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{{Infobox Non-profit
[[File:Peta Italia en Pamplona.jpg|thumb|[[闘牛]]に反対するPETA]]'''動物の倫理的扱いを求める人々の会'''(どうぶつのりんりてきあつかいをもとめるひとびとのかい、英:People for the Ethical Treatment of Animals)は、1980年に[[アメリカ合衆国|アメリカ]][[バージニア州]][[ノーフォーク (バージニア州)|ノーフォーク]]で創設された世界最大規模の[[動物の権利]]擁護団体。イギリス、ドイツ、オランダ、インド、アジア太平洋地域に支部を持つ。英称の頭文字を取って、通称'''PETA'''と呼ばれる。
| Non-profit_name =動物の倫理的扱いを求める人々の会<br><span style="font-style:italic; font-size:small">People for the Ethical Treatment of Animals</span>
| Non-profit_logo = [[File:Peta.svg]]
| founded_date = 1980年3月
| founder = イングリッド・ニューカーク、アレックス・パチェコ
| location = [[ノーフォーク (バージニア州)|ノーフォーク]]
| focus = [[動物愛護]]、[[動物福祉]]、[[動物の権利]]
| revenue = 3500万ドル(2013年度)<ref name="financial2013">{{cite web|url=http://features.peta.org/annual-review-2013/year.aspx|accessdate=2014-02-18|title=PETA's 2013 Annual Review|date=2014-02-18}}</ref>
| num_employees = 300人
| Non-profit_slogan = 動物は、食べ物、衣類、実験、娯楽、いかなる虐待のためにも存在しているわけではない。<br>''Animals are '''not''' ours to eat, wear, experiment on, use for entertainment, or abuse in any way''
| homepage = [http://www.peta.org/ People for the Ethical Treatment of Animals (PETA): The animal rights organization]
}}
[[File:Peta Italia en Pamplona.jpg|thumb|300px|[[闘牛]]に裸で反対するPETA<ref>{{cite web|url=http://www.afpbb.com/article/703166|archiveurl=http://web.archive.org/web/20080416232911/http://www.afpbb.com/article/703166|archivedate=2008-04-16|accessdate=2014-02-20|title=動物愛護団体PETA、闘牛と牛追い祭りに「裸で」抗議|date=2006-07-06|publisher=[[フランス通信社]]}}</ref>]]
'''動物の倫理的扱いを求める人々の会'''(どうぶつのりんりてきあつかいをもとめるひとびとのかい、{{lang-en-short|People for the Ethical Treatment of Animals}} 、略称'''PETA'''もしくは'''''PeTA''''') はアメリカの[[動物愛護団体]]、[[動物保護]]団体、動物擁護団体、若しくは[[動物の権利]]運動団体。大手企業を相手に数多くのキャンペーンを行い、またメディアを使った過激なキャンペーンでも有名である。アジア太平洋地域、イギリス、インド、オーストラリア、オランダ、ドイツ、フランスに支部を持つ。イングリッド・ニューカークとアレックス・パチェコによって[[1980年]]に創立され、[[動物愛護団体]]として世界的な知名度を誇るが批判も多い団体である。
 
== 概要 ==
PETAは[[ノーフォーク (バージニア州)|ノーフォーク]]で創立され、イングリッド・ニューカークが会長を務める。従業員300人<ref name="iamananimal">{{Cite video|people=Matthew Galkin (direction)|title=I Am an Animal: The Story of Ingrid Newkirk and PETA|medium=TV, DVD|publisher=[[HBO]]|location=[[アメリカ合衆国]]|date=2007-11-19|url=http://www.hbo.com/documentaries/i-am-an-animal-ingrid-newkirk-peta/index.html}}</ref>の非営利法人で300万人の会員およびサポーターを持つと主張し、動物愛護団体としては世界最大規模である。スローガンは「動物は、食べ物、衣類、実験、娯楽、いかなる虐待のためにも存在しているわけではない。」である<ref name=about>{{cite web|url=http://www.peta.org/about-peta/|accessdate=2014-02-13|title=About PETA|publisher=PETA}}</ref>。
=== キャンペーン ===
PETAは論争の的となるキャンペーンでも知られる。有名なのはPETA支持者が全裸となり毛皮反対を訴えるポスターである。大半のポスターには「Fur? I'd Rather Go Naked(毛皮?裸でいいわ)」などのフレーズがつく。
 
1980年3月にニューカークと動物の権利活動家アレックス・パチェコによって創立された。組織が初めて耳目を集めたのは1981年の夏、後に{{仮リンク|シルバースプリング事件|en|Silver Spring monkeys}}として知られる事件である。彼らは[[シルバースプリング (メリーランド州)|シルバースプリング]]の行動学研究所(Institute of Behavioral Research)における動物実験について公表した。これは動物福祉法改正のきっかけとなり、PETA は世界的な知名度を誇る組織となった<ref name=SilverSpring>{{cite book|author=Jeffrey M. Schwartz, Sharon Begley|title=The Mind and the Brain|url=http://books.google.co.jp/books?id=5RlDm8d_2AsC|year=2009|publisher=HarperCollins|page=161|isbn=978-0061961984}}</ref><ref>{{cite book|author=Peter Singer|title=In Defense of Animals|url=http://www.animal-rights-library.com/texts-m/pacheco01.htm|year=1985|publisher=Basil Blackwell|pages=135-147|isbn=978-0631146537}}</ref>。現在、大きく分けて4つの問題に取り組んでいる。工場畜産、毛皮工場、[[動物実験]]、動物を使った娯楽についてである。肉食や釣り、害獣駆除、鎖につながれたままの飼い犬、[[闘鶏]]、[[闘犬]]、[[闘牛]]に対しても反対の姿勢を見せている<ref name=about/>。
公の場で毛皮を着用するセレブリティをあげた『PETAワーストドレッサー』を発表し、毎回選ばれた有名人に対して皮肉の効いたコメントを発表している。例えば過去に選ばれた[[ニコール・リッチー]]に対しては「毛皮を着るこのパーティー・ガールは、動物の皮をまとった骨のような女性。どんどん細くなっているけれど、きっとハートも小さくなっていってるんでしょう」<ref>{{cite web|url=http://www.anapnet.com/ent/11834|title=ニコール・リッチー、アシュレイ・オルセン、毛皮を着るワーストセレブに|date=2006年12月4日 |accessdate=2009年2月9日 |author=ANAP}}</ref>、[[ジェニファー・ロペス]]に対しては『彼女が身に着けている動物たちの一生は、彼女の恋愛関係に似ている。つまり短くてツライということ』<ref>{{cite web|url=http://www.barks.jp/news/?id=1000004548|title=ビヨンセ、再び動物愛護団体PETAから名指しで非難される|date=2004年12月29日 |accessdate=2009年2月9日 |author=BARKS}}</ref>など。
 
