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{{Otheruses|[[御殿場線]]と[[小田急電鉄・JR東海が新宿駅 - 沼津駅間で小田原線]]を[[直通運行転]]する特急優等列車|かつて九州[[門司駅]] - [[天ヶ瀬駅]]間で運行し転されていた「あさぎり」|ゆふ (列車)}}
{{予定|date=2011年12月17日 (土) 00:24 (UTC)}}
{{列車名
|列車名 = あさぎり
|社色 = #28C
|画像 = LimitedOdakyu ExpressMSE60000kei Asagiriasagiri.jpgJPG
|pxl =300px
|画像説明 = 2012年3月から使用されている小田急60000形MSE車
|画像説明 = 小田急20000形「あさぎり」（左）とJR東海371系「あさぎり」（右）<br/>（2008年4月）
|運行主体 = [[小田急電鉄]]<br/>[[東海旅客鉄道]]（JR東海）
|列車種別 = [[特別急行列車|特急列車]]
|運転区間 = [[新宿駅]]（小田急） - [[沼津御殿場駅]]
|主な経由線区 = [[小田急小田原線]]・[[御殿場線]]
|使用車両 = [[小田急2000060000形電車|2000060000形電車]]（[[小田急電鉄の車両検修施設#喜多見検車区|喜多見検車区]]）<br/>[[JR東海371系電車|371系電車]]（[[静岡車両区]]）
|運転開始日 = 19911955年310月161日
|運転終了日 =
|備考 = 20102012年3月1317日現在
|備考全幅 =
}}
'''あさぎり'''とは、[[小田急電鉄]]（小田急）[[小田急小田原線|小田原線]]と[[東海旅客鉄道]]（JR東海）が[[新宿駅]] - [[沼津駅御殿場線]]間を[[小田急小田原線直通運転]]・[[御殿場線]]経由で運行していする[[特別急行列車|特急優等列車]]である。
 
[[1955年]]に小田急から[[日本国有鉄道]]（国鉄）御殿場線への直通列車として、新宿駅と御殿場駅を結ぶ[[準急列車|特別準急]]2往復の運行が開始されたのが始まりである<ref name="rp546-159"/>。[[1959年]]には4往復に増発されたが<ref name="rj297-34"/>、御殿場線の電化と同時に、それまで4種類あった愛称を「あさぎり」に統一し、同年10月には列車種別も[[急行列車|連絡急行]]に変更された<ref name="rp546-162"/>。[[1991年]]3月16日からは[[特別急行列車|特急列車]]に変更され<ref name="2005-50"/>、小田急とJR東海の相互乗り入れに変更されたが<ref name="2005-50"/>、[[2012年]][[3月17日]]からは再び小田急の車両のみによる運行に変更されることになった<ref name="rj545-2627"/>。
本項では小田急線と御殿場線を[[直通運転]]していた列車の沿革についても記述する。
 
本項では、小田急小田原線と御殿場線を直通運転していた優等列車の沿革についても記述する。最新の運行概況については[[#運行概況|運行概況の節]]を参照。
== 概要 ==
特急「あさぎり」は、[[1959年]]7月に[[準急列車|特別準急]]「朝霧」として運転を開始し、[[1968年]]7月に御殿場線[[鉄道の電化|電化]]により、列車名を平仮名の「あさぎり」に変更された。その後、1968年10月に[[急行列車]]化（小田急線内は「連絡急行」と種別名称を変更）され、[[1991年]]3月に特急列車化された。
 
== 沿革 ==
[[東海道本線]][[静岡駅]]までの延長運転を求める声が出ているが、JR東海では「新宿駅と静岡駅では3時間程度の所要時間となり、新幹線との時間差が大きすぎる」として、考えられていない<ref name="rj297-35"/>。
以下必要に応じて、[[小田急小田原線]]を「小田急線」、[[鉄道省]]・日本国有鉄道など、国が直接関与していた鉄道事業をまとめて「国鉄」、[[小田急3000形電車 (初代)|小田急3000形（初代）]]は「SSE車」、[[小田急20000形電車|20000形]]は「RSE車」、[[小田急60000形電車|60000形]]は「MSE車」、[[JR東海371系電車]]は「371系」と表記する。
 
=== 前史 ===
=== 「あさぎり」の列車名の由来 ===
小田急線と御殿場線を結ぶという発想は、[[第二次世界大戦]]中に国鉄[[東海道本線]]（特に[[根府川駅]]の近くにある白糸川橋梁など）が爆撃を受けた際に迂回路線として活用するという構想に遡る<ref name="1994-66"/>。この構想は具体的なものとなり、[[松田駅]]付近では用地買収と橋脚の建設まで行なわれたが<ref name="rp546-157"/>、まもなく終戦となったために実現はしなかった<ref name="rp546-157"/>。終戦後の[[1946年]]には、[[東京急行電鉄]]（[[大東急]]）が策定した「鉄軌道復興3カ年計画」の中に、小田急線と御殿場線を直通させて[[新宿駅]]と[[沼津駅]]を結ぶ計画が含まれていた<ref name="2009-118"/>。この計画は、御殿場線の電化は[[運輸省]]が行い<ref name="rp546-157"/>、直通列車の運行を大東急が行なうというもので<ref name="2009-118"/>、東海道本線の混雑緩和と同時に[[富士山]]麓の観光開発にも対応させるものであった<ref name="2009-118119"/>。この案は実際に[[1947年]]3月に運輸省へ申請された<ref name="rp546-157"/>。しかし、投資額が大きく優先順位が後回しになると考えられたことから<ref name="1994-67"/>、大東急による受託経営による電化案、蒸気機関車案、ディーゼル電動車案などが検討されたが<ref name="rp546-157"/>、[[1948年]]には大東急が解体されてしまった<ref name="1994-67"/>。
[[富士山]]麓の[[朝霧高原]]が由来となっており、[[小田急グループ]]で運営していた朝霧キャンプ場の宣伝を兼ねる<ref>『[[鉄道ピクトリアル]]』 [[電気車研究会]] No.829（2010年1月臨時増刊） 赤石定次「行先表示板とのおつき合い -自分史の中に見る△と□と○-」 pp.135 - 139 </ref>。
 
しかし、分離独立した小田急の社内でも引き続き御殿場線への直通については検討が続けられていた。1947年9月には、[[伊豆箱根鉄道|駿豆鉄道]]が小田原から小涌谷までの路線バスの運行免許申請を行った<ref name="rp679-99"/>ものに対して、自社防衛の見地から[[箱根登山鉄道]]が反対の立場をとっていたなど<ref name="bjr58-27"/>、バス路線の免許について争いが生じる事態になっていた<ref group="注釈">後に[[箱根山戦争]]として知られるようになる、西武グループと[[小田急グループ]]の対立の伏線でもある。</ref>。こうした状況から、小田急ではこれまでの小田原や熱海から箱根への観光ルートだけではなく、御殿場からの観光ルートにも注目していた<ref name="1994-66"/>。また、御殿場から[[山中湖]]を経て[[富士五湖]]への観光ルートも考えられた<ref name="1994-66"/>。また、当時の御殿場線からの東京方面への直通列車は普通列車のみであったが<ref name="rj297-34"/>、沿線自治体からは東京方面への直通急行列車の運行を求める声もあった<ref name="rj297-34"/>。
このほか、1959年から1986年まで[[日本国有鉄道]]（国鉄）が[[門司港駅]] - [[天ヶ瀬駅]]・[[由布院駅]]間を[[鹿児島本線]]・[[日豊本線]]・[[日田彦山線]]・[[久大本線]]経由で運行していた準急・急行・[[快速列車]]も「あさぎり」として運転されていた。しかし、列車名の由来は自然現象に依拠するものである<ref name="colo51">{{Cite book|和書|author = [[鉄道友の会]]東京支部|authorlink = |coauthors = |year = 1979|title = コロタン文庫51 鉄道時刻表全百科|publisher = [[小学館]]|ref = |pages = 42-43|id = |isbn =|quote =同名の定期列車 2つの「あさぎり」 }}</ref>。
 
