924年[1]?月?日(初期設定、連載長期化により随時スライド))は、秋本治原作の漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』に登場する架空の人物。通称は「部長」で、作中で単に「部長」と言えば通常彼のことを指す(警察本部部長ではない、これは警視監)。警察官であり主人公・両津勘吉上司階級巡査部長。アニメでは「大原大[2]」と表記されることがあるがこれは誤りである。

なお、当記事では大原の家族・娘の結婚相手である角田家についても解説する。

目次

基本設定編集

 
亀有公園にある看板。左上に書かれているのが大原大次郎。

警視庁新葛飾警察署地域課(開始当時は外勤課)員、階級は巡査部長。亀有公園前派出所の所長(1巻では班長と呼ばれている)。初登場は第1巻4話。1、2話には顔がアドルフ・ヒトラーに似た大原とは別人の「巡査部長」が登場している。普段の一人称は「わし」だが、署長の屯田五目須など上司の前では「私」になる。

身長は162cm、体重は65kg。公式血液型はA型(公式こち亀大全集「Kamedas2」などではA型となっているが、両津は典型的なAB型の性格だと言っている他、90-2「警察手帳進化論!の巻」ではO型と表示されている)。また、両津から「大正生まれ石頭」と言われたことから、当初の設定に従えば連載末期には90歳を超えたことになってしまう。第4巻「怪盗・鶴の007号の巻」では「今年で53歳」と語っている。

誕生日は10月15日6月19日4月14日など、話の都合で変化し、作者の秋本も「オープンバースデー制です」と開き直っている(連載初期には欄外に「都合により部長の誕生日が○月○日に変わりました」などと説明されていたが、連載後期には「部長の誕生日は変動制です」や、「作者の都合により変わります」などと書かれている)。

185巻「下町タワー開業の巻」では誕生日と連動して結婚記念日も変わってしまった。

年齢は、単行本4-1では53歳であったが、19-8では55歳になっており、両津には定年間近と言われるなどリアルタイム加齢期の最終期には50代後半に達していた。しかし、95-4時点では再び53歳という設定になり、連載後期には60歳を過ぎていると言われた(161巻での両津の発言より[3])。なお、183-2によれば35年後には90代で存命とされている。

アニメでは初代声優の菱谷紘二の声が荒っぽかったため、大原の怒り方が激しく、初期では怒るたびに背景にカミナリや火山の噴火が映っており、また派出所外から聞こえる場合は赤い光を発し、その際に両津が2時間かけて書いた数枚の始末書が飛ばされたが、その後胃痛が起こり病院に何度も行くなど、気性が荒かった。後任の佐山陽規は菱谷よりも穏やかな声であるために大原の怒り方も若干穏やかだが、そのかわり口が極端に大きくなったり、作画によって怒る顔のバリエーションがある。時たま怒る時に顔だけ大きくなった事もあり、その際に怒られた両津の腰が折れる程仰け反り、大原の後ろにいた中川、麗子がビックリしていた。また、派出所外から聞こえる場合、菱谷よりもっと派手になり、窓ガラスや扉、書類の山や机をも吹き飛ばし、または屋根全体にヒビを入れる程の威力がある。

自家用車は日野・ルノー(両津に「鉄のカンオケ」と称された)[4]いすゞ・ベレル[5](アニメではフォルクスワーゲン・ビートル[6]だが、どちらも板金屋の従業員の手違いでスクラップにされる)やトヨタ・コロナ(両津に「動く化石」と揶揄されていた)、トヨタ・2000GT(パーツの30%が他の車のものを流用した車)[7]と乗り換えており、新車よりはレストア車を含めたクラシック車志向である。後期は中川自動車製の4ドアセダン。大原の趣味にあわせ、現代の自動車をクラシック風に改装した特注車だったが、その後量産され大ヒット車となり、大原は一躍有名人となった[8]

また、通勤時間が2 - 3時間と非常に長く電車とバスで通勤している。家紋は「雪輪に笹竜胆」であり、源氏の系統である[9]。下の名前は初登場以来長らく不明だったが、38-5「わたしが直す!の巻」で初めて明かされた。

嫌いな食べ物は山芋セロリ[10]

長期連載による人物設定の変化編集

連載当初の設定は秋田県出身だったが、現在では東京都大田区蒲田出身となっている。連載第一回の初登場の際はヒトラーそのものの容姿をしていたが、ここで登場する「巡査部長」は後に別人だと判明[11]

また、当初は大正13年生まれの陸軍軍人であり、後に警官に転じたという設定であった(部下に厳しいのはそのため)。しかし、連載が長期化する中で明確な生年月日は言及されなくなり、作品中で年齢を伺わせるエピソードが頻繁に変更されるようになった。具体的には作品初期に両津から「『ぜいたくは敵だ!』『欲しがりません勝つまでは』の世代でしょう!」と揶揄されたり戦中・戦後の食糧難を語る場面があるにもかかわらず、連載末期のエピソードでは戦後生まれであることを示唆している。同様の変更は作品全体で設定変更が行われている。

両津が最も恐れる人物である点は変わらないが、初期では両津らに加担して仕事をサボる場面、度を越えるほど露骨に両津を苦しめようとする場面もあった。

家族編集

父親は東京大学の元教授[12]。兄(声の出演:川村哲生)が1人いる。学生時代に知り合った妻・良子との間に娘のひろみがおり、最終回時点で、角田英男と結婚して大介、桜、名前の不明の男児の3人の孫がいる。

