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{{利用者:MaximusM4/Template
|車両名=小田急60000形電車<br/><small>Multi Super Express</small>
|社色=#DD3C00 <!--VSE・MSEのバーミリオン 鉄道ピクトリアル通巻829号(2010年1月号臨時増刊)「特集・小田急電鉄」p191の表から色を抽出-->
|画像
|pxl =300px
|画像説明 =60000形MSE車の特急「ベイリゾート」
|unit = self
|編成 = 4両固定編成<br/>6両固定編成
|起動加速度 =2.0[[メートル毎秒毎秒|km/h/s]](小田急線内)<ref name="498-100"/><br/>2.4km/h/s(東京メトロ・箱根登山線内)<ref name="498-100"/>
|営業最高速度 =110km/h<ref name="495-102"/>
|設計最高速度 =120km/h<ref name="563-59"/>
|最高速度 =
|定格速度 =
|減速度(常用最大)=4.0km/h/s<ref name="498-100"/>
|減速度(非常) =4.7km/h/s<ref name="498-100"/>
|編成定員 =578名(4両固定編成+6両固定編成)<ref name="495-103"/>
|車両定員 =
|編成長 =200.44m<ref name="495-103"/>
|最大寸法 =20,220[[ミリメートル|mm]]×2,850mm×4,140mm(1号車・10号車)<ref name="829-318"/><br/>20,000mm×2,850mm×4,140mm(2号車-9号車)<ref name="829-318"/>
|全長 =
|全幅 =
|全高 =
|車体長 =
|車体幅 =
|車体高 =
|編成質量 =359.8t<ref name="495-103"/>
|車両質量 =
|軸配置 =
|軌間 =1,067mm
|電気方式 =[[直流電化|直流]]1,500[[ボルト (単位)|V]]<br/>([[架空電車線方式]])
|出力 =
|主電動機 =[[三菱電機]] MB-5123-A2<br/>全密閉自己通風式[[かご形三相誘導電動機]]<ref name="829-318"/>
|モーター出力 =190[[ワット|kW]]<ref name="829-318"/>
|機関出力 =
|編成出力 =
|定格出力 =
|定格引張力 =
|駆動装置 =[[WN駆動方式]]<ref name="829-287"/>
|歯車比 =79:19=4.16<ref name="829-287"/>
|変速段 =
|台車 =[[日本車輛製造]] ND-739(電動台車)<ref name="498-103">[[#OER498|『鉄道ジャーナル』通巻498号 p.103]]</ref><br/>日本車輛製造 ND-739TA(先頭付随台車)<ref name="498-103"/><br/>日本車輛製造 ND-739T(中間付随台車)<ref name="498-103"/>
|制御装置 =[[東芝]] SVF089-A0(6両固定編成)<ref name="829-287"/><br/>[[東芝]] SVF089-B0(4両固定編成)<ref name="829-287"/><br/>純電気ブレーキ対応、定速運転・抑速制動機能付[[絶縁ゲートバイポーラトランジスタ|IGBT]][[半導体素子|素子]]2レベル[[可変電圧可変周波数制御|VVVFインバータ制御]]
|ブレーキ方式 =[[回生ブレーキ|回生制動]]併用[[電気指令式ブレーキ|電気指令式]][[電磁直通ブレーキ|電磁直通制動]]<ref name="829-287"/>
|保安装置 =[[自動列車停止装置#多変周式信号ATS(多変周式(点制御、連続照査型))|OM-ATS]]<ref name="829-287"/>, [[自動列車停止装置#D-ATS-P(デジタルATS-P)形|D-ATS-P]]<ref name="829-287"/>, [[自動列車制御装置#CS-ATC|CS-ATC]]<ref name="829-287"/>
|製造メーカー =[[日本車輌製造]]
|備考 =
|備考全幅 ={{ブルーリボン賞 (鉄道)|52|2009}}
}}
'''小田急60000形電車'''(おだきゅう60000がたでんしゃ)は、[[2008年]]に[[小田急電鉄]](小田急)が運用を開始した[[特急形車両]]([[小田急ロマンスカー|ロマンスカー]])である。
日本では初めての事例となる「座席指定制特急列車の[[地下鉄]]直通」を目的として登場した特急車両<ref name="829-285"/>で、[[2012年]]3月17日以降は[[東海旅客鉄道]](JR東海)[[御殿場線]]に直通する[[あさぎり (列車)|特急「あさぎり」]]にも運用が開始される<ref name="545-2627"/>。「多彩な運行が可能な特急列車」という意味で "Multi Super Express" (略して「MSE」)という愛称が設定され、2008年にはワトフォード会議 (Watford Group) より第10回[[ブルネル賞]]車両部門奨励賞を<ref name="2009-177178"/><ref name="Brunel">{{Cite web|date=|url=http://www.watford-group.org/brunel-2008.html|title=10th Brunel Awards 2008 |publisher=Watford Group|language=英語|accessdate=2011-11-20}}</ref>、同年度には日本産業デザイン振興会より「[[グッドデザイン賞]]」を<ref name="829-285"/>、[[2009年]]には[[鉄道友の会]]より「[[ブルーリボン賞 (鉄道)|ブルーリボン賞]]」を受賞した<ref name="829-285"/>。
小田急では、編成表記の際には「[[新宿駅|新宿]]寄り先頭車両の[[鉄道の車両番号|車両番号]](新宿方の車号)×両数」という表記を使用している<ref>『鉄道ダイヤ情報』通巻145号 p.15</ref>ため、本項もそれに倣い、特定の編成を表記する際には「60051×4」「60253×6」のように表記する。また、特に区別の必要がない場合は[[東京地下鉄]](東京メトロ)[[東京地下鉄千代田線|千代田線]]・[[東京地下鉄有楽町線|有楽町線]]をまとめて「地下鉄線」と表記し、[[小田急3000形電車 (初代)|初代3000形]]は「SE車」、[[小田急3100形電車|3100形]]は「NSE車」、[[小田急7000形電車|7000形]]は「LSE車」、[[小田急10000形電車|10000形]]は「HiSE車」、[[小田急20000形電車|20000形]]は「RSE車」、[[小田急30000形電車|30000形]]は「EXE車」、[[小田急50000形電車|50000形]]は「VSE車」、本形式60000形は「MSE車」、[[箱根登山鉄道]][[箱根湯本駅]]へ乗り入れる特急列車については「箱根特急」と表記する。
== 登場の経緯 ==
