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[[ファイル:Alpheratz.gif|thumb|恒星]]
'''恒星'''(こうせい)は、自ら[[光]]を発し、その[[質量]]がもたらす[[重力]]による収縮に反する[[圧力]]を内部に持ち支える、[[ガス]]体の[[天体]]の総称である<ref name=ozaki95>[[#尾崎|尾崎、第3章 恒星の世界、p95-96 3.3.1 星はなぜ光り輝くのか]]</ref>。[[人類]]が住む[[地球]]から一番近い恒星は、[[太陽系]]唯一の恒星ともなである[[太陽]]である<ref>[[#ニュートン (別2009)|ニュートン (別2009)、第2章、p30-31 太陽系の中心にして、太陽系最大の天体「太陽」]]</ref>。
 
== 定義 ==
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恒星は時間経過(進化)の段階で、核融合する元素を水素から[[ヘリウム]]へ、そして重い恒星は順次[[原子番号]]の大きな元素を使うようになり、その過程で収縮と膨張を繰り返す<ref name=ozaki103>[[#尾崎|尾崎、第3章 恒星の世界、p103-104 3.3.6 進化の進んだ星]]</ref>。そして最後には、その質量によって複数の命運を辿ることになる<ref name=ozaki103 />。
 
恒星の見かけの明るさは、[[視等級]]や写真等級で表される。また、恒星本来の明るさは、絶対等級で表される。
 
== 語源 ==
「恒星({{Lang-la-short|asteres aplanis}})」という言葉は、[[英語]]「fixed star」の和訳であり、[[地球]]から肉眼で見た際に[[太陽]]や[[月]]または[[太陽系]]の惑星に見られるような動きを見せず、[[天球]]に恒常的に固定された星々という意味で名づけられた<ref name=ozaki71>[[#尾崎|尾崎、第3章 恒星の世界、p71]]</ref>。これに対し、天球上を移動していく星のことを「さまよう人」という意味で「[[惑星]]」と名づけられたといわれる<ref>[[#ニュートン (別2009)|ニュートン (別2009)、p4 プロローグ]]</ref>。恒星はこのような性質から、古代の人々は恒星の配置に[[星座]]を見出してきた<ref name=ozaki71 />。
 
== 観測 ==
恒星は天球上で完全に静止しているわけではないが、太陽以外の恒星は地球から数[[光年]]以上の離れた場所にあるため、見かけ上の位置変化([[固有運動]])は非常に僅かである<ref name=ozaki71 />。固有運動の大きい[[バーナード星]](HIP87937)でも10.36[[秒 (角度)|秒]]/年に過ぎない。これは、[[月]]の見かけの[[直径]](視直径)分を動くのに約170年かかる速さである。
=== 名称 ===
比較的明るい恒星は固有名がつけられたが、地方によって名称はさまざまだった。星表が作られるようになると、代表的な星表につけられた名前が次第に使われるようになった。現在は、[[クラウディオス・プトレマイオス|プトレマイオス]]がまとめた星表の名称が多く使われる。[[ギリシャ神話]]に由来する名称が多いが、アラビア語のものもある。これはプトレマイオスの著書がアラビア語に訳され、そこから広まったと考えられている。
 
それほど明るくない恒星は、主に[[ヨハン・バイエル]]のバイエル星表に記載された記号で呼ばれる。これはバイエル記号と呼ばれる。星座ごとに明るい順にα星、β星とギリシャ語の記号をつけるもので、足りなくなると小文字のローマ字のアルファベットが、それでも足りないとローマ字の大文字が使われた。バイエルの死後、星座の境界が変更されたため、たとえばα星がない星座などが存在する。また、必ずしも明るい順につけられているわけでもない。具体的には、ギリシャ語のアルファベットと星座名をあわせ、「[[ベガ|こと座 α星]]」などと呼ぶ。国際的にはラテン語を使い、α Lyraeと書く。このとき星座名は[[属格]]に活用変化させる。3文字の略符を使い、α Lyr と書いてもよい。4文字の略符もあるが全く使われない。バイエルは混乱を防ぐため、たとえばローマ文字のa星を作らなかった。また、最も星の多い星座でも、Q星までしかつけなかったため、R以降の文字は、変光星などの特殊な天体につけられる。
そのため、特に注意を払っていなければ数十年から数百年程度の時間では肉眼で変化を確認することは難しい。恒星たちは、地球の自転によって互いの位置関係を保ったまま天球上を回転しているように見える。
 
