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{{Otheruses|1995年に営業運転を開始した2代目2000形|1949年に営業運転を開始した初代2000形|小田急1900形電車}}
{{鉄道車両
|車両名=小田急2000形電車
|社色=#00677E<!--帯の色のロイヤルブルー 鉄道ピクトリアル通巻829号(2010年1月号臨時増刊)「特集・小田急電鉄」p191の表から色を抽出-->
|画像 =OER 2051 Mukogaoka 19950325.jpg
|pxl =300px
|画像説明 =登場当時の2000形電車([[向ヶ丘遊園駅]])
|unit = self
|編成 =8両固定編成<ref name="679-216">[[#大幡679|『鉄道ピクトリアル』通巻679号 p.216]]</ref>
|起動加速度 =2.7[[メートル毎秒毎秒#キロメートル毎時毎秒|km/h/s]]<ref name="342-88">[[#RJ342|『鉄道ジャーナル』通巻342号 p.88]]</ref>(最大3.3km/h/s<ref name="342-88"/>)
|営業最高速度 =
|
|最高速度 =120[[キロメートル毎時|km/h]]<ref name="342-88"/>
|定格速度 =
|減速度(常用最大)=4.0km/h/s<ref name="342-88"/>
|減速度(非常) =4.7km/h/s<ref name="342-88"/>
|編成定員 =
|車両定員 =146名<ref name="342-88"/>(先頭車)<br/>158名<ref name="342-88"/>(中間車)
|編成長 =
|最大寸法 =20,150[[ミリメートル|mm]]×2,860mm×4,060mm<ref name="829-313">[[#岸上829-2|『鉄道ピクトリアル』通巻829号 p.313]]</ref>(先頭車)<br/>20,000mm×2,860mm×4,145mm<ref name="829-313"/>(集電装置付中間車)<br/>20,000mm×2,860mm×4,060mm<ref name="829-313"/>(集電装置無し中間車)
|全長 =
|全幅 =
|全高 =
|車体長 =
|車体幅 =
|車体高 =
|編成質量 =
|車両質量 =
|軸配置 =
|軌間 =1,067mm
|電気方式 =[[直流電化|直流]]1,500[[ボルト (単位)|V]]<br/>([[架空電車線方式]])
|出力 =
|主電動機 =[[三菱電機]] MB-5061-A<ref name="829-313"/><br/>[[かご形三相誘導電動機]]
|モーター出力 =175[[ワット|kW]]<ref name="342-88"/>
|機関出力 =
|編成出力 =
|定格出力 =
|定格引張力 =
|駆動装置 =[[WN駆動方式]]<ref name="342-88"/>
|歯車比 =99:14=7.07<ref name="829-313"/>
|変速段 =
|台車 =[[住友金属工業]] SS143<ref name="342-88"/>(電動台車)<br/>住友金属工業 SS043<ref name="342-88"/>(付随台車)
|制御装置 =三菱電機 MAP-178-15V49<ref name="829-313"/><br/>[[絶縁ゲートバイポーラトランジスタ|IGBT]]-[[可変電圧可変周波数制御|3レベルVVVFインバータ制御]]
|ブレーキ方式 =[[電力回生ブレーキ|回生制動]]併用[[電気指令式ブレーキ|電気指令電気演算式]][[電磁直通ブレーキ|電磁直通制動]] (MBSA-R)<ref name="829-313"/>
|保安装置 =[[自動列車停止装置#多変周式信号ATS(多変周式(点制御、連続照査型))|OM-ATS]], [[自動列車停止装置#D-ATS-P(デジタルATS-P)形|D-ATS-P]]
|製造メーカー=[[日本車輌製造]]・[[川崎重工業]]・[[東急車輛製造]]
|備考 =
|備考全幅 =
}}
'''小田急2000形電車'''(おだきゅう2000がたでんしゃ)は、[[小田急電鉄]](小田急)が[[1995年]]以降に運用している[[通勤形電車|通勤車両]]である。
[[鉄道車両の座席|座席]]数を確保しつつ客用扉の幅を拡大したことが特徴<ref name="342-86">[[#RJ342|『鉄道ジャーナル』通巻342号 p.86]]</ref>で、当初は[[新宿駅|新宿]]発着の[[各駅停車]]8両編成化を推進する目的で登場した<ref name="829-258">[[#岸上829|『鉄道ピクトリアル』通巻829号 p.258]]</ref>が、[[2002年]]以降は[[小田急2600形電車|2600形(NHE車)]]の置き換え用として<ref name="829-260">[[#岸上829|『鉄道ピクトリアル』通巻829号 p.260]]</ref>[[2003年]]まで増備が続けられ、最終的には8両固定編成×9編成の合計72両が製造された<ref name="829-258"/>。[[1995年]]に当時の[[経済産業省|通商産業省]]より[[グッドデザイン賞|グッドデザイン商品]]に選定された。
