大輪茂男
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大輪 茂男（おおわ しげお）は、日本の演出家、音楽プロデューサー、作詞家、作家。
渡辺プロに入社し、沢田研二のマネージャーを十年務めた森本精人に代わり布施明などのマネジメントを経験したのち、沢田研二の現場マネージャーとなり、その後、演出の道へ進み、作詞などでも楽曲に著作者として参加することで知られる。
人物 編集
1969年から1976年の間に所属していた渡辺プロ時代、制作・照明・音響・演出・意匠などに興味を持ち、渡辺プロの上司となる音楽プロデューサーの加瀬邦彦の演出助手もしていた。もともとは、画家を自身の理想としていたこともあり、物創りに携わりたいという意欲を持っていたことを語っている。
1970年代半ばごろの1年を沢田研二と過ごしたのちに、再度、彼と仕事をするのは10年近くの時を待つことになる。1984年、大輪がリタ・クーリッジの楽曲制作を沢田に依頼したことをきっかけに、彼が作曲した「美しき女（ひと）」は、ニチイのCMソングにもなった。この大輪との出会いは、結果的に、沢田研二の独立に大きな影響を与えることになったとも言える[1]。
経歴 編集
1969年に渡辺プロ入社後、布施明、沢田研二などの制作マネージャーを担当し、ポニーキャニオンレコード入社後、音楽ディレクターと舞台演出を手掛ける[2]。
1984年には沢田研二の「AMAPOLA」の紅白歌合戦での演出を手掛ける。この時期、沢田研二が渡辺プロを離れるという決意を新たにしていたこともあり、翌年、大輪茂男は沢田研二の個人事務所設立を共にすることになる[1]。
1985年、沢田研二と共に、CO-CóLO Corporationを設立し、プロデューサーとして就任する[3][4]。
1986年には自身のプロダクション「ル・ギャング」を設立し、人間椅子、ALI PROJECTなどのアーティスト開発を行う。
2012年から現在は演劇・文学について文化教育を趣旨に大輪塾を主宰する。
メジャー作品に携わる傍ら、小説、童話、ビデオ作品、詩集などの著作などの創作活動も積極的に行っている。
特に、『童話集 夜出る魚達の船』の表紙は、イギリス出身の舞踊家、俳優、教師、マイムアーチスト、振付家として欧米の文化人として知られるリンゼイ・ケンプが手掛けている[5]。
作品 編集
文筆 編集
- 童話集 夜出る魚達の船（1989年、出版社：香速社）[6]
- 星降る夜の綱渡り（1990年、出版社：サンリオ）[7]
- 詩とメルヘン ファンタジー特集 ニューベルングの指輪／大輪茂男／すやまたけし／岸田今日子（1990年、サンリオ）[8]
- パリ 築地明石町（2000年5月、出版社：愛育社）[9]
映像 編集
音楽 編集
- 沢田研二 / 夜のみだらな鳥達（作詞、1986年、渡辺音楽出版）[12]
- 佐藤隆 / 夏の嵐（作詞、1986年、ユニバーサルミュージック）[13]
- 沢田研二 / ドシャ降り抜けて…（作詞、1986年、渡辺音楽出版）[14]
脚注 編集
- ^ a b 「ジュリーがいた 沢田研二ルネッサンス①」独立を共にした男（2022年、島崎今日子、週刊文春）
- ^ “大輪茂男公式サイト”. Shigeo Owa Website. 2024年2月2日閲覧。
- ^ “沢田研二ルネッサンス②”. 週刊文春 電子版. 2024年2月2日閲覧。
- ^ “玉井 七海”. Rinoa. 2024年2月2日閲覧。
- ^ “WORDSONG”. WORDSONG. 2024年2月2日閲覧。
- ^ “童話・日本”. WORDSONG. 2024年2月2日閲覧。
- ^ “星降る夜の綱渡り”. 読書メーター. 2024年2月2日閲覧。
- ^ “詩とメルヘンファンタジー特集 ニューベルングの指輪／大輪茂男／すやまたけし／岸田今日子”. 雑誌バックナンバー販売 アートブルー. 2024年2月2日閲覧。
- ^ “愛育出版 小説一覧”. 愛育出版. 2024年2月2日閲覧。
- ^ 「巴里物語」より（1984年、東芝EMI）
- ^ “不思議な森のユリ 音楽映画 : 佐藤隆「巴里物語」より”. 国立国会図書館サーチ. 2024年2月2日閲覧。
- ^ “夜のみだらな鳥達”. J-WID JASRAC WORKS INFORMATION DATABASE. 2024年2月2日閲覧。
- ^ “夏の嵐”. J-WID JASRAC WORKS INFORMATION DATABASE. 2024年2月2日閲覧。
- ^ “ドシャ降り抜けて…”. J-WID JASRAC WORKS INFORMATION DATABASE. 2024年2月2日閲覧。