これよりさらに暗い星は、[[ジョン・フラムスティード]]の星表に記されたフラムスティード番号で呼ばれる。恒星を西から順に1番星、2番星と数字の符号をつけるものである。ただし、フラムスティード番号は、南天の星座にはつけられていないなどの弱点がある。フラムスティード番号で、上記のこと座α星を表すと、こと座3番星(3 Lyrae、または 3 Lyr)となる。この番号は、フラムスティードの望遠鏡で見たところ、こと座で西端から3番目にあった星ということになる。
一方、太陽系内の惑星は地球との距離が短いため互いの公転による見かけ上の位置変化が大きい。地球から見ると、惑星は他の恒星たちとの位置関係を変え、つまり天球上を動いているように見える。
 
よく、バイエルが命名しなかった暗い星に順番に番号が振られたと言われることがあるが、誤りである。たとえば、オリオン座α星([[ベテルギウス]])は、フラムスティード番号ではオリオン座58番星となる。多くの恒星が、両者によって命名がされている。ただし、現在はバイエル符号が主に使われ、フラムスティード番号は主にバイエル名のついていない星に使われる。これよりもさらに暗い星は、さらにそののちに決定された星表([[ヘンリー・ドレイパーカタログ|HD]]など)でつけられた番号や記号で呼ばれる。
== 名称 ==
比較的明るい恒星は固有名がつけられたが、地方によって名称はさまざまだった。星表が作られるようになると、代表的な星表につけられた名前が次第に使われるようになった。
 
=== 固有運動 ===
現在は、[[クラウディオス・プトレマイオス|プトレマイオス]]がまとめた星表の名称が多く使われる。[[ギリシャ神話]]に由来する名称が多いが、アラビア語のものもある。これはプトレマイオスの著書がアラビア語に訳され、そこから広まったと考えられている。
太陽系内の惑星は地球との距離が近く、互いの公転による見かけ上の位置変化が大きい。そのため[[季節]]毎で天球上の場所が大きく変わる。しかし、他の恒星の見かけ上の位置変化([[固有運動]])ほとんど変化しないように見える<ref name=Oka45>[[#岡村(2001)|岡村(2001)、p.45-46、4.恒星、4.1 恒星とその観測、4.1.1 恒星とは]]</ref>。これは、太陽以外の恒星は地球から数[[光年]]以上の離れた場所にあるためである<ref name=ozaki71 />。
 
しかし、恒星は天球上で完全に静止しているわけではなく、僅かに固有運動を持つ<ref name=ozaki71 />。明るい恒星では年間0.1[[秒 (角度)|秒角]]以下の固有運動を持つが、太陽に近い星はより速く動き、これらは高速度星と呼ばれる。その中でも[[バーナード星]](HIP87937) は10.36秒角/年の速度で移動し、100年間で[[満月]]の[[半径]]にほぼ相当する17.2分角を移動する<ref name=Oka45 />。
それほど明るくない恒星は、主に[[ヨハン・バイエル]]のバイエル星表に記載された記号で呼ばれる。これはバイエル記号と呼ばれる。星座ごとに明るい順にα星、β星とギリシャ語の記号をつけるもので、足りなくなると小文字のローマ字のアルファベットが、それでも足りないとローマ字の大文字が使われた。バイエルの死後、星座の境界が変更されたため、たとえばα星がない星座などが存在する。また、必ずしも明るい順につけられているわけでもない。具体的には、ギリシャ語のアルファベットと星座名をあわせ、「こと座 α星」などと呼ぶ。国際的にはラテン語を使い、α Lyraeと書く。このとき星座名は[[属格]]に活用変化させる。3文字の略符を使い、α Lyr と書いてもよい。4文字の略符もあるが全く使われない。
 
そのため、特に注意を払っていなければ数十年から数百年程度の時間では肉眼で変化を確認することは難しい。恒星たちは、地球の自転によって互いの位置関係を保ったまま天球上を回転しているように見える。
バイエルは混乱を防ぐため、たとえばローマ文字のa星を作らなかった。また、最も星の多い星座でも、Q星までしかつけなかったため、R以降の文字は、変光星などの特殊な天体につけられる。
 
