挿入損失 (英: insertion loss) は、2端子対回路網で構成される高周波回路において、1つの端子からもう1つの端子に伝播する電力の損失をdB (デシベル)で表したもの。
端子1から入力する電力の平方根を 、端子2から入力する電力の平方根を 、
端子2から出力される電力の平方根を とすると、端子1から端子2に対する挿入損失 は、
となる。
端子1から端子2に対して電力が全て伝播する場合、挿入損失は
- [dB]
となる。
Sパラメータで表現した場合、挿入損失は
- [dB]
と表される。
一方、反射による損失を含めず、入出力端子間で発生する損失を表す場合には
- [dB]
となり、これが挿入損失と表されることも多い。
しかし、定義上は反射損失も含めたものが挿入損失であるとされている。[1][2]:
また、損失の大きさを表す意味で、これらの符号が正と定義されることもある。
- ^ Pozar, David M.; Microwave Engineering, Third Edition
- ^ Collin, Robert E.; Foundations For Microwave Engineering, Second Edition