小田急の前身となる小田原急行鉄道は、もともとは東京都内の地下鉄事業を行なう計画で[[1919年]]に立ち上げられた<ref name="2009-16"/>東京高速鉄道<ref group="注釈">後に[[東京地下鉄]][[東京地下鉄銀座線|銀座線]]の一部となる路線を建設した[[東京高速鉄道]]とは別。</ref>の延長線として設立された鉄道会社であった<ref name="2009-16"/>。この東京高速鉄道は、実際に地下鉄の建設には着手されないまま[[1924年]]に免許が失効している<ref name="1988-25"/>。
戦後間もない[[1946年]]に、[[東京急行電鉄]]([[大東急]])では「鉄道復興3カ年計画」の中で、郊外電鉄の都心乗り入れを計画として盛り込んでいた<ref name="2009-118119"/>。大東急から小田急電鉄として分離発足した直後の1948年8月には、[[南新宿駅]]から[[東京駅]]までの地下鉄敷設免許を申請していた<ref name="1988-83"/>。出願後しばらくは自社内の輸送力増強に追われて動きがなかった<ref name="1988-83"/>が、[[1955年]]頃には箱根と日光を直結することを想定し<ref name="1988-84"/>、将来[[東武鉄道]]と連絡することを付記した上で出願路線の一部を変更していた<ref name="1988-84"/>。これらの計画は結局実現しないままであったが、[[北千住駅]]で東武鉄道と接続している[[帝都高速度交通営団]](営団地下鉄・当時)[[東京地下鉄千代田線|千代田線]]が[[1978年]]3月31日に全通し、小田急と相互乗り入れを開始している<ref name="546-145"/>。
その後、小田急と東京メトロでは、小田急のロマンスカーを千代田線に乗り入れる計画を[[2005年]]5月17日に発表した<ref name="466-149"/>。この計画では、小田急が地下鉄線乗り入れに対応した新型特急車両を製造し<ref name="466-102"/>。平日夕方に[[湯島駅]]から[[町田駅]]・[[相模大野駅]]の運行を行ない<ref name="466-102"/>、土休日には新宿発着の特急に使用する計画となっていた<ref name="500-100"/>。[[2006年]]秋には車両仕様が発表され、[[小田急50000形電車|50000形(VSE車)]]に続いて[[岡部憲明]]がデザインや設計を担当し、[[2007年]]9月に竣功と公表された<ref name="482-96"/>。
こうして、日本で初めてとなる、地下鉄線に直通する座席指定制特急車両として登場したのがMSE車である。
== 車両概説 ==
本節では、登場当時の仕様を基本として、増備途上での変更点を個別に記述する。更新による変更については沿革で後述する。
MSE車は全長20[[メートル|m]]の車両による4両固定編成と6両固定編成が製造され、分割・併合に対応した10両編成を組成可能とした。形式は先頭車が[[制御車]]のクハ60050形で、中間車は[[動力車|電動車]]のデハ60000形である<ref name="829-285"/>。車両番号については[[#編成表|巻末の編成表]]を参照のこと。全体的にVSE車のデザイン思想を継承した<ref name="829-285"/>。
=== 車体 ===
1号車と10号車は車体長19,720mm・全長20,220mm、それ以外の車両が車体長19,500mm・全長20,000mmで、車体幅は地下鉄線乗り入れに対応した2,850mmとした。車体は全て[[アルミニウム合金]]製で<ref name="498-100"/>、10両編成組成時に両端となる1号車と10号車の先頭部分は[[シングルスキン構造]]<ref name="829-53"/>、それ以外の部分は[[ダブルスキン構造]]とし<ref name="829-53"/>、構体の型枠は一部を除きVSE車と同じものを使用した<ref name="498-100"/>。
{{Double image aside|right|OER 60554 Kaisei7cross Trial Run 2.jpg|180|OER Romancecar Sagami -MSE-.JPG|180|10両編成組成時に両端となる先頭車<!--非貫通型ではない-->|10両編成組成時に中間に入る先頭車}}
先頭部の形状は2種類存在し、10両編成組成時に両端となる1号車と10号車については正面に非常用の[[貫通扉]]を設けている流線形である<ref name="498-100"/>。これに対し、10両編成組成時に中間に入る6号車と7号車については正面に貫通扉が設けられた貫通型である<ref name="12-16"/>。正面貫通扉は1号車と10号車が片開き式プラグドア<ref name="498-100"/>、6号車と7号車は両開き式プラグドアである。いずれの先頭車も、運転室は通常の床高さに設置された。この2種類の先頭形状は全く異なるものであるが、6号車と7号車でも側面からエッジを回りこませることにより、同じイメージを持たせることを意図してデザインされた<ref name="12-31"/>。デザインを担当した岡部は「もっともデザイン作業の時間がかかった部分ではないか」と述べている<ref name="12-31"/>。前面ガラスは厚さ13.1mmの合わせ強化ガラスで<ref name="498-102"/>、中間膜1枚を挟み込んだ上で室内側から飛散防止フィルムを貼ることで乗務員の保護を図った<ref name="498-102"/>。
側面客用扉は各車両とも1箇所で、片開き引戸が採用され、扉幅は全車両とも900mm幅とした<ref name="498-101"/>。側面窓の配置については、窓枠の幅を1,966mmとし、これを連続させた。1号車・6号車・7号車・10号車の乗務員室部分には500mm幅の乗務員扉を配置した<ref name="498-102"/>。車両間の貫通路は850mm幅である<ref name="498-102"/>。
[[File:OER Romancecar MSE -Metro Home Way- 1.jpg|thumb|側面表示器]]
前面・側面の[[方向幕|表示器]]はフルカラー式[[発光ダイオード|発光ダイオード (LED) ]]表示器を使用し、小田急線内では前面に愛称・側面に愛称と号数を、地下鉄線内では前面は愛称と運行番号の交互表示・側面は愛称・号数と行き先の交互表示を行なう<ref name="498-105"/>。また、任意の文字を愛称として登録することが可能な「任意愛称表示」を新たな機能として導入した<ref name="498-105"/>。
塗装デザインは「地下鉄路線でも明るく見えるように」という岡部の提案により<ref name="12-31"/>、屋根上の冷房装置のカバーも含めてメタリック系の青色である「[[ウルトラマリン|フェルメール・ブルー]]」を基調とし<ref name="498-100"/>、窓下にはバーミリオン帯とホワイトの細帯を配置した<ref name="498-100"/>。バーミリオンは小田急ロマンスカーのイメージカラーとしてSE車・NSE車・LSE車・VSE車において使用されており、これを継承したものである<ref name="498-100"/>。
