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{{redirect|ハワイ}}
{{出典の明記|date=2009年11月}}
{{基礎情報 アメリカ合衆国の州
|公式名称 = State of Hawaii<br/>Mokuʻāina ʻo Hawaiʻi
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|総面積 = 28,311
|面積大きさ = 1 E10
|陸地面積 = 16,635638
|水域面積 = 11,676672
|水面積率 = 41.2
|人口統計年 = 2010
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|上院議員 = [[ダニエル・イノウエ]]<br />[[ダニエル・アカカ]]
}}
'''ハワイ州'''<ref>先住[[ハワイアン]]の発音により近い表記として「ハワイイ」と表記することもある。</ref>({{lang-haw|'''Hawaiʻi'''}} <ref>ハワイ語での発音はハワイイまたはハヴァイイ {{IPA|həˈwɐiʔi, həˈvɐiʔi}} 。</ref> 、{{lang-en|'''Hawaii'''}}<ref>英語での発音はハワイイー、ハワーイイー、ハワーイェ、ハーワーイ {{IPA|həˈwaɪ(ʔ)iː, həˈwɑːɪ(ʔ)iː,həˈwɑːjə, hɑːˈwɑːi}} など。<br>出典: 『[[小学館]][[ランダムハウス英和大辞典]] 第2版』1994年、 ISBN 4-09-510101-6</ref>; '''HI''')は、[[太平洋]]に位置する[[ハワイ諸島]]にある[[アメリカ合衆国]]の[[州]]である。[[漢字]]では'''布哇'''と書く。[[州都]]はオアフ島の[[ホノルル|ホノルル市]]である。アメリカ合衆国50州の中で最後に加盟した州である
 
[[ハワイ島]]、[[マウイ島]]、[[オアフ島]]、[[カウアイ島]]、[[モロカイ島]]、[[ラナイ島]]、[[ニイハウ島]]、[[カホオラウェ島]]の78つの島と100以上の小島からなるハワイ諸島のうち、[[ミッドウェー島|ミッドウェー環礁]]をのぞいたすべての島が、ハワイ州に属している。[[州都北西ハワイ諸島]]の北西端からハワイ諸島の南東端のハワイ島まで、全長1,500マイル (2,400 km) にわたっている。州全体が島だけで構成されることでアメリカ合衆国で唯一の州である。[[アメリカ合衆国本土]]の南西、[[日本]]の南東、[[ーストラリ]]の北東と、太平洋の中央に位置し、地理的にも民族的にも近い[[ポリネシア]]では最も北にある列で構成されている。そ自然の多様な景観、暖かい[[ホノルル|ホノルル市熱帯性気候]]、豊富な公共の海浜と大洋に取り囲まれていること、および[[活火山]]の活動があることで、観光客、サーファー、生物学者、火山学者などに人気のある目的地になっている。独特の文化がある他に太平洋の中心にあることで、[[北アメリカ]]や[[アジア]]の影響も多く受けている。130万人を超える人口の他に常に観光客や[[アメリカ軍]]軍事関係者が滞在している
 
== 州名の由来 ==
ハワイ語の ''Hawai{{okina}}i'' は原始ポリネシア語の ''Sawaiki'' から派生したものであり、「母国」を意味するように[[内的再構]]されている<ref>Pollex—a reconstruction of the Proto-Polynesian lexicon, Biggs and Clark, 1994. The asterisk preceding the word signifies that it is a reconstructed word form.</ref>。''Hawai{{okina}}i'' と[[同根語]]はポリネシアの[[マオリ語]] (''Hawaiki'')、[[ラロトンガ語]](''ʻAvaiki'')および[[サモア語 ]](''Savai{{okina}}i'') にも見られる。
 
言語学者のプクイとエルバートに拠れば<ref>Pukui and Elbert 1986, p. 62.</ref>、「ポリネシアのどこでも、''Hawai{{okina}}i''あるいはその類似語は地下世界または祖先の家の名前であるが、ハワイでは意味を持たない<ref>Pukui, Elbert, and Mookini 1974.</ref>。」
 
== 歴史 ==
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=== 先史時代 ===
[[ハワイ諸島]]へ人類が移民してきたのは、[[4世紀]]から[[8世紀]]頃(史料が乏しくはっきりわかってはいない)<ref>
{{cite book
| authorlink = Patrick Vinton Kirch | coauthors = Colin Renfrew, Clive Gamble | title = The Evolution of the Polynesian Chiefdoms | publisher=Cambridge University Press | year = 1989 | pages = 77–79 | isbn = 0521273161}}</ref>で、南方のテ・ヘヌア・エナナ([[マルケサス諸島]])からと考えられている。この際に使用されたと考えられているのが、双胴の航海カヌーと、[[ウェイファインディング|スター・ナヴィゲーション]]と呼ばれるリモート・オセアニア海域で広く用いられた航法技術である。ちなみにハワイへの移民がテ・ヘヌア・エナナから行われたとの説は[[ビショップ博物館]]所属の日本人研究者、[[篠遠喜彦]]博士の釣り針編年研究が基礎となっている<ref>
{{cite book
| authorlink = Patrick Vinton Kirch | coauthors = Colin Renfrew, Clive Gamble | title = The Evolution of the Polynesian Chiefdoms | publisher=Cambridge University Press | year = 1989 | pages = 77–79 | isbn = 0521273161}}</ref>。
 
=== ハワイ王国時代 ===
[[ファイル:King Kalaniopuu Greeting Cook 1781.png|thumb|ハワイ王カラニオプウ、キャプテン・クックに贈り物を持ってきている。クックの船に乗船していた画家ジョン・ウェバーが描いた|alt=Drawing of single-masted sailboat with one spinnaker-shaped sail, carrying dozens of men]]
* [[1778年]]:イギリス人[[ジェームズ・クック|キャプテン・クック]]が来航したのをきっかけに白人との接触が始まる。
* [[1794年]]:当時欧州でサンドイッチ諸島とよばれていたハワイに外国人が約400人、内3-40人が中国系であった<ref>山中速人 『ハワイ』 〈岩波新書〉、1993年</ref>。
* [[1795年]]:[[カメハメハ1世]](大王)が白人たちが持ち込んだ銃器を利用し、3つの王国が分立していたハワイ諸島を統一、[[ハワイ王国]]を建国する。
*[[1802年]]:中国人が王から許可を得て砂糖きび栽培に着手<ref>山中速人 『ハワイ』 岩波新書</ref>。
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* [[1843年]]:[[イギリス]]がハワイの領有を宣言。
* [[1849年]]:[[フランス]]がハワイの領有を宣言。ハワイを巡る列強の抗争は激しくなる。
* [[1850年]]:中国からの組織的な移民がはじまる。
* [[1868年]]([[明治]]元年):横浜から、[[日系人|日本人移民]]148名がハワイに移住した。これは貿易商[[ユージン・ヴァン・リード]]の斡旋による移民であった<ref>山中速人 『ハワイ』 岩波新書</ref>。明治新政府はこれを公式に認めておらず、移民達は[[パスポート]]すら持っていない、いわば非合法状態であり、密出国というべきものであった。このときの移民はのちに「元年者」と呼ばれる
* [[1881年]]:[[カラカウア王]]が来日し、[[明治天皇]]と会見し、明治政府との間で正式に移民協定が結ばれる。また日本にとってハワイ王朝は、[[不平等条約]]改正を約した初の外国であった<ref>山中速人 『ハワイ』 〈岩波新書〉、1993年</ref>。なおこの時、西欧諸国の政治的経済的侵略に危機感を抱いていた王は、[[カイウラニ]]王女と[[山階宮]](後の[[東伏見宮依仁親王]])との[[政略結婚]]によるハワイ王朝と[[天皇家]]との間の関係強化を画策したが、こちらはアメリカとの関係悪化を懸念する日本政府に断られた。
*[[1882年]]:中国人排斥法がアメリカで成立。翌年には中国人移民の数を年間2400人に制限する法律が通過する。
* [[1885年]]:初の[[官約移民]]が日本からハワイに渡る。
* [[1886年]]:契約労働による中国人移民の流入はほぼ停止する<ref>山中速人 『ハワイ』 岩波新書</ref>。
* [[1891年]]:カラカウア王没後、[[リリウオカラニ]]女王が即位。
 