PETA は引き取った動物の90%近くを PETA のキャンペーンに反して[[安楽死]]させていることが問題となっている<ref name=Interlandi>{{cite web|url=http://www.newsweek.com/peta-and-euthanasia-85753|accessdate=2014-02-13|title=PETA and Euthanasia|author=Jeneen Interlandi|date=2011-04-14|publisher=[[ニューズウィーク]]}}</ref>。[[2005年]]には米国[[上院議員]]のジム・インホフは[[動物解放戦線]](ALF)と[[地球解放戦線]](ELF)に何年も前から資金提供していると非難した<ref name=inhofe>{{cite web|url=http://edition.cnn.com/2005/US/05/19/domestic.terrorism/index.html|accessdate=2014-02-13|title=FBI, ATF address domestic terrorism|date=2005-05-19|author=Terry Frieden|published=CNN}}</ref>。この2団体は [[連邦捜査局|FBI]] から国内のテロ組織([[エコテロリスト]])に認定されている<ref name="FBI">{{cite web|url=http://www.fbi.gov/news/testimony/the-threat-of-eco-terrorism|accessdate=2014-02-13|title=The Threat of Eco-Terrorism|author=James F. Jarboe|date=2002-02-12|publisher=[[連邦捜査局]]}}</ref>。PETA は ALF や ELF の活動には関与しておらず、暴力行為は支持していないと答えたが<ref name=inhofe/>、ニューカークは他の場所で研究所や他の施設から動物を逃がすことに協力し、結果的に違法な[[直接行動]]をも手伝っていることを明らかにしている<ref name="LAtimes4">{{cite web|url=http://articles.latimes.com/1992-03-22/magazine/tm-7432_1_animal-rights/4|accessdate=2014-02-13|title=Fighting Tooth & Claw : Ingrid Newkirk's Combative Style And Headline-grabbing Stunts Have Shaken Up The Animal-rights Movement|date=1992-03-22|author=Howard Rosenberg|page=4|publisher=[[ロサンゼルス・タイムズ]]}}</ref>。
=== 問題点 ===
[[File:ALFItalymink.gif|thumb|非合法活動をする[[動物解放戦線]](ALF)]]動物の権利を擁護してきた功績が評価される一方で、営業妨害や破廉恥行為、暴力沙汰が絶えないため、さまざまな方面から批判を受けている団体である。[[毛皮]]を着ている著名人に[[ペンキ]]をかけるなどの暴行事件、[[ケンタッキーフライドチキン]](KFC)など大企業の店頭で水着や裸で抗議する過激なパフォーマンスで世界中に知られている。これらの著名人や大企業を標的にした過激なパフォーマンスと、多くの[[セレブリティ]]を会員にし広告塔として利用する戦略は、寄付金を集めるための売名行為であるとしてたびたび批判の対象になっている。
 
PETA は、動物の権利運動家からも批判の的となっている。ニューカークとパチェコは米国の昔からの穏健的な動物保護団体に動物の権利を広め、主導してきたが、運動家からはそれでもなお PETA は物足りないと言われている<ref name="Garner">{{cite book|author=Robert Garner|title=Animals, Politics, and Morality|url=http://books.google.co.jp/books?id=GSK8AAAAIAAJ|year=1993|publisher=Manchester University Press|page=60|isbn=978-0719035753}}</ref>。法律学の教授、[[ゲイリー・フランシオン]]は福祉活動家と呼ぶ。改革を実現するための彼らの活動は[[動物福祉]]団体そのものであり、動物の権利団体ではないと主張する<ref name="Francione67-77">{{harvnb|Francione|1996|pp=67-77}}</ref>。PETA の毛皮反対キャンペーンは、半裸の女性を使うことを[[フェミニスト]]の運動家たちから批判され<ref>{{cite book|author=Carol J. Adams|title=Neither Man Nor Beast: Feminism and the Defense of Animals|url=http://books.google.co.jp/books?id=CinU6Vy_sYMC|year=1995|publisher=Continuum|pages=135,228|isbn=978-0826408037}}</ref><ref>{{cite book|author=Robert Garner|title=The Political Theory of Animal Rights|url=http://books.google.co.jp/books?id=TuOtBGpIpUAC&pg=PA144|year=2005|publisher=Manchester University Press|page=144|isbn=978-0719067105}}</ref>、またメディア受けするようなやり方は動物の権利を矮小化させると批判されている<ref name="Phelps242">{{harvnb|Phelps|2007|p=242}}</ref>。しかしながらニューカークとしては大人しく波風を立てないよりは「下品」に行動していく考えである<ref name=Specter>{{cite web|url=http://www.michaelspecter.com/2003/04/the-extremist/|accessdate=2014-02-13|title=The Extremist|author=Michael Specter|date=2003-04-04|publisher=[[ザ・ニューヨーカー]]}}</ref>。
また動物愛護を語るが、ペット産業の肥大化など結局は根本的な問題解決に力を入れていないという指摘も有る。
 