本項では以下必要に応じて、[[鉄道の車両番号|車両番号]]から「デハ2400番台」などのように表記し、特定の[[編成 (鉄道)|編成]]を表記する際には新宿寄り先頭車両の車両番号と両数を組み合わせて「2051×8」と表記、[[小田原駅|小田原]]方面に向かって右側を「山側」・左側を「海側」と表記する。
== 登場の経緯 ==
小田急では[[1990年]]から[[小田急1000形電車|1000形]]の一部の車両で、乗降時間の短縮を図って客用扉の幅を2[[メートル|m]]に拡大したワイドドア車両を運用していた<ref name="679-216"/>。乗降時間の短縮自体は<!--確か3秒以上短縮できるはずが2秒程度にとどまったんじゃなかったっけ。-->効果があったものの<ref name="679-216"/>、扉幅拡大による座席定員の減少が問題視された<ref name="679-216"/>。[[1991年]]に1000形ワイドドア車両を増備した際に座席定員の増加を図る<ref name="679-216"/>一方で、在来通勤車両と同等の座席定員確保と乗降時間の短縮を両立するために、[[木型|モックアップ]]による乗降試験も含めた検討が行なわれた<ref name="679-216"/>。この結果、座席定員の確保には客用扉間の座席を7人がけとし<ref name="2002-48">[[#大幡2002|大幡 (2002) p.48]]</ref>、客用扉の幅は1,600[[ミリメートル|mm]]程度とすることが最適という結論となった<ref name="2002-48"/>。
一方で、電子機器や走行装置のシステムについても、高性能かつメンテナンスフリーの機器類が開発されていた<ref name="679-216"/>ことから、1000形をベース車両として、車体構造の変更や各種機器の見直しを行なった<ref name="679-216"/>。設計にあたって、[[騒音]]や[[振動]]の少ない「環境にやさしい車両」<ref name="342-86"/>、快適に乗車できる「お客さまにやさしい車両」<ref name="342-86"/>、旅客の案内や安全確保に専念できるように付随的な作業を自動化した「乗務員・駅員にやさしい車両」<ref name="342-86"/>、熟練を要する機器の排除や機器のモニター監視などを可能にした「保守にやさしい車両」<ref name="342-86"/>、といったテーマを掲げた車両として登場したのが2000形である。
== 車両概説 ==
本節では、登場当時の仕様を基本として、増備途上での変更点や更新による変更については沿革で後述する。
全長20[[メートル|m]]級の車両による8両固定編成が製造された<ref name="679-216"/>。基本設計は10両編成であり<ref name="679-216"/>、中間の2両を除いた編成形態になっている<ref name="679-216"/>。形式は先頭車が[[制御車]]のクハ2050形で、中間車は[[動力車|電動車]]のデハ2000形と[[付随車]]のサハ2050形である。車両番号については、[[#編成表|巻末の編成表]]を参照のこと。
=== 車体 ===
{{Double image aside|right|OER-1000-sideview.jpg|240|OER 2059 sideview.jpg|240|1000形の側面。扉幅は1300mm|2000形の側面。扉幅は1600mmが基本}}
先頭車は車体長19,650mm・全長20,150mm、中間車は車体長19,500mm・全長20,000mmで、車体幅は[[帝都高速度交通営団|帝都高速度交通営団(当時)]][[東京地下鉄千代田線|千代田線]]への乗り入れを考慮して<ref name="2002-48"/>、1000形と同じ2,860mmとした<ref name="2002-48"/>。車体は1000形と同様に[[ステンレス鋼]]製とした[[オールステンレス車両]]で<ref name="342-86"/>、ステンレスの輝きを和らげるために表面をダルフィニッシュ(梨地)仕上げとしている<ref name="342-86"/>。車体断面形状や構成部材も1000形と同様にしたが、先頭車については後述する[[車椅子]]スペースを設置したことにより、全長が150mm長くなっている<ref name="342-86"/>。側腰板と側梁の接続部分には化粧板としてステンレス板を貼っている<ref name="2002-48"/>。また、小田急では初めて[[転落防止幌]]を車体側面の連結面間に設置した<ref name="679-217">[[#大幡679|『鉄道ピクトリアル』通巻679号 p.217]]</ref>。
[[File:Outside LED Information Board of OER 2000.jpg|thumb|LED式側面案内表示装置]]