=== アメリカによる併合(侵略) ===
{{See also|ハワイ併合}}
[[ファイル:Ustroopshawaiirevolution.jpg|thumb|ハワイ王政打倒時の上陸部隊、1893年1月|alt=row of men with rifles]]
[[ファイル:Iolani Palace (1328).JPG|thumb|ホノルルにある[[イオラニ宮殿]]、元はハワイ王の住まい。ハワイ共和国の議事堂だった]]
* [[1893年]]:[[リリウオカラニ]]女王が米国との不平等条約を撤廃する動きをみせると、これに強く反発したアメリカ人農場主らが[[アメリカ海兵隊|海兵隊]]160名の支援を得てクーデターを起こし、王政を打倒して「臨時政府」を樹立。女王はイオラニ宮殿に軟禁される。この時、[[日本]]は邦人保護を理由に[[東郷平八郎]]率いる軍艦「[[浪速 (防護巡洋艦)|浪速]]」他2隻をハワイに派遣し、ホノルル軍港に停泊させてクーデター勢力を威嚇した<ref>山中速人 『ハワイ』 岩波書店〈岩波新書〉、1993年,127頁</ref>。女王を支持する先住民らは涙を流して歓喜したといわれる<ref>山中速人 『ハワイ』 岩波書店〈岩波新書〉、1993年,127頁</ref>。また、ハワイ在留日本人も女王支持派に同情的であった。「臨時政府」はアメリカに併合を求めるが、就任直後の[[グロバー・クリーブランド|クリーブランド大統領]]は海外進出に消極的な政策を採っており、併合を渋る。結局、クリーブランドは大統領の任期中、ハワイを併合しなかった。
* [[1894年]][[7月4日]]:アメリカによる併合に時間が掛かると判断した臨時政府は、新憲法を発布し[[ハワイ共和国]]を宣言した。大統領は[[サンフォード・ドール]]。彼は最初で最後の、ハワイ共和国大統領となった。
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* [[1895年]][[1月22日]]:リリウオカラニ女王廃位(ハワイ王国滅亡)。
* [[1898年]]:[[米西戦争]]でハワイの地政学的重要性を認識したアメリカ合衆国は<ref>山中速人 『ハワイ』 岩波書店〈岩波新書〉、1993年</ref>、ハワイ共和国を併合、ハワイ準州(米自治領)となる。アメリカの大統領は、前任者と対照的に帝国主義政策を推し進めた[[ウィリアム・マッキンリー]]である。以後ハワイはアメリカの太平洋支配の拠点となり、[[オアフ島]]のパールハーバー([[真珠湾]])に大海軍基地が建設された(現在も[[アメリカ海軍]][[太平洋艦隊 (アメリカ海軍)|太平洋艦隊]]の基地がある)。
*[[1920年]]:オアフ島第二次大ストライキ。日本人労働者もフィリピン人労働者と団結し、活躍した<ref>山中速人 『ハワイ』 岩波書店〈岩波新書〉、1993年</ref>。これはアメリカにおける[[日本脅威論]]形成の一要因になったともいわれる<ref>ドウス昌代『日本の陰謀 ハワイ・オアフ島大ストライキの光と影』 文藝春秋 1991 のち文庫</ref>。
*[[1924年]]:[[排日移民法]]の施行により日本からの移民は不可能になった。これまでに移民した日本人の数は約21万人にのぼった<ref>山中速人 『ハワイ』 岩波書店〈岩波新書〉、1993年</ref>。
* [[1941年]][[12月7日]](日本時間[[12月8日]]):に、[[大日本帝国海軍]]による[[真珠湾攻撃]]が行われ、アメリカと日本との間で開戦した。
** 開戦後間もなくアメリカ全土に住む[[日系アメリカ人]]と日本人は[[日系人の強制収容|強制収容所]]に収容されたが、ハワイに住む日系アメリカ人および日本人は、日本人会会長や[[僧侶]]など、日系人社会を代表する一部の人々を除き強制収容所に収容されなかった。これは当時、ハワイが正式な州でなかったこと、アメリカ本土から離れていること、そして何より、当時の[[人口]]の4割程度を占める日系人および日本人を強制収容すれば、ハワイの社会や経済活動が崩壊しかねないという事実が影響したようである。しかしこのとき計画的に日系人アメリカ化工作がすすめられた<ref>[[白水繁]]の研究による。山中速人 『ハワイ』 岩波書店〈岩波新書〉、1993年,149頁</ref>。
** ハワイで生まれ育ち、合衆国の市民権を持つ日系アメリカ人の若者の多くは、自ら進んで志願兵となることで祖国に対する忠誠心を示そうとした。彼らハワイの日系人だけで組織された[[アメリカ陸軍|陸軍]][[第100大隊]]は、後にアメリカ本土の日系人部隊と合流し[[第442連隊戦闘団|442連隊]]となり、欧州戦線において多くの犠牲と引き換えに目覚ましい戦果を上げた。彼らの献身的で勇敢な戦いは多くのアメリカ人に深い感銘を与え、ハワイのみならず戦後のアメリカ社会における日系人の地位向上に大きく貢献した。
**なお、日本軍による上陸と占領を恐れ、戦時中を通じてハワイのみで流通する特別なドル紙幣が使われた。
* [[1959年]]:アメリカ50番目の州に昇格し<ref>[http://www.netstate.com/states/government/hi_government.htm Hawaii State Government].</ref>、本格的なリゾート開発が始まる。
 
== 地理 ==
{{main|ハワイ諸島|北西ハワイ諸島}}
ハワイ州は[[アラスカ州]]とならび、[[アメリカ合衆国本土]]以外に位置する2つの州のうちの1つで、北米大陸上に位置しない唯一の州であり、四周を海によって囲まれ、また、[[熱帯]]地方に位置している唯一の州でもある。ハワイ島カラエ岬が全州の最南端部に位置している(本土最南端は[[フロリダ州]]の[[フロリダキーズ]][[バラスト・キー]][[:en:Ballast_Key|en]]である。参考→アメリカ合衆国の最端点[[:en:Extreme points of the United States|en]])。アメリカ合衆国本土からは南西に約2,000マイル (3,200 km) 離れている。
 
州の陸地面積は、[[キラウエア火山]]から流動性の高い[[溶岩]]が流れ出ているため、その面積は増加し続けている。ハワイ諸島は8つの[[島|島々]]や[[環礁]]によって構成されており、その延長は距離 2,400 [[キロメートル|km]](1500 [[マイル]])にわたって伸びている。諸島のうち、8つの大きな島は"主要な島々(main islands)"と考えられていて諸島の南東部に位置している。これらの島々は北西部から南東部順に、[[ニイハウ島]]、[[カウアイ島]]、[[オアフ島]]、[[モロカイ島]]、[[ラナイ島]]、[[マウイ島]]、[[カホオラウェ島]]並びに[[ハワイ島]]の順に並んる。
[[北西ハワイ諸島]]は[[ニホア島]]から[[クレ環礁|クレ島]]まで主に9つの小さな島が連なり、太古の火山の残骸である。他にも[[モロキニ島]]など100以上の岩礁や小島がある<ref>
{{Citation
|url=http://www.soest.hawaii.edu/GG/HCV/haw_volc.html
|title=General Information about Hawaiian Shield Volcanoes
|last=Rubin |first=Ken
|accessdate=December 2009
}}</ref>。
 
<center>
ハワイ諸島の島々は、[[海底火山]]によってつくられた。現在[[ハワイ島]]がある地点には、[[ホットスポット (地学)|ホットスポット]]と呼ばれる[[火山]]活動の一つが太古から存在する。これは[[マントル]]の活動の結果として[[太平洋プレート]]よりも深い地中の一定の場所に存在し続け、直上の海底に向けて噴火活動を繰り返している。太平洋プレートは太平洋の中央海嶺である東太平洋[[海嶺|海膨]]から[[日本列島]]・[[千島列島]]の方へ向けて移動し続けているため、太平洋プレート上(=海上)から見ると「かつてホットスポットの直上に出来たが、太平洋プレートの移動に連れて位置がずれて活動が停止した火山島」が北西へ向けて列をなしているのがわかる。北西に移動するにつれ、海底に沈みこみハワイ海山群及び[[天皇海山群]]となり、[[カムチャツカ半島]]の根元に至る。その海山と島の列の、最も新しい島々が、ハワイ諸島である。
{| class="wikitable" style="float:; margin-left:3px; text-size:80%; text-align:right"
|align=center colspan=8| '''ハワイ諸島の主要8島'''
|-
|島名 ||愛称 ||座標 ||面積 (mi², km²) ||最高地点 ||標高(フィート、m)|| 人口(人、2010年) ||人口密度(人/mi²、人/km²)
|-
|[[ハワイ島]]<ref>[http://geonames.usgs.gov/pls/gnispublic/f?p=gnispq:3:4102630841004960::NO::P3_FID:365308 U.S. Geological Survey Geographic Names Information System: Island of Hawaiʻi]</ref> ||ビッグアイランド ||19°34′N 155°30′W || 4,028.0 mi² <br />(10,432.5 km²) ||[[マウナ・ケア山|マウナケア]] ||13,796 ft <br />(4,205 m) ||185,079 ||45.948人/mi² <br />(17.7407人/km²)
|-
|[[カウアイ島]]<ref>[http://geonames.usgs.gov/pls/gnispublic/f?p=gnispq:3:7991355674876697::NO::P3_FID:358305 U.S. Geological Survey Geographic Names Information System: Island of Kauaʻi]</ref> ||庭園の島 ||22°05′N 159°30′W ||552.3 mi² <br />(1,430.5 km²) ||カワイキニ ||5,243 ft <br />(1,598 m)||66,921 ||121.168人/mi² <br />(46.783人/km²)
|-
|[[カホオラウェ島]]<ref>[http://geonames.usgs.gov/pls/gnispublic/f?p=gnispq:3:4020509057002075::NO::P3_FID:359804 U.S. Geological Survey Geographic Names Information System: Island of Kahoʻolawe]</ref> ||目標の島 ||20°33′N 156°36′W ||44.6 mi² <br />(115.5 km²) ||プウモアウラヌイ ||1,483 ft <br />(452 m) ||0 ||0
|-
|[[ラナイ島]]<ref>[http://geonames.usgs.gov/pls/gnispublic/f?p=gnispq:3:4331191293988083::NO::P3_FID:361712 U.S. Geological Survey Geographic Names Information System: Island of Lānaʻi]</ref> ||パイナップルの島 ||20°50′N 156°56′W ||140.5 mi² <br />(363.9 km²) ||ラナイハレ ||3,366 ft <br />(1,026 m) ||3,135 ||22.313人/mi² <br />(8.615人/km²)
|-
|[[マウイ島]]<ref>[http://geonames.usgs.gov/pls/gnispublic/f?p=gnispq:3:995348359361849::NO::P3_FID:362237 U.S. Geological Survey Geographic Names Information System: Island of Maui]</ref> ||バレーの島 ||20°48′N 156°20′W ||727.2 mi² <br />(1,883.4 km²) ||ハレアカラ ||10,023 ft <br />(3,055 m) ||144,444 ||198.630人/mi² <br />(76.692人/km²)
|-
|[[モロカイ島]]<ref>[http://geonames.usgs.gov/pls/gnispublic/f?p=gnispq:3:1858942708950717::NO::P3_FID:362468 U.S. Geological Survey Geographic Names Information System: Island of Molokaʻi]</ref> ||友好の島 ||21°08′N 157°02′W ||260.0 mi² <br />(673.4 km²) ||カマコウ ||4,961 ft <br />(1,512 m) ||7,345 ||28.250人/mi² <br />(10.9074人/km²)
|-
|[[ニイハウ島]]<ref>[http://geonames.usgs.gov/pls/gnispublic/f?p=gnispq:3:762157796265241::NO::P3_FID:359509 U.S. Geological Survey Geographic Names Information System: Island of Niʻihau]</ref> ||禁断の島 ||21°54′N 160°10′W ||69.5 mi² <br />(180.0 km²) ||パニアウ ||1,250 ft <br />(381 m) ||170 ||2.45人/mi² <br />(0.944人/km²)
|-
|[[オアフ島]]<ref>[http://geonames.usgs.gov/pls/gnispublic/f?p=gnispq:3:2977844893611608::NO::P3_FID:359508 U.S. Geological Survey Geographic Names Information System: Island of Oʻahu]</ref> ||集まる所 ||21°28′N 157°59′W ||596.7 mi² <br />(1,545.4 km²) ||カアラ ||4,003 ft <br />(1,220 m) ||953,207 ||1,597.46人/mi² <br />(616.78人/km²)
|-
|}
</center>
{{-}}
[[ファイル:Hawaje-NoRedLine.jpg|thumb|right|250px|ハワイ諸島の衛星写真。植生は風を受ける島の北東に成長している。島の南西側の周りで銀色になっている部分は島の山岳部が日光を遮ってできたものである。<ref>{{Citation|url=http://earthobservatory.nasa.gov/IOTD/view.php?id=3510 |title=Hawaiian Islands : Image of the Day |publisher=Earthobservatory.nasa.gov |accessdate=November 5, 2010}}</ref>]]
[[ファイル:Hawaii in Pacific Ocean.png|thumb|upright|left|[[ハワイ諸島]]、北太平洋にある|alt=World map with Hawaiian islands in the middle]]
[[ファイル:Pāhoehoe and Aa flows at Hawaii.jpg|250px|ハワイ島のパホエホエとアアの溶岩流、2007年10月撮影P|thumb|]]
[[ファイル:Kauai04.jpg|thumb|right|250px|カウアイ島のナパリ海岸]]
ハワイ州は次の項目ではアメリカ合衆国で唯一の州である。
* 北アメリカに位置していないこと
* コーヒーが栽培できること
* 全て海に囲まれていること
* 全体が列島であること
* 王宮があること
* 州の境界に直線が無いこと
ハワイ州で最も高い山は[[マウナ・ケア山]]であり、標高は13,796フィート (4,205 m) であるが<ref>[http://hvo.wr.usgs.gov/volcanoes/maunakea/ Mauna Kea Volcano, Hawaii].</ref>、太平洋底からの高さは33,500フィート (10,210 m) であり、[[エベレスト山]]よりも高いことになる<ref>{{Citation|url=http://hypertextbook.com/facts/2001/BeataUnke.shtml|last=Unke|first=Beata|year=2001|work=The Physics Factbook|title= Height of the Tallest Mountain on Earth}}</ref>。
 