==設立まで==
[[連邦捜査局|FBI]]からテロリストとしての指定を受けている過激派組織[[動物解放戦線]]に資金援助しているとの指摘がなされている<ref>{{cite web|url=http://www.guardian.co.uk/uk/2004/aug/01/animalwelfare.world|title="Beauty and the beasts"|date=2004年3月1日 |accessdate=2009年2月9日 |author=guardian.co.uk}}</ref>。
[[File:Ingrid Newkirk by David Shankbone.jpg|thumb|right|イングリッド・ニューカーク]]
ニューカークは[[1949年]][[イングランド]]の[[ハートフォードシャー]]で生まれ、後に航海士であった父の駐留するインドの[[ニューデリー]]で育った。現在は無神論者であるが修道院で教育を受けている。10代の頃アメリカに移り住み、最初は株式仲買人になるために勉強していたが[[1969年]]に捨て猫の収容所の状況を見て愕然とし、動物保護の道を選んだ<ref>{{harvnb|Phelps|2007|p=227}}</ref>。彼女は[[モンゴメリー郡 (メリーランド州)|モンゴメリー郡]]の動物保護官になり、後に[[ワシントンD.C.]]で初の女性動物収容所担当官になった。[[1976年]]まで市の[[公衆衛生]]委員会の動物疾病管理局長を務め、[[1980年]]にはワシントニアン・オブ・ザ・イヤーの一人に選ばれている<ref name=Specter/><ref>{{cite web|url=http://www.washingtonian.com/articles/people/past-washingtonians-of-the-year/|accessdate=2014-02-13|title=Past Washingtonians of the Year|publisher=Washingtonian}}</ref>。動物保護施設での動物の扱われ方に彼女は衝撃を受けたと[[ザ・ニューヨーカー]]で語っている。
 
{{quote|私 はいつも本部へ行き「ジョンが犬を蹴り飛ばし冷凍庫に入れています。」とか「動物を踏みつけ[[ブドウ]]のように潰して気にも留めていません」と伝えていました。終いには誰もいない早い時間に出勤し、自分自身で動物たちを殺していました。そうしたことを見過ごすことに耐えられなかったのです。毎日1000匹以上殺さなければなりませんでした。中には動物に苦痛を与えることに喜びを感じているものもいました。帰宅途中それを思い、ただただ泣いていました。そして、これは正しくないことだという確信がありました。<ref name=Specter/>}}
=== “動物の殺処分施設” ===
[[File:Alex Pacheco (PETA).jpg|right|thumb|アレックス・パチェコ]]
非営利団体消費者自由センター(CCF)によると、バージニア州ではPETAが引き取ったペットの約9割が“里親を探されず”殺処分されていることが州の記録で示されており<ref>{{cite web|url=http://web.archive.org/web/20090328140951/http://www.consumerfreedom.com/pressRelease_detail.cfm/release/258|title="PETA Killed 95 Percent of Adoptable Pets in its Care During 2008 Hypocritical Animal Rights Group’s 2008 Disclosures Bring Pet Death Toll To 21,339"|date=2009年3月25日 |accessdate=2012年8月6日 |author=Center for Consumer Freedom}}</ref>、又、ノースカロライナ州では、2人の職員が深夜、殺処分後の犬猫の死骸数十匹の不法投棄で逮捕され有罪となっているとされる<ref>[http://www.petakillsanimals.jp/trial/ PETA Kills Animals]PETAの必要のない動物殺しが裁判に</ref>。PETAの職員は里親も探さずに、全く健康に問題の無い動物を回収した車中で即薬殺したと裁判で明らかにされた。州の調査官は、「動物の終の住処としての新しい飼い主を探すことを主目的としていない以上、PETAは、アニマルシェルターとして法規で定める条件を満たす施設として運営されていない」としている。これに対しPETAは「これ以上生きていくのが厳しい重病や重傷の動物だけを永眠させている」としている。
 
彼女は19歳で結婚していたが1980年に離婚、その年に[[ジョージ・ワシントン大学]]で政治学を専攻していたアレックス・パチェコと知り合った。パチェコは[[聖職]]の勉強をしていたが[[エコテロリスト]]の[[シーシェパード]]の船に乗組員として働くようになった<ref name="LAtimes5">{{cite web|url=http://articles.latimes.com/1992-03-22/magazine/tm-7432_1_animal-rights/5|accessdate=2014-02-13|title=Fighting Tooth & Claw : Ingrid Newkirk's Combative Style And Headline-grabbing Stunts Have Shaken Up The Animal-rights Movement|date=1992-03-22|author=Howard Rosenberg|page=5|publisher=[[ロサンゼルス・タイムズ]]}}</ref>。その後ニューカークの働いていた収容所で[[ボランティア]]として働き、恋に落ち共に暮らすようになった。ただ、ニューカークはずっと年上で経験を積んでいたが、パチェコはやっと自分の面倒が見られる状態だった<ref name=Guillermo18>{{cite book|author=Kathy Snow Guillermo|title=Monkey Business: The Disturbing Case That Launched the Animal Rights Movement|url=http://books.google.co.jp/books?id=P3raAAAAMAAJ|year=1993|publisher=National PressBooks|page=18|isbn=978-1882605040}}</ref>。
この問題は[http://www.petakillsanimals.jp/ PETA Kills Animals]に詳しい。
 
パチェコは[[1975年]]に発刊された[[ピーター・シンガー]]の動物の権利について書かれた著書「動物の解放」をニューカークに紹介した<ref name="LAtimes5"/>。ニューカークは「動物の解放」に感化され、1980年3月、パチェコに PETA の創設に力を貸して欲しいと説得した。その時点ではまだ5人しかメンバーがいなかったと彼女は語っている<ref name=SilverSpring/>。ほとんどが地元の[[菜食主義者]]の学生たちであったが、パチェコの友人でイギリスの動物実験反対団体 ''British Union for the Abolition of Vivisection'' にも関わるようになるイギリス人活動家キム・ストールウッドもいた<ref>{{harvnb|Phelps|2007|p=229}}</ref><ref>{{harvnb|Liddick|2006|p=53}}</ref>。その頃パチェコはヨーロッパでも活動しており、最初は消極的で「あまりいいとは思わなかった」と[[ロサンゼルス・タイムズ]]で語っている。しかしニューカークの説得で参加していくこととなる<ref name="LAtimes5"/>。
=== エピソード ===
[[File:PETA Lettuce Ladies.JPG|140px|thumb|レタスのビキニで菜食主義を訴えるPETA]]
[[ポール・マッカートニー]]や[[ピンク (歌手)|ピンク]]は、熱心なPETAの支援者である。2000年に開かれたPETAを支援するためのコンサートにはポール自身の他、ポールの呼びかけで[[B-52's]]、[[クリッシー・ハインド]]、[[イアン・ギラン]]、[[デヴィッド・ギルモア]]ら数々のアーティストが参加した。
 