大原 良子(おおはら りょうこ)
声の出演:柴崎真理
大次郎の妻。ひろみの母で、大介と桜の祖母。几帳面な性格であり、大次郎とは学生時代に知り合い、東急玉川線200形車内で告白されて結婚した[13]。両津に対して非常に優しく、「うちは一人娘で、夫は息子欲しかったから、両津が息子に思える」とそっと告げ、彼を息子のように見ていることを示唆している。
大次郎自身も普段は亭主関白を気取っており良子も従順だが、いざという時は強気な態度に出るため大次郎も頭が上がらない。両津と喧嘩をした大次郎を二人まとめて締め出したことがある。惚れた弱みもあるらしく大次郎が妻に送ったメールは、かなりベタ惚れであることが伺える文面であった。
角田 ひろみ(かくた ひろみ、旧姓:大原)
声の出演:日高奈留美(1 - 33話)→森谷密(34 - 128話)→寺田はるひ(129話 - )
大次郎の娘。連載当初は大学生として登場し、後にコンピュータ会社勤務の角田英男と結婚する(22-6、24歳時)。名前の由来は、作者がファンの歌手の太田裕美から。登場時の愛車はスプリンターリフトバック
初登場時[14]は一時停止違反で交通事故を起こしたのを両津への色仕掛け(あるいは天然)で切り抜け、挙句の果てに派出所で酔っ払ったところを大次郎に見つかるという、頭の軽い女子大生といったキャラクターだったが、それ以降は落ち着いた女性へと変化している。
1996年当時、ニフティサーブに参加していた[15]
原作・アニメでも話によって父親の大次郎を「お父さん」もしくは「パパ」と呼んでおり、呼称が一定していない。
両津は新卒以来、大次郎と関わりがあるものの、ひろみと出会ったのが彼女が大学生の時(大次郎が中年の時)なので、長い間大次郎の家族と接触がなかったことになる。両津が大原家での新年会を荒したことも知らなかったため、その際は不在であった模様。原作・アニメでも両津は大次郎の娘であることを知らずにひろみに対して鼻の下を伸ばしている。
アニメ78話「欲望の人間クレーン」では、大次郎が人気アイドルグループの『SMAPI(SMAPのパロディ)』のサイン色紙にお茶をこぼしたことで、大次郎からの電話を切ったり、大介を大次郎に合わせなかったりするなど、父との仲が険悪になったことがある。
結婚後も「大原ひろみ」と紹介されることも多い。
角田 英男(かくた ひでお)
声の出演:堀米聴
ひろみの夫でコンピューター会社に勤めるサラリーマン。東京大学卒。名前の表記は時々「英夫」「英雄」になるなどはっきりしない。7巻での初登場時には、ただのチャラチャラした男だったが、その後は真面目な人物になっている。初登場時は両津の言ったでたらめによって両津がひろみの父だと思い込んでしまい、無理難題を突きつけられ大変なことになった。
アニメでは初登場時から真面目な人物になっている。ひろみとは学生時代からの知り合いという設定になっている。
角田 大介(かくた だいすけ)
声の出演:並木のり子
ひろみの息子(長男)で、大次郎の孫である。初登場は40巻。通っている小学校はオリンピック選手や相撲取り、日本画家、作曲家、大学の教授などの子供も通う有名校である。最終的に小学6年生になった。趣味はゲーム(パソコンゲームをしたり、ポケットモンスター緑で140種類のポケモンを集めたりしている)。趣味がゲームという理由で両津と仲がいいが、ゲームの嫌いな大次郎はそのことを複雑に思っている。183-3「オンラインサバゲー?の巻」では、18歳未満販売禁止のゲームコール・オブ・デューティ』を屯田の孫と共にプレイしていたが[16]、大次郎は何も注意しないどころか、両津に大介と屯田の息子を(ゲーム内で)護るように脅していた。また、この話では「大原大介」と名乗っており、単行本でも修正されていない。
成長描写が明確で、赤ちゃん(41-9「いないいないバアの巻」 - 69-10「家電恐怖症の巻」)→小学生(88-4「両さんの受験指南!?の巻」 - 117-3「目隠し将棋名人!?両さんの巻」)→中学 - 成人?(120-2「部長 ガットメールの巻」 - )となっている。大介はひろみとともに年をとるキャラクターであるが、その後再び小学生風に戻り各種のお願いを大次郎に頼んでいる(171-8「すれちがい奮闘記の巻」など)。
アニメでは僅かに年をとっていた。英男によると、名前の由来はひろみの旧姓・大原からとったという。
角田 桜(かくた さくら)
声の出演:なし
ひろみの娘で、大次郎の孫である。初登場は61巻。初期の作品では読みは「さくら」でも、「桜子」と表記したり、読みも表記も「さくらこ」「桜子」となっており、はっきりしない。スポーツ世界記録保持者の子供も通い、体育会系のマッチョな教師ばかりが勤務するインターナショナルスクール付属の保育園(あるいは幼稚園)に通っている[17][18]。保育園児もしくは幼稚園児の設定だったはずだが、急に赤ちゃんになったり[19]している。アニメ版では、誕生した際に中川、麗子、寺井がお祝いにきたとき、両津から「サクラちゃんおたんじょうおめでとう」のメッセージ入り花火で祝福を受けている。
角田家の次男
ひろみの息子(次男)で、大次郎の孫である。名前は不明。明確な年齢は不明だが、まだ乳幼児。160-7「私のケータイライフの巻」、175-2「鑑定士大原部長の巻」、196-15「妖怪言い訳小僧の巻」で登場したほか、189-5「家族ロボの巻」では両津が大原家ロボの1人として彼のロボットを作っている。作中で誕生や存在について触れられることはなかったが、200巻特装版付録「こち亀超書」において、ひろみと英男の次男で大次郎の3人目の孫である事が明記された[20]

自宅編集

連載当初は千葉県市川市のごく普通の一軒家に住んでいたが、その後は「千葉県時空ヶ原大字度田舎」(最寄り駅は私鉄さいはて駅・架空の地域)に住んでおり、庭も遥かに広くなっていて池つきの邸宅になっており、鯉を飼っている。通勤はバス(さいはて線・時空が丘バス停)を利用している。この自宅は両津勘吉に何度も破壊されている(時には別の場所(メキシコ・砂漠など)へ運ばれるなどといったケースもある)。そこは周りに人家がなく、旧式のボンネットバスが通っている。ここが本当に東京都の隣の千葉県かと疑われるほど人里離れた場所であり(両津曰く「キングオブ・僻地(へきち)」だったり、鉄道が全く通っていなかったり、かつては恐竜が出没するようなジャングルだったりする)、交通が非常に不便で、通勤には2〜3時間もかかるという。一時期、住所が駅前の一等地になったこともあるが、騒音などの問題で後に現在の場所へ移動した。また、誕生日の祝いに部下の中川圭一からプレゼントされた安土城に住んだこともあったが、大原自身と中川グループの不手際により、城はその日のうちに全焼した(142-6「わしの城!」の巻)[21]。近くにキャンプ場があり、112-8「部長大ブレイク!?の巻」の婦警の話ではマスコミで取り上げられており、ブームスポットへと変貌を遂げている。

172巻では大原宅周辺が急に都市化して繁華街になってしまい、大原は自然を求めて福島県に引っ越したが、さらに通勤が大変なため、今度は派出所の裏の亀有公園に引っ越したというエピソードがある。しかしその後は大原が亀有公園に住んでいる場面は1度も描かれず[22]、175巻からは大原宅は再び人里離れた水田地帯の中に建っている。小説版では一時期中野に住んでいたが、両津のせいで千葉県に引っ越したという設定がある。

自宅はコミック版では平屋建てで描かれているが、アニメ版では2階建てとなっている。

人物像編集

両津との戦い編集

二人の出会いは大原が巡査長であった頃、両津が後輩の巡査として公園前派出所に配属された時(31-9)。152巻での新エピソードでは(書類の手違いが原因とはいえ)大原は自分から両津を公園前派出所配属に要請して迎えた。また、大原が巡査時代の昭和30年代にタイムスリップしてきた両津と山田警察署で出会っている(51-4)。アニメでは、中学生時代の両津たちが起こした「勝鬨橋」の開橋事件で両津に会っており、その時上げられた勝鬨橋から川に落ち両津の被害に遭っており、さらに両津たちは警察から逃げて未解決事件となったため、大原に遺恨を残すことになった(その時本人は知らなかったが両津の思い出話を聞いて分かり、激怒している。それに対し両津は「もう時効ですよ〜!」と叫んでいた)[23][24]