=== 地質 ===
ハワイ諸島の島々は、[[海底火山]]によってつくられた。現在[[ハワイ島]]がある地点には、[[ホットスポット (地学)|ホットスポット]]と呼ばれる[[火山]]活動の一つが太古から存在する。これは[[マントル]]の活動の結果として[[太平洋プレート]]よりも深い地中の一定の場所に存在し続け、直上の海底に向けて噴火活動を繰り返している。太平洋プレートは太平洋の中央海嶺である東太平洋[[海嶺|海膨]]から[[日本列島]]・[[千島列島]]の方へ向けて移動し続けているため、太平洋プレート上(=海上)から見ると「かつてホットスポットの直上に出来たが、太平洋プレートの移動に連れて位置がずれて活動が停止した火山島」が北西へ向けて列をなしているのがわかる。北西に移動するにつれ、海底に沈みこみハワイ海山群及び[[天皇海山群]]となり、[[カムチャツカ半島]]の根元に至る。その海山と島の列の、最も新しい島々が、ハワイ諸島である。最新の火山であるロイヒ[[海底火山]]はハワイ島海岸の南にある。
 
ちなみに、ハワイ諸島は1年間に約8cm、[[日本]]側に向かって移動している<ref>[[プレートテクトニクス]]に伴う[[太平洋プレート]]の移動によるものとされる。</ref>。
 
ハワイ島以外での最後の火山爆発は18世紀後期より以前に、マウイ島のハレアカラ山で起きたが、それより数百年前だった可能性もある<ref>{{Citation |url = http://hvo.wr.usgs.gov/volcanowatch/1999/99_09_09.html |title = Youngest lava flows on East Maui probably older than A.D. 1790 |publisher=United States Geological Survey|date = September 9, 1999 |accessdate = October 4, 1999}}</ref>。1790年、[[キラウエア火山]]が現在のアメリカ合衆国では最大級の爆発を起こした<ref>[http://pubs.usgs.gov/fs/fs074-97/ Living on Active Volcanoes—The Island of Hawaii], U.S. Geological Survey Fact Sheet 074-97.</ref>。この爆発でキラウエアに向かっていた戦士とその家族、少なくとも5,405人が死んだ<ref>[http://adsabs.harvard.edu/abs/2008AGUFM.V11B2022S Human Footprints in Relation to the 1790 Eruption of Kīlauea], Swanson, D. A.; Rausch, J., ''American Geophysical Union.''</ref>。
 
火山活動とその後の浸食で印象的な地質的景観を生んできた。ハワイ島には世界の島の中で3番目に標高が高い地点がある<ref>{{Citation|url=http://www.worldatlas.com/aatlas/infopage/islands.htm |title=Largest islands of the world |publisher=Worldatlas.com |accessdate=April 16, 2011}}</ref>。
 
火山斜面の不安定さによって大きな地震と津波を生じてきており、特に1868年と1975年のものが大きかった<ref name="PTWC">{{Citation|url=http://www.prh.noaa.gov/ptwc/hawaii.php|title=Tsunami Safety & Preparedness in Hawai`i|last=Pacific Tsunami Warning Center|date=November 12, 2009|accessdate=November 12, 2009}}</ref>。
 
=== 動物相と植物相 ===
ハワイ諸島は他の陸地とは隔絶しているために、人類が活動を始める以前の生命体は、風(wind)、波(waves)、翼(wings、鳥、昆虫など)の3つの"w"で運ばれたと言われている。この地理的隔絶や環境の多様さ(標高や熱帯気候)によって様々な植物と動物の[[固有種]]を生んできた。ハワイには多くの[[絶滅危惧種]]がおり、アメリカ合衆国本土よりも高い比率で絶滅種が出ている<ref>{{Citation| url=http://nationalzoo.si.edu/Publications/ZooGoer/1995/1/hawaiisforestbirds.cfm| title=Hawaii's Forest Birds Sing the Blues| author=Howard Youth | accessdate=October 31, 2008}}</ref>。
 
<gallery perrow="4" widths="165">
ファイル:Niihau sep 2007.jpg|[[ニイハウ島]]
ファイル:Kauai from space oriented.jpg|[[カウアイ島]]
ファイル:Oahu (1).jpg|[[オアフ島]]
ファイル:Maui Landsat Photo.jpg|[[マウイ島]]
ファイル:Molokai.jpg|[[モロカイ島]]
ファイル:LanaiLandsat.jpg|[[ラナイ島]]
ファイル:KahoolaweLandsat.jpg|[[カホオラウェ島]]
ファイル:Island of Hawai'i - Landsat mosaic.jpg|[[ハワイ島]]
</gallery>
 
=== 国立保護地域 ===
[[ファイル:USS Arizona Memorial.JPG|thumb|right|alt=white rectangular memorial building with U.S. flag flying above|アリゾナ記念館、[[真珠湾]]]]
[[アメリカ合衆国国立公園局|国立公園局]]の管理及び保護下に置かれている地域は以下の通りである<ref>{{citation | title = Hawaii | publisher=National Park Service | accessdate = July 15, 2008 | url = http://www.nps.gov/state/HI}}</ref>。
* アラカハカイ国立歴史の道(ハワイ島)
* [[ハレアカラ国立公園]](マウイ島、クラ)
* [[ハワイ火山国立公園]](ハワイ島、[[ヒロ (ハワイ州)|ヒロ]])
* [[カラウパパ国立歴史公園]](モロカイ島、[[カラウパパ]]、元ハンセン病療養所)
* [[:en:Kaloko-Honokohau National Historical Park|カロコ・ホノコハウ国立歴史公園]](ハワイ島、[[カイルア・コナ]])
* [[プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園]](ホナウナウ)
* [[:en:Puukohola Heiau National Historic Site|プウコホラ・ヘイアウ国立歴史史跡]](カワイハエ)
* [[アリゾナ記念館]](ホノルル)
 
パパハナウモクアケア国立海洋保護区は2006年6月15日に当時の大統領[[ジョージ・W・ブッシュ]]が登録を宣言した。ここは太平洋の50マイル (80 km) 外海で、およそ140,000平方マイル (363,000 km²) の岩礁、環礁、浅瀬および深海であり、その広さは[[アメリカ合衆国の国立公園]]を全て合わせたよりも広い。
 
=== 気候 ===
[[ファイル:KonaSunset.JPG|thumb|コナの夕陽、火山ガスの二酸化硫黄などの粒子が酸素や水蒸気と反応するとことで生まれる[[ヴォッグ]]のために白っぽくなる|alt=Photo of sunset]]
ハワイの気候は熱帯に特有のものではあるが、東からの[[貿易風]]がほぼ絶え間なく吹くために気温も湿度もそれほど高くはならない。夏の日中最高気温は80s&nbsp;°F 台後半 (31 °C近辺) であり、夜間の最低気温は70s&nbsp;°F台半ば (24 °C近辺) である。冬の日中は80ss&nbsp;°F台半ば (28&nbsp;°C近辺)、夜間は低地で60s&nbsp;°F台半ば (18&nbsp;°C近辺) より下には滅多に下がらない。 降雪は稀であるがハワイ島の[[マウナ・ケア山]]や[[マウナ・ロア山]]のような高地では冬季に降ることがある。ハレアカラ山では降雪も稀である。カウアイ島のワイアレアレ山は世界でも2番目に降水量が多い所であり、460インチ (11,684 mm) に達する。ハワイ諸島の大半では5月から10月の乾期と10月から4月の雨季の2季だけがある<ref>[http://www.prh.noaa.gov/hnl/pages/climate_summary.php Climate of Hawaii].</ref>。
 