=== 内装 ===
[[File:OER-60101 inside.jpg|thumb|車内]]
室内は、EXE車をベースとして設計し、ビジネス特急として落ち着いた雰囲気となることを図った<ref name="498-100"/>。
[[鉄道車両の座席|座席]]は[[鉄道車両の座席#回転式クロスシート(回転腰掛)|回転式]][[リクライニングシート]]を採用、[[座席#シートピッチ|シートピッチ]]が983mmで配置した<ref name="498-100"/>。このシートピッチはEXE車の1,000mmよりも狭いが、座席の背もたれを薄くすることで足元空間は逆にEXE車より42mm広く確保された<ref name="498-100"/>。また、前後の座席がリクライニングさせた状態でも回転が可能な形状とした。各座席の肘掛にはA4[[ノートパソコン]]を置くことが可能な収納式テーブルを設置したが、テーブルを出したままでも座席の回転が可能な形状とした<ref name="498-100"/><!--つまりA4ノートパソコンがテーブル内におさまるわけではない。もっともThinkPad A22pで試して不安定感はなかった。-->。また、座席背面には[[傘]]かけを設置した<ref name="498-100"/>。座席表地は濃いグレーとした<ref name="12-22"/>。一斉回転機構はEXE車と同様に電動式が採用された<ref name="498-100"/>が、奇数列の回転が完了する前に偶数列の回転が開始される設定とすることで、短時間での折り返しが可能となるように配慮した<ref name="498-101"/>。肘掛と背もたれ上部の手掛けはともにアルミ製である<ref name="829-239"/>。
天井高さは2,340mmを確保し<ref name="498-101"/>、大きな円弧を描くスパンドレル構造とし<ref name="498-101"/>、電球色の蛍光灯による間接照明とした。室内の内壁は木目調化粧板とし<ref name="498-100"/>、床には赤系統のカーペットを敷きつめた<ref name="498-100"/>。荷物棚下には電球色のLED式直接照明装置を設置した<ref name="498-101"/>が、火災時に溶融滴下を防止するため、LEDのユニットはガラス内に収める構造とした<ref name="498-101"/>。通路上には車内案内表示用にフルカラー式LED表示装置を設置し、[[日本語]]以外に表示内容によって[[英語]]・[[中国語]]([[繁体字]])・[[韓国語]]による表示を可能とした<ref name="498-105"/>。また、車掌が乗客の対応中に、運転士が車掌を呼び出せるように、運転台からの操作で車掌の呼び出しを表示する機能を有している<ref name="498-105"/>。
出入台部分では白いパイプが妻板に突き刺さった構図など、前衛芸術的な造形物もある<ref name="12-21"/>が、これは出入台部分でも間接照明を実現するためのもので<ref name="498-101"/>、白いパイプには灯具が上向きに収められている<ref name="498-101"/>。客室と出入台の間にある仕切り扉は車体色と同じ「フェルメール・ブルー」で<ref name="498-101"/>、車椅子対応座席のある5号車・8号車は幅広の両開きとし<ref name="12-24"/>、それ以外の箇所は片開き850mm幅とした<ref name="498-102"/>。仕切り扉には大きなガラスをはめ込んだ構造としたほか、縦方向全長に渡って手掛けとなる溝を設けた<ref name="498-101"/>。2009年に増備された車両からは、出入台に防犯カメラを設置した。5号車には、車椅子に乗ったままで車窓を楽しめるスペースを確保し、保護棒と簡易車椅子固定装置を設けた<ref name="498-101"/>。また、4号車には車内専用の車椅子を用意した。
3号車の新宿側車端部と9号車の小田原側車端部にはカフェカウンターと清涼飲料水自動販売機を設置した<ref name="498-101"/>。カフェカウンターはワゴンによる車内販売の拠点となるため、ワゴンを2台収納することが可能なスペースを確保した<ref name="498-101"/>ほか、備品盗難防止のため横スライド式シャッターを設けた。カフェカウンターの前の通路には、日本の鉄道車両としては初めて<ref name="498-103"/>[[自動体外式除細動器]] (AED) が設置された。この箇所は客室との明確な区別のため薄茶色系としている<ref name="498-101"/>。
2号車・8号車の新宿側車端部と5号車の小田原側車端部には男女共用洋式トイレ・男性小用トイレ・化粧室を配置した<ref name="498-101"/>。このうち5号車と8号車の男女共用トイレについては車椅子にも対応し、[[オストメイト]]や[[ベビーベッド]]も備えた「ゆったりトイレ」としており<ref name="498-101"/>、トイレ内で転倒した場合にも対応できるように床下近くにも非常通報装置を設けた<ref name="498-101"/>。洗面所にはカーテンを設けた<ref name="498-101"/>。
=== 主要機器 ===
主要機器は[[小田急4000形電車 (2代)|4000形]]と共通点が多くなっている<ref name="829-287"/>。
==== 乗務員室 ====
{{Double image aside|right|OER-60101 cockpit.jpg|180|Model 60000 of Odakyu Electric Railway 4.JPG|180|10両編成組成時に両端となる運転台|「自動ほろ装置」により接続された中間の運転台}}
運転士が乗務する乗務員室(運転室)は、背後の客室から見られることを前提とした「魅せる乗務員室」とするととも<ref name="498-101"/>に、乗務しやすい環境となることを目指した<ref name="498-101"/>。設計には運転士の経験者が携わった<ref name="498-100"/>ほか、特に10両編成組成時に編成の中間に入る6号車・7号車の運転台については、[[モックアップ]]の作成により現業の運転士からの意見も集約して反映させた<ref name="498-101"/>。
10両編成組成時に両端となる1号車・10号車の運転台と、編成の中間に入る6号車・7号車では運転台の構造は異なる。共通事項として、運転に必要な機器類は運転席周りに集約し、[[マスター・コントローラー|主幹制御器]]を4000形と共通の左手操作ワンハンドル式とした<ref name="498-104"/>ほか、2種類の運転台で機器配置を極力統一し、運転士が頻繁に扱う機器については着座位置から右手で操作できるようにした<ref name="498-102"/>。通常使用しないスイッチ類については左側に配置し、主幹制御器ハンドル操作中には使用できないようにしている<ref name="498-102"/>。また、運転士の異常時に対応する機器として[[緊急列車停止装置|EB装置]]を導入したが、地下鉄線内ではEB装置は機能しないようにしている<ref name="498-105"/>。