大原は頑固かつ非常に真面目であり、職務に対する責任感は人一倍強いゆえ、両津のいい加減な仕事振りと、金になるなら手段を選ばず何でも商売にしてしまう悪い癖が悩みの種であるが、両津を叱り、暴走を抑えることができる者は彼しかおらず、「馬鹿者、両津、お前という奴は」などとことあるごとに厳しく叱り飛ばしている。このため両津との関係は対立が多いようにも思われるが、両津の出張時などで派出所を空けると、落ち着かなくなる一面もある(36-10)。だがそうなるとストレスがたまり、些細なことで中川や麗子を叱るようになる。また、両津を毎日のように叱っているが、両津を叱ることが少なくなると、「説教する相手がいなくなる」ということもあった。39巻では銀座署やさいはて署に飛ばされた両津が心配でわざわざ訪ねて様子を見に行っている(ただし刑事課に異動した時は特に心配していないが、南部が殉職しないで、両津が殉職してくれたら良かったとぼやいている[25])。寝言でも両津を叱り飛ばす。両津に命令して両津が言うことを聞かない場合、脅かすこともある。なお、警官になってから一度も始末書を書かされたことがないと本人は語っているが、アニメ版では両津とのゲーム対決に夢中になって女子更衣室を覗き、始末書を書かされたことがある[26][27]。実力行使に出ることも多く、勤務中でも両津を殴る場面は頻繁に描かれる。両津が反撃することもあり、初期では両津とかなりの死闘を演じたこともある(今[いつ?]でもたまにある)。

両津に振り回されることが多い一方で、彼と意気投合し飲みに連れて行ったり、休憩時間(勤務時間中でも)に一緒に将棋を指したり、お金を貸したりと仲は悪くはない。両津に助けを求めたり、機械やプラモや模型制作や修理、衛星放送の取付設置を頼んだり、妻と一緒に旅行に行けなくなった時は両津を誘って2人で旅行に行ったり、またある時は両津の将来を心配して貯金を勧めたり、一緒に会社やホテルを経営したり、見合いの世話をするなど親身になって面倒を見ていることもあり、かなり関係は良好である。実際、大原以外に両津を押さえられ、かつ大原以上に両津を信用している人間はいないという。一方の両津も「部長さーん、カワイイ部下が上司を慕ってきました」と言って大原宅に御馳走に来たり、飲みに誘われると真っ先に手を挙げたり、娘・ひろみの新居へ2人で遊びに行き「ああ今日は実に楽しかった」と感想を述べるなど、大原を慕っている。大原が若者に馬鹿にされた時も、両津は真っ先にその若者の胸倉を掴み、ビビらせたことがある(29-4)。

一見頑固者で亭主関白のイメージが強いが、実際はややかかあ天下である。妻に「山形へ出張に行く」と言って京都に行き、祇園祭で妻と出会ってしまった時には問い詰められたが、両津が大原と一緒に行きたいと言って助けてもらったこともある。両津と大原宅で喧嘩した際には2人とも追い出されて、両津の部屋に泊まる結果になっている[28]

いざという時には両津を庇うことも多く、両津が警察官として適格であるかどうかを試す目的で行われたマネートラップ(道路に置いてある10万円の札束を両津が横領した場合には不適格と見なされる)では、10万円に手を付けそうに見えた両津を麻酔銃で撃とうとしたスナイパーの前に立ちふさがり、「撃つな」と叫ぶシーンもあった。実際に、両津は10万円に手を付けるよりもトラックに轢かれそうになった子犬を助け、警察官として適格であると認定されることになった。しかし、実はその子犬は迷子で15万円の懸賞金が出されていたことが後に発覚し、両津は懸賞金目当てで子犬を助けたに過ぎないことが判明している。アニメ版では銀座の交番に両津が勤めた際、不運な事故から彼に責任が問われることとなってしまう。その交番の部長はそれ以上に自分の顔に泥を塗ったことを両津に怒り、さらには大原に対してまで教育が悪いと嫌味を言われたが、大原はそれを受け入れた上で両津の人間性にもいいところがあると語り(言葉の通じない異国の少年と心を通い合わせた)、真っ向から跳ね返して銀座の部長を黙らせた(ただしコミックスでは、両方の部長とも事故から逃げ出し結果的に両津に責任を押し付ける形となった)。

二人の争いは羊羹の多い少ないや意地の張り合いなど、いい年をして子供っぽいものが大半で、その結果周囲に多大な損害を与えてしまうことも数多い。中には両津に地獄を占領された閻魔大王惑星を占領された宇宙人までもが大原に助けを求めるほどである[29]。そのため、大原の出世は両津のせいで妨げられていると言われている。その傍証として、中川のテレビゲーム会社が作成した人生シミュレーションゲームによると、もし大原が両津と出会っていなければかなりの高確率で署長(警視正)にまで昇りつめていたことが分かっている(92-4)。しかし、別の派出所に一か月だけ班長代行として赴任した際に大原は「本来の手腕が認められ出世できるかもしれない」と考えていたが、両津より若い部下のマイペースぶりに苦戦したため、予定通り公園前派出所に戻り特に変化はなかった(49-9)。この時大原はその派出所の部下を「常識があるどころか常識知らずの若者ばかりだ」や「口の利き方も知らない連中だ」と嘆いていた。だが、その若者警官の憧れであった葛飾署ナンバー・ワンの問題児・両津を大原が一喝した時、それを見ていた若者警官が大原に感服してしまったこともある。

両津は大原を「几帳面でチェックが完璧」と一応尊敬はしている。大原の完璧主義の御蔭で安心してサボれるとも言っている。

前述の通り、大原は「両津が最も畏怖する存在であり、両津の破天荒な悪事に歯止めを掛けることが出来る唯一の人物」でもあり、屯田や閻魔大王やですら両津に頭が上がらないので、屯田は「両津を調教(指導)出来る唯一の人物」と大原を評している。

ニコニコ寮の改修工事中、両津から懇願されたので自宅に引き取り、約1か月間一緒に暮らしていた折、妻・良子は両津に、「うちは一人娘だから両津さんが息子みたいに思えて、本当は内心喜んでいたのよ」と語っている(40-2)。

基本的に両津に対する二人称は「お前」だが、両津が大原を怒らせたりした時に「貴様」を使うことがよくある。また、同じく怒らせたときには嫌味っぽく「両津君」と呼ぶこともある。その時の、二人称は「君」である。また、両津が警視総監など目上の人物に無礼な態度を見せた時には「この方をどなたと心得る!」というセリフを使うこともある。

両津の無知や無謀に対し嫌みを言うことが多く、両津からは「いやみ大原」と陰口を叩かれている。またこの嫌みで激怒した両津が大原を見返したい一心で凄まじい成果を上げ、結果大原が逆に見下されることも多い。