前面は中央に[[貫通扉]]を配した貫通型で、1000形と共通の[[繊維強化プラスチック]] (FRP) 製成型品を使用した<ref name="2002-48"/>ため、車両番号の位置と色が異なる程度で1000形とほぼ同じである<ref name="829-259">[[#岸上829|『鉄道ピクトリアル』通巻829号 p.259]]</ref>。側面客用扉は各車両とも4箇所で、[[操縦席|乗務員室(運転室)]]に隣接する箇所のみ1,300mm幅<ref name="2002-48"/>、それ以外の箇所は全て1,600mm幅の両開き扉である<ref name="342-86"/>。扉はそれまでの骨組み構造から[[ハニカム構造|ペーパーハニカム構造]]に変更して軽量化を図った<ref name="342-86"/>ほか、扉の[[ガラス]]は指挟み防止対策として、二重構造([[複層ガラス]])とすることによって扉本体との段差を解消した<ref name="342-87">[[#RJ342|『鉄道ジャーナル』通巻342号 p.87]]</ref>。乗務員室の扉には、車庫内での開閉を容易にするために扉下部に手掛けを設けた<ref name="342-87"/>。車体側面を滴る[[雨]]水落下の防止対策として、側面の客用扉・乗務員室扉とも上部には[[樋 (建築)|雨樋]]を設けた<ref name="342-86"/><ref name="342-87"/>。車両間の貫通路は800mm幅<ref name="342-88"/>で、妻面の窓は固定窓とした。
側面窓の配置は、客用扉間には戸袋窓と2枚1組の一段下降窓を配し、車端部には戸袋窓のみが配置されている。下降窓にはスパイラルバランサーを内蔵し<ref name="342-87"/>、開閉を容易にすると同時に保守の軽減を図っている<ref name="342-87"/>。前面・側面とも種別・行先の案内表示装置は[[発光ダイオード|LED]]式とした<ref name="342-87"/>。
=== 内装 ===
{{Double image aside|right|Inside of OER 2000.jpg|180|OER 2000 inside LED.jpg|180|車内|路線図案内式表示装置}}
座席はすべて[[鉄道車両の座席#ロングシート(縦座席)|ロングシート]]で、客用扉間に7人がけ、客用扉と連結面の間には3人がけの座席が配置される。小田急の通勤車両では初めて[[バケットシート]]を採用し<ref name="342-87"/>、着席位置を明確にすることによって定員乗車の促進を図った<ref name="342-87"/>。座席の表地は通常の座席は赤系統の抽象柄<ref name="342-87"/>、[[優先席]](シルバーシート)は青系統の抽象柄とした<ref name="342-87"/>。床面は中央部が薄い青緑系の縞模様<ref name="342-87"/>、通路両側にあたる部分では石目模様とした<ref name="342-87"/>。扉脇の[[手摺|手すり]]については、それまで手すり下端の高さが床から800mmだったものを400mmに延長し<ref name="342-87"/>、[[幼児]]の戸袋窓への引き込み事故防止を図った<ref name="342-87"/>。各車両の客用扉上部には、[[車内案内表示装置|LEDフリーパターン式案内表示装置]]と路線図案内式表示装置を交互に設置した<ref name="342-87"/>。放送装置は自動放送を主体とし<ref name="342-88"/>、車内のどの位置でも最適な音量・音質となるように改良し<ref name="342-88"/>、スピーカーを5個から9個に増設した<ref name="342-88"/>。
先頭車の車端部<ref group="注釈">クハ2050番台では海側、クハ2450番台では山側。</ref>には小田急の通勤車両では初めて車椅子スペースを設け<ref name="342-87"/>、乗務員と対話が可能な非常通報装置も設置された<ref name="679-217"/>。対話式非常通報装置は先頭車両以外にも設置されている<ref name="2002-50">[[#大幡2002|大幡 (2002) p.50]]</ref>。
=== 主要機器 ===