各島の気候はかなり異なっており、高山に対して風上側であるか風下側であるかで大きく分けられる。風上側は雲が多いのでリゾート地は風下側に集中している。
 
{|class="wikitable" style="font-size:90%;line-height:1.2;text-align:right"
|+ハワイ州各都市の月別最高最低平均気温<ref>[http://www.weatherbyday.com/hawaii/ Hawaii Weather|Hawaii Weather Forecast|Hawaii Climate].</ref>
|-
!scope="col"| 都市
!scope="col"| 1月
!scope="col"| 2月
!scope="col"| 3月
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!scope="col"| 6月
!scope="col"| 7月
!scope="col"| 8月
!scope="col"| 9月
!scope="col"| 10月
!scope="col"| 11月
!scope="col"| 12月
|-
!rowspan="2" scope="row"| [[ヒロ (ハワイ州)|ヒロ]]
| 64 °F / 17.8 °C
| 64 °F / 17.8 °C
| 65 °F / 18.3 °C
| 66 °F / 18.9 °C
| 67 °F / 19.4 °C
| 68 °F / 20.0 °C
| 69 °F / 20.6 °C
| 69 °F / 20.6 °C
| 69 °F / 20.6 °C
| 68 °F / 20.0 °C
| 67 °F / 19.4 °C
| 65 °F / 18.3 °C
|- style="background:#ffc;"
| 79 °F / 26.1 °C
| 79 °F / 26.1 °C
| 79 °F / 26.1 °C
| 79 °F / 26.1 °C
| 81 °F / 27.2 °C
| 82 °F / 27.8 °C
| 82 °F / 27.8 °C
| 83 °F / 28.3 °C
| 83 °F / 28.3 °C
| 83 °F / 28.3 °C
| 81 °F / 27.2 °C
| 80 °F / 26.7 °C
|-
!rowspan="2" scope="row"| [[ホノルル]]
| 66 °F / 18.9 °C
| 65 °F / 18.3 °C
| 67 °F / 19.4 °C
| 68 °F / 20.0 °C
| 70 °F / 21.1 °C
| 72 °F / 22.2 °C
| 74 °F / 23.3 °C
| 75 °F / 23.9 °C
| 74 °F / 23.3 °C
| 73 °F / 22.8 °C
| 71 °F / 21.7 °C
| 68 °F / 20.0 °C
|- style="background:#ffc;"
| 80 °F / 26.7 °C
| 81 °F / 27.2 °C
| 82 °F / 27.8 °C
| 83 °F / 28.3 °C
| 85 °F / 29.4 °C
| 87 °F / 30.6 °C
| 88 °F / 31.1 °C
| 89 °F / 31.7 °C
| 89 °F / 31.7 °C
| 87 °F / 30.6 °C
| 84 °F / 28.9 °C
| 82 °F / 27.8 °C
|-
!rowspan="2" scope="row"| [[カフルイ]]
| 63 °F / 17.2 °C
| 63 °F / 17.2 °C
| 65 °F / 18.3 °C
| 66 °F / 18.9 °C
| 67 °F / 19.4 °C
| 69 °F / 20.6 °C
| 71 °F / 21.7 °C
| 71 °F / 21.7 °C
| 70 °F / 21.1 °C
| 69 °F / 20.6 °C
| 68 °F / 20.0 °C
| 65 °F / 18.3 °C
|- style="background:#ffc;"
| 80 °F / 26.7 °C
| 81 °F / 27.2 °C
| 82 °F / 27.8 °C
| 82 °F / 27.8 °C
| 84 °F / 28.9 °C
| 86 °F / 30.0 °C
| 87 °F / 30.6 °C
| 88 °F / 31.1 °C
| 88 °F / 31.1 °C
| 87 °F / 30.6 °C
| 84 °F / 28.9 °C
| 82 °F / 27.8 °C
|-
!rowspan="2" scope="row"| [[リフエ]]
| 65 °F / 18.3 °C
| 66 °F / 18.9 °C
| 67 °F / 19.4 °C
| 69 °F / 20.6 °C
| 70 °F / 21.1 °C
| 73 °F / 22.8 °C
| 74 °F / 23.3 °C
| 74 °F / 23.3 °C
| 74 °F / 23.3 °C
| 73 °F / 22.8 °C
| 71 °F / 21.7 °C
| 68 °F / 20.0 °C
|- style="background:#ffc;"
| 78 °F / 25.6 °C
| 78 °F / 26.6 °C
| 78 °F / 26.6 °C
| 79 °F / 26.1 °C
| 81 °F / 27.2 °C
| 83 °F / 28.3 °C
| 84 °F / 28.9 °C
| 85 °F / 29.4 °C
| 85 °F / 29.4 °C
| 84 °F / 28.9 °C
| 81 °F / 27.2 °C
| 79 °F / 26.1 °C
|}
 
=== 交通 ===
==== 陸上 ====
[[Fileファイル:Interstate H-1.jpg|right|200px|thumb|州間高速道路H-1号線]]
[[ファイル:TheBus Gillig Phantom 40' (318) in Manoa 2009-05-22.jpg|right|200px|thumb|TheBus]]
* 主要な[[州間高速道路]]は[[オアフ島]]のみにH-1、H-2、H-3、及び[[2005年]]より州道78号線(通称:Moanalua Freeway)が高速道路に昇格してH-201となり、合計4路線となった。多くの主要なアメリカの都市と同じく、ホノルルの大都市圏は特にアイエア (''Aiea'')、パールシティ (''Pearl City'')、ワイパフ (''Waipahu'') 及びミリラニ (''Mililani'') の西方郊外から、ラッシュアワーの時間帯にかなりの交通渋滞が起こる。州道は主要な島の外周に配されている。
 
[[公共交通機関]]は、オアフ島ほぼ全域をカバーする[[公営バス]]である「[[TheBus]]」があるほか、本数は少ないが、[[マウイ島]]、[[ハワイ島]]、[[カウアイ島]]の一部に[[コミュニティバス]]路線が存在している。
 
以前はハワイ州の大きな島には鉄道網があり、農産物や乗客を運んでいた。これらは全て[[狭軌]](多くは3フィート (900 mm)、小島では2.5フィート (750 mm)、アメリカ合衆国本土では4フィート8.5インチ (1,435 mm))だった。鉄道会社の中でも最大のものはオアフ鉄道土地会社であり、ホノルルからオアフ島の西部や北部を結ぶ多くの路線を走らせていた。第二次世界大戦では兵員や軍需物資を運ぶことにも貢献した。往来が激しかったので列車の運行を円滑にする信号と、自動車を保護するために踏切に備えられたウィグワグ装置があった。本線は1947年に廃線となったが、一部は[[アメリカ海軍]]が買収し、1970年まで運行していた<ref>Hawaiian Railway Album – WW II Photographs Vol 2; Victor Norton Jr. and Gale E. Treiber; 2005; Railroad Press – Hanover, PA</ref>。
* [[公共交通機関]]は、オアフ島ほぼ全域をカバーする[[公営バス]]である「[[TheBus]]」があるほか、本数は少ないが、[[マウイ島]]、[[ハワイ島]]、[[カウアイ島]]の一部に[[コミュニティバス]]路線が存在している。
 
* [[鉄道]]はオアフ島の非営利団体・ハワイ鉄道協会の運行する鉄道(エヴァ~カヘ・ポイント)やマウイ島の[[サトウキビ|さとうきび]]列車 (Sugarcane Train) など、全長13マイル (21 km) が観光用にわずかに残されているのみで、[[公共交通機関]]としての用はなしていない<ref>Hawaiian Railway Album – WW II Photographs Vol 2; Victor Norton Jr. and Gale E. Treiber; 2005; Railroad Press – Hanover, PA</ref>。オアフ島の西部が新興住宅地として急速に発展してきているのに対して、州間高速道路やバスのみでは慢性的な渋滞を引き起こしていることから、以前から[[モノレール]]を敷設する計画はあるものの、資金等の問題があり実現の目処は立っていないのが現状である。
 
==== 航空 ====
[[Fileファイル:Hawaiian Airlines.Boeing 717-200.HNL.2009.JPG|right|200px|thumb|ハワイアン航空の[[ボーイング717]]型機]]
[[ファイル:HNL JAL747s.jpg|right|200px|thumb|ホノルル国際空港]]
[[ハワイアン航空]]や[[go!]]および[[モクレレ航空]]、[[アイランドエアー]]などが州内路線を運行している。また、ハワイアン航空が州外、国際線を運航しているほか、アメリカ本土やアジア、太平洋諸国から多数の国際線が乗り入れている。
 
===== 空港 =====
定期民間旅客便が就航している州内の空港(特記しない限り[[ハワイアン航空]]、[[go!]]および[[モクレレ航空]]の定期便が就航)は以下の通りである。ハワイ諸島には、1つの島に必ず1つ以上の空港がある。
*ハワイ諸島には、1つの島に必ず1つ以上の空港がある。
 
* [[オアフ島]]
129 ⟶ 353行目:
 
==== 船舶 ====
19世紀から1950年代までは民間の蒸気船やフェリーが島々を結ぶ唯一の交通手段だった。1970年代半ばにはシーフライトが[[水中翼船]]を主要な島の間に就航させた<ref>{{cite news
[[2007年]]より、カウアイ島、オアフ島、マウイ島、ハワイ島の4島間を結ぶ「ハワイ・スーパーフェリー」が就航していたが、幾度かの休止を経て2009年8月をもって運航会社が破産、事実上の廃止となった。ただし、モロカイ島には通勤専用のフェリーが運航していた。
| last = Cataluna
 
| first = Lee
=== 国立公園 ===
| title = Nothing Smooth On Seaflite
[[アメリカ合衆国国立公園局|国立公園局]]の管理及び保護下に置かれている地域は:
| publisher=The Honolulu Advertiser
* Ala Kahakai National Historic Trail(ハワイ島)
| date = December 23, 2005
* [[ハレアカラ国立公園]](Kula)
| url = http://the.honoluluadvertiser.com/article/2005/Dec/23/ln/FP512230359.html
* [[ハワイ火山国立公園]](ヒロ)
}}</ref>。
* [[カラウパパ国立歴史公園]](カラウパパ)
[[2007年]]12月より、カウアイ島、オアフ島、マウイ島、ハワイ島の4島間を結ぶ「ハワイ・スーパーフェリー」が就航していたが、幾度かの休止を経て2009年8月をもって運航会社が破産、事実上の廃止となった。運行会社は将来フェリー運航を再開したい意向を表明している。マウイ島からモロカイ島およびレナイ島には通勤専用のフェリーが運航しているが、車両は搬送していない。
* [[:en:Kaloko-Honokohau National Historical Park|Kaloko-Honokohau National Historical Park]] (Kailua-Kona)
* [[プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園]](ホナウナウ)
* [[:en:Puukohola Heiau National Historic Site|Puukohola Heiau National Historic Site]](Kawaihae)
* [[アリゾナ記念館]](ホノルル)
 