=== 明るさ ===
これよりさらに暗い星は、[[ジョン・フラムスティード]]の星表に記されたフラムスティード番号で呼ばれる。恒星を西から順に1番星、2番星と数字の符号をつけるものである。ただし、フラムスティード番号は、南天の星座にはつけられていないなどの弱点がある。フラムスティード番号で、上記のこと座α星を表すと、こと座3番星(3 Lyrae、または 3 Lyr)となる。この番号は、フラムスティードの望遠鏡で見たところ、こと座で西端から3番目にあった星ということになる。
恒星の見かけの明るさは様々である。太陽を除き、最も明るく見える恒星は[[シリウス]]([[おおいぬ座]]α星)、次いで[[カノープス]]([[りゅうこつ座]]α星)である。しかしこのような視認できる明るさとは恒星本来の明るさとは異なり、単位面積の光量は[[距離]]の2乗に逆比例して少なくなる<ref name=Oka46>[[#岡村(2001)|岡村(2001)、p.46-47、4.恒星、4.1 恒星とその観測、4.1.2 恒星の明るさと距離]]</ref>。
 
この見かけの明るさは[[視等級]]や写真等級で表される。視等級mは、こと座α星が0(ゼロ)等級になる様に定数Cを定め、地球上の単位面積あたりに届く光の強度Iから、
よく、バイエルが命名しなかった暗い星に順番に番号が振られたと言われることがあるが、誤りである。たとえば、オリオン座α星([[ベテルギウス]])は、フラムスティード番号ではオリオン座58番星となる。多くの恒星が、両者によって命名がされている。ただし、現在はバイエル符号が主に使われ、フラムスティード番号は主にバイエル名のついていない星に使われる。
* m = -2.5 log I + C
 
で表される<ref name=Oka3>[[#岡村(2001)|岡村(2001)、p.3-4、1.序章、1.2 天球の概念と「みかけの」および「真の」緒量]]</ref>。2つの恒星の等級差は、
これよりもさらに暗い星は、さらにそののちに決定された星表([[ヘンリー・ドレイパーカタログ|HD]]など)でつけられた番号や記号で呼ばれる。
* m<sub>1</sub> - m<sub>2</sub> = -2.5 log ( I<sub>1</sub>/I<sub>2</sub>)
で表され、これをボグソンの式という<ref name=Oka3 />。
 
== 性質 ==
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== 主な恒星 ==
{{see|恒星の一覧}}
 
== 観測 ==
=== 距離と明るさ ===
恒星までの距離測定には、一般的に[[年周視差]]が用いられる。これは地球が公転運動する中で、近距離の恒星が遠距離の恒星に対して見かけ上の位置に生じる差を観測するもので、1秒角の視差がある時、公転軌道の中心にある太陽からその対象までの距離を[[パーセク]] (pc) で表す。1pc は3.26[[光年]]、2.06×10<sup>5</sup>[[天文単位|AU]] そして 3.08×10<sup>13</sup>[[キロメートル|km]]である。現在判明している年周視差が最大、すなわち太陽の次に近い恒星は[[ケンタウルス座アルファ星]]であり、視差0.76秒角、距離1.32pcつまり2.72×10<sup>5</sup>AUとなる<ref name=Oka46 />。この年周視差を用いる計算法は[[地動説]]確立後に間もなく意識され、18-19世紀頃から観測が始まり、1837-38年頃に手段として正しさが確認された<ref name=Oka46 />。
 
恒星までの距離が判明すれば、本来の明るさである[[絶対等級]]が計算できる。ある恒星までの距離を10パーセクとした場合に見える視等級を表す<ref name=Oka3 />。
 
=== 恒星の分光 ===
恒星の光を[[分光器]]にかけ、その[[スペクトル]]を観察すると、暗い筋である[[フラウンホーファー線]]が見られる。この線が現れる位置は恒星の表面温度を反映しており、19世紀末から20世紀にかけて[[ハーバード大学]]天文台が高温のO型から低温のM型までの7種類の分類を施した<ref name=Oka48>[[#岡村(2001)|岡村(2001)、p.48-50、4.恒星、4.1 恒星とその観測、4.1.3 恒星の分類]]</ref>。
* O型:電離したヘリウム、高階電離状態の炭素・窒素・酸素などの線が現れる。
* B型:強い中性ヘリウムや水素の吸収線が現れる。
* A型:強い水素の吸収線と、金属吸収線が現れる。
* F型:弱い水素の吸収線と、強い電離カルシウムのH・K線が現れる。
* G型:F型よりも水素の吸収線が弱く、H・K線はより強い
* K型:多くの金属吸収線が現れる。
* M型:K型に、酸化チタン(TiO)の吸収帯が際立つ。
現在は、この7種それぞれをさらに9段階のサブクラスに分け、合計63段階で表示される<ref name=Oka48 />。
 
