志太郡衙跡

古代、駿河国志太郡の郡衙遺跡。静岡県藤枝市南駿河台に所在。
御子ヶ谷遺跡から転送)

志太郡衙跡(しだぐんがあと)は、静岡県藤枝市南駿河台にある古代駿河国志太郡郡家郡衙)の遺跡。別名を御子ヶ谷遺跡(みこがやいせき)。国の史跡に指定されている。

志太郡衙跡
志太郡衙跡 全景
地図
種類古代官衙郡衙)跡
所在地静岡県藤枝市南駿河台
座標北緯34度51分43.68秒 東経138度14分33.81秒 / 北緯34.8621333度 東経138.2427250度 / 34.8621333; 138.2427250 (志太郡衙跡)座標: 北緯34度51分43.68秒 東経138度14分33.81秒 / 北緯34.8621333度 東経138.2427250度 / 34.8621333; 138.2427250 (志太郡衙跡)

概要 編集

1977年昭和52年)に団地造営のための区画整備を行っている際に発見され、その後の発掘調査によって掘立柱建物30棟をはじめ、や板塀、井戸道路などの遺構が次々と発見され、古代郡衙の構造を示すものとされた。さらに出土した260点余りの墨書土器から、「志太」という地名と大領・少領・主帳などの郡司官職名が確認され、志太郡の郡衙跡と判明した。このため、当該区域での団地造営は中止され、史跡公園として整備された。

遺構は東西と南側を丘陵に囲まれた谷部に位置し、8世紀前半から9世紀前半にかけて3期の造替を繰り返したと見られる[1]。建物は南北に棟の方位を揃えた規則的な配置であるが、小規模かつ典型的な郡庁と異なる構成であるため、郡庁や正倉ではなく厨家や館の遺構と推測される[2]

文化財 編集

国の史跡 編集

  • 志太郡衙跡 - 1980年(昭和55年)10月22日指定[1]

静岡県指定文化財 編集

  • 有形文化財[3]
    • 志太郡衙関連遺跡出土文字資料(考古資料) - 2004年(平成16年)2月27日指定。

関連施設 編集

志太郡衙資料館 編集

  • 開館時間:午前9時-午後5時
  • 休館日:月曜日、祝日翌日、年末年始

脚注 編集

  1. ^ a b 志太郡衙跡 - 国指定文化財等データベース(文化庁
  2. ^ 志太郡衙跡(古代史) & 2006年.
  3. ^ 文化財(藤枝市ホームページ)。

参考文献 編集

  • 八木勝行「志太郡衙跡」『国史大辞典 15』 吉川弘文館、1996年。ISBN 978-4-642-00515-9
  • 八木勝行「志太郡衙跡」『日本歴史大事典 2』 小学館、2000年。ISBN 978-4-09-523002-3
  • 坂井秀弥「志太郡衙跡」『日本古代史大辞典』大和書房、2006年。ISBN 978-4479840657 

外部リンク 編集