==シルバースプリング事件==
[[2003年]]、動物の扱いが不当である事を訴える目的で、ユダヤ人[[ホロコースト]]の犠牲者の死体が並べられた写真と、死んだ牛の写真を隣り合わせに展示し中央に大きな[[ハーケンクロイツ]]を掲げた巡業展示会を行った。これに対しユダヤ人への中傷に抗議する団体が、動物の権利の運動にホロコーストの比喩を使うのは「600万人のユダヤ人の殺害を卑小化するもの」 であると抗議をし、後にPETAの会長イングリッド・ニューカークが謝罪するに至った。
{{main|{{仮リンク|シルバースプリング事件|en|Silver Spring monkeys}}}}
<!-- 動物の権利より転用 en:Animal rights16:41, 2 October 2006 より翻訳-->
[[Image:Silver-Spring-monkey.jpg|thumb|left|upright|PETAは画像に「これは生体実験です。そうではないとは言わせない。」と説明文をつけて公表した<ref>{{harvnb|Carbone|2004|p=149}}</ref>。]]
[[2006年]]、[[スペイン]]の[[牛追い祭り]]の会場で裸で抗議した。「牛追い祭りは非文化的かつ非人道的で残酷な行為」と非難し、たびたびこの伝統行事の廃止を訴えている<ref>AFPBB News(2006年07月06日)[http://www.afpbb.com/article/703166 動物愛護団体PETA、闘牛と牛追い祭りに「裸で」抗議 - スペイン]</ref>。
 
PETAが最初に世間の注目を集めたのは1981年のシルバースプリング事件である。これはシルバースプリングの行動学研究所で行われていた17匹の[[カニクイザル]]を使ったエドワード・ターブの動物実験についての論争である。米国の動物研究所に警察が踏み込んだ唯一の事件であり、[[1985年]]の動物福祉法改正のきっかけとなった。[[合衆国最高裁判所]]で争われた最初の動物実験に関する事件で<ref name="SilverSpring"/>、最終的にPETAが求めていたサルを保護する権利について、[[ルイジアナ州]]の裁判所はこれを退けた<ref>{{Cite book|url=http://books.google.co.jp/books?id=p2p0MptGeBkC&pg=PA55|title=Animals and the Law: A Sourcebook|first=Jordan|last=Curnutt|pages=55-57|accessdate=August 12, 2010|year=2001|publisher=ABC-CLIO|location=Santa Barbara, California|isbn=1-57607-147-2}}</ref>。
[[2007年]]6月、日本の[[大阪市|大阪]][[梅田]]のKFCと、[[東京都|東京]][[銀座]]の[[バーバリー]]付近で裸体にプラカードを纏った姿で、抗議活動を行っている<ref>[http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2239899/1694779]</ref>。[[2008年]]3月には[[日本プロフェッショナル野球組織]]の[[根来泰周]]コミッショナー代行(当時)に対し、地球温暖化対策を理由に揚げホットドッグやたこ焼きの販売をやめベジタリアンフードの売店を設置するよう求める書簡を送っている<ref>{{cite web|url=http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2369927/2776338|title=国際動物愛護団体PETA、「たこ焼きの販売やめて」と日本プロ野球に要請|date=2008年3月27日 |accessdate=2009年2月9日 |author=AFPBB News}}</ref>。
 
[[1981年]]5月、パチェコは研究所の内部で行われていることを直接確かめるため霊長類研究所で働き始めた<ref>{{cite video|url=http://www.petatv.com/tvpopup/video.asp?video=silver-spring-monkeys|people=Alex Pacheco|accessdate=2014-02-13|title=PETA TV:Silver Spring Monkeys|publisher=PETA}}</ref>。ターブはサルの指や手、腕や足につながる[[後根神経節|知覚神経節]]を切断し、サルの感覚を失わせていた。これは「求心路遮断」と呼ばれ、脊柱全体に「求心路遮断」を実施されたサルもいた。その後拘束や電気ショックを行い、遮断された部位を動かさせるために水や食糧を与えなかった。この研究は医学の発展につながり、神経の可塑性<ref group="注釈">ここで言う可塑性とは、神経に機能障害が起こった場合にそれが回復・補完すること</ref>の発見や、[[脳血管障害|脳卒中]]で倒れた患者の[[リハビリ]]に使われる [[CI療法]]につながっている<ref>{{cite book|author=Norman Doidge|title=The Brain That Changes Itself: Stories of Personal Triumph from the Frontiers of Brain Science|url=http://books.google.co.jp/books?id=Qw7qj5nXSPUC|year=2007|publisher=Penguin|page=141|isbn=978-1101147115}}</ref><ref name="nyt19910628">{{cite web|url=http://www.nytimes.com/1991/06/28/us/renewal-of-brain-is-found-in-disputed-monkey-tests.html?scp=1&sq=Renewal+of+Brain+Is+Found+In+Disputed+Monkey+Tests&st=nyt|accessdate=2014-02-13|title=Renewal of Brain Is Found In Disputed Monkey Tests|author=Warren E. Leary|publisher=[[ニューヨーク・タイムズ]]|date=1991-06-28}}</ref>。
[[2007年]]、PETAは環境問題に関し多くの発言をしている[[アル・ゴア]]に対し「本当に環境問題に真剣に取り組んでいるのなら、あなたは[[ベジタリアン]]になるべきだ」という趣旨の意見書を送った<ref>{{cite web|url=http://www.biteback.be/news/detail.php?news_id=3197|title=Animal rights group tells Al Gore to become vegetarian|date=2007年3月26日 |accessdate=2009年2月9日 |author=Bite Back}}</ref>。
 