[[1952年]]には国鉄に対して御殿場線への直通運転の申請を行った<ref name="1994-66"/>。国鉄との調整を進めると同時に、20m級の全長でエンジンを2基搭載した御殿場線に直通するための気動車を実現するため<ref name="rp546-158"/>、[[東急車輛製造]]とともに開発を進めていた<ref name="arc2-14"/>。
また、ともに急行列車という性格から座席指定制を採用していなかったこと、運行主体が前者は小田急電鉄から[[日本国有鉄道]]（国鉄）への片乗り入れの体裁をとっていたのに対し、九州での後者は国鉄線内での運行だったこと、ともに国鉄・JRの座席指定席発券管理システムである[[マルス_(システム)|マルスシステム]]に収録されていなかった<ref name="colo51"/>ことなど、別地域に同一名称の列車が運行されていても問題が生じなかったため、後者の廃止まで両者が併存する状態になっていた。
 
=== 乗り入れ開始 ===
しかし、御殿場線での前者は座席指定ではないものの[[乗車整理券]]の体裁を組み合わせてほかの[[小田急ロマンスカー]]と同一の発券システムで「列車名・乗車車両」の指定まで行い、小田急ロマンスカーの発券を扱う[[旅行代理店]]で販売されていたことや「私鉄特急車、とりわけ小田急ロマンスカーが国鉄に定期[[優等列車]]として乗り入れる」という運行上の特色などから、比較的広く前者をさすことが多かったとされる。
{{Vertical_images_list
|幅= 180px
| 1=OER DC5000 original.png
| 2=登場当時のキハ5000形
| 3=OER DC5100 original.png
| 4=登場当時のキハ5100形5101
| 5=OER DC5102 original.png
| 6=登場当時のキハ5100形5102
}}
1955年8月16日に国鉄から直通運転が承認され<ref name="1994-68"/>、同年9月7日には直通に関する契約と協定が締結された<ref name="1994-68"/>。直通列車に使用する気動車であるキハ5000形も同年9月5日に竣功し、同年10月1日から1日2往復の直通列車が運行開始となった<ref name="rp546-159"/>。小田急線内では特急扱いであるが、御殿場線内では準急列車として運行されることから、列車種別は「特別準急」となった<ref name="rp679-123"/>。座席定員制であるが、号車指定制で<ref name="rp546-159"/>、座席の指定は行なわれなかった<ref name="rp546-159"/>。
 
運行開始した1955年10月1日改正ダイヤの列車時刻は以下の通りである<ref name="1994-70"/>。途中停車駅は[[松田駅]]のみであった<ref name="rp546-159"/>。列車番号については、次のダイヤ改正で2700番台に変更された<ref name="rp546-161"/>。
== 運行概況 ==
; 特別準急「銀嶺」
JR東海と小田急電鉄で相互直通運転を行い、両社で1日2往復ずつ合計4往復が運行されている。主に、東京から西伊豆方面への観光輸送と、御殿場方面へのビジネス・観光客の輸送を目的としている。[[列車番号]]は小田急線内とJR線内とで異なり、小田急線内は号数に040を冠して末尾にM、JR線内では号数にMを付与している。
: 905列車 新宿7時30分発→御殿場9時13分着
: 906列車 御殿場10時35分発→新宿12時20分着
:
; 特別準急「芙蓉」
: 907列車 新宿13時25分発→御殿場15時11分着
: 908列車 御殿場17時40分発→新宿19時26分着
愛称の「銀嶺」「芙蓉」は、いずれも富士山にちなんだものである<ref name="rp546-159"/>。
 
特筆されるのは、通常の直通運転では事業者の境界駅で乗務員が交代するところを<ref name="1994-69"/>、小田急の乗務員のうち国鉄の考査に合格した乗務員（[[運転士]]・[[車掌]]とも）が御殿場まで車両ごと乗り入れて運行を行なった<ref name="rj297-34"/>ことである。これは、当時の御殿場線の旅客列車は全て[[蒸気機関車]]牽引の客車列車であり<ref name="rj297-34"/>、御殿場線に気動車の乗務員はいなかった<ref name="rp546-159"/>ため、交代しようがなかったのである<ref name="1994-69"/>（因みに御殿場線の普通列車に[[国鉄キハ10系気動車|キハ51形]]が投入されるのは1957年以降）。通過駅での通票（タブレット）授受は車掌が担当していた<ref name="rp679-125"/>。
<!--東京・新宿から沼津の高速バスは、確かに競合と見られるが、高速バスも旅客数が少なく減便しているくらいなので「あさぎり」減便化の直接的な影響にはなりにくい-->2012年3月17日のダイヤ改正により、運転区間が新宿駅 - [[御殿場駅]]間に変更されるとともに、全列車が小田急[[小田急60000形電車|60000形「MSE車」]]で運行される予定である<ref name="central111216">{{PDFlink|[http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000013606.pdf 平成24年3月ダイヤ改正について]}} - 東海旅客鉄道ニュースリリース 2011年12月16日</ref><ref name="odakyu111216">{{PDFlink|[http://www.odakyu.jp/program/info/data.info/6813_2421858_.pdf 2012年3月17日（土） ダイヤ改正を実施します。]}} - 小田急電鉄ニュースリリース 2011年12月16日</ref>。
 
この直通列車は、季節波動はあったものの好評で<ref name="rj297-34"/>、当時は御殿場線唯一の優等列車とあって<ref name="rp679-126"/>、自衛隊や公務員が東京へ昇進異動する際にはよく利用された<ref name="rp679-126"/>が、その一方で座席の狭さには苦情が続出した<ref name="rp546-159"/>。次第に輸送力が不足してきた<ref name="rj297-34"/>ため、車両の増備が行われる一方<ref name="rj297-34"/>、[[谷峨駅]]に列車交換設備が完成したのを契機として<ref name="rj297-34"/>、1959年7月には1日4往復に増発された<ref name="rj297-34"/>。増備車では、不評だったシートピッチも改善され<ref name="rp546-161"/>、それまでの車両もシートピッチを拡大した<ref name="1994-69"/>。
=== 停車駅 ===
新宿駅 - [[町田駅]] - [[本厚木駅]] - [[松田駅]] - （[[駿河小山駅]]） - [[御殿場駅]] - [[裾野駅]] - 沼津駅
* （ ）は1号・3号・6号・8号が停車
 
1959年7月2日改正ダイヤの列車時刻は以下の通りである<ref name="arc1-46"/>。
2012年3月17日以降
{{col|
; 特別準急「銀嶺」
: 2701列車 新宿7時30分発→御殿場9時12分着
: 2702列車 御殿場10時43分発→新宿12時23分着
:
; 特別準急「朝霧」
: 2703列車 新宿8時45分発→御殿場10時40分着
: 2704列車 御殿場12時23分発→新宿14時08分着
|
; 特別準急「芙蓉」
: 2705列車 新宿13時30分発→御殿場15時18分着
: 2706列車 御殿場18時02分発→新宿19時42分着
:
; 特別準急「長尾」
: 2707列車 新宿14時43分発→御殿場16時35分着
: 2708列車 御殿場18時28分発→新宿20時08分着
|}}
愛称の「朝霧」は、富士山麓の朝霧高原にちなみ<ref name="51-43"/>、小田急が運営していたキャンプ場の宣伝も兼ねたもので<ref name="rp829-139"/>、「長尾」は御殿場から箱根に向かう途中の[[長尾峠]]にちなんだものである<ref name="rp546-162"/>。なお、この年の5月には九州で準急「あさぎり」の運行が開始されている<ref name="51-42"/><ref group="注釈">こちらは[[由布院]]の景観とされる朝霧にちなんだ命名である（[[#koro51|『鉄道時刻表全百科』 p.43]]）。</ref>。
 