両津が警察官としての活躍で手柄を立てた際は180度性格が変わり、両津をやたらと褒めちぎり、自らが上司であることをひけらかす場合が多い。また、両津を罵倒した発言を結果で見返されると「ほんの軽い冗談じゃないか」と遠まわしに謝るなど、お調子者の所がある。また、アニメ版では両津の自作自演で、彼が本庁に栄転するニュースを聞き「あいつはこの前までは手のかかる子供のような存在だと思っていたが、それが急に大人になってしまったようで、この派出所を巣立っていくんだと思うと、とても寂しい気がしてな」とも語り、両津の送別会でも感極まっていた[30]。ただし、両津の嘘であることが判った直後には、これまでにない怒りを両津に爆発させた。

劇場版2作でもトラブルを起こす両津に対して終始見下す態度をしていたが、ハワイに置き去りにした時はさすがにやり過ぎたと反省し(当初は無期懲役だが帰還したら減刑に書き直そうとするほどだった)、終盤で両津が見事タイガーのUFOの暴走を食い止め、タイガーを倒した時は改心し彼を見直した。

両津に強制的に貯金をさせたときは、両津がネットで儲けた金(この金は合法)を管理している。しかし、その金のうち250万円を横領して自分の趣味に使った(本人は「子供のお年玉を父親が借りるのと同じだ」と思っていたらしい)。横領は両津の人脈のお陰ですぐにバレたが横領罪として告発されず、両津の金で買ったものを全て没収されることで許されている(159-5)。似たような話では、金融会社から間違って振り込まれた大金を両津が返済するはずだったが、その金を大原が一時預かることとなったが、その金を使って知り合いの骨董屋から骨董品を買うのに使ってしまった。しかも骨董品はすべて贋作であり、両津から金に汚いダメ人間として嫌みを言われた。

両津に指摘された通り、話を聞かずに一方的に話を進めてしまったので、盛岡からのタクシー代18万円を支払う羽目になった(200-19)。

アニメでは出世して本庁へ栄転することが決まったこともある。両津が大原へのプレゼントの刀を誤って壊してしまい、代わりの日本刀を造り上げた。その日本刀で大原が皆の前で素振りを実演したが、非常に鋭利な刀が故に素振りした時の真空波で新葛飾署を真っ二つにしてしまったので無効となってしまった[31]。さらに、護送していたビル荒らしを取り逃がしたことで両津とともに警察官をクビにされたこともあったが(署長の計らいにより自宅謹慎であったことにされた)、この時は以前逃がしたビル荒らしを捕まえたことによって屯田から職場復帰を認められた[32]。また、大原自身も両津や派出所メンバーと共にさいはて署に左遷されたこともあり[33]、小町と奈緒子から金をせびる両津をガソリン給油所に投げ飛ばしてガソリン大放出させ、葛飾署爆破の原因を作ったことがある[34]。さらに、自分が悪い立場になると、両津に当たろうとすることも結構多い他、早乙女が両津を怒らせた時なども早乙女ではなく両津の責任にしたり間違いがあっても両津に謝罪しない事もある他、汚れ仕事を両津に押し付ける事もかなり多い。

「たとえどんな理由があろうと、警察官が暴力を振るってはいけない」をモットーとして暴力沙汰[35]を起こしてしまった両津を怒鳴り散らし、反省文を書かせるために彼の言葉が身に染みてわかるまでに謹慎処分を下したこともあったが、その言葉は彼が巡査時代に指名手配犯を逮捕して殴ろうとした時に、未来から来た両津に教えられたものである[36]

140巻以降、出番が少なくなりつつあり、始めやオチなどで1コマや2コマだけの登場で、セリフも1つや2つだけの登場が多くなっている。

アニメ166話「恥を忍んでアルバイト」では、両津の不祥事で両津と共に警察官をクビにされ、就職先を探すために飲食店コンビニの店員・工事現場の作業員・ビラ張り・パチンコ店遊園地の宣伝・新聞配達・引越し屋の従業員・清掃員などのアルバイトをした時、若者の暴言に対してキレたことがある。非常に真面目なところはいいものの、頑固なところが足を引っ張っている。ただし、原作においてコンビニ派出所でコンビニに派遣された時はコンビニ勤務に順応しており、未成年者の深夜入店を規制し、いわゆる「エロ本」を撤去させた上にアルバイト店員に接客態度や商品の入れ方をレクチャーしたり、買い物客であるガングロギャルを叱り飛ばす、覇気のない人間に活を入れるなど、「説教も売るコンビニ」ということで順調であった。なお、「コンビニ王」の両津もコンビニで説教を取り入れたが、大原と異なり説教の中身がなく、暴力行為などにより店は閉店となった。また、両津のことを人一倍に心配する、「喧嘩するほど仲がいい」を体現したような関係である。

両津の大原への評価編集

  • いい加減な手持鹿部長代理よりも、几帳面でチェックが完璧な大原を信頼・尊敬している。
  • マイホーム主義者」「歩く不動産屋」とも言っている。
  • 何だかんだ言っても大原の存在に甘えているところも多い。
  • サボり、アダルトビデオ鑑賞、花札行為やプラモデル作りなどは大原がビシッと仕切って遣り繰りしてくれているからできる芸当と言っている。また、大原からガミガミ言われながらこそこそとプラモデルを作るスリルと楽しみがあるとも言っている。
  • 大原の欲しがっている物や、大原が誰かにプレゼントしようとしている物は長い付き合いからか熟知している。
  • 心の鍵が「閉鎖」と「開放」の2つしかないので、人を見る目がないと評している(170-1)。
  • よく説教をしたり趣味を語ったりするため、おしゃべり好きな性格だと言っている。
  • アルバイトをした時、若者の暴言に対してキレたため、すぐ怒ると言っている。
  • 両津が運営しているサイト「ギザマニア」が登場した時、「人生設計わしよりもしっかりしている…」と呟いている。
  • 両津自身も大原が危機に陥った場合には無償で助ける事もあり実際大原が警察を解雇(実際は謹慎処分ではあったが)された時には、大原に何か資格を持っているか確認を行い何も持っていなかったので両津は大原にコンビニやビルの清掃員などのバイトを紹介し最後まできちんと面倒を見てやりかたをきちんとレクチャーした[37]

趣味編集

趣味は、盆栽囲碁将棋ボウリング錦鯉熱帯魚の飼育・時代小説時代劇の鑑賞など多数で、漢字[38]日本史の知識を豊富に持っており、基本的に日本文化を好む傾向にあるが、漫画アニメゲームなどのサブカルチャー全般に対しては強い否定の姿勢を示している。カラオケ十八番大川栄策の「さざんかの宿」で、「武田節」も歌う。その他、軍歌も得意な模様。学生時代はオートバイを乗り回し、青春を謳歌していた[39]。後期では骨董品の収集・鑑賞を趣味にするようになったが贋作を何度も買わされ大金を失っている。