パチェコは夜中に研究所に侵入し、サルの不衛生な飼育環境を写真に収めた<ref>{{cite web|url=http://ilarjournal.oxfordjournals.org/content/40/1/3.full.pdf+html|accessdate=2014-02-16|title=Roots of Concern with Nonhuman Animals in Biomedical Ethics|date=1999-01-01|publisher=Oxford University Press|DC.Contributor=Lisa Sideris|DC.Contributor=Charles McCarthy|DC.Contributor=David H. Smith|journal=ILAR Journal|author1=Lisa Sideris|author2=Charles McCarthy|author3=David H. Smith|volume=40|issue=1|doi=10.1093/ilar.40.1.3|format=PDF|page=10}}</ref>。この写真を渡された警察は研究所に踏み込みターブを逮捕した。ターブは動物虐待で6件の有罪判決を受け、これは動物研究者として初の有罪判決であったが、有罪判決は控訴審で覆されている<ref name=SilverSpring/>。この事件は[[1976年]]にニューヨークの[[アメリカ自然史博物館]]で行われたヘンリー・スパイラの猫の動物実験に反対するキャンペーンや、1980年4月の[[ドレイズ試験]]反対キャンペーンに続くものだった<ref>{{harvnb|Phelps|2007|p=233}}</ref>。この事件とこれらのキャンペーンが要因となり、米国議会で動物の権利について審議されるようになる<ref name="nyt19910628"/>。
[[2008年]]、[[ケンタッキー州]][[ルイビル]]にあるKFCの創始者である[[カーネル・サンダース]]の墓標の近くに、KFCを誹謗する内容の文章が書かれた墓石が立てられた。この墓石には縦読みすると、"KFC Tortures Birds"「KFCは鶏を拷問している」と隠されたメッセージが書かれている。この墓石はPETAにより立てられ、誰も埋葬されておらず、存命中のPETAの活動家 "Matthew Prescott"の名前が刻まれている。これに関してPETAは「我々は事前に墓地管理者に、墓碑銘のデザインを通達している。許可は取得済みだ」とコメントしている。墓地管理側は「もし事前に(隠された中傷文が)分かっていれば許可をしなかった。撤去をしたい」とコメント。KFCは「PETAの行いは死者を冒涜する恥づべき行為である」と不快の意を表明している<ref>Livedoorニュース(2008年01月30日) [http://news.livedoor.com/article/detail/3487234/ カーネル・サンダースの墓の近くに縦読みでKFCを批判する内容が書かれた墓石が置かれる]</ref><ref>clickorlando [http://www.clickorlando.com/news/15033006/detail.html PETA Headstone Hides Anti-KFC Secret Recipe(英語)]</ref>。
 
サルの保護を行う権利は10年間争われ、両者ともに相手を嘘吐きで歪んでいると非難し、[[ワシントン・ポスト]]はひどい泥沼の争いと書いた<ref name="wp_ssmd">{{cite web|url=http://pqasb.pqarchiver.com/washingtonpost/doc/307381015.html?FMT=ABS&FMTS=ABS:FT&type=current&date=Feb%2024,%201991&author=Peter%20Carlson&pub=The%20Washington%20Post%20(pre-1997%20Fulltext)&edition=&startpage=&desc=THE%20GREAT%20SILVER%20SPRING%20MONKEY%20DEBATE|accessdate=2014-02-13|title=The great Silver Spring monkey debate|author=Peter Carlson|date=1991-02-24|publisher=[[ワシントン・ポスト]]}}</ref>。この間にPETAは全国、全世界的な運動となっていき、[[1991年]]2月までに35万人のメンバーと100人以上の雇われたスタッフ、そして年間700万ドル以上の予算を持つようになった<ref name="wp_ssmd"/>。
[[2009年]]、[[カナダ]]で[[アザラシ]]猟が行われていることに対し、「カナダ政府が'''アザラシの虐殺'''を禁止するまで、カナダ産[[メープルシロップ]]の不買運動を支持する」とフランスの女優でPETAの会員である[[ブリジット・バルドー]]がキャンペーン活動を行っている。しかしアザラシ猟とメープルシロップの2つには当然ながら何の関連性も無い。カナダの象徴というだけでメープルシロップを攻撃の対象にするのは、理性的でない上に不公正な行為であると[[ケベック州]]政府はコメントしている<ref>AFPニュース[http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2646195/4666747 仏女優B・バルドー、カナダ産メープルシロップ不買を呼びかけ アザラシ猟反対で]</ref>。
 
==団体==
[[2011年]][[スーパーマリオ3Dランド]]に登場したタヌキマリオが「マリオは『毛皮を着用してもいい』とメッセージ送っている」とPETAが抗議した。それに対し[[任天堂]]は「変身形態にゲームを超えた意味はありません」とコメントしている<ref>[http://www.j-cast.com/2011/11/16113370.html?p=all スーパーマリオに動物愛護団体が抗議 「タヌキスーツは毛皮を肯定している」]([[J-CASTニュース]]){{信頼性要検証|date=2013年6月}}</ref>{{信頼性要検証|date=2013年6月}}。
{{see also|動物の権利}}
[[File:Dan Mathews of PETA by David Shankbone.jpg|right|thumb|upright|PETA のメディア担当[[シニア・バイス・プレジデント]]、ダン・マシューズ]]
PETAは[[動物の権利]]を主張する団体であり、[[種差別]]と動物を財産と見なすことを拒絶している。そしていかなる形態でも動物を使用することに反対している。例えば、食物、衣類、娯楽、研究の対象などである<ref>{{cite web|url=http://global.britannica.com/EBchecked/topic/25760/animal-rights|accessdate=2014-02-14|title=animal rights|publisher=Encyclopedia Britannica}}</ref>。ニューカークのよく引用される発言として「空腹や痛み、渇きを感じるのは、ネズミでもブタでも犬でも少年でも同じです」がある<ref name=Specter/>。
 
PETA は[[ヴィーガニズム|ヴィーガン]]を推進しレシピの公開などを行っている。工場畜産や屠殺場の改革、特定の企業や慣行に対するメディアキャンペーンも展開している。サーカスや動物園にいた動物たちの安全な住処を見つけるのを手伝い、子供たちに動物の権利についての教育を行っている<ref>{{cite web|url=http://www.peta.org/feat/annual_review04/|archiveurl=http://web.archive.org/web/20050215145736/http://www.peta.org/feat/annual_review04/|accessdate=2014-02-14|archivedate=2005-02-15|deadlinkdate=2008-04-22|title=PETA Annual Review 2004|publisher=PETA}}</ref>。また、PETA はプロジー・アワード(Proggy Award)という賞を設け、毎年動物福祉に貢献してきた個人や団体を表彰している<ref>{{Cite news|url=http://www.abs-cbnnews.com/lifestyle/03/04/09/7-companies-win-petas-proggy-awards|title=7 companies win PETA's 'Proggy Awards'|last=Servando|first=Kristine|date=March 4, 2009|accessdate=August 5, 2010|publisher=[[ABS-CBN]]}}</ref>。
[[2012年]]には「ポケモンは人間に虐待されている」と[[ポケットモンスター|ポケットモンスターシリーズ]]に抗議した<ref>[http://www.j-cast.com/2012/10/10149649.html?p=1 「ポケモン」は人間に虐待されている? 動物愛護団体が「ピカチュウ」解放運動](J-CASTニュース){{信頼性要検証|date=2013年6月}}</ref>{{信頼性要検証|date=2013年6月}}。
 