運転台は、後述するように電気指令式ブレーキを採用したことからデスクタイプの運転台となった<ref name="2002-51">[[#大幡2002|大幡 (2002) p.51]]</ref>。[[マスター・コントローラー|主幹制御器]]と[[鉄道のブレーキ|制動装置(ブレーキ)]]とも水平回転式の2ハンドル仕様である<ref name="2002-51"/>。計器盤には光電タッチ入力式のモニタ装置を組み込んだ<ref name="2002-51"/>が、このモニタ装置は主要機器のモニタリング機能に加えて検修機能も有している<ref name="679-217"/>。検修機能は出庫整備の容易化を図るもので、集電装置の上昇や電動空気圧縮機・前照灯・蓄電池の充電状態の把握<ref name="679-217"/>のほか、インバータ制御装置やブレーキ装置については動作試験も可能である<ref name="679-217"/>。また、試運転時の加減速測定機能や停車駅予告機能も組み込まれた<ref name="342-88"/>。さらに、空調装置や車内外の案内表示、自動放送の集中管理を行なう<ref name="679-217"/>とともに、乗車率や温度・湿度の表示も可能である<ref name="342-88"/>。[[警笛]]にそれまでの空気笛に代えて電子笛が採用され<ref name="342-87"/>、八幡電気産業製のYA-95033型が搭載された<ref name="829-190">[[#中山829|『鉄道ピクトリアル』通巻829号 p.190]]</ref>。
[[主電動機]]は出力175[[ワット|kW]]の[[かご形三相誘導電動機]]である[[三菱電機]]製のMB-5061-A形を採用した<ref name="342-88"/>。[[主制御器|制御装置]]は[[絶縁ゲートバイポーラトランジスタ|IGBT]]-3レベル方式の[[可変電圧可変周波数制御|VVVFインバータ制御]]装置<ref name="342-87"/>である三菱電機製MAP-178-15V49形を採用し、デハ2100番台とデハ2400番台の車両に設置した<ref name="679-217"/>。インバータ1台で主電動機4台を制御する (1C4M) ユニットを1群とし、1台の装置の中に2群のインバータを収めている<ref name="342-87"/>。駆動方式は[[WN駆動方式|WNドライブ]]で、歯数比は99:14=7.07に設定した<ref name="679-217"/>。[[鉄道のブレーキ|制動装置(ブレーキ)]]は小田急の通勤車両では初めての採用となる[[回生ブレーキ|回生制動]]併用[[電気指令式ブレーキ|全電気指令式電磁直通制動]] (MBSA-R) で、基礎制動装置はシングル式(片押し式)である<ref name="2002-50"/>。
{{Double image aside|right|OER-2000-SS143-Truck.jpg|240|OER-2000-SS043-Truck-01.jpg|240|電動台車 SS143|付随台車 SS043}}
[[鉄道車両の台車|台車]]は小田急では初めて[[ボルスタレス台車]]を採用した<ref name="342-87"/>。電動台車が[[住友金属工業]]製SS143、付随台車は住友金属工業製SS043で、いずれも車輪径860mmで牽引装置をZリンクとした<ref name="2002-50"/>モノリンク式軸箱支持形ボルスタレス台車である<ref name="342-87"/>。防音リング付車輪とすることで走行音の低減を図った<ref name="342-87"/>ほか、準備工事として[[蛇行動#ヨーダンパ|ヨーダンパ]]取り付け座を設けている<ref name="342-87"/>。[[集電装置]]は[[東洋電機製造]]PT-4212菱枠パンタグラフをデハ2100番台・デハ2300番台・デハ2400番台の車両に1台ずつ設置した<ref name="342-88"/>。
[[エア・コンディショナー|冷房装置]]については、11,500[[カロリー|kcal]]/hの[[冷凍能力|能力]]を有し、オーバーヘッドヒーターを内蔵するCU-195E形[[集約分散式冷房装置]]を1両あたり4台搭載した<ref name="2002-51"/>。補助送風装置は[[送風機|ラインフローファン]]で、首振り角度を拡大した<ref name="342-88"/>上、風速を2段に切り替え可能な機能を持たせた<ref name="342-88"/>。補助電源装置は、200kVAの自動受給電装置付のIGBT素子式[[静止形インバータ]] (SIV) をデハ2000番台・デハ2300番台の車両に搭載した<ref name="342-88"/>。[[圧縮機|電動空気圧縮機]] (CP) についてはC-2000LA形をデハ2000番台・サハ2250番台・デハ2300番台の車両に搭載した<ref name="342-87"/>。
== 沿革 ==
{{Double image aside|right|OER 2051F transporting at Matsuda.jpg|180|OER 2451 Shinjuku SemiEXP 19950401.jpg|180|松田駅で搬入を待つ2051×8(新宿側4両)|当初は準急運用にも投入された。通過標識灯が点灯している}}
1994年度末に2編成が導入され<ref name="829-258"/>、新宿発着の各駅停車や準急での運用を開始した<ref group="注釈">なお、小田急では1994年10月より甲種車両輸送の授受駅を小田原駅から新松田駅に変更しているが、2000形は初めて新松田駅から搬入された車両である。</ref>。
