死の床に横たわりて

ウィリアム・フォークナーによる1930年の長編小説

死の床に横たわりて (As I Lay Dying) は、アメリカの作家ウィリアム・フォークナーによる1930年南部ゴシック小説。著者の5本目の小説作品で、フォークナーは発電所に勤務するかたわら、6週間にわたって午前0時から4時の間のみに執筆し、後から加筆訂正はしなかった[1]

死の床に横たわりて
初版の表紙。
著者ウィリアム・フォークナー
出版日1930年
前作響きと怒り
次作サンクチュアリ

架空のヨクナパトーファ郡が舞台。病に伏し故郷のジェファーソンに埋葬されたいと願うアディ・バンドレンと、彼女の家族についてを描いている。59章からなる。

文学的手法

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章ごとにナレーターが代わり、視点となる人物の名前が各章題となる。前作の『響きと怒り』でも使用した意識の流れを用いた。フォークナーは意識の流れとしてのモノローグとインターナル・モノローグとを区別して、登場人物の一人であるダール・バンドレンがモノローグでのみ知性的なナレーションを展開するように、慣例的にはモノローグの際にナレーターの人物像に合致した話体を取るところをそうせずに、人物像と一致しない言葉遣いでナレーションさせる手法も取った。

他作品との関連

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  • 同著者が複数の小説の舞台に設定したヨクナパトーファ郡で物語が展開する。
  • ダール・バンドレンは1935年の短編『Uncle Willy』にも登場する。
  • 医師ピーボディは『サートリス』にも登場する。

日本語訳

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初訳は1959年に筑摩書房[3](数度新版)。上記の元版は、講談社「世界文学全集 フォークナー」。

注釈

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  1. ^ W.Faulkner made the claim in the introduction to Sanctuary, (Modern Library ed. 1932) cited A. Nicholas Fargnoli, Robert W. Hamblin, Michael Golay, William Faulkner; A Critical Companion Infobase 2008, pp.43–56 p.44
  2. ^ 死の床に横たわりて 講談社文芸文庫”. ndlonline.ndl.go.jp. 国立国会図書館. 2019年7月21日閲覧。
  3. ^ 世界文学大系 第61 フォークナー ヘミングウェイ”. ndlonline.ndl.go.jp. 国立国会図書館. 2019年7月21日閲覧。
  4. ^ フォークナー全集〈6〉”. ndlonline.ndl.go.jp. 国立国会図書館. 2019年7月21日閲覧。


先代
響きと怒り
Novels set in ヨクナパトーファ郡 次代
サンクチュアリ