300万人の会員やサポーターがおり、[[2013年]]には3500万ドル超の寄付金を集めている<ref name="financial2013"/>。2012年では資金の80%以上を運動の費用に充てており、16%近くを資金調達のための活動費に充てている<ref>{{cite web|url=http://www.charitynavigator.org/index.cfm?bay=search.summary&orgid=4314#.UvzxufuypVI|accessdate=2014-02-14|title=Charity Navigator Rating - People for the Ethical Treatment of Animals|publisher=Charity Navigator}}</ref><ref>{{cite web|url=http://www.peta.org/about-peta/learn-about-peta/financial-report/|accessdate=2014-02-14|title=Financial Reports|publisher=PETA}}</ref>。
===もうひとつのPETA===
「倫理的扱いを求める会」に対抗・抗議すべくつくられた、同じ頭文字の[[People Eating Tasty Animals]]なる団体が存在する。
 
パチェコは[[1999年]]に PETA を去り、[[2014年]]の時点ではキャシー・ギリェルモとリサ・ランゲ、ダン・マシューズ、ダフナ・ナッハマノーヴィチの4人が[[シニア・バイス・プレジデント]]を務めており、トレイシー・レイマンがエグゼクティブ・バイス・プレジデントを務めている<ref>{{cite web|url=http://www.peta.org/about-peta/work-at-peta/jobs-employees/jobs-employees-leadership/|accessdate=2014-02-14|title=Meet PETA's Leadership|publisher=PETA}}</ref>。
== 画像 ==
<gallery>
ファイル:Peta Comic Book.gif|反食肉
ファイル:Patrik Baboumian für PETA.jpg|菜食
ファイル:Pamela Anderson 2.jpg|菜食
ファイル:Sophie Monk German.jpg|菜食
ファイル:Alyssa Milano 2.jpg|菜食
ファイル:Elizabeth Berkley PETA1.jpg|菜食
ファイル:LettuceLadies-Guangzhou-092508.jpg|菜食
<!--ファイル:Steve-O for PETA.jpg|反毛皮-->
ファイル:Peta Anti Burberry Fur Protest (cropped).jpg|反毛皮
ファイル:PETA body paint protest in Helsinki cropped.jpg|反毛皮
ファイル:HKfashion-week-08.jpg|反毛皮
ファイル:Toronto Triumph team members -a.jpg|反毛皮
<!--ファイル:Christy Turlington I'd rather go naked than wear fur.jpg|反毛皮-->
ファイル:Yana Gupta English PETA Ad.jpg|反監禁
ファイル:Celina-jaitley-peta.jpg|反監禁
ファイル:Painted-people.jpg|反動物園
ファイル:Patricia De León.jpg|反闘牛
</gallery>
 
[[メリーランド州]]の[[ロックビル (メリーランド州)|ロックビル]]に所在したが、[[1996年]]に[[バージニア州]]の[[ノーフォーク (バージニア州)|ノーフォーク]]に移っている<ref name=40losangeles>{{cite web|url=http://hamptonroads.com/2009/12/peta-move-40-norfolk-workers-los-angeles|accessdate=2014-02-13|title=PETA to move 40 Norfolk workers to Los Angeles|publisher=HamptonRoads.com|date=2009-12-02}}</ref>。[[2006年]]には[[ロサンゼルス]]支部を開設している<ref name=40losangeles />。
== 脚注・出典 ==
{{脚注ヘルプ}}
<references />
 
===PETA 外部リンアジアパシフィッ ===
[[File:LettuceLadies-Guangzhou-092508.jpg|thumb|left|upright|[[広州市]]におけるレタス・レディー]]
* [http://www.peta.org/ People for the Ethical Treatment of Animals(PETA)オフィシャルサイト]
PETA アジアパシフィックは2005年にアジアで動物の権利運動を展開するに当たって香港で設立された。[[香港]]と[[マニラ首都圏|メトロ・マニラ]]に属する[[マカティ]]に事務所が所在する。アジアの15の国を対象に活動を行っている<ref>{{cite web|url=http://petaasiapacific.com/|title= PETA Asia pacific web site|accessdate = 17 March 2010}}</ref>。
* [http://www.petatv.com/ PETA TV]
 
==== 日本において ====
日本でも2007年に[[大阪市|大阪]][[梅田]]の KFC と<ref>{{cite web|url=http://www.asahi.com/national/update/0614/OSK200706140039.html|archiveurl=https://web.archive.org/web/20070617052841/http://www.asahi.com/national/update/0614/OSK200706140039.html|archivedate=2007-06-17|accessdate=2014-02-18|title=「フライドチキンNO!」裸にハートの厚紙、女性が抗議|date=2007-06-14|publisher=[[朝日新聞]]}}</ref>、[[東京都|東京]][[銀座]]の[[バーバリー]]付近で抗議活動を行っている<ref>{{cite web|url=http://www.afpbb.com/articles/-/2239899?pid=1694779|accessdate=2014-02-18|title=PETAの活動家が裸で銀座に出現、「毛皮の使用中止」訴え|date=2007-06-15|publisher=[[フランス通信社]]}}</ref>。[[2008年]]3月には [[日本プロフェッショナル野球組織|NPB]] の[[根来泰周]]コミッショナー代行に対し、[[ホットドッグ]]や[[たこ焼き]]の販売をやめベジタリアンフードの販売求める書簡を送っている<ref>{{cite web|url=http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2369927/2776338|title=国際動物愛護団体PETA、「たこ焼きの販売やめて」と日本プロ野球に要請|date=2008年3月27日 |accessdate=2009年2月9日 |publisher=[[フランス通信社]]}}</ref>。[[2009年]]にも東京[[渋谷]]でキャンペーンを行っている<ref>{{cite web|url=http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPJAPAN-10359720090803|accessdate=2014-02-18|title=動物愛護団体、渋谷駅前で「レタスビキニ」で訴え|date=2009-08-03|h1=動物愛護団体、渋谷駅前で「レタスビキニ」で訴え|publisher=[[ロイター通信]]}}</ref>。
 