増発後は、予約状況に応じて、午前中の列車で御殿場到着後に一部車両を切り離した上で御殿場駅に留置し、夕方の列車に連結する運用をしばしば行っていた<ref name="rp679-127"/>。なお、1959年9月19日には[[明仁|当時の皇太子]]が御殿場市郊外の青年の家に向かう際の往路で直通列車を利用している<ref name="rp546-162"/>。その後、沿線自治体からの要望により<ref name="arc2-95"/>、一部列車の停車駅に[[山北駅]]・[[駿河小山駅]]が追加された<ref name="arc2-95"/>。1964年以降には、乗り入れ区間を[[沼津駅]]まで延長するという要望もあった<ref name="rj297-34"/>が、国鉄時代には進展をみなかった<ref name="rj297-34"/>。
 
=== 御殿場線の電化 ===
[[ファイル:ODAKYU-ROMANCECAR-SSE-3000.jpg|thumb|3000形SSE車]]
1968年には御殿場線の電化に伴い、直通列車を電車に置き換えることになったため、気動車による直通列車の運行は1968年6月30日限りで終了した<ref name="rp679-130"/>。
 
直通用の電車は5両連接車に改造した小田急のSSE車を充当することとなり<ref name="rp546-162"/>、1968年7月1日からSSE車による直通運転が開始された<ref name="rp546-162"/>。愛称は「あさぎり」に統一された。号車指定制の座席定員制はそのままで、小田急乗務員が車両とともに御殿場まで乗り入れる仕組みもそのままであった<ref name="arc2-95"/>。
 
1968年7月1日改正ダイヤの列車時刻は以下の通りである<ref name="arc2-95"/><ref group="注釈">列車の号数が下り奇数・上り偶数になったのは1978年10月2日ダイヤ改正の時からで（[[#生方546|『鉄道ピクトリアル』通巻546号 p.162]]）、それ以前は上下列車とも1号からの連番であった（[[#生方546|『鉄道ピクトリアル』通巻546号 p.162]]）。</ref>。途中停車駅は松田駅・山北駅・駿河小山駅で<ref name="arc2-95"/>、小田急線内は無停車だった。
 
; 特別準急「あさぎり」1号
: 2711M 新宿7時50分発→御殿場9時38分着
: 2712M 御殿場11時00分発→新宿12時38分着
:
; 特別準急「あさぎり」2号
: 2713M 新宿9時01分発→御殿場10時59分着
: 2714M 御殿場12時17分発→新宿13時48分着
:
; 特別準急「あさぎり」3号
: 2715M 新宿13時31分発→御殿場15時17分着
: 2716M 御殿場17時38分発→新宿19時17分着
:
; 特別準急「あさぎり」4号
: 2717M 新宿14時31分発→御殿場16時20分着
: 2718M 御殿場19時03分発→新宿20時30分着
 
[[ヨンサントオ]]と呼ばれる1968年10月1日のダイヤ改正では、準急という列車種別は急行に統合される形で廃止となったため<ref name="rp546-162"/>、「あさぎり」も急行列車として運行されることになり<ref name="rp546-162"/>、小田急線内では「連絡急行」という新しい種別となった<ref name="rp546-162"/>。少し遡る1966年3月には九州を走る準急「あさぎり」が急行に格上げされており<ref name="51-42"/>、同名の国鉄定期列車が異なる地区で運行する状態になっていた<ref name="51-42"/>。
 
電車化により列車定員は気動車で運行していたときと比較すると一挙に3倍に増加した<ref name="rp546-162"/>ものの、乗客数がそれに追いつかず、乗車率が低い状態となっていた<ref name="rp546-162"/>。このため、[[1971年]]10月1日からは、小田急線内の停車駅に[[町田駅|新原町田駅]]が追加された<ref name="rp546-162"/>。この当時、既に小田急線内では[[定期乗車券]]による特急乗車も認められていたが、「あさぎり」については定期乗車券での利用は出来なかった<ref name="rp405-22"/>。
 
[[ゴーサントオ]]と呼ばれる1978年10月2日のダイヤ改正では、列車愛称番号の方式変更の方式変更に伴い、下り列車の号数は奇数に、上り列車の号数は偶数に変更された<ref name="rp546-162"/>。
 
[[1981年]]7月13日改正ダイヤの列車時刻は以下の通りである<ref name="jtb1981-8-463"/>。
{{col|
* 下り
*; 連絡急行「あさぎり」1号:2711M 新宿7時45分発→御殿場9時28分着
*; 連絡急行「あさぎり」3号:2713M 新宿9時40分発→御殿場11時18分着
*; 連絡急行「あさぎり」5号:2715M 新宿13時11分発→御殿場15時01分着
*; 連絡急行「あさぎり」7号:2717M 新宿15時11分発→御殿場16時45分着
|
* 上り
*; 連絡急行「あさぎり」2号:2712M 御殿場10時13分発→新宿12時02分着
*; 連絡急行「あさぎり」4号:2714M 御殿場11時52分発→新宿13時32分着
*; 連絡急行「あさぎり」6号:2716M 御殿場17時51分発→新宿19時34分着
*; 連絡急行「あさぎり」8号:2718M 御殿場19時04分発→新宿20時42分着
|}}
[[1984年]]2月1日からは、全列車の停車駅に[[本厚木駅]]が追加された<ref name="rp546-163"/>ほか、「あさぎり」1・6号に限り谷峨駅にも停車するようになった<ref name="1994-141"/>。多少のダイヤの変更はあったものの、「あさぎり」は基本的にはほぼ同様のダイヤパターンで運行された<ref name="rp546-163"/>。夏季多客時や団体利用時には、SSE車を2編成連結した「重連」での運行もあった<ref name="rp546-163"/>。
 
しかし、「あさぎり」に使用していたSSE車は、耐用年数を10年として設計された車両で<ref name="rf386-67"/>、1987年で車齢30年となるなど、老朽化が進んでいた<ref name="rp546-163"/>。新型車両に置き換える案もあった<ref name="rp546-163"/>ものの、当時の国鉄側の現場の反応などを考慮して<ref name="rp546-163"/>、仕方なく車体修理を行った上で継続使用していた<ref name="2005-95"/>。
新宿駅 - [[新百合ヶ丘駅]] -[[相模大野駅]] - 本厚木駅 -[[秦野駅]] - 松田駅 - （駿河小山駅） - 御殿場駅
 