1号車・10号車の運転台は前面に大型ガラスを採用している<ref name="498-102"/>ことから、暑さ対策や紫外線対策として、前面窓と側面の三角形の窓には大型で完全遮光のフリーストップカーテンを装備した<ref name="498-102"/>。運転室の空調は、ラインデリアに冷房のダクトを通すことで空調効果を高める<ref name="498-102"/>一方、運転士の後頭部に冷風が直接当たらないように配慮した<ref name="498-102"/>。運転席はハイバックシートで2度のリクライニング機能を持たせた<ref name="498-102"/>ほか、背面にコート掛けを設けた<ref name="498-102"/>。6号車・7号車の運転台は、運転室構造を「く」の字形の構造とし<ref name="498-102"/>、車掌台側はオープン構造とした<ref name="498-102"/>ため、車掌スイッチには鎖錠カバーを設置した<ref name="498-103"/>。
車両の情報を管理するシステムとしては、4000形と同様のシステムであるTIOS(列車情報小田急型管理装置)が採用されている<ref name="498-103"/>。「自動遮断スイッチ」<ref name="498-103"/>、「車両転動防止支援装置」<ref name="498-103"/>、「停車予告」<ref name="498-104"/>など、実装されている機能は基本的に4000形と同様であるが、MSE車独自の機能として、停車駅表示と同時に編成両数も表示されること<ref name="498-104"/>、3号車と8号車に搭載したAEDの収納箱扉を開いた場合に警告を発する<ref name="498-103"/>といった機能が追加されている。
MSE車では分割・併合に対応する機器としてEXE車と同様に「自動ほろ装置」を設置した<ref name="498-103"/>が、6両固定編成が単独で地下鉄線内に乗り入れる運用を考慮し、通路幅は地下鉄線内で脱出用通路となる場合を想定して、EXE車よりも50mm拡大した600mmとした<ref name="498-103"/>。また、6号車の運転台では、電源がない状態でも自動ほろ装置を手動扱いによって貫通扉の開放と渡り板の展開が可能な構造とした<ref name="498-102"/>。
保安装置は小田急線内で使用する[[自動列車停止装置#多変周式信号ATS(多変周式(点制御、連続照査型))|OM-ATS装置]]<ref name="498-105"/>・地下鉄線内で使用する車内信号式自動列車制御装置 ([[自動列車制御装置#CS-ATC|CS-ATC]]) のほか<ref name="498-105"/>、小田急線内で新しく採用された[[自動列車停止装置#D-ATS-P(デジタルATS-P)形|D-ATS-P装置]]も準備工事として搭載した<ref name="498-105"/>。ただし、4両固定編成が単独で地下鉄線内に乗り入れることは運用上想定していない<ref name="12-21"/>ため、7号車の運転台にはCS-ATCは搭載していない<ref name="829-287"/>。
==== 走行関連機器 ====
[[主制御器|制御装置]]は[[東芝]]製の[[絶縁ゲートバイポーラトランジスタ|IGBT]][[半導体素子|素子]]2レベル[[可変電圧可変周波数制御|VVVFインバータ制御]]装置を採用した<ref name="498-104"/>。SE車からVSE車までの特急車両に引き続き東芝製の採用で、主電動機2台×2台車×2群を1ユニットとし、1ユニットで8個の電動機の制御を行う方式(1C8M)である<ref name="498-104"/>。6両固定編成ではSVF-089A0形を2号車と4号車に<ref name="498-104"/>、4両固定編成ではSVF-089B0形を8号車に搭載した<ref name="498-104"/>。センサレスベクトル制御方式を採用しており、[[回生ブレーキ|電力回生制動]]は[[純電気ブレーキ]]制御である<ref name="498-104"/>。素子の冷却方式は、冷媒に水を使用し走行風によって冷却するヒートパイプ方式である<ref name="498-104"/>。
[[主電動機]]は
[[鉄道のブレーキ|制動装置(ブレーキ)]]については、[[鉄道のブレーキ|制動装置(ブレーキ)]]は回生制動併用[[電気指令式ブレーキ|全電気指令式電磁直通制動]]とした<ref name="498-104"/>。4000形と同様にTIOSによって編成全体で制動力の管理を行なう方式<ref name="498-104"/>で、制御車には滑走制御装置を搭載した<ref name="498-104"/>ほか、「編成滑走制御」を導入している<ref name="498-104"/>。基礎制動装置は電動車がシングル式(片押し式)の[[踏面ブレーキ#ユニットブレーキ|ユニットブレーキ]]で<ref name="498-103"/>、制御車と付随車においては4000形と同様[[ディスクブレーキ]](ツインディスク式)が採用され、ユニットブレーキとの併用としている<ref name="498-103"/>。
[[鉄道車両の台車|台車]]は、電動台車がND-739、付随先頭台車がND-739TA、付随中間台車がND-739Tで、いずれも[[日本車輌製造]]製の積層ゴム軸箱片支持式[[鉄道車両の台車史#ボルスタレス
==== その他機器 ====
[[集電装置|集電装置(パンタグラフ)]]は[[集電装置#Z型・シングルアーム型|シングルアーム式]]のPT7113-B形を採用、2号車・3号車・8号車・9号車に設置した<ref name="498-104"/>。舟体は、降雪時の着雪量低減を図るため、強度を上げながら枠を薄くするために薄形角パイプのアルミニウム製とし、避雷器を集電装置の台枠に直接取り付けた<ref name="498-104"/>。
[[エア・コンディショナー|冷房装置]]については、[[冷凍能力]]20,000[[カロリー|kcal]]/hの三菱電機CU-733形を採用、各車両屋根上に2台ずつ搭載した<ref name="498-105"/>。補助電源装置は、出力260[[ボルト (単位)|kV]][[アンペア|A]]のIGBT素子式[[静止形インバータ]] (SIV) を3号車・9号車に搭載した<ref name="498-105"/>。[[圧縮機|電動空気圧縮機]] (CP) については、交流440Vで駆動する低騒音スクロール式を採用、小容量のスクロール圧縮機を2台もしくは3台で1ユニットとする「マルチコンプレッサシステム」として、1号車・5号車・7号車・10号車に搭載した<ref name="498-105"/>。
[[警笛]]については、空気笛はAW-5C形<ref name="829-189"/>、電子笛には八幡電気産業製のYA-04046形<ref name="829-190"/>が搭載されたほか、VSE車と同様、SE車からRSE車まで設けられていた補助警報音と同じメロディのミュージックホーンが採用された<ref name="829-190"/><ref group="注釈">回路は電子笛と共用で([[#中山829|『鉄道ピクトリアル』通巻829号 p.190]])、警笛と別装置ではない。</ref>。
== 沿革 ==