===ドメイン問題===
[[1995年]]2月、パロディサイト "People Eating Tasty Animals" が「peta.org」の[[ドメイン名]]を登録。PETAは[[商標|商標権]]を主張し2001年に勝訴した<ref>{{cite news | last = Tennant | first = Diane | title = PETA Finds Satiric Web Site to be Tasteless | pages = E1 | publisher = The Virginian-Pilot | date = March 12, 1996}}</ref><ref>{{cite web|url=http://cyber.law.harvard.edu/stjohns/PETA_v_Doughney.html|accessdate=2014-02-18|title=PETA v. Doughney|date=2001-11-29|h2=U.S. 4th Circuit Court of Appeals}}</ref>。
 
「peta.org」が係争中にも関わらず、PETA は[[リングリング・ブラザーズ・アンド・バーナム・アンド・ベイリー・サーカス]]を告発する目的で「ringlingbrothers.com」を登録し、[[ヴォーグ (雑誌)|ヴォーグ]]の動物の扱いを訴えるため「voguemagazine.com」を登録した。PETA は後に商標権侵害により法的措置を取られる可能性のある、これらのドメインを手放した<ref name=Richtel>{{cite web|url=http://www.nytimes.com/1998/05/28/technology/you-can-t-always-judge-a-domain-by-its-name.html|accessdate=2014-02-18|title=You Can't Always Judge a Domain by Its Name|date=1998-05-28|author=Matt Richtel|publisher=[[ニューヨーク・タイムズ]]}}</ref><ref>{{cite web|url=http://www.legaltechnology.com/ezine/1998/ildn29.htm|archiveurl=https://web.archive.org/web/20090714013413/http://www.legaltechnology.com/ezine/1998/ildn29.htm|archivedate=2009-07-14|accessdate=2014-02-18|title=E-BUSINESS + LAW NEWSLETTER 29|date=1999-03-23}}</ref>。
 
==主張==
===食肉===
動物を食べることに反対しており、[[ヴィーガニズム]]を推進している<ref>{{cite web|url=http://www.peta.org/issues/animals-used-for-food/|accessdate=2014-02-19|title=Animals Used for Food |publisher=PETA}}</ref>。畜産業では、企業の利益を優先し、動物を不潔で狭い場所に閉じこめていると主張する<ref>{{cite web|url=http://www.peta.org/issues/animals-used-for-food/factory-farming/|accessdate=2014-02-19|title=Factory Farming: Cruelty to Animals |publisher=PETA}}</ref>。肉食は菜食主義者に比べ、[[温室効果ガス]]を7倍も排出し環境破壊につながるとしている<ref>{{cite web|url=http://www.peta.org/issues/animals-used-for-food/meat-environment/|accessdate=2014-02-19|title=Meat and the Environment | Animals Used for Food | publisher=PETA}}</ref>。
鶏肉に代わるもの限定で、"試験管肉"を最初につくった研究室に対して賞金100万ドルを提供すると発表している<ref>[http://wired.jp/2013/08/05/lab-burger/ 「人造肉」ハンバーガー:作成費用は3,000万円超] 2013.8.5 WIRED.jp]</ref>。
 
===衣類===
毛皮や皮革、羊毛、絹などから作られる衣類には反対している。動物を捕獲する際にひどい暴力が行われ、生きたまま皮を剥がれるなど残虐な行為が行われていると主張する<ref>{{cite web|url=http://www.peta.org/issues/animals-used-for-clothing/|accessdate=2014-02-18|title=Animals Used for Clothing |publisher=PETA}}</ref>。また、[[ダウン]]などに使われる羽毛の利用にも反対である<ref>{{cite web|url=http://www.peta.org/issues/animals-used-for-clothing/animals-used-clothing-factsheets/silk-birds-insects-exploited-fabric/|accessdate=2014-02-18|title=Down and Silk: Birds and Insects Exploited for Feathers and Fabric|publisher=PETA}}</ref>。
 
===動物実験===
PETA は[[動物実験]]に反対している。毒性試験や基礎試験、応用試験、教育的なものであっても道徳面でも現実面でも反対の立場を取っている。動物実験で人工的に誘発された[[疾患]]は、ヒトの疾患とは同じではないので、無駄で信頼できないものだとしている。動物実験は過剰に実施されており、説明責任、監督、規制を欠いていると主張する。医学の進歩には人間のボランティアや人工的な細胞を用いた研究をすべきだと主張する<ref>{{cite web|url=http://www.peta.org/issues/animals-used-for-experimentation/animals-used-experimentation-factsheets/animal-experiments-overview/|accessdate=2014-02-18|title=Animal Experiments: Overview|publisher=PETA}}</ref>。
 
===動物の娯楽利用===
[[File:Painted-people.jpg|thumb|left|動物園反対のデモ活動]]
PETA は動物が娯楽に利用されることにも反対している。例えばテレビや映画の出演、サーカス、動物園などである<ref>{{cite web|url=http://www.peta.org/issues/animals-in-entertainment/|accessdate=2014-02-18|title=Animals Used for Entertainment|publisher=PETA}}</ref>。馬車や動物を乗り物に利用すること、また[[ロデオ]]にも反対している<ref>{{cite web|url=http://www.peta.org/issues/animals-in-entertainment/horse-drawn-carriages/|accessdate=2014-02-19|title=The Cruelty of Horse-Drawn Carriages|publisher=PETA}}</ref><ref>{{cite web|url=http://www.peta.org/issues/animals-in-entertainment/animal-games-rides-contests/|accessdate=2014-02-19|title=Games, Rides, and Contests|publisher=PETA}}</ref>。薬物の使用、虐待、過剰な繁殖行為、引退したウマの殺処分などの観点から競馬にも反対している<ref>{{cite web|url=http://www.peta.org/issues/animals-in-entertainment/horse-racing-2/|accessdate=2014-02-19|title=Horse Racing|publisher=PETA}}</ref>。闘牛、闘犬、闘鶏、そして狩猟や釣りは残酷なスポーツで必要性は認められないと主張する<ref>{{cite web|url=http://www.peta.org/issues/animals-in-entertainment/cruel-sports/|accessdate=2014-02-19|title=Cruel Sports|publisher=PETA}}</ref>。
 