=== 使用車両・編成相互直通運転へ ===
{| style="text-alignwidth:center25em; float:right; margin:1em0em 0em 2em1em 3em; padding:1em; border:solid 1px #999;solid float:rightgray; widthtext-align:15emcenter;"
|+2010 2011年3月1612日まで当時の編成図<ref>『JR時刻表』2011年3月号、交通新聞社。</ref>
|style="background-color:#eee; border-bottom:solid 4px #999;" colspan="2"|あさぎり
|-
|style="font-size:80%;" colspan="2"|{{TrainDirection|沼津|新宿}}
|-
|
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|rowspan="2"|指
|-
|指||セ個
|}
|-
|
{| class="wikitable" style="font-size:80%; margin:0em;"
101 ⟶ 180行目:
|}
|-
|style="text-align:left; font-size:80%;" colspan="2"|
* 全車禁煙
* 371系の2号車に[[バリアフリー]]対応設備を設置
* 6号車は御殿場駅 - 沼津駅間のみ[[自由席]]<ref group="注釈">運行開始当初は全区間とも全車指定席だった。</ref>
; 凡例
: {{bgcolor|#cf9|G}}=[[グリーン車|グリーン車（スーパーシート）]][[座席指定席|指定席]]
: 指=[[普通車_(鉄道車両)|普通車]]指定席
: セ個=普通車セミ[[コンパートメント]]（4人用）
|}
[[国鉄分割民営化]]後の[[1988年]]7月、小田急はJR東海に対して、車齢30年を超えたSE車の置き換えを申し入れた<ref name="297-35">[[#須田297|『鉄道ジャーナル』通巻297号 p.35]]</ref>。折りしも御殿場線では[[1989年]]に[[富士岡駅]]と[[岩波駅]]に[[行き違い施設]]が新設されたこと<ref name="rj297-35"/>、また御殿場線沿線から運転区間延長の要望が強くなっていた<ref name="rj297-35"/>ことから、小田急とJRの間で相互直通運転に関する協議が進められ<ref name="rj297-35"/>、1989年8月8日には、2社がそれぞれ新形車両のRSE車・371系を導入した上で相互直通運転に変更<ref name="2005-50"/>、特急に格上げした上で運行区間も新宿駅 - 沼津駅間に延長するという<ref name="2005-50"/>、基本的なプランについて2社間で合意した<ref name="rj297-31"/>。この運行区間延長により、中伊豆・西伊豆への新たな観光ルートが設定されることも期待された<ref name="rj297-35"/>。
小田急[[小田急20000形電車|20000形「RSE車」]]および、JR東海[[JR東海371系電車|371系]]が使用されている。RSE車は1・4・5・8号で運用され、371系は2・3・6・7号で運用されている。
 
こうして、SSE車による連絡急行「あさぎり」の運行は1991年3月15日限りで終了<ref name="rp546-155"/>、1991年3月16日からは特急「あさぎり」として相互直通運転が開始された<ref name="rp546-155"/>。この時から、小田急とJR東海の乗務員が松田で交代し、それぞれの自社区間のみを乗務する運行形態に改められた<ref name="rp546-155"/>。
いずれの車両も[[2階建車両]]を連結しているが、RSE車の4号車1階が[[コンパートメント席|セミコンパートメント]]となっているほか、371系の2号車には[[車椅子スペース]]が設置されているなど、車内設備は両車で若干異なっている。371系は1編成のみの在籍であるため、同車が[[鉄道車両の検査|検査]]などで運行できないときはRSE車で運行される。検査などの場合は市販の[[時刻表]]などで、あらかじめ車両変更日が記載されている。このときは全列車がRSE車での運行となり、この期間中はRSE車の検査等は実施されない。なお、車両故障などの異常時は、小田急線内のみを[[小田急7000形電車|7000形「LSE車」]]や[[小田急10000形電車|10000形「HiSE車」]]で運行し、御殿場線内を運休することがある<ref>[http://railf.jp/news/2010/11/26/110900.html “あさぎり”を「LSE」が代走] 『[[鉄道ファン (雑誌)|鉄道ファン]]』[[交友社]] railf.jp鉄道ニュース 2010年11月26日</ref>。
 
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[[特別急行券|特急券]]の発行は小田急ロマンスカーに準じており、全車[[座席指定席]]である。そのため、御殿場駅 - [[沼津駅]]間をのぞいて[[自由席]]は設定されていない。なお、JR東海が実施するイベント「[[さわやかウォーキング]]」が足柄駅 - 松田駅間で開催される時には本来の自由席区間が最遠で松田駅まで延長される措置が行われている。
ファイル:OER RSE20000 Asagiri Matsuda.jpg|20000形RSE車
ファイル:JRC EC371 Asagiri Matsuda.jpg|371系
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[[1992年]]3月28日改正ダイヤの列車時刻は以下の通りである<ref name="od92-1415"/>。途中停車駅は、町田駅・本厚木駅・松田駅・駿河小山駅（1・3・6・8号のみ）・御殿場駅・裾野駅である<ref name="od92-1415"/>。
小田急が国鉄・JRへの片乗り入れを行っていたため、小田急の車両が使用されていた。
* [[小田急キハ5000形気動車|キハ5000形気動車・キハ5100形気動車]]
* [[小田急3000形電車 (初代)|3000形電車]]（SSE車） ：1968年7月 - 1991年3月
 
{{col|
2012年3月のダイヤ改正では、御殿場駅までの運転区間短縮が行われるとともに、1991年以前と同様に小田急の片乗り入れとなる予定。
* 下り
* [[小田急60000形電車|60000形電車]]（MSE車） ：2012年3月 -
*; 特急「あさぎり1号」:0401M→1M 新宿7時45分発→沼津9時28分着
*; 特急「あさぎり3号」:0403M→3M 新宿10時15分発→沼津12時16分着
*; 特急「あさぎり5号」:0405M→5M 新宿13時40分発→沼津15時48分着
*; 特急「あさぎり7号」:0407M→7M 新宿17時40分発→沼津19時39分着
|
* 上り
*; 特急「あさぎり2号」:2M→0402M 沼津8時00分発→新宿9時59分着
*; 特急「あさぎり4号」:4M→0404M 沼津10時30分発→新宿12時33分着
*; 特急「あさぎり6号」:6M→0406M 沼津15時29分発→新宿17時26分着
*; 特急「あさぎり8号」:8M→0408M 沼津17時40分発→新宿19時39分着
|}}
 
車両故障などの異常時は、小田急線内のみを[[小田急7000形電車|7000形LSE車]]や[[小田急10000形電車|10000形HiSE車]]で運行し、御殿場線内を運休することがあった<ref>[http://railf.jp/news/2010/11/26/110900.html “あさぎり”を「LSE」が代走] 『[[鉄道ファン (雑誌)|鉄道ファン]]』[[交友社]] railf.jp鉄道ニュース 2010年11月26日</ref>。
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ファイル:JRC EC371 Asagiri Matsuda.jpg|JR東海371系
ファイル:OER RSE20000 Asagiri Matsuda.jpg|小田急20000形「RSE車」
ファイル:ODAKYU-ROMANCECAR-SSE-3000.jpg|小田急3000形「SSE車」
ファイル:OER Romancecar Bay Resort -MSE-.JPG|小田急60000形「MSE車」<br/>（2012年3月から充当）
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==== 特急券二次交通の発行整備 ====
{{Double image aside|right|U-RU2FTAB-Tokai-Bus-396.jpg|160|U-RU2FTAB-Tokai-Bus-396-Starboard.jpg|160|「スーパーロマンス号」左側面はRSE車と同じカラーリング|「スーパーロマンス号」右側面は371系と同じカラーリング}}
座席管理がJRでなく小田急側にあるため、JR東海で特急券を購入する場合はマルス端末の専用メニューから小田急にオンラインで問い合わせ、座席指定を確保するシステムとなっている。JR東海以外のJR窓口は小田急とオンライン接続されていないため、マルス端末で席なし特急券を発行し、さらに静岡マルス指令に電話をし、座席の割り当てを受けることになる。この煩雑さから、JR側は2009年3月14日出発分から、小田急線区間を含む指定券の発券をJR東海の[[みどりの窓口]]設置駅全駅・[[ジェイアール東海ツアーズ]]と、[[西日本旅客鉄道]]（JR西日本）[[アーバンネットワーク|京阪神]]地区の一部窓口に限定した<!--全国の[[日本旅行]]<ref>日本旅行OMC・日旅サービス含むが、[[日本旅行東北]]・[[日本旅行北海道]]・[[日本旅行沖縄]]は除外</ref>で発売している-典拠元にはそのような記載はない--><ref>『[[時刻表|JR時刻表]]』[[交通新聞社]] 2009年4月号</ref>。
特急「あさぎり」の運行開始とともに、[[二次交通]]の充実も図られた<ref name="rj297-35"/>。
 