== 人口動勢 ==
{{USCensusPop
{{歴史的人口
| [[:en:United States Census, 1900|1900年]] |= 154001
| [[:en:United States Census, 1910|1910年]] |= 191874
| [[:en:United States Census, 1920|1920年]] |= 255881
| [[:en:United States Census, 1930|1930年]] |= 368300
| [[:en:United States Census, 1940|1940年]] |= 422770
| [[:en:United States Census, 1950|1950年]] |= 499794
| [[:en:United States Census, 1960|1960年]] |= 632772
| [[:en:United States Census, 1970|1970年]] |= 769913
| [[:en:United States Census, 1980|1980年]] |= 964691
| [[:en:United States Census, 1990|1990年]] |= 1108229
| [[:en:United States Census, 2000|2000年]] |= 1211537
| [[:en:United States Census, 2010|2010年]] |= 1360301
|footnote = Source: 1910–2010<ref>{{Citation|url=http://2010.census.gov/2010census/data/apportionment-pop-text.php |title=Resident Population Data – 2010 Census |publisher=2010.census.gov |accessdate=April 16, 2011}}</ref>
}}
[[ファイル:Hawaii population map.png|thumb|250px|left|ハワイ諸島の人口密度図]]
2005年現在、ハワイ州は前年より、13,070人、または1.0%増加し2000年より、63,657人、または5.3%増加した、人口1,275,194人と見込まれている。これは48,111人(出生96,028人、死亡47,917人)と前回の国勢調査からの自然増並びに州内への移住者16,956人の増加が含まれる。アメリカ合衆国外からの移住は30,068人増加する事となり、合衆国内部の移住者は13,112人減少する事になる。ハワイ州の[[人口重心]]はオアフ島及びモロカイ島間となっている[http://www.census.gov/geo/www/cenpop/statecenters.txt]。
{{clearright}}
2005年現在、ハワイ州は前年より、13,070人、すなわち1.0%増加し、2000年より、63,657人、または5.3%増加した、人口1,275,194人と見込まれている。これは48,111人(出生96,028人、死亡47,917人)と前回の国勢調査からの自然増並びに州内への移住者16,956人の増加が含まれる。アメリカ合衆国外からの移住は30,068人増加する事となり、合衆国内部への移住者で13,112人減少する事になった。ハワイ州の[[人口重心]]はオアフ島とモロカイ島の間となっている<ref>{{Citation | title = Population and Population Centers by State&nbsp;– 2000 | publisher=United States Census Bureau | accessdate = December 4, 2008 | url = http://www.census.gov/geo/www/cenpop/statecenters.txt}}</ref>。
 
ハワイ州にはアメリカ軍関係者や観光客が常にいるために事実上の人口は130万人を超えている。「人の集まる所」という愛称のあるオアフ島が最も人口が多く、陸地597平方マイル (1,546 km²) に100万人弱が住んでおり、人口密度は約1,650人/平方マイル (637人/km²) である。比較のためにアメリカ合衆国本土で最も人口密度が高い[[ニュージャージー州]]の場合、7,417平方マイル (1,546 km²) に8,717,925人が住んでおり、人口密度は約1,134人/平方マイル (438人/km²) である<ref>[http://quickfacts.census.gov/qfd/states/34000.html New Jersey Quickfacts].</ref>。ハワイ州全体では1,360,301人の住人が6,423マイル (16,638 km²) の土地に住んでいることになり、人口密度は211.8人/平方マイル (81.8人/km²) となる<ref>[http://quickfacts.census.gov/qfd/states/15000.html Hawaii Quickfacts].</ref>。これは[[オハイオ州]]や[[イリノイ州]]より低い値である。
 
ハワイ州の平均余命は2000年時点で79.8歳だった(男性で77.1歳、女性で82.5歳)。これは全米の中で最も高い数字である<ref>[http://www.census.gov/population/projections/MethTab2.xls Average life expectancy at birth by state].</ref>。
 
アメリカ軍軍事関係者は州内人口の約1.3%を占めている。
 
=== 人種・民族構成 ===
アジア系は40%を超す40%に近い多数派となっている。これは全てのアメリカの州で唯一のものであり、さらに混血の比率が高いこと、他の州で増加を続けている[[ヒスパニック]]が少ないこんど存在し、白人が少ないことも大きな特徴である。なお、中国系の多くがその歴史的背景から[[中華民国]]([[台湾]])を支持するほか、ベトナム系の多くが[[ベトナム戦争]]後に崩壊した[[南ベトナム]]からの亡命者とその子孫で、残りの多くも[[ボートピープル]]として亡命してきた者である。最大多数の人種が50%を超えていない州はハワイ州と[[ニューメキシコ州]]の2州のみである。
 
* 先住[[ハワイ人]]及び[[ポリネシア系]]:約9:5.0%9%(80,000人超)
 
* [[アジア]]人:38.6%
** [[フィリピン]]系:13:14.6%6%(198,000人)
**[[日系人]]:12:13.6%6%(185,000人)
** [[華人|中国系]]:4.1%0%(55,000人)
** [[朝鮮]]系:3:1.1%8%(24,000人)
** [[ベトナム|ベトナム系]]:0.6%
 
* [[ヒスパニック]]:8.9%(120,000人)
* [[メキシコ]]系:2.9%
** [[プエルトリコ]]系:2:3.8%2%(44,000人)
** [[メキシコ]]系:2.6%(35,000人)
 
* [[黒人]]:2:1.46%
* [[アメリカ・インディアン]]:0.3%
 
* [[白人]]:24.7%(310,000人、非ヒスパニック白人は22.7%)
* [[白人]]
**[[ドイツ]]系:7.4%
**[[イギリス]]系:5.8%
**[[アイルランド]]系:5.2%
**[[イギリス]]系:4.6%
**[[ポルトガル]]系:4.3%
**[[イタリア]]系:2.7%
**[[フランス]]系:1.7%
 
* 上記人種との混血、その他:約20%:1.2%
* 上記人種との混血、:23.6%(320,000人)
** ユーラシア系:4.9%(66,000人)
 
ハワイ州住人の82.2%はアメリカ合衆国の中で生まれている。外国生まれの住人のうちおよそ75.0%はアジア出身と申告している<ref name=autogenerated1>{{Citation|author=American FactFinder, United States Census Bureau |url=http://factfinder.census.gov/servlet/ADPTable?_bm=y&-geo_id=04000US15&-qr_name=ACS_2008_1YR_G00_DP2&-context=adp&-ds_name=&-tree_id=308&-_lang=en&-redoLog=true&-format= |title=Hawaii – Selected Social Characteristics in the United States: 2008 |publisher=Factfinder.census.gov |accessdate=May 15, 2010}}</ref>。
=== 日系人 ===
アジア系の住民のなかでも特に日系人が多く、出身国([[民族]])別では最多である。その影響もあってか、他の49州と異なり、[[仏教徒]]の比率が高く、[[寺院]]や[[神社]]も州内各所に点在する。また、[[オアフ島]]北東地域には、[[人口]]は少ないが[[モルモン教]]信者のコミュニティも存在する。
 
==== 日系人 ====
最初の日系移民は[[1885年]][[2月9日]]にハワイに到着した。現在日系人は1世から5世までいるといわれている。3世以降の日系人の殆どは[[日本語]]が話せないが、単語のみを知っていることが多い。また、ハワイは[[日本人]]にとって人気の観光地であり、[[旅行会社]]などハワイ在住の日本人駐在員や留学生、別荘を所有し数カ月単位の滞在を行う長期滞在者も多く、その数は約2万人と言われている([[領事館]]への届け出を行っている滞在者の総計であり、実際はもっといると思われる)。
アジア系の住民のなかでも特に日系人が多く、出身国([[民族]])別では第2位である。その影響もあってか、他の49州と異なり、[[仏教徒]]の比率が高く、[[寺院]]や[[神社]]も州内各所に点在する。また、[[オアフ島]]北東地域には、[[人口]]は少ないが[[モルモン教]]信者のコミュニティも存在する。
 
最初の日系官約移民は[[1885年]][[2月9日]]にハワイに到着した。現在日系人は1世から5世までいるといわれている。3世以降の日系人の殆どは[[日本語]]が話せないが、単語のみを知っていることが多い。また、ハワイは[[日本人]]にとって人気の観光地であり、[[旅行会社]]などハワイ在住の日本人駐在員や留学生、別荘を所有し数カ月単位の滞在を行う長期滞在者も多く、その数は約2万人と言われている([[領事館]]への届け出を行っている滞在者の総計であり、実際はもっといると思われる)。
 
{{Main|ハワイにおける日本人移民}}
 
==== ハワイ先住民 ====
純血の「先住[[ハワイアン]] ([[:en:Native Hawaiians|Native Hawaiians]])」は現在かなり減少している。「先住ハワイアン」と言われる民族は、約10万人程度である。しかし、これらの人々の中でも純血と言える人は稀である。現在広く用いられているのは、1920年に成立した「ハワイ人住宅寄託法」で示された「キャプテン・クック来航以前にこの島々に住んでいた人々の血を50%以上引いていること」という定義である。先住民ハワイアンは州内人口の民族構成で3位5.9%に過ぎず、独自文化の存続を図るため、1980年に[[ハワイ人問題事務局]]が設置された。1990 年代には、ハワイ先住民による主権回復運動が盛り上がった<ref>[http://www.tenri-u.ac.jp/oyaken/GTpdf/Inoue%20Akihiro/GT121_Inoue_Akihiro_prtct.pdf ハワイ人の主権回復運動 井上昭洋]Glocal Tenri,Vol.11 No.1 January 2010.</ref>。
 
===== カメハメハ・スクールズ裁判 =====
ハワイの伝統的な私立学校であるカメハメハ・スクールズは、先住ハワイアンの血を引く者のみしか入学できないというのが条件である。カメハメハ・スクールズはカメハメハ1世の直系の子孫であるバーニス・パウアヒ・ビショップが、遺言によって設立した私立学校であり、公的な助成金を一切受けておらず、また彼女の遺言によって先住ハワイアンの教育を旨とすべきことが学校の方針であった。
 
2003年にこの入学規定が非ハワイ人から「[[人種差別]]」だとして訴えられた<ref>[http://www.tenri-u.ac.jp/oyaken/GTpdf/Inoue%20Akihiro/GT121_Inoue_Akihiro_prtct.pdf ハワイ人の主権回復運動 井上昭洋]Glocal Tenri,Vol.11 No.1 January 2010.</ref>。2005年9月の[[アメリカ連邦裁判所|連邦巡回控訴裁判所]]において違法との判決を受けた。この判決には先住ハワイアンのみならずハワイ社会全体から広範な反発が起きた。2006 12月、巡回裁判所における再審理の結果、原判決が破棄され、ハワイ人優先入学制度は 違法でないとされた。
 
カメハメハ・スクールズは上級審で逆転勝訴したが、敗訴した原告の白人少年側は「カメハメハ・スクールズが入学を許可しなかったことで生じた学習の遅れに対する損害賠償」を求めて反訴する意志を示し、合衆国最高裁に再審理を要求した が、判決が下る前に両者の間で和解が成立した。同校は現在もハ ワイ人優先の入学制度を維持している。
 