[[ファイル:Odakyu romance car kasumigaseki.JPG|thumb|「メトロはこね」運用に入ったMSE車]]
2007年9月に60251×6が入線、同年10月の「[[ファミリー鉄道展]]」で展示された<ref name="829-235"/>が、営業運行開始前の展示は異例のことであった<ref name="829-235"/>。2008年3月15日より営業運行を開始、小田急の駅では「青い、ロマンスカー」と大きく宣伝された<ref name="500-94"/>。
運用開始時点での定期運用は、平日が「メトロさがみ70号」<ref name="563-58"/>・「メトロホームウェイ71号」<ref name="563-58"/>・「メトロホームウェイ41号」<ref name="563-58"/>・「メトロホームウェイ43号」<ref name="563-58"/>で、土休日は「メトロさがみ80号」<ref name="563-58"/>(日によっては「ベイリゾート90号」<ref name="563-58"/>)・「メトロはこね21号」<ref name="563-58"/>・「メトロはこね22号」<ref name="563-58"/>・「メトロはこね23号」<ref name="563-58"/>・「メトロはこね24号」<ref name="563-58"/>・「メトロホームウェイ43号」<ref name="563-58"/>(日によっては「ベイリゾート90号」<ref name="563-58"/>)であった。この時点では6両固定編成×2編成と4両固定編成×1編成だけしかなく<ref name="500-98"/>、平日ダイヤでは全ての編成が運用に入っており、予備車がなかったため<ref name="500-98"/>、平日ダイヤの「メトロさがみ70号」で北千住駅に到着した後は 綾瀬駅で折り返して喜多見検車区まで回送して検査時間を確保していた<ref name="500-98"/>。休日ダイヤでは6両固定編成と4両固定編成を各1編成ずつ使用していた<ref name="500-98"/>。
[[ファイル:OER 60000 Extra 20110417.jpg|thumb|臨時列車に運用されるMSE車]]
同年夏には[[小田急江ノ島線|江ノ島線]]へ直通する臨時特急「湘南マリン号」に使用され<ref name="829-218"/>、[[2009年]]1月1日には「[[ニューイヤーエクスプレス]]」に運用される<ref name="829-219"/>など、臨時列車にも使用されるようになり、2009年2月には地下鉄直通の臨時特急として、臨時特急「メトロおさんぽ号」も運行された。また、VSE車が検査を行う際にはVSE車の運用に入った<ref name="829-218"/>ほか、2009年9月13日には、[[ブルーリボン賞 (鉄道)|ブルーリボン賞]]受賞記念として、新宿発の箱根特急の運用に入った<ref name="829-54"/>など、愛称の "Multi" の意味そのままに多彩な運用が見られるようになった<ref name="829-218"/>。団体専用列車では、MSE車で新しく実装された「任意愛称表示」の機能を使用して、「○○幼稚園号」のように団体名を愛称として表示の上運行することがある<ref name="829-218"/><ref name="railf20101020">{{Cite web|date=2010-10-20|url=http://railf.jp/news/2010/10/20/170000.html|title=小田急ロマンスカー「MSE」による団体臨時列車|publisher=[[交友社]]『[[鉄道ファン (雑誌)|鉄道ファン]]』railf.jp 鉄道ニュース|language=日本語|accessdate=2012-03-05}}</ref>。2009年には6両固定編成が1編成増備された<ref>{{Cite web|date=2009-10-31|url=http://railf.jp/news/2009/10/31/214300.html|title=小田急ロマンスカー「MSE」が甲種輸送される|publisher=交友社『鉄道ファン』railf.jp 鉄道ニュース|language=日本語|accessdate=2012-03-05}}</ref>。
列車内のカフェカウンターは、「メトロはこね」や他形式運用の代走など、箱根特急運用時のみの営業で<ref name="12-25"/>、ワゴン販売中はカフェカウンターは営業しない<ref name="12-125"/>。
[[2010年]]1月中旬より、LSE車とHiSE車は部品の一部に不具合が見つかったことを理由として<ref name="522-147">[[#RJ522|『鉄道ジャーナル』通巻522号 p.147]]</ref>全面的に運用から離脱していた。その最中の同年1月14日には本来LSE車・HiSE車で運行される「[[ホームウェイ (列車)|ホームウェイ]]」<ref name="railf20100115">{{Cite web|date=2010-01-15|url=http://railf.jp/news/2010/01/15/190400.html|title=60000形「MSE」が“ホームウェイ”に|publisher=交友社『鉄道ファン』railf.jp 鉄道ニュース|language=日本語|accessdate=2012-03-05}}</ref>や箱根特急<ref name="railf20100118">{{Cite web|date=2010-01-18|url=http://railf.jp/news/2010/01/18/184000.html|title=「LSE」代走の影響で、「MSE」が箱根登山線内で並ぶ|publisher=交友社『鉄道ファン』railf.jp 鉄道ニュース|language=日本語|accessdate=2012-03-05}}</ref>などにMSE車が使用された。
[[2011年]]度には6両固定編成・4両固定編成が各1編成ずつ増備された<ref>{{cite press release|author=|url=http://www.odakyu.jp/program/info/data.info/6194_5738230_.pdf|title=2011年度の鉄道事業設備投資計画|publisher=[[小田急電鉄]]|language=日本語|accessdate=2012-03-05}}</ref>。なお、なお、有楽町線へ直通する「ベイリゾート」については、ホームドア設置の関連で2011年10月以降運行を休止しており<ref name="12-126"/>、2012年3月17日以降は運転中止となることが公表された<ref name="oer20111216">{{cite press release|author=|date=2011-12-16|url=http://www.odakyu.jp/program/info/data.info/6813_2421858_.pdf|title=2012年3月17日(土) ダイヤ改正を実施します。|publisher=[[小田急電鉄]]|format=PDF|language=日本語|accessdate=2011-12-16|quote=(1)東京メトロ千代田線直通ロマンスカーについて}}</ref>。