[[伊豆箱根鉄道]]では「あさぎり」に接続して伊豆長岡へ直通する「あやめ号」の運行を開始<ref name="rj297-146"/>、伊豆箱根鉄道と[[箱根登山鉄道]]では「あさぎり」に接続する沼津港への連絡バスを運行した<ref name="rj297-35"/>。[[東海自動車]]では、「あさぎり」に接続して中伊豆・西伊豆方面へ直通する特急バス「スーパーロマンス号」の運行を開始した<ref name="rj297-35"/>が、このバスに使用される車両は片側をRSE車、もう片側を371系と同じ塗装デザインにした車両であった<ref name="rj297-146"/>。
このため、[[連絡運輸]]の範囲から外れる地域で小田急とJRを直通利用する特急券を購入する場合は、JR線と小田急の乗車券とを組み合わせての発券となる。そのため、枚数が多くなるほか、発売方法が煩雑となる。 <!--購入レポートや他列車の比較を記載する場ではありません-->
 
開業後1週間の実績では前年と比較して利用者数は2.5倍となり<ref name="rj297-35"/>、御殿場線沿線に点在するゴルフ場への旅客で満席になることも多かった<ref name="rj521-46"/>。[[東海道本線]][[静岡駅]]までの延長運転を求める声も出ていたが<ref name="rj297-35"/>、JR東海では「新宿駅と静岡駅では3時間程度の所要時間となり、新幹線との時間差が大きすぎる」として、考えられていなかった<ref name="rj297-35"/>。
また、長らく国鉄・JR線内は急行列車扱いであったことや、松田駅 - 沼津駅間の[[営業キロ]]が50.0kmであることから、従来の運行区間である松田駅 - 御殿場駅間での急激な料金の値上がりを防ぐため、JR東海内は座席指定席券の料金も30kmまでの「特定特急券」（通常期：820円）を設定している。また、御殿場駅 - 沼津駅間の自由席特急券も形式的には「特定特急券」（310円）の扱いで発行している。
沼津駅では、発車前まで係員がホーム上で自由席特急券の立ち売りを行っている。
 
==== 景気低迷に伴う利用者層の変化 ====
また、運行開始からしばらくはJR線を走る特急列車であるにもかかわらず、座席番号は小田急のシステムにあわせた連番方式であった<ref name="rj297-25">『鉄道ジャーナル』通巻297号 p25「あさぎり 二つの顔の新特急」</ref>。2003年4月6日からはJRと同様の方式に変更されている。
しかし、景気低迷とともにリゾート開発は頓挫し<ref name="rj521-46"/>、ゴルフ場への旅客の減少やマイカーへの移行がみられた<ref name="rj521-46"/>。また、西伊豆への観光ルートとして周知される前に、観光地としての西伊豆自体の知名度が高くならなかった<ref name="rj521-46"/>。この要因として、東伊豆・中伊豆と異なり西伊豆には鉄道路線が通じておらず<ref name="rj521-46"/>、道路交通を含めても高速で移動できる手段に恵まれない状況もあるとみられている<ref name="rj521-46"/>。沼津から松崎への航路は廃止され<ref name="rj521-46"/>、「あさぎり」に接続して西伊豆方面へ直通する特急バスも削減された<ref name="rj521-46"/>。このような状況下、2010年ごろの「あさぎり」の主な利用者層は[[御殿場プレミアム・アウトレット]]へ向かう利用者が主とみられている<ref name="rj521-46"/>。
<gallery>
ファイル:Ticket LTD-EXP Asagiri6 by GotembaSta.jpg|運行開始当初の特急券。JR東海の駅に設置された小田急SR端末からの発券で、地紋が異なる。
ファイル:Seat Reservation Ticket Asagiri2.jpg|1994年ごろの[[松田駅]]発行の特急券の例。小田急区間のみの利用であるにもかかわらず、料金補充券で発行されている。
ファイル:Ticket of Asagiri from Matsuda.jpg|松田駅発行の特急券の例。小田急区間用の硬券特急券に、マルス端末から指定席券を発行した上で、同時に使用することで有効としている。
ファイル:Seat Reservation Ticket Asagiri6 green.jpg|松田駅発行の特急券の例。小田急区間のみの利用であるにもかかわらず、料金補充券で発行し、さらにマルス端末から指定席券を発行した上で、同時に使用することで有効としている。
ファイル:Ticket of Asagiri7 from Shinjuku 19910930.jpg|[[名鉄観光サービス]]発行の特急券の例。船車券での発券。
ファイル:RomanceCar at club Ticket Asagiri2.jpg|「ロマンスカー@クラブ」で購入した特急券の例
</gallery>
 
運行開始から2003年までは、JR線を走る特急であるにもかかわらず、座席番号は小田急のシステムにあわせた連番方式であったが<ref name="rj297-25"/>、2003年4月6日からはほかのJRの運行する特急と同様の方式に変更された<ref name="rp829-242"/>。
=== 車内サービス ===
{{出典の明記|section=1|date=2011年4月}}
[[ファイル:Asagiri-Morning-Set-Japan-style.jpg|thumb|200px|「あさぎり2号」限定のモーニングセット（1991年頃の和風セット）]]
 
=== 再び片乗り入れへ ===
特急格上げとなった1991年時点では、小田急ロマンスカーでは[[走る喫茶室|シートサービス]]が実施されていたが、「あさぎり」においては、普通車については当初から[[車内販売|ワゴンサービス]]のみである。グリーン車についてはシートサービスを実施しており、各座席にはコールボタンも備えられている。
<!--東京・新宿から沼津の高速バスは、確かに競合と見られるが、高速バスも旅客数が少なく減便しているくらいなので「あさぎり」減便化の直接的な影響にはなりにくい-->[[2012年]]3月17日改正をもって、RSE車と371系は「あさぎり」の運用から離脱すると発表され<ref name="oer20111216"/><ref name="jrc20111216"/>、「あさぎり」全列車がMSE車により運行されることになった<ref name="rj545-2627"/>。これと同時に運行区間は新宿駅と御殿場駅の間に短縮された<ref name="rj545-26"/>。さらに毎日運行の列車は3往復となり<ref name="rj545-26"/>、土休日に臨時1往復が設定され<ref name="rj545-26"/>、停車駅と運行時間帯も変更された<ref name="rj545-27"/>。
 
==== 運行概況 ====
グリーン車のシートサービスのメニューにおいて、上り「あさぎり2号」限定のメニューとして、モーニングセットが提供されていた。「洋風」・「和風」があり、運行開始当初は、洋風セットはサンドイッチ・季節の果物・コーヒー、和風セットは沼津駅の駅弁・緑茶・味噌汁のセットであった。1994年ごろからは洋風セットの果物・和風セットの味噌汁が省略され、その分価格も下げられていた。
{|style="width:15em; float:right; margin:0em 0em 1em 1em; border:1px solid gray; text-align:center;"
|+ 2012年3月17日現在の編成図
|style="background-color:#eee; border-bottom:solid 4px #28C;"|あさぎり
|-
|style="font-size:80%;"|{{TrainDirection|御殿場|新宿}}
|-
|
{|class="wikitable" style="font-size:80%; float:center; margin:0em auto;"
|-
|style="width:2em;"|1
|style="width:2em;"|2
|style="width:2em;"|3
|style="width:2em;"|4
|style="width:2em;"|5
|style="width:2em;"|6
|-
|指
|指
|指
|指
|指
|指
|}
|-
|style="font-size:80%; text-align:left;"|
* 全車禁煙
; 凡例
: 指=[[普通車 (鉄道車両)|普通車]][[座席指定席]]
|}
2012年3月17日現在の運行概況は次の通り<ref name="timetable_201204">『JR時刻表』2012年3月号、[[交通新聞社]]。</ref>。
 