人類学者の井上昭洋によれば、これらの裁判は、1990 年代のハワイ先住民による主権回復運動に対する反発が根底にあり、アメリカ社会における反[[アファーマティブ・アクション]](バックラッシュ)の流れと無関係ではないとされる<ref>[http://www.tenri-u.ac.jp/oyaken/GTpdf/Inoue%20Akihiro/GT121_Inoue_Akihiro_prtct.pdf ハワイ人の主権回復運動 井上昭洋]Glocal Tenri,Vol.11 No.1 January 2010.</ref>。
 
===== 「先住ハワイアン政府再編成法」 =====
 
===「先住ハワイアン政府再編成法」 ===
2009年12月28日、「[[w:United States House Committee on Natural Resources|アメリカ合衆国下院天然資源委員会]]」は、「[[w:Akaka Bill|先住ハワイアン政府再編成法]]」を承認した。これは先住ハワイアンに対し、民族の自決のための政策決定権を認めるものであり、その認定事務および承認はアメリカ本土における[[インディアン]]、アラスカ・[[エスキモー]]、[[アレウト]]と同様に、アメリカ内務省によって行われる。「[[w:United States Senate Committee on Indian Affairs|合衆国インディアン事務上院委員会]]」も、この「「先住ハワイアン政府再編成法」を承認した。
 
213 ⟶ 448行目:
民主党員側では、ハワイ生まれのオバマ大統領を筆頭にとする多数の議員、また先住ハワイアンだけでなく、アラスカ議会代表団、アラスカの[[インディアン]]、[[エスキモー]]団体がこれを支持している。
 
=== 言語 ===
[[ポリネシア|ポリネシア人]]であるハワイ先住民が伝統的に用いた言語が[[オーストロネシア語族]]に属する「[[ハワイ語]]」である。[[英語]]とともに公用語であるが、母語とする話者は少ない。しかし近年は地名表記などにおいて、ハワイ語発音での表記が増加している。
 
日本からの観光客が多いため、ワイキキ周辺では日本語も通じる。一般的にアメリカ国内の公的な場所での表記は[[英語]]、ついで[[スペイン語]]であるが、ワイキキ周辺では英語についで日本語となっている。ワイキキ周辺では、日系人以外でも簡単な日本語を理解できるものが多い。しかし聞き取りはできても話せないか、話せても(上手ではないから)使いたがらないという者も多い。なおホノルル以外や、ネイバー・アイランドと呼ばれる、オアフ以外の島では、都市部の日系人コミュニティを除き、日本語は殆ど通じないと考えた方が良い。
 
ハワイ州の公式言語は1978年憲法で承認された英語とハワイ語である。
 
2008年のアメリカ地域社会調査では、5歳以上のハワイ州住人の74.6%が家庭で英語のみを話している<ref name="factfinder.census.gov">{{cite web|author=American FactFinder, United States Census Bureau |url=http://factfinder.census.gov/servlet/ADPTable?_bm=y&-context=adp&-qr_name=ACS_2008_1YR_G00_DP5&-ds_name=ACS_2008_1YR_G00_&-tree_id=308&-redoLog=true&-_caller=geoselect&-geo_id=04000US15&-format=&-_lang=en |title=Hawaii – ACS Demographic and Housing Estimates: 2008 |publisher=Factfinder.census.gov |accessdate=May 15, 2010}}</ref>。
 
スペイン語を話す住民は2.6%であり、1.6%がその他のインド・ヨーロッパ語族の言語を話している。アジア系の言語を話す住人が21.0%おり、0.2%は異なる言語を話している<ref name="factfinder.census.gov"/>。
 
英語以外に話されている言語としてタガログ語(5.37%)、日本語(4.96)、イロカノ語(4.05%)がある。ヨーロッパ系住人はその母国語を話すものも多い。例えばスペイン語、ポルトガル語、フランス語である。
 
=== 宗教 ===
[[ファイル:Makiki Christian Church, Honolulu.jpg|thumb|right|ハワイ州にある教会、1958年撮影]]
2000年時点で信徒が最も多い宗派はカトリック教であり、240,813人である<ref name="thearda">{{Citation |url=http://www.thearda.com/mapsReports/reports/state/15_2000.asp|title=State Membership Reports |accessdate=June 15, 2010 |work=thearda.com }}</ref>。末日聖徒イエス・キリスト教会の信者は2009年時点で68,128人だった。
 
2000年時点の宗派別信徒数は以下の通りである<ref>[http://www.hawaii.gov/dbedt/info/economic/databook/db2000 State of Hawaii Data Book 2000, Section 1 Population, Table 1.47].</ref><ref>[http://the.honoluluadvertiser.com/article/2002/Sep/21/il/il11afaith.html Honolulu Advertiser].</ref>。
 
* キリスト教: 351,000人 (28.9%)
* [[仏教]]: 110,000人 (9%)
* ユダヤ教: 10,000人 (0.8%)
* その他: 100,000人 (10%)
* 無宗派: 650,000人 (51.1%)
その他の宗派としては、バハイ教、儒教、道教、ハワイ宗教、ヒンズー教、イスラム教、シーク教、神道、ゾロアスター教などがある。
 
無宗派には不可知論者、無神論者、人道主義者、不信仰者が含まれる。
 
== 政治と法律 ==
=== 州政府 ===
[[ファイル:Hawaii State Capitol.jpg|thumb|right|250px|ハワイ州議会議事堂、パンチボウル・クレーター縁から見下ろす]]
ハワイ州政府はハワイ王国時代から連邦政府をモデルとしている。ハワイ州憲法に規定され、行政、立法および司法の3権がある。
 
行政府は知事が指導し、副知事の補佐を受ける。どちらも組み合わされた候補者名簿から選出される。知事は州全体で選出される唯一の役人であり、他の役人は知事が指名する。副知事は州務長官を務める。知事と副知事は州議会議事堂にあるオフィスから20の機関を監督する。知事公邸はワシントン・パレスである。
 
立法府は51人議員による下院と25人の議員による上院の[[両院制]]である。州議会議事堂で審議を行っている。
 
司法府はハワイ州司法省である。その最高機関はハワイ州最高裁判所であり、アリイオラニ・ハレを審問に使っている。
 
州知事は[[ニール・アバクロンビー]]([[2010年]] - )。[[ベン・カジェタノ]]以来8年ぶりに民主党が知事職に復帰。また[[1938年]]生まれの72歳のベテランで、[[ジェリー・ブラウン]][[カリフォルニア州知事]]に80日の差で続く全米で2番目の年長知事である
 
225 ⟶ 493行目:
法律面では、州法で人種差別を禁止しており、アメリカの中でもアジア系を含めた非白人系の[[移民]]が多いことが窺い知れる。また、自然保護に関する法律は多いが、それを現実のものとするための資金が不足しているのも事実である。以前よりカジノ構想が議会で持ち上がり、資金不足の解消を試みるが、何度も可決されずに終わっている。現在の州法では一切の[[ギャンブル]]が禁止されており、[[宝くじ]]も販売されていない。そのためか、ハワイ州民の観光旅行先として[[ラスベガス]]は常に一番人気である。
 
=== 州法 ===
現在、ハワイ州においては、[[死刑制度]]は廃止されている。
 
=== 地方行政 ===
ハワイ州特有の統治事情は自治体が無いことである。地域社会は全て郡のレベルで管理されている。唯一法人化された地域はホノルル統合市郡であり、オアフ島全体を統治している。郡の行政官は郡長(mayor、市長と同じ)と呼ばれ、全て無党派選挙で選ばれている。
 
ハワイ州には次の5郡が置かれている。
 
236 ⟶ 505行目:
* [[カウアイ郡 (ハワイ州)|カウアイ郡]] - [[カウアイ島]]及び[[ニイハウ島]]
* [[マウイ郡 (ハワイ州)|マウイ郡]] - [[マウイ島]]、[[ラナイ島]]、[[カホオラウェ島]]各島全体、及びカラワオ郡を除くモロカイ島(同島の大部分)
 
=== 連邦政府への代表 ===
ハワイ州から連邦議会には上院議員2人、下院議員2人を送り込んでいる。2011年時点で全員が民主党員である。
 
コリーン・ハナブサはホノルルなどオアフ島南東部の下院議員第1選挙区選出である。州内の他の部分を含む下院議員第2選挙区の代表は[[メイジー・ヒロノ]]である。
 
[[ダニエル・イノウエ]]は先任上院議員であり、1963年1月3日から務めている。2010年6月に最長在任上院議員となり、上院多数派の最長老に与えられる[[アメリカ合衆国上院仮議長]]を務めている。[[ダニエル・K・アカカ]]は初年上院議員であり、1990年5月16日から務めている。どちらも1924年生まれである。
 
ハワイ州にある連邦政府機関はアロハタワーとホノルル港に近いプリンス・クヒオ連邦政府ビルに入っている。[[連邦捜査局]](FBI)、[[アメリカ合衆国内国歳入庁|国税庁]](IRS)、および[[アメリカ合衆国シークレットサービス]]が事務所を構えており、[[アメリカ合衆国連邦裁判所|ハワイ州連邦地方裁判所]]や連邦検察局ハワイ支所も入っている。
 