1998年には2053×3の1編成が導入されたが、この編成からは側腰板と側梁の接続方法をインダイレクト方式に変更し<ref name="679-218">[[#大幡679|『鉄道ピクトリアル』通巻679号 p.218]]</ref>、前面の[[通過標識灯]]が廃止された<ref name="679-218"/>ほか、車内案内表示装置は全てLEDスクロール式案内表示装置に統一した<ref name="679-218"/>。なお、1999年5月から7月にかけてクハ2053に電気連結器を設置し<ref name="829-260"/>、ブレーキ読み替え装置の試験を行なった<ref name="829-261">[[#岸上829|『鉄道ピクトリアル』通巻829号 p.261]]</ref>。このときは通常の小田急では見られない12両編成での試運転となり<ref name="829-261"/>、[[鉄道ファン]]から注目を集めた<ref name="829-261"/>。試験終了後に電気連結器は撤去され<ref name="829-261"/>、ブレーキ読み替え装置は[[小田急3000形電車 (2代)|2代目3000形]]で本格採用となった<ref name="829-261"/>。
2002年には列車種別の増加に伴い、2051×8と2052×8に設置されていた路線図案内式表示装置は撤去された<ref name="829-260"/>。また、2051×8では、遮光ガラスに変更するとともにカーテンを撤去した<ref name="829-260"/>。
{{Double image aside|right|Model 2000-Second of Odakyu Electric Railway.JPG|180|Series 2000 Full Color LED of Odakyu Electric Railway.jpg|180|1998年の増備車(2053×8)から通過標識灯は廃止された|種別・行先表示器がフルカラーLEDとなった2052×8}}
2002年の増備車からは、2600形を2000形によって置き換えることになった<ref name="829-260"/>が、この時最初に増備された2054×4では、主電動機と制御装置を2000年度に廃車となった2600形2666×8の編成<ref group="注釈">2600形の8両編成化の過程で、余剰となった付随車を活用して、2000形と同型の主電動機と制御装置を使用してVVVFインバータ制御車としていた編成。</ref>から転用した<ref name="829-199">[[#橋本829|『鉄道ピクトリアル』通巻829号 p.199]]</ref>。このときの増備車からは側窓のガラスを遮光ガラスとして<ref name="829-260"/>、カーテンの設置を省略したほか<ref name="829-260"/>、車椅子スペースの設置場所を乗務員室側に変更した<ref name="829-260"/>。これらの編成の入線当初は、集電装置は通常の菱形であった<ref name="829-261"/>が、ほどなく全車両ともシングルアーム式に集電装置に交換された<ref name="829-261"/>。
2007年度より、滑走防止装置と新しい保安装置であるD-ATS-P装置の設置工事が開始され<ref name="829-57">[[#丹829|『鉄道ピクトリアル』通巻829号 p.57]]</ref>、2009年度に全車両の対応が終了した<ref name="829-57"/>。また、2009年2月から、前面と側面の案内表示装置についてフルカラーLEDへの交換が開始された<ref name="829-260"/>。
2010年現在、各駅停車と区間準急の主力車両として運用されている<ref name="829-260"/>。
; 凡例 : Tc …[[制御車]]、M …[[動力車|電動車]]、T…[[付随車]]、CON…[[主制御器|制御装置]]、SIV…補助電源装置、CP…[[圧縮機|電動空気圧縮機]]、PT…[[集電装置]]
{| class="wikitable" style="text-align:center; font-size:80%; margin:1em 0em 2em 3em;"
|-
|style="border-bottom:solid 3px #
|style="border-bottom:solid 3px #
|-
!号車
|
|-
!形式
| '''クハ2050''' || '''デハ2000''' || '''デハ2000''' || '''サハ2050''' || '''サハ2050''' || '''デハ2000''' || '''デハ2000''' || '''クハ2050'''
|-
!style="border-bottom:solid 3px #00677E;"|区分