[[新宿駅]] - [[御殿場駅]]間で平日ダイヤで3往復、土曜・休日ダイヤで4往復運転されている。土曜・休日ダイヤで運転される1往復は、新宿駅 - 相模大野駅間で「[[えのしま (列車)|えのしま]]」と併結運転が行われている。新宿駅 - 御殿場駅間を約1時間30分で結んでいる。
2011年3月11日をもってワゴンサービス終了。本来なら、当日の8Mと7Mをもって終了となる予定であったが、運行前に[[東北地方太平洋沖地震]]が発生し、その影響でそれぞれの列車は運休、5Mも途中駅で打ち切りとなった。
 
全列車がMSE車を使用した<ref name="rj545-2627"/>6両編成である。[[普通車 (鉄道車両)|普通車]][[座席指定席]]のみで、[[グリーン車]]および[[自由席]]は設置されていない。
特急「あさぎり」運転開始時は、JR東海の371系はJダイナー東海（現・[[ジェイアール東海パッセンジャーズ]]）のパーサーが専属の「あさぎり」担当として1列車5名乗務していた。また、乗務員基地は東京八重洲の新幹線乗務員と同じであったが「あさぎり」専属のパーサーは制服が新幹線とは違うデザインであるなどまったく別なクルーとしての存在であった。一方、小田急の20000形担当は特急「あさぎり」運転開始時に設立された[[小田急レストランシステム]] (ORS) が専属のパーサーが「あさぎり」のみ乗務（1列車6名、のちに「はこね」などの小田急線列車にも乗務）していた。ORSではパーサー業務やワゴン販売の研修を自社で行うことができず、Jダイナー東海に研修の一部を委託した。このため、ORSの第1期生は東海道新幹線乗務経験がある。ちなみにパーサーが他社の優等列車に比べ車両あたりの乗務人員が多いのは小田急線内の停車駅において当時は、乗車改札を行っており乗車ドアの開扉がパーサーの担当であったことが主な理由である（正確には、車掌スイッチ扱いは車掌が半自動扱いで開扉し、号車担当のパーサーが371系はデッキにあるドア開扉ボタンを、20000形は手動で開扉する。閉扉は車掌が車掌スイッチを閉じとする扱い）。
 
===== 乗停車制度駅 =====
新宿駅 - [[新百合ヶ丘駅]] - [[相模大野駅]] - 本厚木駅 - [[秦野駅]] - 松田駅 - （駿河小山駅） - 御殿場駅
[[ファイル:Ticket from Shinmachi to Gotemba.jpg|thumb|250px|本列車で[[新宿駅]]→[[松田駅]]を経由する[[連絡運輸|通過連絡運輸]]での乗車券の例。区間は[[高崎線]][[新町駅 (群馬県)|新町駅]]から[[小田急小田原線]]を経て[[御殿場線]][[御殿場駅]]へ向かう。矢印の「[[赤羽駅|赤羽]]」は同駅で[[途中下車]]したことを示す印。2009年3月14日出発分から発券制度が変わり、現在発券できるかは不明]]
* 駿河小山駅は1・3・6・12号のみ停車<ref name="od12-1215"/>。
新宿駅は小田急線内であるので、[[JR]]の「[[東京山手線内]]」や「[[特定都区市内#設定区域一覧|東京都区内]]」の制度は適用されない。そのため、「あさぎり」に乗車する場合、例えば「[[吉原駅|吉原]]→新宿<small>（小田急）</small>」のように、JR駅だと東京山手線内や東京都区内であるにも関わらず、「山手線内」「東京都区内」が発駅または着駅として表示されない乗車券の発行となる。また、小田急線の運賃計算上松田駅と新松田駅は同一駅として扱われる。小田急線に有効な[[途中下車]]可能な[[特別企画乗車券]]では、有効区間に新松田駅を含む場合は途中下車することができる。
 
{{-}}
ただし、現在ではJRの窓口に関しては、[[#特急券の発行|前述]]のJR東海やJR西日本の窓口以外では本列車にかかる乗車券類の発券ができないため、JR東日本管内から（本列車の利用を前提とした画像例の発券制度変更以前の1991年（平成3年）に発行された新町→新宿→松田→御殿場）の乗車券購入が可能かどうかは不明である。
 
== 車内サービス ==
[[ファイル:Asagiri-Morning-Set-Japan-style.jpg|thumb|「あさぎり」2号限定のモーニングセット（1991年頃の和風セット）]]
1955年の運行開始当初は、単行運転であっても車内販売が行なわれており<ref name="arc2-15"/>、全区間で小田急サービスビューロー<ref group="注釈">1957年に小田急商事に社名変更。</ref>の車内販売員が1名か2名乗務していた<ref name="rp405-167"/>。
 
1968年7月1日に直通列車がSSE車による運行に変わってからは、森永エンゼルによって小田急線内の特急ロマンスカーと同様の「[[走る喫茶室]]」のシートサービスが行なわれた<ref name="rp491-46"/><ref group="注釈">1980年までは、SE車で「走る喫茶室」サービスを行なう全列車を森永エンゼルが担当していた（[[#富田405|『鉄道ピクトリアル』通巻405号 p.166]]）。</ref>。
 
1991年3月16日に相互直通運転の形態に変わってからは、「あさぎり」1・4・5・8号では[[小田急レストランシステム]]が<ref name="rj297-33"/>、「あさぎり」2・3・6・7号では[[ジェイアール東海パッセンジャーズ|ジェイダイナー東海]]が車内販売を担当するようになった<ref name="rj297-28"/>。普通車では「走る喫茶室」のようなシートサービスではなく、ワゴンによる車内販売となったが<ref name="rj297-29"/><ref name="1994-116"/>、グリーン車ではシートサービスを行なうため、座席にスチュワーデスコールボタンを設置した<ref name="1994-116"/>。シートサービスのメニューは2社で異なり、特にジェイダイナー東海では、果物は車内でカットして盛り付けを行なっていた<ref name="rj297-28"/>。また、「あさぎり」2号のグリーン車に限り、和風・洋風のモーニングセットの販売が行なわれた<ref name="rj297-28"/>。小田急レストランシステムは1列車6名<ref name="rj297-33"/>、ジェイダイナー東海では1列車5名が乗務していた<ref name="rj297-28"/>。しかし、これらの車内販売は、2011年3月11日限りで終了となった<ref name="shahan"/>。
 
2012年3月17日から運用されるMSE車には、車内に清涼飲料水の自動販売機が設置されている<ref name="rj498-101"/>。
 
== 予約システム ==
特別準急・連絡急行時代は、座席はすべて小田急が管理していた。特急に格上げされてからも[[マルス (システム)|マルス]]には収容されず<ref name="15-129"/>、小田急の座席予約システム (SR) に収容され、「あさぎり」停車駅にSR端末を設置することで対処した<ref name="15-129"/>。
 
その後、JR東海で特急券を購入する場合はマルス端末の専用メニューから小田急にオンラインで問い合わせ、座席指定を確保するシステムとなった。JR東海以外のJR窓口は小田急とオンライン接続されていないため、マルス端末で席なし特急券を発行し、さらに静岡マルス指令に電話をし、座席の割り当てを受けることになる。この煩雑さから、JR側は2009年3月14日出発分から、小田急線区間を含む指定券の発券を、JR東海の主な駅、[[西日本旅客鉄道]]（JR西日本）[[京阪神]]地区の[[みどりの窓口]]と、一部の旅行会社に限定した<ref name="timetable_201204"/>。
 