==== 国政選挙 ====
{| class="wikitable" style="float:right; margin:1em; font-size:85%;"
|+ '''大統領選挙の結果'''
|- style="background:lightgrey;"
! 年
! [[共和党 (アメリカ)|共和党]]
! [[民主党 (アメリカ)|民主党]]
|-
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;"|[[2008年アメリカ合衆国大統領選挙|2008年]]
| style="text-align:center; background:#fff3f3;"|26.58% ''120,446
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;"|'''71.85%''' ''325,588
|-
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;"|[[2004年アメリカ合衆国大統領選挙|2004年]]
| style="text-align:center; background:#fff3f3;"|45.26% ''194,191
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;"|'''54.01%''' ''231,708
|-
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;"|[[2000年アメリカ合衆国大統領選挙|2000年]]
| style="text-align:center; background:#fff3f3;"|37.46% ''137,845
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;"|'''55.79%''' ''205,286
|-
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;"|[[1996年アメリカ合衆国大統領選挙|1996年]]
| style="text-align:center; background:#fff3f3;"|31.64% ''113,943
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;"|'''56.93%''' ''205,012
|-
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;"|[[1992年アメリカ合衆国大統領選挙|1992年]]
| style="text-align:center; background:#fff3f3;"|36.70% ''136,822
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;"|'''48.09%''' ''179,310
|-
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;"|[[1988年アメリカ合衆国大統領選挙|1988年]]
| style="text-align:center; background:#fff3f3;"|44.75% ''158,625
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;"|'''54.27%''' ''192,364
|-
| style="text-align:center; background:#fff3f3;"|[[1984年アメリカ合衆国大統領選挙|1984年]]
| style="text-align:center; background:#fff3f3;"|'''55.10%''' ''185,050
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;"|43.82% ''147,154
|-
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;"|[[1980年アメリカ合衆国大統領選挙|1980年]]
| style="text-align:center; background:#fff3f3;"|42.90% ''130,112
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;"|'''44.80%''' ''135,879
|-
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;"|[[1976年アメリカ合衆国大統領選挙|1976年]]
| style="text-align:center; background:#fff3f3;"|48.06% ''140,003
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;"|'''50.59%''' ''147,375
|-
| style="text-align:center; background:#fff3f3;"|[[1972年アメリカ合衆国大統領選挙|1972年]]
| style="text-align:center; background:#fff3f3;"|'''62.48%''' ''168,865
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;"|37.52% ''101,409
|-
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;"|[[1968年アメリカ合衆国大統領選挙|1968年]]
| style="text-align:center; background:#fff3f3;"|38.70% ''91,425
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;"|'''59.83%''' ''141,324
|-
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;"|[[1964年アメリカ合衆国大統領選挙|1964年]]
| style="text-align:center; background:#fff3f3;"|21.24% ''44,022
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;"|'''78.76%''' ''163,249
|-
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;"|[[1960年アメリカ合衆国大統領選挙|1960年]]
| style="text-align:center; background:#fff3f3;"|49.97% ''92,295
| style="text-align:center; background:#f0f0ff;"|'''50.03%''' ''92,410
|}
ハワイ州は直近12回のアメリカ合衆国大統領選挙のうち10回を民主党支持とした。共和党を支持したのは1972年([[リチャード・ニクソン]]の2期目)と1984年([[ロナルド・レーガン]]の2期目)である。2004年の場合、民主党候補の[[ジョン・ケリー]]が有効投票総数の54%を得て、対立候補共和党の[[ジョージ・W・ブッシュ]]に9%と差を付けてハワイ州の選挙人4人を獲得した。州内5郡全てが民主党候補を支持した。1964年にはハワイ州生まれのハイラム・フォンが共和党候補者指名を求めた。また1972年には同じくパッチー・ミンクがオレゴン州予備選に出馬した。
 
ホノルル生まれの第44代アメリカ合衆国大統領[[バラク・オバマ]]は、当時[[イリノイ州]]選出の[[アメリカ合衆国上院]]議員であり、2008年の選挙で大統領に当選した。2008年2月19日に開かれた民主党ハワイ州党員集会では76%の票を得て候補指名された。オバマは主要政党の候補者として指名を求めたハワイ出身者としては3人目であり、初の党指名候補になった<ref>{{Citation|last=Rudin |first=Ken |url=http://www.npr.org/blogs/politicaljunkie/2009/12/todays_junkie_segment_on_totn_5.html |title=NPR's '&#39;Political Junkie'&#39;, 23 December 2009, accessed 30 December 2009 |publisher=Npr.org |date=December 23, 2009 |accessdate=May 15, 2010}}</ref><ref>{{Citation|author=Heard on Tell Me More |url=http://www.npr.org/templates/transcript/transcript.php?storyId=96126355 |title=Asian Writer Ponders First Asian President Too |publisher=Npr.org |date=October 29, 2008 |accessdate=May 15, 2010}}</ref>。
 
=== 祝日 ===
248 ⟶ 590行目:
 
== 経済 ==
2007年のハワイ州の州内総生産は583.07億ドル(約65兆円)である<ref>[http://www.bea.gov/regional/gsp/ Gross Domestic Product by State]</ref>。[[滋賀県]](約6兆円)とほぼ同じ経済規模である。
 
=== 主な会社など ===
かつてハワイ州の経済は「ビッグ・ファイブ」(''[[:en:Big Five (Hawaii)|Big Five]]'')と呼ばれる、以下に挙げる大手[[砂糖]]会社を筆頭とする複合企業群によって支えられていた。これらの企業群は[[20世紀]]初頭に台頭し、[[1960年代]]に至るまでハワイ州の政治・経済を牛耳ってきた。しかし、[[1970年代]]に入り砂糖の[[プランテーション]]が次々に閉鎖されると、これらビッグ・ファイブの傘下にあった企業は他州の企業に買収・されていった。
* [[アレクサンダー・アンド・ボールドウィン]]([[:en:Alexander & Baldwin|Alexander & Baldwin]])
* [[キャッスル・アンド・クック]]([[:en:Castle & Cooke|Castle & Cooke]])
262 ⟶ 604行目:
 
=== 主な産業など ===
ハワイ州の経済史は主たる産業が移り変わってきたことが特徴である。すなわち白檀材<ref>[http://www.hawaiihistory.org/index.cfm?fuseaction=ig.page&PageID=274 Hawaii sandalwood trade].</ref>、捕鯨<ref>[http://www.hawaiihistory.org/index.cfm?fuseaction=ig.page&PageID=287 Whaling in Hawaii].</ref>、サトウキビ、パイナップル、軍需、観光および教育である。1959年以降は観光業が最大産業であり、1997年では州内総生産の24.3%を占めている。
軍需、[[観光]]、[[農業]]が3本柱であるが、農業についてはかつての隆盛からすると寂れたと言って過言ではない。但し、[[パイナップル]]生産については、かつて[[ラナイ島]]単独で全米の生産量の90%、全世界生産量の75%を産出していたほどであり、ハワイ島の[[コナコーヒー]](全米50州唯一のコーヒー産地)と並ぶ代表的産物である。
 
現在は軍需、[[観光]]、[[農業]]が3本柱であるが、農業についてはかつての隆盛からすると寂れたと言って過言ではない。但し、[[パイナップル]]生産については、かつて[[ラナイ島]]単独で全米の生産量の90%、全世界生産量の75%を産出していたほどであり、ハワイ島の[[コナコーヒー]](全米50州唯一のコーヒー産地)と並ぶ代表的産物である。
軍需については、州内に数多くの[[軍事基地]]を抱え、軍や関連産業による経済への影響は計り知れない。
 
軍需については、州内に数多くの[[軍事基地]]を抱え、軍や関連産業による経済への影響は計り知れない。2009年、アメリカ軍はハワイ州で122億ドルを消費したが、これは国内予算の18%に相当した。アメリカ合衆国国防総省の人員75,000人が州内に住んでいる<ref>Associated Press, "[http://www.navytimes.com/news/2011/06/ap-military-spending-strong-in-hawaii-060111/ Study: Military spent $12B in Hawaii in 2009]", ''Military Times'', June 1, 2011.</ref>。
 
観光については、年間6,699,424人、うち[[アメリカ合衆国|アメリカ]]国内からが4,902,270人、国外からは1,797,154人、そのうち[[日本]]からは年間1,160,732人(いずれも[[2008年]]。[http://hawaii.gov/dbedt/info/visitor-stats/tourism/2008/dec08.swf 州政府経済局統計])が訪れる、国際的観光地であり、軍需と並びハワイ州の[[経済]]の屋台骨と言っても過言ではない。
 
[[離島]]であり、工業製品のほとんど、また燃料の全てを米本土からの[[輸入]]に頼る経済構造になっているため、平均物価は州単位では全米一高く、全米平均のおよそ1.5倍に相当する(2位は[[ニュージャージー州]]の1.25倍)が、その一方で、平均年収は全米平均とほぼ同程度であるため、[[可処分所得]]は全米平均以下と言える
[[ファイル:Dockhawaii.jpg|thumb|left|235px|ハワイ州の積出港]]
 
ハワイ州からの輸出品としては食品や衣料品がある。しかし例えばアメリカ合衆国西海岸であってもかなりの輸送距離があるためにハワイ州の経済に占める役割は小さい。輸出食品にはコーヒー、マカダミアナッツ、パイナップル、家畜およびサトウキビがある。ハワイ農業統計局に拠れば2002年の農産物売上高は3億7,090万ドルであり、パイナップルは1億60万ドル、サトウキビは6,430万ドルだった。
 
ハワイ州の課税は比較的重い。2003年、一人当たり税徴収額は2,838ドルとなり、全米50州の中で最高だった。これは教育、健康管理および公共事業が全て州によって行われることに起因しており、他州では地方政府が担当している。
 
数多い観光客は消費税やホテル客室税を払うことによってハワイ州の税収入に貢献している。つまり全ての税収が住民から徴収されているわけではない。しかし企業経営者は税負担が重いので、高い物価と、取引には有効的でない風土という認識を作っていると見なしている<ref>[http://starbulletin.com/2004/05/21/news/story1.html Honolulu Star-Bulletin Hawaii News].</ref>。
 
ハワイ州はガス・キャップ法(排出ガス規制法)によってガソリン価格を規制する数少ない州の1つである。石油会社の利益はアメリカ合衆国本土と比較されて監視されているので、この法律によって州内ガソリン価格は本土と同じにされている。この法は[[ハリケーン・カトリーナ]]で価格が変動した2005年9月に効力を発揮したが、2006年4月には棚上げされた。
 
=== 生活費 ===
ハワイ州、特にホノルルの生活費はアメリカ合衆国の主要都市に比べて極めて高い。しかし、ニューヨーク市と比べれば6.7%、サンフランシスコ市と比べれば3.6%低い<ref>[http://salary.nytimes.com/costoflivingwizard/layoutscripts/coll_start.asp Cost of Living Wizard] on The New York Times website</ref>。この数字には「アメリカ合衆国本土以外」の顧客に対して課される旅費や輸送費の増加、販促機会の不足という要素を含めていない可能性がある。オンラインショップの中にはハワイに対する注文に送料を取らないものもあるが<ref>[http://www.freeshipping.org/category/hawaii-free-shipping-coupons/ FreeShipping.org] for examples of stores that ship free to Hawaii</ref>、多くの商店はハワイ州、アラスカ州、[[プエルトリコ]]などの海外領土を商圏の対照から外している。
 
2000年時点で住宅価格の中央値は272,700ドルだったが、全国平均はその半分以下の119,600ドルだった。カリフォルニア州でも211,500ドルであり<ref>[http://www.census.gov/hhes/www/housing/census/historic/values.html Historic Housing Values] on www.census.gov</ref>、ハワイ州は全米で最も住宅価格が高い州である。全米不動産協会の最近の調査では、ホノルルの一戸建て住宅価格中央値を607,600ドル、全米の値を173,200ドルとしている。この年、カリフォルニア州[[シリコンバレー]]で602,000ドルであり、ホノルルは最も住宅価格が高い都市になった<ref>[http://www.realtor.org/research/research/metroprice Metropolitan Median Prices] from the National Association of Realtors(r).</ref>。
 
