「火縄銃」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
Tokugawa (会話 | 投稿記録)
→‎弾丸重量による分類: 馬上筒と短筒は別のもの
112行目:
日本における火縄銃の分類として弾丸重量によるものと製作地・流派によるものの二つに大別される。
 
=== 弾丸重量・銃身長による分類 ===
; 小筒
: 弾丸重量が匁半程度のものを指す。威力は低いが安価で反動が少ない為、猟銃や動員兵への支給銃として用いられた。また、防御力の弱い明・朝鮮の兵にはこれでも十分な威力を持っていた為、[[文禄・慶長の役|朝鮮の役]]では大量に用いられた。
; 中筒
: 弾丸重量が六匁程度のものを指す。小筒に比べて威力が増大した分扱いが難しい上に高価なので、臨時雇いでなく継続して主人に仕える足軽が用いる銃とされた。[[当世具足]]や[[竹束]]などの火縄銃に対応した防御装備が広まった結果、小筒に替わり主に用いられる様になった。
; 士筒(さむらいづつ)
: 弾丸重量が十匁程度のものを指す。威力は絶大だがあまりにも高価で扱いが難しい為、十分な鍛錬と財力を持つ侍のみが用いる事ができた。彼らはこの侍筒を[[武家奉公人]]に持たせ、必要に応じて用いた。
; 馬上筒
: [[騎兵銃]]のこと。両手で扱うが馬上での使用に適するよう銃身が短い。
; 短筒
: 馬上筒[[拳銃]]のこも言うで片手で扱える馬上での使用や護身用に用いられていたとされる。銃身が短く、片手で扱える。ヨーロッパの騎兵の[[ピストル]]に近い
; 大鉄砲
: 抱え大筒とも言う。二十匁以上の弾丸重量を有するもので百匁クラスのものも存在する。通常の弾丸の他、火矢などを用いて[[攻城戦]]・[[海戦]]で構造物を破壊する為に用いられた。差火点火式・地上設置型である通常の[[大筒]]と異なり、銃床とカラクリを用いた火縄銃の体裁を持つものを指す。言うまでもなく反動は強烈であり、射手は射撃時に自ら転がる事で反動を吸収する程である。そのため確実を期す場合は、地面に据えて[[擲弾筒]]のように撃ったり、射台に据えて用いた。