=== バスとの連携 ===
あさぎりの沼津乗り入れ当初は、沼津駅から[[伊豆半島]]各方面への接続バスの運行が設定されていた。このうち、[[東海自動車]]の西伊豆特急「スーパーロマンス号」の運行開始当初は、バスの車体の片側を20000形「RSE」の、反対側を371系のカラーリングと揃えた専用車両が運行された<ref name="rj297-35">『鉄道ジャーナル』通巻297号 p35「新特急あさぎり 経緯と期待」</ref>。車両更新時に専用色ではなくなっている。
<gallery>
ファイル:Seat Reservation Ticket Asagiri6 green 20120306.jpg|マルス発行の特急券の例。
ファイル:U-RU2FTAB-Tokai-Bus-396.jpg|「スーパーロマンス号」左側面は小田急20000形「RSE」と同じカラーリング
ファイル:Ticket LTD-EXP from Numazu to Gotemba non-reserved.jpg|券売機発券の自由席特急券<ref group="注釈" name="ticket">沼津駅 - 御殿場駅間で発売されていた例。</ref>。
ファイル:U-RU2FTAB-Tokai-Bus-396-Starboard.jpg|「スーパーロマンス号」右側面はJR371系と同じカラーリング
ファイル:Ticket LTD-EXP from Numazu to Gotemba non-reserved child.jpg|ホームで駅員が発売する自由席特急券<ref group="注釈" name="ticket"/>。
ファイル:Ticket LTD-EXP Asagiri6 by GotembaSta.jpg|運行開始当初の特急券<ref group="注釈">JR東海の駅に設置された小田急SR端末からの発券で、地紋が異なる。</ref>。
ファイル:Ticket of Asagiri from Matsuda.jpg|松田駅発行の特急券の例<ref group="注釈">小田急区間用の硬券特急券に、マルス端末から指定席券を発行した上で、同時に使用することで有効としている。</ref>。
ファイル:Seat Reservation Ticket Asagiri6 green.jpg|松田駅発行の特急券の例<ref group="注釈">小田急区間のみの利用であるにもかかわらず、料金補充券で発行し、さらにマルス端末から指定席券を発行した上で、同時に使用することで有効としている。</ref>。
ファイル:Ticket of Asagiri7 from Shinjuku 19910930.jpg|[[名鉄観光サービス]]発行の特急券の例。船車券での発券。
ファイル:RomanceCar at club Ticket Asagiri2.jpg|「ロマンスカー@クラブ」で購入した特急券の例。
</gallery>
 
== 小田急線御殿場線直通列運行車両の沿革変遷 ==
; [[小田急キハ5000形気動車|小田急キハ5000形]]: 1955年10月1日から<ref name="rp546-159"/>1968年6月30日まで運用<ref name="rp679-130"/>。当初は座席定員94名であった<ref name="rp546-159"/>が、1956年以降は座席定員82名に改造された<ref name="1994-69"/>。
* [[1955年]]（[[昭和]]30年）[[10月1日]]：小田急電鉄が[[箱根]]・富士方面への観光輸送を主目的として、小田急新宿駅 - 御殿場線[[御殿場駅]]間に[[気動車]]準急列車「'''銀嶺'''（ぎんれい）」・「'''芙蓉'''（ふよう）」を1日各1往復ずつ運行開始。
; [[小田急キハ5000形気動車|小田急キハ5100形]]: 1956年6月10日から<ref name="2005-169"/>1968年6月30日まで運用<ref name="rp679-130"/>。当初より座席定員82名となった<ref name="rp546-161"/>。
** このために小田急小田原線[[新松田駅]] - 御殿場線[[松田駅]]間に連絡線を設けた。なお、小田急側の[[小田急小田原線|本線]]との分岐点は[[渋沢駅]] - 新松田駅間の新松田寄りに設置した。
; [[小田急3000形電車 (初代)|小田急3000形SSE車]]:1968年7月1日から<ref name="rp546-162"/>1991年3月15日まで運用<ref name="rp829-183"/>。5両連接車で座席定員は222名で<ref name="rp491-19"/>、時には2編成を連結して運用された<ref name="arc2-77"/>。
** 気動車であったのは、御殿場線が当時は電化されていないため。通常は1両、多客時には2両で運行された。運行当時より小田急電鉄が国鉄に片乗り入れしていた。小田急側では「特別準急」という種別で特急列車並みに扱い、（小田急）新宿駅 - （国鉄）松田駅間には中間停車駅を設けなかった。当時御殿場線には気動車運転士がおらず、小田急の乗務員が全区間通しで乗務していた。
; [[小田急20000形電車|小田急20000形RSE車]]:1991年3月16日から<ref name="2005-51"/>2012年3月16日まで運用<ref name="oer20111216"/>。7両編成で普通席338名・特別席64名<ref name="rj294-101"/>、3号車と4号車は2階建て車両<ref name="rp546-196"/>。
; [[JR東海371系電車|JR東海371系]]:1991年3月16日から<ref name="2005-56"/>2012年3月16日まで運用<ref name="jrc20111216"/>。7両編成で座席定員は408名（うち[[グリーン車|グリーン席]]64名）<ref name="rj294-95"/>、3号車と4号車は2階建て車両<ref name="rf360-34"/>。。
; [[小田急60000形電車|60000形MSE車]]:2012年3月17日から使用されている<ref name="rj545-2627"/>。
 