前述の通り、計画段階では土休日に新宿駅発着の特急列車に使用することになっていた<ref name="500-100"/>が、実際に運用についてからは、小田急の特急車両でありながら、臨時に他の特急車両運用に入るか臨時列車としての運行以外には新宿駅発着の運用はなかった<ref name="829-289"/>。しかし、2012年3月17日からは新宿駅発着で御殿場線へ直通する特急「あさぎり」の全列車と<ref name="545-2627"/>、土休日ダイヤで「あさぎり」と併結する「えのしま11号」<ref name="od12-14"/>と「えのしま12号」<ref name="od12-15"/>をはじめとして、新宿発着の定期列車にMSE車が運用されることになった<ref group="注釈">「あさぎり」各列車と「えのしま11号」「えのしま12号」以外の列車は、平日ダイヤでは、下り「さがみ63号」「はこね25号」「ホームウェイ83号」「ホームウェイ89号」([[#時刻表2012|『2012 小田急時刻表』 p.12]])・上り「さがみ60号」「さがみ72号」「さがみ78号」「はこね16号」「えのしま90号」([[#時刻表2012|『2012 小田急時刻表』 p.13]])。土休日ダイヤでは、下り「はこね11号」「さがみ75号」「えのしま75号」「ホームウェイ53号」「ホームウェイ55号」「ホームウェイ59号」([[#時刻表2012|『2012 小田急時刻表』 p.14]])・上り「さがみ56号」「さがみ70号」「はこね12号」「さがみ92号」「えのしま92号」([[#時刻表2012|『2012 小田急時刻表』 p.15]])。</ref>。
== 編成表 ==
; 凡例 : Tc…[[制御車]]、M…[[動力車|電動車]]、CON…[[主制御器|制御装置]]、SIV…補助電源装置、CP…[[圧縮機|電動空気圧縮機]]、PT…[[集電装置]]、ATC…[[自動列車制御装置#CS-ATC|CS-ATC]]<br/>乗 …乗務員室、車…車椅子対応座席、売…売店・自動販売機・[[自動体外式除細動器|自動体外式除細動器 (AED) ]]、WC…[[列車便所|トイレ]]・[[洗面器#洗面台・洗面所|化粧室]]、VWC…車椅子対応トイレ・化粧室
{|style="text-align:left;"
|-
|
{| class="wikitable" style="text-align:center; font-size:80%; margin:1em 0em 2em 3em;"
|-
|style="border-bottom:solid 3px #465DAA; background-color:#ccc;"|
|style="border-bottom:solid 3px #465DAA;" colspan="
|-
!号車
|
|-
!形式
| '''クハ60000''' || '''デハ60000''' || '''デハ60000''' || '''デハ60000''' || '''デハ60000''' || '''クハ60000'''
|-
!style="border-bottom:solid 3px #DD3C00;"|区分
|style="border-bottom:solid 3px #DD3C00;"| 60550<br/>(Tc2) ||style="border-bottom:solid 3px #DD3C00;"| 60500<br/>(M4) ||style="border-bottom:solid 3px #DD3C00;"| 60400<br/>(M3) ||style="border-bottom:solid 3px #DD3C00;"| 60300<br/>(M2') ||style="border-bottom:solid 3px #DD3C00;"| 60200<br/>(M1') ||style="border-bottom:solid 3px #DD3C00;"| 60250<br/>(Tc1')
|-
![[鉄道の車両番号|車両番号]]
| '''60551'''<br/>'''∥'''<br/>'''60554''' || '''60501'''<br/>'''∥'''<br/>'''60504''' || '''60451'''<br/>'''∥'''<br/>'''60454''' || '''60351'''<br/>'''∥'''<br/>'''60354''' || '''60201'''<br/>'''∥'''<br/>'''60204''' || '''60251'''<br/>'''∥'''<br/>'''60254'''
|-
!搭載機器
| CP,ATC ||
|-
!style="border-bottom:solid 3px #465DAA;"|自重
|style="border-bottom:solid 3px #465DAA;"| 32.1t ||style="border-bottom:solid 3px #465DAA;"| 39.6t ||style="border-bottom:solid 3px #465DAA;"| 38.9t ||style="border-bottom:solid 3px #465DAA;"| 38.3t ||style="border-bottom:solid 3px #465DAA;"| 36.4t ||style="border-bottom:solid 3px #465DAA;"| 32.3t
|-
!車内設備
| 乗 || WC|| 売|| || 車、VWC|| 乗
|-
!定員
| 56 || 60 || 56 || 68 || 52 ||60
|}
|
{| class="wikitable" style="text-align:center; font-size:80%; margin:1em 0em 2em 3em;"
|-
|style="border-bottom:solid 3px #465DAA; background-color:#ccc;"|
|style="border-bottom:solid 3px #465DAA;" colspan="6"|{{TrainDirection|[[小田原駅|小田原]]|[[新宿駅|新宿]]・[[北千住駅|北千住]]}}
|-
!号車
| 7 || 8 || 9 || 10
|-
!形式
| '''クハ60000''' || '''デハ60000''' || '''デハ60000''' || '''クハ60000'''
|-
!style="border-bottom:solid 3px #DD3C00;"|区分
|style="border-bottom:solid 3px #DD3C00;"| 30150<br/>(Tc2') ||style="border-bottom:solid 3px #DD3C00;"| 30100<br/>(M2) ||style="border-bottom:solid 3px #DD3C00;"| 60000<br/>(M1) ||style="border-bottom:solid 3px #DD3C00;"| 60050<br/>(Tc1)
|-
!車両番号
