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なおこの際に、かつてはアメリカ軍とともにベトナム戦争に参戦していた韓国人は、「アメリカ人や南ベトナム人の退去活動で手一杯であること」を理由に日本人と同じくアメリカ軍機による撤退への同行が拒否され、その結果駐南ベトナム[[大使]]以下の在留韓国人の殆どが、反韓感情が根強く残るサイゴンに取り残されることとなった。なお、サイゴンに取り残された韓国人は、[[国際赤十字]]指定地域とされた市内の[[病院]]に避難し迫害を受けることはなかったものの、その後しばらく帰国することができなかった。
 
=== サイゴン陥落と南ベトナム崩壊 ===
[[Image:HCMC_Reunification_Palace.jpg|thumb|250px|南ベトナム大統領官邸(現在はベトナム統一会堂)]]
[[4月30日]]の早朝には、最後までサイゴンに残ったグエン・バン・チュー元大統領ら南ベトナム政府の要人や軍の上層部、アメリカの[[グレアム・アンダーソン・マーチン]]駐南ベトナム[[特命全権大使]]や大使館員、アメリカ人報道関係者など南ベトナムに住んでいたアメリカ人の多く、サイゴン市内の各所からアメリカ軍のヘリコプターで海上に待機するアメリカ海軍の空母に向けて脱出した。
 
しかし撤退計画がサイゴン市内の混乱を受けて遅延したこともあり、北ベトナム軍はアメリカ政府の国際[[赤十字社]]の要請を受け、サイゴンに在留するアメリカ軍人および民間人が完全に撤退するまでサイゴン市内に突入しなかった。
 
同日午前には、前日に就任したばかりの[[ズオン・バン・ミン]]大統領が、南ベトナム国営テレビと[[ラジオ]]で戦闘の終結と[[無条件降伏]]を宣言した。その後残留南ベトナム軍と北ベトナム軍の間に小規模な衝突があったものの、午前11時30分に北ベトナム軍の戦車が大統領官邸に突入し、ミン大統領らサイゴンに残った南ベトナム政府の[[閣僚]]は北ベトナム軍に拘束され、サイゴンは陥落。南ベトナムは崩壊した。なお、少数の南ベトナム軍の将校がサイゴン陥落後に自決した。
 
=== 南北ベトナム統一 ===