== 年表 ==
* [[1955年]]（昭和30年）[[10月1日]]：小田急電鉄が[[箱根]]・富士方面への観光輸送を主目的として<ref name="1994-66"/>、小田急新宿駅 - 御殿場線[[御殿場駅]]間に[[気動車]]準急列車「'''銀嶺'''」（ぎんれい）・「'''芙蓉'''」（ふよう）を1日各1往復ずつ運行開始<ref name="rp546-159"/>。
** このために小田急小田原線[[新松田駅]] - 御殿場線[[松田駅]]間に連絡線を設けた<ref name="rp546-160"/>。なお、小田急側の[[小田急小田原線|本線]]との分岐点は[[渋沢駅]] - 新松田駅間の新松田寄りに設置した。
** 気動車であったのは、御殿場線が当時は電化されていないため。通常は1両、多客時には2両で運行された<ref name="rp546-161"/>。運行当時より小田急電鉄が国鉄に片乗り入れしていた。小田急側では「特別準急」という種別で特急列車並みに扱い、（小田急）新宿駅 - （国鉄）松田駅間には中間停車駅を設けなかった。当時御殿場線には気動車運転士がおらず<ref name="rp546-159"/>、小田急の乗務員が全区間通しで乗務していた<ref name="rj297-34"/>。
* [[1959年]]（昭和34年）
** [[7月2日]]：特別準急「'''朝霧'''」（あさぎり）」・「'''長尾'''」（ながお）」の運行開始。1日4往復の運転とすなる<ref name="arc1-46"/>。
** [[9月19日]]：御殿場線直通特別準急行列車に、当時の[[皇太子]][[明仁|明仁親王]]（[[今上天皇]]）が乗車<ref name="rp546-162"/>。
* [[1968年]]（昭和43年）
** [[7月1日]]：御殿場線[[鉄道の電化|電化]]により、[[小田急3000形電車 (初代)|3000形電車「SSE車」]]を導入<ref name="rp546-162"/>。同時に「'''あさぎり'''」に名称統一。この時、同名の急行列車が九州の天ケ瀬駅 - 門司港駅間でも運転されており、国鉄線内で同名の異なる系統の列車が運転されていた<ref name="51-42"/>。
** [[10月1日]]：[[ヨンサントオ]]の[[ダイヤグラム#ダイヤ改正|ダイヤ改正]]で「準急」の種別が国鉄で廃止されたことから、国鉄線内は[[急行列車]]化<ref name="rp546-162"/>。小田急側は「連絡急行」と種別名称を変更するが特急列車並みの扱いは変更なし。
* [[1971年]]（昭和46年）10月1日：新原町田駅（現在の[[町田駅]]）・[[山北駅]]・[[駿河小山駅]]を停車駅に追加<ref name="rp546-162"/>。
* [[1984年]]（昭和59年）[[2月1日]]：[[本厚木駅]]と[[谷峨駅]]にも停車するようになる<ref name="rp546-163"/>。ただし、谷峨駅については一部列車のみの停車となる<ref name="1994-141"/>。
* [[1991年]]（平成3年）[[3月16日]]：小田急が保有する3000形電SSE車が経年による車両交代時期を迎え、JR東海と小田急電鉄が両社で新規に車両を製作し特別急行列車として[[相互直通運転]]する形態ととなる。これに伴い以下のように変更する。
*# 運転区間を新宿駅 - 沼津駅間に変更し、[[裾野駅]]を停車駅に追加。
*# 山北駅・谷峨駅では全ての列車、[[駿河小山駅]]では一部の列車が通過となる。
*# 乗車時に必要な料金券種が号車指定の「[[急行券|連絡急行券]]」から[[座席指定席|座席指定制]]の[[特別急行券]]に変更。
*# 全区間小田急の乗務員が乗務するのを取りやめ、松田駅で交代しそれぞれ自社線内を乗務するようになる<ref name="rp546-155"/>。
* [[2007年]]（平成19年）[[3月18日]]：全車両禁煙になる。
* [[2011年]]（平成23年）
** [[3月11日]]：この日をもって車内販売終了<ref name="shahan"/>。[[東北地方太平洋沖地震]]（[[東日本大震災]]）及および[[東京電力]]・[[福島第一原子力発電所]]での[[福島第一原子力発電所事故|事故]]の影響により、全列車運休。
** [[4月16日]]：1・2・3・8号の2往復を運行再開<ref>[{{cite press release|author=|date=2011-04-07|url=http://jr-central.co.jp/news/release/nws000740.html |title=御殿場線 特急「あさぎり号」運行再開について] - |publisher=[[東海旅客鉄道ニュースリリース 2011年4月7]]|language=日</ref><ref>{{PDFlink本語|[http://www.odakyu.jp/support/20110407125455ced2954d.pdf 4月16日以降の運転計画について]accessdate=2012-03-07}} - 小田急電鉄 2011年4月7日</ref>。
** [[4月29日]]：「あさぎり」の全列車が運転再開<ref>[{{cite press release|author=|date=2011-04-18|url=http://jr-central.co.jp/news/release/nws000747.html |title=御殿場線 特急「あさぎり号」ゴールデンウィーク期間の運行計画について] - |publisher=東海旅客鉄道ニュースリリース 2011年4月18|language=日本語|accessdate=2012-03-07}}</ref><ref>[{{cite press release|author=|date=2011-04-26|url=http://jr-central.co.jp/news/release/nws000755.html |title=御殿場線 特急「あさぎり号」 5月9日(月)以降の運行計画について] - |publisher=東海旅客鉄道ニュースリリース 2011年4月26|language=日本語|accessdate=2012-03-07}}</ref>。
* [[2012年]]（平成24年）[[3月17日]]：ダイヤ改正により、次のように変更<ref name="oer20111216"/><ref name="jrc20111216"/>。
*# 「あさぎり」の運転区間を新宿駅 - 御殿場駅に変更し、使用車両も371系・RSE車からMSE車に変更。
** [[3月17日]]：ダイヤ改正により、以下のとおり変更（予定）<ref name="central111216"/><ref name="odakyu111216"/>。
*# 運行本数も平日は3往復、土日祝日は臨時列車1往復を含め4往復に変更される。
*# 使用車両を371系・20000形「RSE車」から60000形「MSE車」に置き換え、小田急の片乗り入れとなる。
*# 停車駅に新百合ヶ丘駅・相模大野駅・秦野駅が追加され<ref name="od12-1215"/>、町田駅は通過となる<ref name="od12-1215"/>。
*# 運転区間を新宿駅 - 御殿場駅に変更し、運行本数も平日は3往復、土日祝日は臨時列車1往復を含め4往復となる。
*# 土日祝曜・休日運転の1往復「あさぎり」11号・12号」は[[片瀬江ノ島駅]]発着の「[[えのしま (列車)|えのしま]]」11号・12号」と新宿駅 - [[相模大野駅]]間で併結運転する<ref name="od12-1415"/>。
*# 停車駅に新百合ヶ丘駅、相模大野駅、秦野駅を追加し、町田駅への停車を取りやめる。
 
=== 列車名の由来 ===
* 「'''あさぎり'''」・「'''朝霧'''」 - [[#「あさぎり」の列車名の由来|上記]]参照。
* 「'''銀嶺'''（ぎんれい）」 - [[富士山]]の異称「銀嶺」（ぎんれい）にちなむ。
* 「'''長尾'''（ながお）」 - [[箱根町|箱根]]と[[御殿場市|御殿場]]との間にある[[長尾峠 (神奈川県・静岡県)|長尾峠]]（ながおとうげ）にちなむ。
* 「'''芙蓉'''（ふよう）」 - 富士山の異称「芙蓉峰」（ふようほう）にちなむ。
 
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
 
{{Reflist}}
=== 注釈 ===
{{Reflist|group="注釈"}}
 
=== 出典 ===
{{Reflist|2|refs=
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<ref name="1994-116">[[#生方1994|『小田急ロマンスカー物語』 p.116]]</ref>
<ref name="1994-141">[[#生方1994|『小田急ロマンスカー物語』 p.141]]</ref>
<ref name="1994-66">[[#生方1994|『小田急ロマンスカー物語』 p.66]]</ref>
<ref name="1994-67">[[#生方1994|『小田急ロマンスカー物語』 p.67]]</ref>
<ref name="1994-68">[[#生方1994|『小田急ロマンスカー物語』 p.68]]</ref>
<ref name="1994-69">[[#生方1994|『小田急ロマンスカー物語』 p.69]]</ref>
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* {{Cite journal|和書|author=M記者 |year=2002 |month=9 |title=お手並み拝見 小田急の……新宿-御殿場直通運転試乗記 |journal= 鉄道ピクトリアル アーカイブスセレクション|issue=1 |pages= 108-111 |publisher= 電気車研究会|ref = otenamia1-5000}}
* {{Cite journal|和書|author= |year=2002 |month=12 |title=小田急座談 (Part2) 輸送・運転編 |journal= 鉄道ピクトリアル アーカイブスセレクション|issue=2 |pages= 6-20 |publisher= 電気車研究会|ref = zadana2}}
* {{Cite journal|和書|author= |year=2008 |month=1 |title=Railway Topics 『小田急電鉄 新・特急ロマンスカーMSE公開』 |journal=鉄道ジャーナル |issue=495 |pages= 100-103 |publisher=鉄道ジャーナル社 |ref = RJ495}}
* {{Cite journal|和書|author= |year=2010 |month=3 |title=新宿発直通特急のその後 |journal=鉄道ジャーナル |issue=521 |pages= 36-47 |publisher=鉄道ジャーナル社 |ref = RJ521}}
* {{Cite journal|和書|author= |year=2012 |month=3 |title=2012年3月17日ダイヤ改正の概要 |journal=鉄道ジャーナル |issue=545 |pages= 22-27 |publisher=鉄道ジャーナル社 |ref = RJ545}}
 
== 関連項目 ==
{{commonscat|Asagiri (train)}}
* [[御殿場線]]
* [[小田急小田原線]]
* [[ロマンスカー]]
* [[準急列車#特別準急|特別準急]]
* [[小田急箱根高速バス]]
* [[東京～沼津線|高速バス・東京/新宿・渋谷 - 沼津線]]
* [[東海 (列車)]] - [[東京駅]]から東海道本線経由で御殿場線に乗り入れていた急行「ごてんば」について記述
 
== 外部リンク ==
* [http://recommend.jr-central.co.jp/others/museum/train/express/detail_02_04/index.html JR東海車両図鑑 371系] - 東海旅客鉄道
 
{{小田急ロマンスカー}}
{{JR東海の在来線列車}}
 
{{DEFAULTSORT:あさきり}}
[[Category:日本の特急列車]]
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[[Category:小田急電鉄|列あさきり]]
[[Category:東海旅客鉄道の列車]]
[[Category:御殿場線]]
 
[[en:Asagiri (train)]]
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