| '''60151'''<br/>'''∥'''<br/>'''60152''' || '''60101'''<br/>'''∥'''<br/>'''60102''' || '''60001'''<br/>'''∥'''<br/>'''60002''' || '''60051'''<br/>'''∥'''<br/>'''60052'''
|-
!搭載機器
| CP || CON,PT || SIV,PT || CP,ATC
|-
!style="border-bottom:solid 3px #465DAA;"|自重
|style="border-bottom:solid 3px #465DAA;"| 33.1t ||style="border-bottom:solid 3px #465DAA;"| 38.8t ||style="border-bottom:solid 3px #465DAA;"| 38.5t ||style="border-bottom:solid 3px #465DAA;"| 31.8t
|-
!車内設備
| 乗 || 車、VWC|| 売|| 乗
|-
!定員
| 60 || 54 || 56 || 56
|}
|}
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
=== 注釈 ===
{{Reflist|group="注釈"}}
=== 出典 ===
{{Reflist|2|refs=
<ref name="2009-16">[[#青田2009|『ゼロ戦から夢の超特急』p.116]]</ref>
<ref name="2009-118119">[[#青田2009|『ゼロ戦から夢の超特急』pp.118-119]]</ref>
<ref name="2009-177178">[[#青田2009|『ゼロ戦から夢の超特急』pp.177-178]]</ref>
<ref name="1988-25">[[#種村1988|『新・地下鉄ものがたり』p.25]]</ref>
<ref name="1988-83">[[#種村1988|『新・地下鉄ものがたり』p.83]]</ref>
<ref name="1988-84">[[#種村1988|『新・地下鉄ものがたり』p.84]]</ref>
<ref name="466-149">[[#種村466|『鉄道ジャーナル』通巻466号 p.149]]</ref>
<ref name="466-102">[[#RJ466|『鉄道ジャーナル』通巻466号 p.102]]</ref>
<ref name="482-96">[[#RJ482|『鉄道ジャーナル』通巻482号 p.96]]</ref>
<ref name="495-102">[[#RJ495|『鉄道ジャーナル』通巻495号 p.102]]</ref>
<ref name="495-103">[[#RJ495|『鉄道ジャーナル』通巻495号 p.103]]</ref>
<ref name="498-100">[[#OER498|『鉄道ジャーナル』通巻498号 p.100]]</ref>
<ref name="498-101">[[#OER498|『鉄道ジャーナル』通巻498号 p.101]]</ref>
<ref name="498-102">[[#OER498|『鉄道ジャーナル』通巻498号 p.102]]</ref>
<ref name="498-103">[[#OER498|『鉄道ジャーナル』通巻498号 p.103]]</ref>
<ref name="498-104">[[#OER498|『鉄道ジャーナル』通巻498号 p.104]]</ref>
<ref name="498-105">[[#OER498|『鉄道ジャーナル』通巻498号 p.105]]</ref>
<ref name="500-94">[[#土屋500|『鉄道ジャーナル』通巻500号 p.94]]</ref>
<ref name="500-98">[[#土屋500|『鉄道ジャーナル』通巻500号 p.98]]</ref>
<ref name="500-100">[[#土屋500|『鉄道ジャーナル』通巻500号 p.100]]</ref>
<ref name="545-2627">[[#RJ545|『鉄道ジャーナル』通巻545号 p.26-27]]</ref>
<ref name="563-58">[[#OER563|『鉄道ファン』通巻563号 p.58]]</ref>
<ref name="563-59">[[#OER563|『鉄道ファン』通巻563号 p.59]]</ref>
<ref name="546-145">[[#刈田546|『鉄道ピクトリアル』通巻546号 p.145]]</ref>
<ref name="829-53">[[#丹829|『鉄道ピクトリアル』通巻829号 p.53]]</ref>
<ref name="829-54">[[#丹829|『鉄道ピクトリアル』通巻829号 p.54]]</ref>
<ref name="829-189">[[#中山829|『鉄道ピクトリアル』通巻829号 p.189]]</ref>
<ref name="829-190">[[#中山829|『鉄道ピクトリアル』通巻829号 p.190]]</ref>
<ref name="829-218">[[#杉田829|『鉄道ピクトリアル』通巻829号 p.218]]</ref>
<ref name="829-219">[[#杉田829|『鉄道ピクトリアル』通巻829号 p.219]]</ref>
<ref name="829-235">[[#L829|『鉄道ピクトリアル』通巻829号 p.235]]</ref>
<ref name="829-239">[[#photo829|『鉄道ピクトリアル』通巻829号 p.239]]</ref>
<ref name="829-285">[[#岸上829|『鉄道ピクトリアル』通巻829号 p.285]]</ref>
<ref name="829-287">[[#岸上829|『鉄道ピクトリアル』通巻829号 p.287]]</ref>
<ref name="829-289">[[#岸上829|『鉄道ピクトリアル』通巻829号 p.289]]</ref>
<ref name="829-318">[[#岸上829-2|『鉄道ピクトリアル』通巻829号 p.318]]</ref>
<ref name="12-16">[[#MSE12|『鉄道のテクロノジー』通巻12号 p.16]]</ref>
<ref name="12-21">[[#MSE12|『鉄道のテクロノジー』通巻12号 p.21]]</ref>
<ref name="12-22">[[#MSE12|『鉄道のテクロノジー』通巻12号 p.22]]</ref>
<ref name="12-24">[[#MSE12|『鉄道のテクロノジー』通巻12号 p.24]]</ref>
<ref name="12-25">[[#MSE12|『鉄道のテクロノジー』通巻12号 p.25]]</ref>
<ref name="12-31">[[#okabe12|『鉄道のテクロノジー』通巻12号 p.31]]</ref>
<ref name="12-125">[[#saito12|『鉄道のテクロノジー』通巻12号 p.125]]</ref>
<ref name="12-126">[[#saito12|『鉄道のテクロノジー』通巻12号 p.126]]</ref>