  • 城のごく一部分の写真を見ただけでもどの城か瞬時に判別できるほどの城マニア。一番好きな城は安土城だと語っている。「足多野城 段平(あしたのじょう だんぺい)」という別キャラの名で、両津達に城についての講義をしたこともある。
  • 山本富士子のファン。映画は小津安二郎監督作品を好み、テレビは基本的にニュースや演歌番組、時代劇くらいしか観ない。そのため現在の芸能界に疎く、アイドルなどの知識は皆無である。そのことが災いして、アポなしで芸能人が一般人の家に泊まりに来るテレビ番組の企画により、世界的に有名な男性アイドルが大原の自宅に来た際、そのファッションや彼が身分証明に歌った所属グループのラップ調の歌が気に食わず、終いには「日本人なら演歌を歌え」と怒鳴りつけて追い返してしまう。後日、それが「面白すぎる上にありえない行為のシーン」として番組内で使われたことにより(大原の顔にはモザイクがあり、次に訪れた家の主人は何の抵抗もなくアイドルを泊めていた)そのシーンが全国ネットで放映され[40]、彼のファンだった孫や婦警たちの反感を買ってしまった上に孫の影響でそのアイドルを知っていた屯田からも窘められ、深く落ちこんでしまった。その際、両津の勧めでアイドルのことを一生懸命勉強するようになり、渋谷の若者ともため口で話せるようになったが、数日後に家に忍び込んできた青年の泥棒を、再びテレビ番組の企画で来たアイドルと勘違いし、快くおもてなしして家に泊めてした挙句、家に保管していた200万円を盗まれるという被害に遭った[41]
  • 剣道柔道の有段者でもある。もともと日本の警察では剣道と柔道の訓練が必須であり、剣道と柔道の有段者であることは警察官として当たり前の資格だが、特に大原の剣道の実力は葛飾署の中でも指折りである。剣道勝負となれば両津も歯が立たない。一度両津が勝ったことがあるが、その際は理性を失いかねないほどの怒りによって両津を一方的に追い詰めた。
  • 書道の有段者ともされているが、大原がある書道の展覧会に入選した時には、審査員の手違いで中学生の部に入れられていたことが会場で判明し、両津たちの目の前で入選を取り消されて恥をかいてしまったことがある。また両津からもらった100万円の硯(実際は両津が10万円で買った)を割ってしまい中川に連絡、両津に伝わり不利な立場になってしまった。
  • 初期の頃は昔の両津同様ヘビースモーカーで、1日に40本を吸うほどだったが、34-2「お体大切に…!の巻」での人間ドックを受けたことを切っ掛けに禁煙を開始し、34-3の「煙はEなもの!?の巻」で両津が禁煙するよりも一足早く禁煙している[42]
  • 部下である磯鷲早矢の影響で弓道を始め、日々上達している。始めるにあたって早矢と道具を買った帰りに2人で飲み行った際、早矢はお猪口1杯の日本酒で酔ってしまった(大原は早矢が極度の下戸であることを知らなかった)上、ホテル街に迷い込んだ時は酔って立小便をしていた両津に会ってしまう。挙句の果てにホテル街で写真週刊誌に撮られてしまうが(早矢が有名人のため)、両津の機転と中川の迅速な対応でことなきを得る。その後の両津と飲みに行った際、年甲斐もなく早矢にときめいてしまったことを告白する。
  • 携帯電話など新種の機器については非常に疎い。勤勉な性格ゆえ、真剣に使い方を覚えれば容易に使いこなせるようになるが、充電を忘れての電池切れなどといった初歩的なミスを犯しやすい。パソコンに関しても以前は初歩的な用語も理解できなかったが、両津や中川などパソコンに精通している人物が身近に多いことから、現在はある程度の知識や操作方法を身に付けており、自宅にもパソコンを置いている場面がある(159-5「貯金王両さんの巻」)。
  • しかしその反対に乗り物の運転は巧みで、オートバイやパトカーはもちろん、場合によっては武装ヘリ戦車の操縦までこなす。ただし免許を持っているかどうかは不明。
  • 両津に(テレビ)ゲームは「全て下らない」と言うが、将棋のゲームや孫の育成ゲーム、釣りゲームにはのめり込んだ。(ステルスゲーム系統の)忍者物にも両津より遥かに上達するほどはまることもあるため、基本的に自分が好きなジャンルにはとことんはまる性格と言える。また、孫の大介に頼まれたことがきっかけで『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』のすれちがい通信にもはまり、自らを「すれちがいの達人」と称したほどである。その後引き続きすれちがい通信を行うため、自分用のニンテンドーDS本体とソフトを購入した(ただしゲームそのものには興味がないようで、すれちがい通信ができる段階までは両津にゲームを進めさせた)。
  • サバイバルゲームのことを『兵隊ごっこ』と評しているが、城で戦国仕立てのサバイバルゲームをすると聞き、通販で買った本物(実際はプラスチック製の偽物)の鎧を着て両津の相手のチームの大将となるものの、両津の攻撃で角が折られてしまい激怒し、挙句の果てに時代劇の撮影で使われる本物の刀を持ち出して両津を斬りつけた(もちろんギャグ漫画であるため、流血はしていない)。その後その鎧が偽物と知り、落ち込んでしまう[43]
  • 漢字テストでの勝負やハーフパイプリングで両津には負けたくないと思っていたことから、勝負事では両津にだけは負けたくないと思っていると言える。
  • 漫画も下らない読み物だと評していたが、中川の恩師・絵崎教授の漫画論を聞いて、両津勘吉の勧める漫画作品(『天才バカボン』、『火の鳥』など)を全て読破したこともある。この直後、両津に活字文学を推薦し冷や汗をかかせた。
  • 大見得を切って、寺院帆船模型作りにも挑戦したことがあるが、最終的にはいずれも両津に頼って失敗した。
  • 新人歓迎会の二次会でボウリングに行き、高スコア(180点)を出したことからボウリングにはまり、マイボール・マイシューズは勿論、自宅に50万円を投じてレーン(中古)を建設した。なお、この話で出した最高スコアは200点である。
  • 不動産情報にも詳しく、部下の丸井ヤング館(元・寺井洋一)にアドバイスをしたことも何度かある。また、両津にも一戸建てを買うよう強く勧めたことがある。葛飾署の署員の中で最も不動産に詳しいため、「不動産の鬼」とも呼ばれているらしい。
  • 国債MMC(市場金利連動型預金)、CD(譲渡性預金)など利殖にも詳しく、臨時収入があった時には二年物の国債がいいと両津に強く勧めたことがある。
  • 両津によると、若者の趣味に興味を示さないようでいて敏感であるらしく、時代やそれに伴う作風の変化により、両津たちのやっているゲームなどを共にプレイすることも増えてきた。