1940年代に、同じスペクトルに現れる線の太さや強さが着目され、これが恒星の絶対等級と関係する事が明らかになった。例えばBやA型の恒星では、絶対等級の明るい星ほど水素のパルマー線の幅が狭く、絶対等級効果と呼ばれる。これを元に光度階級という指標が導入され、ローマ数字のIからVまでの5段階で表す<ref name=Oka48 />。
*I型:最も直径が大きい恒星(超巨星)<ref name=Oka48 />
*II型:次に直径が大きい恒星<ref name=Oka48 />(輝巨星)<ref name="rikanet">[http://rikanet2.jst.go.jp/contents/cp0320/manual/Chapter3/3-2/No3/F0301101.htm 理科ネットワーク]</ref>
*III型:直径が大きい恒星(巨星)<ref name=Oka48 />
*IV型:巨星と矮星の間に当たる恒星<ref name=Oka48 />(準巨星)<ref name="rikanet"/>
*V型:矮星(主系列星)<ref name=Oka48 />
 
上記2種類の分類を組み合わせる表示法はMK2次元分類と呼ばれる。例えば太陽はG2V、[[ベガ]]はA0V、[[はくちょう座]]の[[デネブ]]はA2Iである<ref name=Oka48 />。
 
スペクトルを分析すると、特定の元素が示すフラウンホーファー線は実験室で観察する線とずれが見られる場合がある。これは、恒星の固有運動によって距離が変化するために生じる[[ドップラー効果]]が影響する。ここから逆に、恒星がどのような運動をしているかを分析する事ができる<ref name=Oka53>[[#岡村(2001)|岡村(2001)、p.53-55、4.恒星、4.1 恒星とその観測、4.1.5 恒星のスペクトル線解析]]</ref>。また、恒星が含む元素構成比を測定する事も可能であり、恒星の進化状況を判断する材料も与える<ref name=Oka53 />。
 
=== 色 ===
恒星は[[黒体放射]]にほぼ等しい光を連続して放っている。これを利用して表面温度を測定する方法では、B(Blue 青)と V(Visual 可視) の2種類のフィルターを通して等級を測定し、その差(B-V)から温度を推計する方法が用いられる。このB-V透過率は色指数と呼ばれ、A0型恒星をゼロと置き、青が強いと等級数は小さくなるため、色指数が大きいと温度が低く、小さいと温度が高いと考えられる<ref name=Oka50>[[#岡村(2001)|岡村(2001)、p.50-51、4.恒星、4.1 恒星とその観測、4.1.4 恒星の色と表面温度]]</ref>。
 
=== ヘルツシュプルング・ラッセル図 ===
[[画像:H-R diagram.png|right|thumb|200px|ヘルツシュプルング・ラッセル図]]
20世紀初めに、アメリカの[[ヘンリー・ノリス・ラッセル]]が恒星のスペクトルと絶対等級の相関関係を図に並べたところ、多くの星が左上と右下を結ぶ帯を成す事が示された。また、デンマークの[[アイナー・ヘルツシュプルング]]も独立に恒星の色と明るさの関係に偏りがあることを示した。この相関は[[ヘルツシュプルング・ラッセル図]](HR図)として纏められ、恒星の進化を示したものを認識されるようになった<ref name=Oka51>[[#岡村(2001)|岡村(2001)、p.51-53、4.恒星、4.1 恒星とその観測、4.1.5 ヘルツシュプルング・ラッセル図]]</ref>。HR図の横軸はスペクトルの型で表す場合と色指数で表す場合があるが、どちらも基本的に恒星の表面温度の指標である。なお後者は色-等級図と呼ばれる場合もある<ref name=Oka51 />。
 
HR図にある恒星の位置は、その星の大きさを知る手がかりを与える。恒星が放射するエネルギー総量は、単位面積当たり放射量と星の表面積の積で表される。面積当たり放射量は半径の2乗に比例し、[[シュテファン=ボルツマンの法則]]から温度の4乗に比例する。スペクトルつまり表面温度が同じで絶対等級が0級と10級のふたつの星は、総放射量の差は10000倍になる。これを半径に置き換えると100倍の差がある事になる<ref name=Oka51 />。同じ絶対等級の場合、A型(表面温度10000K)とM型(同3000K)では、A型はM型の3.3倍であり、この4乗が単位面積当たり放射量になるため差は120倍となる。しかし総放射量は同じであるため、表面積ではA型の表面積M型の1/120となり、半径では1/11となる<ref name=Oka51 />。
 