== 教育 ==
: 関連記事:[[:en:Hawai'i Department of Educationハワイ州教育省]]
 
=== 大学・短期大学 ===
* [[ブリガムヤング大学]]ハワイ校
* [[トランスパシフィックハワイカレッジ]]
* シャミナーデ大学ホノルル校
* [[Chaminade University of Honolulu]]
* [[ハワイ・パシフィック大学]] - [[道都大学]]との提携校
* [[ユニバーシティー・オブ・ザ・ネイションズ]]コナ校
* [[University of the Nations at Kona]]
* [[ハワイ大学システム]]
** [[ハワイ大学ヒロ校]]
** [[ハワイ大学マノア校]]
** [[ハワイ大学ウエスト・オアフ校]]
* [[ハワイ東海インターナショナルカレッジ]] - [[東海大学]]の海外教育機関の一つ。米国西地区学校・大学協会の認可(アクレディテーション)を受けた短期大学。[[坂口憲二]]がかつて在籍
 
=== 公立学校 ===
ハワイ州はアメリカ合衆国の州の中で唯一、州全体で統合された教育体系を持っている。意志決定は州教育委員会の14人の委員が行っている。委員会は政策を決定し、州の[[ハワイ州教育省]]を監督する教育監督官を雇用する。教育省は7つの地区に分けられており、4つがオアフ島に、他の3郡に各1つが配されている。
 
教育の中央集権化を行う主な理由は人口の多いオアフ島と人口の少ない諸島との間の格差、さらに収入の格差による影響を無くすことである。アメリカ合衆国本土では公立学校が地方の資産税で運営されている。
 
教育者は英語を話さない移民の子弟と取り組む必要がある。それら子弟の文化は本土のものとは異なっている。
 
公立の小中学校および高校で行われる共通試験(落ち零れ防止法の下で行われている)の成績は全国平均より劣っている。この差は、州教育委員会が全ての資格在る生徒に試験を受けさせ、全ての結果を報告しているからである(例えばテキサス州やミシガン州の場合はそうはしていない)。2005年8月の報告では全州282の学校のうち、185校が数学とリーディングで連邦政府の最低標準に届かなかった<ref>{{Citation|author=POSTED: 5:58&nbsp;pm HST August 18, 2005 |url=http://www.thehawaiichannel.com/education/4870699/detail.html |title=Two-Thirds Of Hawaii Schools Do Not Meet Requirements – Education News Story – KITV Honolulu |publisher=Thehawaiichannel.com |date=August 18, 2005 |accessdate=May 15, 2010}}</ref>。
 
一方2005年のACTカレッジ・クラス分けテストでは、上級生の成績が全国平均(20.9)より僅かに高い21.9となった<ref>Honolulu Advertiser, August 17, 2005, p.&nbsp;B1</ref>。広く行われているSAT試験では、ハワイ州のカレッジを指向する生徒が数学以外のあらゆる教科で全国平均より低い成績となる傾向がある。
 
=== その他の学校 ===
州内には独立系のイオラニ学校、カメハメハ学校、中部太平洋学校、および[[プナホウ・スクール]]がある。合衆国第2、州内第1の仏教系学校である太平洋仏教徒アカデミーが2003年に開校した。先住民が管理する最初の公立チャータースクールはカヌオカアイナ新世紀チャータースクールである。
 
独立系学校やチャータースクールはその生徒を選別できるが、通常の公立学校は学区内の生徒を全て受け入れなければならない。カメハメハ学校は合衆国内で唯一先祖によって生徒受入の判断基準を設けている学校であり、全米で最も豊かな学校である。資産額は90億ドル以上である。2005年の生徒数は5,398人であり、そのうち8.4%が先住民の子弟である<ref>
{{Citation
|url=http://www.ksbe.edu/pase/pdf/Reports/K-12/05_06_8.pdf
|archiveurl=http://www.webcitation.org/5noCEgxNn
|archivedate=February 25, 2010
|title=Official Enrollment
|last=Ishibasha |first=Koren
|date=November 2005
|accessdate=December 2009
}}</ref>。
 
== 芸術・文化 ==
ハワイの土着文化はポリネシア系のものである。ハワイは太平洋中部と南部に拡がる広大なポリネシア三角の北端である。伝統的なハワイ文化はほんの名残程度しか残っていないが、全島で儀式や伝統行事の再演が行われている。[[ルアウ]](ハワイ式宴会)や[[フラ]]など大きく変化した形態ではあるが、アメリカ合衆国に影響を与えたものもある。
 
ハワイの芸術や文化は、少なからず日本(和)の影響を受けている。(後述)。
 
=== 文学 ===
ハワイに於ける[[文学]]は、[[ジェームズ・ミッチェナー]]の『[[ハワイ]]』、[[ポール・セロー]]の『ホテル・ホノルル』、[[イザベラ・バード]]の『ハワイ紀行』などのような、[[ハワイ諸島]]を舞台とした[[フィクション|フィクション作品]]を指して呼称されていたが、近年はハワイ出身の作家による作品を指して呼称するように、その定義は変化しつつある<ref name="lp42">『ハワイ』(ロンリープラネット、ISBN 4-8401-1421-8、2005年、p.42)</ref>。
293 ⟶ 679行目:
 
=== 音楽 ===
[[ハワイの音楽]]は伝統音楽やポップスなど豊かに発展してきた中、20世紀に創始された土着音楽として、[[ハワイの音楽|ハワイアン・ポップス]]がある。この音楽は[[スティールギター]]や、西洋の機能和声など、本来のハワイの伝統音楽とは殆ど無関係であるが、現在ではハワイを代表する芸能の一つとして広く愛好されている。また古代から継承された芸能として[[フラ]]がある。[[多神教]]だった古代のハワイ人が[[祭祀]]として、またハワイアンは[[文字]]を持たないため、歴史の[[口頭伝承]]の一環として行っていた歌と踊りである。古代の形式に近いフラ・カヒコ(古典フラ)と、ハワイアン等の現代のポップ音楽を大幅に取り入れたフラ・アウアナ(現代フラ)に分けられる。フラ・アウアナは[[ウクレレ]]などの演奏にあわせて踊られるが、フラ・カヒコにおいては歌あるいは[[太鼓]]などの[[打楽器]]のみを用いる。毎年4月には、[[ハワイ島]]のヒロで、「[[フラ]]のオリンピック」とも呼ばれる競技会、メリー・モナーク・フェスティバル (Merry Monarch Festival) が行われる<ref>{{Citation|url=http://the.honoluluadvertiser.com/current/il/merriemonarch05 |title=Merrie Monarch Festival 2005 &#124; The Honolulu Advertiser &#124; Hawaii's Newspaper |publisher=The Honolulu Advertiser |accessdate=May 15, 2010}}</ref>
 
ハワイ独特の楽器として知られる[[ウクレレ]]は、[[19世紀]]に[[ポルトガル]][[移民]]が持ち込んだ楽器が原型と言われている。ウクレレの日(ukulele day in hawai'i)は2月13日。
317 ⟶ 703行目:
=== 劇場 ===
* ハワイ・シアター
ハワイでは環太平洋の映画界では有名になったハワイ国際映画祭が開かれている。ホノルルでは昔から[[LGBT]]の映画祭であるレインボウ映画祭も開かれている<ref>{{Citation|url=http://archives.starbulletin.com/2001/05/29/features/index.html |title=Honolulu Star-Bulletin Features |publisher=Archives.starbulletin.com |date=May 29, 2001 |accessdate=May 15, 2010}}</ref>。
 
=== 美術館・博物館 ===
455 ⟶ 842行目:
* [[ハワイ州の郡一覧]]
* [[ドール・フード・カンパニー]]
 
== 参考文献 ==
{{Refbegin}}
* The Constitution of the State of Hawaii. Article XV.
* Bushnell, O. A. 1993. ''The Gifts of Civilization: Germs and Genocide in Hawaii''. ISBN 0824814576. Honolulu: University of Hawaii Press
* Kinzer, Stephen 2007, ''Overthrow: America's Century of Regime Change from Hawaii to Iraq''. ISBN 0805082409. Times Books
* {{Cite book | last = Lyovin | first = Anatole V. | title = An Introduction to the Languages of the World | location = New York | publisher=Oxford University Press, Inc | year = 1997 | isbn = 0-19-508116-1 | unused_data = ISBN status = May be invalid—please double check}}
* {{Cite book | last = Pukui | first = Mary Kawena | coauthors = Samuel H. Elbert | title = Hawaiian Dictionary | location = Honolulu | publisher=University of Hawaii Press | year = 1986 | isbn = 0-8248-0703-0 | unused_data = ISBN status = May be invalid—please double check}}
* Schamel, Wynell and Charles E. Schamel. "The 1897 Petition Against the Annexation of Hawaii." Social Education 63, 7 (November/December 1999): 402–408.
* Stokes, John F.G. 1932. "Spaniard and the Sweet Potato in Hawaii and Hawaiian-American Contacts." American Anthropologist, New Series, v, 34, n, 4, pp.&nbsp;594–600.
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== 外部リンク ==
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* [http://jp.visitmaui.com/ マウイ観光局] {{ja icon}}
* [http://www.hawaiibigisland.jp/index.php ビッグアイランド(ハワイ島)観光局] {{ja icon}}
 
; その他
*{{dmoz|Regional/North_America/United_States/Hawaii}}
* [http://www.ers.usda.gov/statefacts/hi.htm Hawaii State Fact Sheet] from the U.S. Department of Agriculture
* [http://www.usgs.gov/state/state.asp?State=HI USGS real-time, geographic, and other scientific resources of Hawaii]
* [http://tonto.eia.doe.gov/state/state_energy_profiles.cfm?sid=HI Energy Data & Statistics for Hawaii]
* [http://earthobservatory.nasa.gov/Newsroom/NewImages/images.php3?img_id=15304 Satellite image of Hawaiian Islands] at [[NASA]]'s Earth Observatory
* [http://www.nytimes.com/2009/08/21/opinion/21theroux.html?pagewanted=all Happily a State, Forever an Island] by ''The New York Times''
* [http://www.life.com/image/first/in-gallery/50681/hawaii-then-and-now Hawaii Then and Now] – slideshow by ''Life magazine''
* {{osmrelation-inline|166563}}
 
{{ハワイ}}