  • しかし、趣味は多いものの活動の幅が狭いため、中川の薦めた交友関係や思考の広さを再確認するセルフアレジメントでは、項目が1枚の紙に書き切れず世界地図並みとなった両津に比べ、大原は項目が8つしかなくバカにされた。その後項目を増やそうとするが、2つしか項目が増えず発電所の地図記号のような形になったため、両津から「人間発電所」呼ばわりされた[44]
  • 一時期妻の要望でバラを栽培していたが、それが早矢をはじめとする婦警達の人気を得たため、庭をローズガーデンにした。さらにそのローズガーデンが地元の女性達や全国の薔薇愛好家(主に美人女性)の人気を得たために、趣味をローズ中心の洋風に変え、家の外観も洋風にし、庭全体をローズガーデンにするため池を埋め松の木を切り倒して、40年間育てた盆栽を全て燃えるごみに出し、「ローザリアン・ムッシュ大原」と名乗ったことがある。その際警察署の入り口付近もローズガーデンに変えている。両津の勧めで出場したバラ園芸のコンテスト「世界ローザリアン選手権」で優勝したこともあった。
  • 演歌を聞くことも好きであるが、CDの使い方を知らないため、カセットテープ版を買って聞いている(実際に麗子が買って来たMDラジカセを使いこなせなかった)。また、昔は普通のラジカセも使いこなせておらず、両津のラジカセにカセットテープを逆に入れて壊したことがあり、ビデオの予約録画もできない。しかし日常生活の場ではそのような機械音痴であるにもかかわらず、前記の通り乗り物の操縦については高度な技術を持っている。
  • 詩吟に凝っていた時期もある。しかし、大原の声のあまりの酷さにニコニコ寮が全壊したこともある。
  • 趣味というわけではないが、必要に迫られてポケットモンスター 緑ピアノをやったことがある。前者は孫の大介のポケモンのデータを誤って消してしまい、それらを取り戻すためにポケモン関連の攻略本や両津のアドバイスで全151種類中118種類までを3日間で集めることに成功した(両津に5万円で安易に代行を頼むが、両津は日頃からゲームを馬鹿にしている大原に、「実際にゲームをやらせた方が5万円をもらうより面白い」という理由で断っている)。後者は2回やったことがあり、1回目はテレビ番組で500万円相当の賞品獲得のため、未経験者でありながら暗譜のピアノ演奏をすることになり、麗子や麗子の知人の世界的ピアニストの指導で10日間の練習を重ね、本番では失敗すれば罰金50万円という極度のプレッシャーの中、応援席にいた両津のくしゃみとオナラのせいで、それまで暗記していた音譜を忘れてしまい、パニック状態に陥ったが、奇跡的に最後まで失敗せず演奏を終えることができた(その直後、大原は両津への怒りを爆発させ、番組の表彰式には見向きもせず、放送中のスタジオで両津の頭を散々に殴っていた)。2回目は両津とのデュオ演奏をしたが、伴奏が全然進まないことに腹を立てた両津にイスを投げつけられて喧嘩になり、失敗した。
  • さまざまなことで両津のことを無知であると馬鹿にする場合が多いが、分野によっては知識が両津と同レベル、あるいは大して変わらないにもかかわらず貶したことがある。美術では、両津は有名なピカソぐらいしか知らないと思っていたが、大原本人もフェルメールジョン・エヴァレット・ミレーなどの著名な画家を知らず、美術に詳しい中川・麗子・本田の話についていけなかった(167-3)。また、歌舞伎においても、全く歌舞伎を見たことのない両津を散々に貶していたが、実は大原は若干見に行ったことがあるぐらいの初心者であり、解説のイヤホンガイドを借りていたり、また長い演目の中の一幕だけを見る一番安い席でしか見たことがない程度であった。そのため大原を見返すために夏春都や檸檬について歌舞伎を学び、ある程度詳しくなった両津と共に歌舞伎を見に行った際には、自らの無知で恥をかいたり、知ったかぶりをしたり、さらには両津に騙されて桟敷席から掛け声を掛けてしまう[45]ほどであった(168-9)(その後、大原は両津を舞台に投げ飛ばした。対する両津も役者から刀を取り上げ、大原の頭を叩いたため、舞台の上での乱闘になってしまった)。
  • 焼き物にもかなりうるさいと豪語していた。両津の実家から出てきた焼き物を鑑定することになった時は、見もせずに全て偽物だと判断し、ひどく貶していた(が、本当に偽物だった)。それを見た中川は大原を驚かすため、密かに美術館が所有している本物の品物とすり替えてのドッキリを企画するが、大原は両津の品というだけで頭から偽物と決め付けるため、井戸茶碗本阿弥光悦の白楽茶碗、柿右衛門の皿などの本物をことごとく偽物だと一蹴する。そのため中川がとうとうドッキリを仕掛けようとしたことを告白するが、大原はそれも両津が仕組んだ芝居だと決め付け、国宝の長次郎の黒楽茶碗を「子供騙し」と評して投げて割ってしまう。その後、品物が全て本物だったことを知り(直後に冷や汗を流し、ムキになって「お前が悪い」と両津の頭をさんざん殴った)、自信を喪失する。さらに自分が師事していた鑑定士が実は詐欺師で、買わされた焼き物(総額4000万円以上)も全て偽物だったことが判明し、両津からお返しと言わんばかりに馬鹿にされてしまう[46]。後日、自宅にあった偽鑑定士の著書と焼き物を全て処分した(175-3)。会社のお金を紛失して困っていたところを両津に助けられたサラリーマンに「お礼の500万円を両津に渡してほしい」と500万円を受け取ったが、両津に内緒でその500万円を骨董品店で焼き物の名品を購入するために使ってしまう[47]。数日後、そのサラリーマンが派出所までお礼に来て500万円のことを両津に知られてしまう。さらにテレビでその骨董品店の主人が実は詐欺師で、名品の偽物を500万円で買ったことが両津達にバレてしまう[48](195-6)。
  • 自家用車はミッション車にしか興味がなく、また、多機能な現代車よりはシンプル設計なノスタルジック風な車を好む。それまで中川のツテで購入したトヨタ2000GTに乗っていたが(76-3)、老朽化によるエンジントラブルでやむなく手放すことになり、現代車を中川の手により9割以上をノスタルジックに改造したセダン車に乗るようになった。
  • 絵本についてもゲームやアニメに近い考えを持ち、孫に何度も読むのをせがまれたのが原因とはいえ、中川グループがスポンサーになっている大人から子供まで親しまれる絵本を全否定しており、見かねた両津達の策によって中川グループが作ったテーマパークに連れてこられ、小さくなったと吹き込まれたことがある。