=== X線 ===
X線は恒星の死後の姿である[[中性子星]]や、恒星の放射物が[[連星]]を成す高密度星に引きずり込まれる際に発生することが知られるが<ref name=Oka57-2>[[#岡村(2001)|岡村(2001)、p.57-59、4.恒星、4.2 恒星からのX線、4.2.3 超新星の残骸と近接連星系]]</ref>、単独の恒星からも観察される。
 
太陽を[[X線]]観測すると、磁力線のねじれと再結合の際にエネルギーが解放され、[[コロナ]]や[[フレア]]を発する際に放射が起こる事が知られている。形成中で若く、まだ中心で水素の核融合を起こす前段階にある前主系列星という恒星は、太陽よりも強い短波長の硬X線を放つ現象が知られる。形成途上の恒星は周囲から収縮途上のガスの流入が続き、その角運動量が持ち込まれて自転が早くなる。すると星の内部で対流が大規模に起こり、発生するフレアも太陽の数万倍規模になって強いX線が生じると考えられている。前主系列星は星間ガスに取り囲まれて可視光線では観測しづらい。しかし硬X線を使えばその位置を知る手段のひとつになる<ref name=Oka55>[[#岡村(2001)|岡村(2001)、p.55-56、4.恒星、4.2 恒星からのX線、4.2.1 原始星]]</ref>。
 
太陽質量の5倍以上の恒星は表面対流を起こしておらずコロナやフレアが生じないためX線は放射しないと考えられていたが、[[X線天文衛星]][[HEAO-2]]はこのような星からX線を観測した。大質量星は多くの質量を星風の形で放出しており、これが周囲のガスと衝突すると高温のプラズマが発生し、X線を放射している。これらの観測は星間ガスの分布を知る上で有用である<ref name=Oka57-1>[[#岡村(2001)|岡村(2001)、p.57、4.恒星、4.2 恒星からのX線、4.2.2 大・中質量星]]</ref>。なお、大・中質量星でもフレアのような磁力線由来のX線と思われるX線が観測された例もあるが、そのメカニズムはわかっていない<ref name=Oka57-1 />。
 
== 参考文献 ==
*{{cite book |和書|author=斉尾英行|year=1992|title=星の進化|series=New Cosmos Series|publisher=[[培風館]]|ref=斉尾}}
*{{cite book|和書|author=[[尾崎洋二]]|title=宇宙科学入門|publisher=[[東京大学]]出版会|year=2010|edition=第2版第1刷|isbn=978-4-13-062719-1|ref=尾崎}}
*{{Cite book|和書|author=編集長:水谷仁|coauthors= |year=2009|title=[[ニュートン (雑誌)|ニュートン]]別冊 太陽と惑星 改訂版|publisher=[[ニュートンプレス]]|location=東京都渋谷区代々木2-1-1新宿マインズタワー|isbn=978-4-315-51859-7|ref=ニュートン (別2009)}}
* {{Cite book|和書|author = 編:岡村定矩|title = 天文学への招待|year = 2001|publisher = [[朝倉書店]]|series = |isbn = 4-254-15016-4|page = |ref = 岡村(2001)}}
 
== 脚注 ==
=== 注釈 ===
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<div class= "references-small">
<references group="注"/>
</div>
=== 脚注 ===
{{reflist|2}}
=== 脚注2 ===
本脚注は、出典・脚注内で提示されている「出典」を示しています。
{{Reflist|group="2-"}}
 
== 関連項目 ==
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** [[明るい恒星の一覧]]
** [[近い恒星の一覧]]
 
 
== 参考文献 ==
*{{cite book |和書|author=斉尾英行|year=1992|title=星の進化|series=New Cosmos Series|publisher=[[培風社]]|ref=斉尾}}
*{{cite book|和書|author=[[尾崎洋二]]|title=宇宙科学入門|publisher=[[東京大学]]出版会|year=2010|edition=第2版第1刷|isbn=978-4-13-062719-1|ref=尾崎}}
*{{Cite book|和書|author=編集長:水谷仁|coauthors= |year=2009|title=[[ニュートン (雑誌)|ニュートン]]別冊 太陽と惑星 改訂版|publisher=[[ニュートンプレス]]|location=東京都渋谷区代々木2-1-1新宿マインズタワー|isbn=978-4-315-51859-7|ref=ニュートン (別2009)}}
 
== 脚注 ==
=== 注釈 ===
{{脚注ヘルプ}}
<div class= "references-small">
<references group="注"/>
</div>
=== 脚注 ===
{{reflist|2}}
=== 脚注2 ===
本脚注は、出典・脚注内で提示されている「出典」を示しています。
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{{天文学}}
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