寛印

平安時代中期の天台宗の僧

寛印(かんいん、生没年不詳)は、平安時代中期の天台宗。父は紀忠方丹後国与謝郡の出身。房号は願蓮房。丹後千徳とも称される。

比叡山良源源信に天台教学を学んでその学名が高く、宮中や貴族の法会にしばしば列席し、正暦年間(990年-995年)に内供奉(ないぐぶ)となった。源信の迎講(むかえこう)には当初批判的であったがその後帰依し、源信の教を奉じて台密龍禅院流を形成した。その後、諸国教化のため遍歴し、丹後国では天橋立において迎講をおこし、皇慶(こうげい)の要請により舎利講を行い、また大乗寺を再興した。