その他編集

  • 初登場から最終回まで、基本的に道徳を重んじる性格であることに変わりはない[49]が、その性格にだんだんと綻びが出始め、当初こそ年に見合った頑固さが強調され、年配者らしい態度をとっていたが、末期では短気な面が強調されるようになり、軽いキャラクターへと移行していった。
  • 両津は大原の顔は怒っている顔か普段の無表情な顔しか浮かばないと語る。だが麗子は、「大原は本来は温厚な性格」と言っている。
  • 美人に頼まれると仕事中でも酒を飲む(4-2「部長の悪いクセ…の巻」。この時は両津が大原の酒乱を宥めている[50])。
  • 派出所に女子大生が来ていると両津に告げられ(実はそれと知らず両津と戸塚が連れてきた娘のひろみ)、大喜びで涎まで垂らして会いに行ったことがある(1-6「派出所でお茶を…の巻」)。
  • 戸塚が見つけた賞味期限切れのチョコレートを、両津に「太田裕美岡田奈々を足したような容姿の女子高生から大原にバレンタインデーにあげてと言われて」と騙され、自分の顔を鏡で見て自己満足しながら涙を流して喜び、「女学生のかおりがただよう…」と呟きながらチョコレートを食べる(3-9「ゴキブリと両津の巻」)。
  • 派出所にやってきた犬が大量の現金が入ったカバンを拾ってきて、持ち主が見つかった後に持ち主が犬に対して現金200万円を渡したため、お金が欲しいあまりに両津・中川・戸塚の3人と一緒に犬に豪華な待遇をしたことがある(4-4「お犬様の巻」)。
  • 両津が当ててきた大万馬券の払戻金を、派出所の床に置いて両津が裸で寝転がっているのを見て、大原も一緒にパンツ一丁で転がる(13-10「夢一夜!?の巻」)。
  • 競馬好きの兄に馬券の購入を頼まれて競馬場をうろついていた時に「7万あればいい盆栽が買える」と競馬に手を出しさらに馬券の購入が両津に目撃されたことをネタにゆすられてしまう(26-5「惑惑中年!?の巻」)。
  • ヤクザの宴会を止めに入った両津が高級酒につられて一緒に宴会し、大原も一緒にカラオケ宴会に加わる(50-1「男ならドンとお花見の巻」)。
  • 両津の仕掛けたアダルトビデオをビデオデッキに入れて見ようとする(80-6「野生の証明!?の巻」)。
  • オヤジギャグ(主にダジャレ)を連発する。これが元で婦警たちに気に入られることに。
  • 磯鷲早矢に対し、軽い恋愛的な感情を持っているようである。早矢から磯鷲家の花見に招待された時は浮気の妄想をして鼻血を出し(153-1「京都花見百景の巻(前編)」)、酔った早矢と渋谷で迷った際にはホテル街に辿り着いてしまい、さらに早矢に寄りかかって寝られた際は危うく一線を超えそうになった(111-9「部長と早矢 熱愛発覚!?の巻」)。前述のように妻に嘘をついて、祇園祭に行ったのも早矢の発言を妄想したのが発端である。また、高級毛筆を特典の早矢の毛筆指導を受けるために購入している。なお、早矢には前述のオヤジギャグが特にウケている。
  • 罰ゲームでパンストを頭にかぶって日本刀を持ち、犬を抱いて日銀本店に侵入してニュースの事件にされている(121-5「いつ…どこで…何をする!?の巻」)。
  • 屯田とともに過激な漫才を本庁の会議でやって、懲戒処分の対象となる(130-3「ギャグで世の中を明るくの巻」)。
  • 誕生日プレゼントとして中川からもらった安土城(6年の歳月と9000億円の費用をかけて復元したもの)の完成当日、大量の祝い酒を飲み、酔っ払った勢いで燭台を倒し、城を全焼させる(142-6「わしの城!の巻」)。
  • 一度、中川と相談して両津の将来を思い、彼に強制的に貯金をさせたが、あろうことか自身がその貯金に手をつけ、盆栽や錦鯉などを購入するという横領行為に及んだことがある。のちに大原の動向を不審に思った両津に見破られ、そのことを指摘されると逆ギレし、謝罪や反省をすることもなかった。最終的に両津の判断で、購入品のすべてをゴミとして捨てられてしまった。さすがにこのときばかりは、中川や麗子も完全に呆れ返っていた(159-5「貯金王両さんの巻」)。
  • アニメ版では、聖羅刑事に女子高生のコスチュームを着るように言われ両津たちが戸惑っている時に抵抗なく着用していた。さらに、女子高生のコスチュームが置きっぱなしにされていた際には、隠れてそれを自分から着用したうえ、化粧までしていた[51]。また美少女刑事(アニメではプロファイリング刑事)が、白鳥の湖のバレエ服を連想させる服装の着用を命令した際、これも聖羅刑事の時と同く、何の抵抗もなく着用していた[52]
  • 言っていることと矛盾する言動をとることが多い。例えば両津が着ていたサバイバルゲーム用の野戦服を見て、(両津が説明しているにもかかわらず)「ふざけるな」と言うシーンがあるが(中川と両津曰くあの戦争を思い出すから)、しかしその一方で下記の武装お仕置きを行うシーンを見ると、大原も現代の軍服から旧日本軍の軍服を着ていることが多く見られる(しかし上記の叱責の場合、大原がお仕置きする時はもう既に逃げたり、何らかのカモフラージュを使って自分の仕事机に隠れて出来るだけ大原と目を合わせないことが多い両津はともかく、お仕置きコスチュームを多く目撃している中川も突っ込んではいない)。
  • 社会学者の古市憲寿は、大原の人間性を「ダメ人間のことは叱れるが、それ以外の人間との対峙が全体的に苦手」と評し、巻数を重ねることによってキャラクターが変わっていったことを「一度たがが外れると、なかなか元に戻れない。卑屈で自信の無い小市民の典型」と分析している。[1]
  • 屯田署長共々、海パン刑事については「服装面に問題がある」として快く思っていない[53](ただし、階級は大原巡査部長より海パン刑事のほうが上(警部補)であり、原作でも76巻2話当初は部長は海パン刑事に対して敬語を使っていた)。

大原大次郎役の声優・俳優編集

  • 『バンビーノ レースンカーチェイス』のCM:富田耕生
  • 1985年のアニメ版:北村弘一
  • テレビアニメ版:菱谷紘二(1 - 15話)→佐山陽規(16話 - )
    テレビアニメ版の大原は菱谷紘二が演じていたが、菱谷が体調を崩したため16話以降は佐山陽規が演じた。
  • 舞台版:柴田秀勝(1999年)→原金太郎(2001年)→佐山陽規(2003年、2006年)→俵木藤汰(2016年)
  • 映画・ドラマ版: 伊武雅刀