|style="border-bottom:solid 3px #00677E;"| Tc2 ||style="border-bottom:solid 3px #00677E;"| M5 ||style="border-bottom:solid 3px #00677E;"| M4 ||style="border-bottom:solid 3px #00677E;"| T2 ||style="border-bottom:solid 3px #00677E;"| T1 ||style="border-bottom:solid 3px #00677E;"| M2 ||style="border-bottom:solid 3px #00677E;"| M1 ||style="border-bottom:solid 3px #00677E;"| Tc1
|-
![[鉄道の車両番号|車両番号]]
| '''2451'''<br/>'''∥'''<br/>'''2459''' || '''2401'''<br/>'''∥'''<br/>'''2409''' || '''2301'''<br/>'''∥'''<br/>'''2309''' || '''2251'''<br/>'''∥'''<br/>'''2259''' || '''2151'''<br/>'''∥'''<br/>'''2159''' || '''2101'''<br/>'''∥'''<br/>'''2109''' || '''2001'''<br/>'''∥'''<br/>'''2009''' || '''2051'''<br/>'''∥'''<br/>'''2059'''
|-
!搭載機器
| || CON,PT|| SIV,CP,PT || CP || ||CON,PT || SIV,CP ||
|-
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|-
!定員
| 146 || 158 || 158 || 158 || 158 || 158 || 158 || 146
|}
{{脚注ヘルプ}}
===
{{Reflist|group="注釈"}}
=== 出典 ===
{{Reflist|2}}
==
=== 書籍 ===
* {{Cite book|和書|author = 大幡哲海|authorlink = |coauthors = |year = 2002|title = 小田急電鉄の車両|publisher = [[JTBパブリッシング]]|ref = 大幡2002|id = |isbn = 4533044697}}
===
* 『[[鉄道ジャーナル]]』通巻342号(1995年4月・鉄道ジャーナル社)
** {{Cite journal|和書|author=安藤英雄 |year= |month= |title=小田急電鉄2000形 |journal= |issue= |pages= 86-88 |publisher= |ref = RJ342}}
* 『[[鉄道ピクトリアル]]』通巻679号「特集・小田急電鉄」(1999年12月・[[電気車研究会]])
** {{Cite journal|和書|author=大幡哲海 |year= |month= |title=私鉄車両めぐり164 小田急電鉄 |journal= |issue= |pages= 201-243 |publisher= |ref = 大幡679}}
* 『鉄道ピクトリアル』通巻829号「特集・小田急電鉄」(2010年1月・電気車研究会)
** {{Cite journal|和書|author=丹克暁・大路弘幸・亀井進 |year= |month= |title=車両総説 |journal= |journal= |issue= |pages= 49-58 |publisher= |ref = 丹829 }}
** {{Cite journal|和書|author=中山嘉彦 |year= |month= |title=小田急車両 -音と色- |journal= |issue= |pages= 189-191 |publisher= |ref = 中山829}}
** {{Cite journal|和書|author=橋本政明 |year= |month= |title=固定編成 組み換えの記録 |journal= |issue= |pages= 192-203 |publisher= |ref = 橋本829}}
** {{Cite journal|和書|author=岸上明彦 |year= |month= |title=小田急電鉄現有車両プロフィール |journal= |issue= |pages= 241-295 |publisher= |ref = 岸上829}}
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== 外部リンク ==
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== 関連項目 ==
{{commonscatN|Odakyū 2000 series}}
{{小田急電鉄の車両}}
[[Category:小田急電鉄の電車|2000]]
[[Category:グッドデザイン賞|おたきゆう2000かたてんしや]]
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