「Power Macintosh」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
R28Bot (会話 | 投稿記録)
m ロボットによる: テンプレートのメンテナンス
WildWind (会話 | 投稿記録)
m リンクを修正
6行目:
 
== Power Macintosh 6100, 7100, 8100 ==
Power Macintosh 6100,7100,8100はPower Macintoshシリーズ最初の製品である。プロセッサにはPowerPC 601シリーズを採用した。筐体はそれぞれ、6100がピザボックス、7100がデスクトップ、8100がミニタワーである。筐体のデザインは在来機種の[[Centris]][[Quadra]]のものを受け継いでいる。
 
設計は、従来の68KアーキテクチャからPowerPCアーキテクチャへの移行を円滑にするべく、互換性を重視したものになっている。拡張スロットにはNubus[[NuBus]]を採用、メモリーは72pin [[SIMM]]を二枚組で使用することによって64bitのバス幅を確保している。これらは68K Macのユーザーが、これまでの投資を無駄にすることなく新アーキテクチャーへ移行できるようにとの配慮である。一方でこうした互換性重視の設計が、PowerPCアーキテクチャが本来の性能を発揮することの妨げになっていたという側面もある。
 
このシリーズではプロセッサーは[[ロジックボード]]に直付けされているが、601PDSスロットにCPUアクセラレータを挿すことによって、G3及びG4へのアップグレードも可能である。
 
== Power Macintosh 7200, 7500, 8500, 9500 ==
これらの機種は第二世代のPower Macintosh最初の製品群である。7200と7500はデスクトップ型の筐体、8500はミニタワー型、9500はフルタワー型である。ピザボックス型の筐体は採用されなかった。
 
ロジックボードの設計はNubus[[NuBus]]やSIMMといった旧弊化した機構を排除し、[[Peripheral Component Interconnect|PCI]][[DIMM]]メモリーを新たに採用した。これによりシステム全体のパフォーマンスが向上した。プロセッサには7200と7500には601v、8500と9500には新型の604シリーズが採用された。また、7200以外ではプロセッサが[[ドーターボード]]上に搭載されているため、G3やG4といったより高性能なプロセッサへの交換も容易である。
 
製品の方向性としては、7200と7500は家庭及びビジネス向け、8500はAV機能強化モデル、9500はワークステーション的な性格の強い[[ハイエンド]]モデルである。7500は3つのPCIスロットと、メモリーインターリーブに対応した8つのメモリースロットをもつ。8500はこれにビデオ出力機能を加えたものである。9500ではPCIスロットが6つ、メモリースロットが12に増設されており、抜群の拡張性を誇る。当時としては驚異的な768MBものメモリーを搭載することができた。一方でビデオ入出力機能やオンボードビデオは省略されている。7200は7500の機能を削ったもので、メモリースロット数削減やメモリーインターリーブ機能非対応、プロセッサ
23行目:
全ての機種が[[PowerPC 604]]を採用したシリーズ。Power Macintosh 7300と7600は、7500から筐体、7500と8500からロジックボードを引き継いだ機種で、両機種の差異はビデオ入出力の機能のみである。Power Macintosh 8600と9600は、新デザインで容易に開閉出来るフルタワーの筐体を採用、それぞれ8500と9500のロジックボードを継承し、最終モデルでは300MHz/350MHzと高速化したPowerPC 604evを採用している。
 
== Power Macintosh G3 DT, MT, AIO ==
プロセッサに[[PowerPC G3]]を搭載した最初の製品。DTはデスクトップタイプ、MTはミニタワー、AIO(All In One)は一体型である。なおAIOはアメリカの教育市場向けにのみ販売されたため、日本ではほとんど流通しなかった、希少性の高いマシンである。これまでの数字4桁のモデル名は廃止され、名称は全てPower Macintosh G3に統一された。
 
新採用のプロセッサ、PowerPC G3はこれまでの主力、PowerPC 604シリーズに比べ低価格、低消費電力でありながら、バックサイド[[L2キャッシュ]]の採用により大幅な性能向上を果たしており、これにより旧来の製品に比べ飛躍的な性能向上が実現された。
 
このシリーズではGossamarと呼ばれる、これまでのPower Macintoshシリーズとは大幅に異なるアーキテクチャを採用した。これまでの独自の機能を満載した高機能路線を変更し、[[PC/AT互換機]]で広く普及している技術を採り入れることによって開発費の圧縮、ロジックボードの小型化、高性能化、更には低価格化に成功した。
 
最大の刷新はメモリーにPC/66 [[SDRAM]]を採用したことである。これまでPower MacintoshシリーズはFPM-DIMM採用しており、2本のメモリーを対にして動かす「メモリーインターリーブ機構」を搭載することによって転送速度を高速化していた。しかしこの機構は複雑で、メモリーを2本単位で増設しなければ機能しないなどの弱点があった。GossamarではPC/AT互換機で主流になっていたSDRAMの採用することによりメモリーの高速化に成功した。
 
また、システムバスの動作速度もこれまでの最高50MHzから66MHzまで高速化され、システム全体の性能が向上した。ストレージデバイスの接続もこれまでのFast [[SCSI]](10MB/s)から[[EIDE]](16.6MB/s)に変更された。部品点数も大幅に削減され、ロジックボードの大きさがかなり小さくなった。
 
優れた特性を持つGossamarアーキテクチャーは後に発売されたPowerBook G3や[[iMac]]など1999年までのMacintoshの礎となった。
58行目:
#モダンインターフェイスであるUSBやFireWireを新たに採用
#ATA-4(UltraATA 33)の採用
これらによって従来のGossamarアーキテクチャに比べ一段上の性能を発揮することが可能になった。一方で当時既にPC/AT互換機では主流になっていた[[AGP]]を採用していないことなど、Yosemiteは飽くまでもGossamarの高速版でしかなく、根本的な刷新は次のPowerMac G4の登場を待つこととなる。
<br clear=all>