脚注編集

  1. ^ 単行本4-1「怪盗・鶴の007号の巻」(初期版では4-3「快盗・鶴の007号の巻」)(1977年)中に、「今年で53歳」と発言している。
  2. ^ アニメ第230話『胸像の怒り』など
  3. ^ ただし、この発言の通りであれば警察官の定年を過ぎており、現職の警察官であることに矛盾が生じる。
  4. ^ 10-9「いとしのマイカー!の巻」
  5. ^ 43-3「部長の新車!?の巻」
  6. ^ アニメ104話「変身!部長の新車」
  7. ^ 76-3「古きを訪ね新しきを売る!?の巻」
  8. ^ 186-9「ぶれない男の車の巻」
  9. ^ 112-5「家紋ベイビー!!の巻」
  10. ^ 71-1「最新歯医者事情の巻」、78-2「ケーキ屋・両さん!?の巻」
  11. ^ 「Kamedas」では、大原の初登場を1-4「亀有の少年の巻」としており、1-1「始末書の両さんの巻」・1-2「下町の青年警察官の巻」に登場する人物は別人ということになっている。事実、このキャラクターは3-6「この世を華とするために…の巻」で最終場面にハーケンクロイツをつけて係長に出世して登場している
  12. ^ 4巻「あつい1日…の巻」に登場した老人は初期では父親だったが、現在は親戚の叔父に変更されている
  13. ^ 158巻「嗚呼!我が青春電車の巻」
  14. ^ 第1巻「派出所でお茶を…の巻」
  15. ^ 98-7「両さんのパソコン講座の巻」
  16. ^ プレイしているシーンはないが、『コール・オブ・デューティ』と同様に18歳未満販売禁止ソフトである『Gears of War』もプレイしていると作中で言及されている。
  17. ^ 136-8「ハイパー運動会!の巻」
  18. ^ 329話「走れ!助っ人運動会」
  19. ^ 園児として登場していた104-3の「無いちっち たまごっちの巻」の次の登場話である115-7「部長の家族幸せ計画!!の巻」では赤ちゃんになっていた。それ以降の登場では園児で登場している。
  20. ^ 「こち亀超書」74頁
  21. ^ 大原が酒で酔っ払って火の付いた蝋燭(ろうそく)を倒したことが原因で出火、さらに城の内部には消火器が置かれていなかった。
  22. ^ そもそも公園は公共の土地であって私有地ではないため、公園に個人の家を建てることは違法行為である。
  23. ^ そのことは大原にとって非常に苦い思い出であったらしく、前日の結婚式で上機嫌だった大原は中川の「勝鬨橋」という言葉を聞いて機嫌が悪くなり、遅刻した両津を激しく叱責している。
  24. ^ 第8話「勝鬨橋ひらけ!」
  25. ^ 41巻『両津刑事!の巻』。なお、この話が元となったアニメ版122話『新米刑事・両津!』では当初両津が南部の墓参りに行っていることに気づかず部長の口から刑事時代が語られた後、中川からの指摘を受けた際にその日が南部の命日であることを思い出しその後に両津の墓参りのシーンが入ったためこの発言はカットされている。また、童話で両津から「で事件解決後飲みに行こう」と誘われた時、南部に「未成年だろ」と言われた時、「次の誕生日で二十歳になります。」という発言があることからおそらく両津は19歳の頃だったと思われる。
  26. ^ 68話「対決!美女一本釣り」
  27. ^ その他、劇場版のパンフレットには、両津のミサイル特攻を許したことに対する始末書が載せられた。
  28. ^ 43巻「激烈年始の巻」より。
  29. ^ 閻魔大王の場合は地獄を支配した両津が地獄で好き放題なことをしたため、国家予算が底を尽きてしまい、そのため両津は天国まで征服し、そこで閻魔大王が大原を呼び出した(54-3)。宇宙人の場合はアニメTVSP1弾「激突! 神VS両津」で宇宙のかなたに飛ばされた両津の悪霊が惑星の金銭を強奪している。
  30. ^ 最終話「さよなら両さん大作戦」
  31. ^ 287話「最後のプレゼント」。この話の刀は52-6「迷(?)刀鍛冶両津見参の巻」が元である。
  32. ^ 166話「恥を忍んでアルバイト」
  33. ^ 323話「部長は寝ててください」、339話「笑ってユルして」など
  34. ^ 99話「絶体絶命さいはて署」
  35. ^ 両津が勤務中に競馬をしていただけでなく、犯人逮捕のために大暴れしたことである。このとき彼は犯人の肋骨を3本骨折させるほどの重傷を負わせた。
  36. ^ アニメスペシャル『わしと俺!?葛飾少年探偵団』。このとき彼はベーゴマをもらったが、このとき大原は「お前とは似ても似つかぬ優秀な男性だったぞ」と言っていた。
  37. ^ 111-1「恥をしのんでアルバイト!!の巻」、アニメ166話「恥を忍んでアルバイト」この時の両津はいつものように大原から金銭を騙しとったり、詐欺まがいの行動や大原に金銭を要求していない。
  38. ^ ただし、161-1「この字 何の字 気になる字の巻」によると、読めるのは一般的に使われる漢字が主であり、「紫雲英」「万年青」「」などの漢字検定一級・準一級レベルの漢字は読めず、また「凸凹」は正式な漢字ではないと発言していた。
  39. ^ ただし初期では、バイクを乗り回す麗子たちを「くだらない」と批判していた。
  40. ^ ネットでは警察官であることがバレていたらしい。
  41. ^ この時両津が、前述の「心の鍵」について評している。
  42. ^ ただしアニメでは娘が結婚するエピソードで煙草を3本喫煙しており、その他の話でも大原の喫煙シーンがある。
  43. ^ 136巻5話『鎧でサバゲー!?の巻』
  44. ^ セレブの中川や麗子は別にしても幼稚園児の檸檬ですら家族や幼稚園、趣味の歌舞伎や将棋、試食関係でそれなりの物になっていたので尚のこと際立っていた。
  45. ^ 掛け声は劇場の後ろの席の客が行うものであり、舞台近くの桟敷席から行うのはご法度である。
  46. ^ その後も割られた黒楽茶碗が再び展示された美術館へ大原を連れて行き、大勢の客がいる中で「みなさーん、ここにいますよ、大胆不敵クラッシャーは!!!」と叫んでいた。
  47. ^ 両津の持っていた500万円は元々、カード会社のミスで振り込んでしまったお金(本来は5万円)で、両津が競馬で増やした後で返せばいいと競馬場に向かう途中でお金を落とした事で飛び降り自殺しようとしていたサラリーマンに会った。両津は500万円を競馬で使ったと嘘を言った際、大原に「2、3回死んで来い!」「現世に戻ってくるな!」と怒鳴られた。
  48. ^ 麗子から「ひどい…両ちゃんは人のために使ったのに、部長は自分の欲に使うなんて…」と冷たい目で見られ、さらに両津からも「金の汚さが顔に出ている」「こんな守銭奴は10回死んだ方がいい」とまで言われた。
  49. ^ 最終回で両津に「部長は40年間変化ない」と言われている
  50. ^ 最初は嫌がっていたが、仕方がなく飲んだ瞬間、酒乱になって暴れた。
  51. ^ 89話「華麗に変身!月光刑事」
  52. ^ 167話「出た!少女漫画刑事」
  53. ^ 第TVSP15弾「世界ナンバーワンポリス決定戦!」より。