<ref name="od12-14">[[#時刻表2012|『2012 小田急時刻表』 p.14]]</ref>
<ref name="od12-15">[[#時刻表2012|『2012 小田急時刻表』 p.15]]</ref>
}}
== 参考文献 ==
=== 書籍 ===
* {{Cite book|和書|author = 青田孝|authorlink = |coauthors = |year = 2009|title = ゼロ戦から夢の超特急 小田急SE車世界新記録誕生秘話 |publisher = [[交通新聞社]]|ref = 青田2009|id = |isbn = 9784330105093}}
* {{Cite book|和書|author = [[種村直樹]]|authorlink = |coauthors = |year = 1988|title = 新・地下鉄ものがたり|publisher = [[JTBパブリッシング|日本交通公社出版事業局]]|ref = 種村1988|id = |isbn = 4533008887}}
* {{Cite book|和書|author = |authorlink = |coauthors = |year = 2012|title = 2012 小田急時刻表|publisher = 交通新聞社|ref = 時刻表2012|id = |isbn = 9784330279121}}
=== 雑誌記事 ===
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* {{Cite journal|和書|author=岸上明彦 |year=2010 |month=1 |title=小田急電鉄現有車両プロフィール |journal=[[鉄道ピクトリアル]] |issue=829 |pages= 241-295 |publisher= [[電気車研究会]]|ref = 岸上829}}
* {{Cite journal|和書|author=岸上明彦 |year=2010 |month=1|title=小田急電鉄 主要諸元表 |journal= 鉄道ピクトリアル|issue=829 |pages= 310-318 |publisher=電気車研究会 |ref = 岸上829-2}}
* {{Cite journal|和書|author=杉田弘志 |year=2010 |month=1 |title=小田急電鉄 列車運転の変遷とその興味 |journal= 鉄道ピクトリアル|issue=829 |pages= 204-219 |publisher=電気車研究会 |ref = 杉田829}}
* {{Cite journal|和書|author=種村直樹 |year=2005 |month=8 |title=DIARY 2005/5 |journal=鉄道ジャーナル |issue=466 |page= 149 |publisher=鉄道ジャーナル社 |ref = 種村466}}
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* {{Cite journal|和書|author=[[土屋武之]] |year= 2008|month=6 |title=MSE 青いロマンスカー スタート! |journal= 鉄道ジャーナル|issue=500 |pages= 92-101 |publisher=鉄道ジャーナル社 |ref = 土屋500}}
* {{Cite journal|和書|author=中山嘉彦 |year=2010 |month=1 |title=小田急車両 -音と色- |journal=鉄道ピクトリアル |issue=829 |pages= 189-191 |publisher=電気車研究会 |ref = 中山829}}
* {{Cite journal|和書|author= |year=2005 |month=8 |title=Railway Topics 『ロマンスカーが地下鉄へ直通運転』 |journal=鉄道ジャーナル |issue=466 |page= 102 |publisher=鉄道ジャーナル社 |ref = RJ466}}
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* {{Cite journal|和書|author= |year=2008 |month=1 |title=Railway Topics 『小田急電鉄 新・特急ロマンスカーMSE公開』 |journal=鉄道ジャーナル |issue=495 |pages= 100-103 |publisher=鉄道ジャーナル社 |ref = RJ495}}
* {{Cite journal|和書|author= |year= 2008|month=3|title=小田急60000形「MSE」 |journal=[[鉄道ファン (雑誌)|鉄道ファン]] |issue=563 |pages= 55-59 |publisher=[[交友社]] |ref = OER563}}
* {{Cite journal|和書|author= |year=2010 |month=1 |title=歴代ラインナップで見る小田急ロマンスカー |journal=鉄道ピクトリアル |issue=829 |pages= 234-235 |publisher=電気車研究会 |ref = L829}}
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* {{Cite journal|和書|author= |year=2011 |month=10 |title=新世紀ロマンスカー VSE&MSE|journal=鉄道のテクノロジー |issue=12 |pages= 2-25 |publisher=[[三栄書房]] |ref = MSE12|isbn = 9784779613494}}
* {{Cite journal|和書|author= |year=2011 |month=10 |title=SPECIAL INTERVIEW 建築デザイナー 岡部憲明氏|journal=鉄道のテクノロジー |issue=12 |pages= 26-31 |publisher=三栄書房 |ref = okabe12|isbn = 9784779613494}}
* {{Cite journal|和書|author= |year=2011 |month=10 |title=斉藤雪乃のメトロはこね初乗車体験記|journal=鉄道のテクノロジー |issue=12 |pages= 122-127 |publisher=三栄書房 |ref = saito12|isbn = 9784779613494}}
* {{Cite journal|和書|author= |year=2012 |month=3 |title=2012年3月17日ダイヤ改正の概要 |journal=鉄道ジャーナル |issue=545 |pages= 22-27 |publisher=鉄道ジャーナル社 |ref = RJ545}}
== 関連項目 ==
{{commonscatN|Odakyū_60000_series_MSE}}
{{小田急ロマンスカー}}
{{小田急電鉄の車両}}
|