===ペット===
PETA はコミュニティー・アニマル・プロジェクト(CAP)を通じてノースカロライナやバージニアの貧困区域でいくつかのプロジェクトを実施している<ref>{{cite web|url=http://www.peta.org/about-peta/learn-about-peta/helping-animals-in-hampton-roads/community-animal-project/|accessdate=2014-02-18|title=PETA's Work to Help Animals in Our Community}}</ref>。2008年には当該地域の猫や犬、ウサギ7,485匹に対し去勢・避妊を行った。この中には野良猫や[[アメリカン・ピット・ブル・テリア|ピットブル]]<ref group="注釈">PETAの反対する闘犬用の犬種として有名で、闘争本能が強く危険な犬種として規制を行う国も存在する。</ref>も含まれ、また料金は無料もしくは実費のみであった。病気や怪我をしている捨て猫・捨て犬を保護し、虐待を糾弾している。鎖でつながれ、様々な事情から家の中に入ることのできない犬のために藁のベッド付きの犬小屋を建てている<ref>{{cite web|url=http://www.peta.org/features/lonely-backyard-dogs-helped-peta/|accessdate=2014-02-18|title=Lonely 'Backyard Dogs' Helped by PETA!|publisher=PETA}}</ref>。去勢やシェルターに保護することで個体数の管理を行い、[[アメリカンケネルクラブ]]のような純血種の選別を推進する団体には反対運動を行っている<ref>{{cite web|url=http://usatoday30.usatoday.com/sports/2009-02-09-peta-westminster-kkk-protest_N.htm|accessdate=2014-02-18|title=PETA dresses in KKK garb outside Westminster Dog Show|date=2009-02-10|author=Gene Farris|publisher=[[USAトゥデイ]]}}</ref>。
 
PETA は動物を飼うことについて、人間に干渉されず自由に生きるのが理想であるが、動物を愛し適切な世話を行う人間に反対するものではないとしている<ref>{{cite web|url=http://www.peta.org/issues/companion-animal-issues/companion-animals-faq/|accessdate=2014-02-18|title=Companion Animal Frequently Asked Questions|publisher=PETA}}</ref>。ただしペット業者やブリーダーには反対しており、彼らは動物の犠牲の上に利益を得ていると断じている<ref>{{cite web|url=http://www.peta.org/issues/companion-animal-issues/pet-trade/breeders/|accessdate=2014-02-18|title=Breeders|publisher=PETA}}</ref>。また「[[ペット]]」(pet)という用語は正しくない言葉で「[[コンパニオンアニマル]]」(companion animal)を用いるのが適切であると主張する。「所有者」(owner)も「世話を行う人」(human carers)もしくは「保護者」(guardians)が適切であると主張する<ref>{{cite web|url=http://www.peta.org/blog/pet-four-letter-word/?PageIndex=1|accessdate=2014-02-18|title='Pet' Is a Four-Letter Word|date=2011-05-03|publisher=PETA}}</ref>。
 
===環境保護活動家===
[[File:Steve irwin at Australia zoo.jpg|right|thumb|PETAは[[スティーブ・アーウィン]]のような活動家に対しても動物をストレスに晒していると批判する<ref name=Walls/>]]
PETA は「自称野生生物の戦士」と呼ぶテレビのパーソナリティーにも批判的である。動物を傷つける行動を通じて自然保護のメッセージが出されていると指摘する。例えば、動物の住処に入り込んだり、動物をストレスの多い環境に置いたり、動物と格闘することもある。動物の子供もよく登場するが、母親の元にいるべきだと指摘する<ref name="Walls">{{cite web|url=http://www.peta.org/features/steve-irwin/|accessdate=2014-02-18|title=Steve Irwin: Not a True 'Wildlife Warrior'|publisher=PETA}}</ref>。2006年に[[スティーブ・アーウィン]]がエイに刺され亡くなったときに PETA のバイス・プレジデント、ダン・マシューズは「彼は動物を怯えさせ敵に回すことを仕事としていた。彼が死んだことは驚くに値しない。」と述べている<ref>{{cite web|url=http://www.today.com/id/14626178#.UwL2dc7yVJp|accessdate=2014-02-18|title=PETA sheds no crocodile tears for Steve Irwin|date=2006-09-19|publisher=[[NBCニュース]]}}</ref>。オーストラリアの議員ブルース・スコットは連邦議会で PETA はアーウィンの家族とオーストラリアに謝罪するべきだと語った<ref>{{cite web|url=http://www.news.com.au/national/peta-renews-attack-on-irwin/story-e6frfkp9-1111112217053|accessdate=2014-02-18|title=PETA renews attack on Irwin|publisher=News.com.au |date=2006-09-15}}</ref>。
 
==活動==
===キャンペーン===
[[File:PETA Lettuce Ladies.JPG|thumb|left|upright=0.7|PETA のトレードマークである「レタス・レディース」]]
PETAは過激なメディアキャンペーンを行うことで知られており、有名人を起用することもある。[[パメラ・アンダーソン]]、[[ドリュー・バリモア]]、[[アレック・ボールドウィン]]、[[ジョン・ギールグッド]]、[[ビル・マー]]、[[ステラ・マッカートニー]]、[[アリシア・シルヴァーストーン]]は PETA の広告に登場している<ref name=Specter/>。また[[ポール・マッカートニー]]は、熱心な PETA の支援者である<ref>{{cite web|url=http://www.peta.org/features/paul-mccartney-interview/|accessdate=2014-02-15|title=Sir Paul McCartney and PETA VP Dan Mathews Reflect on Two Decades of Activism|publisher=PETA}}</ref>。マッカートニーはキャンペーンの参加や動画のナレーションを担当したこともある<ref>{{cite web|url=http://www.telegraph.co.uk/news/celebritynews/6750881/Paul-McCartney-narrates-Peta-video-on-slaughterhouses.html|accessdate=2014-02-15|title=Video: Paul McCartney narrates Peta video on slaughterhouses|date=2009-12-07|publisher=[[デイリー・テレグラフ]]}}</ref><ref>{{cite web|url=http://www.paulmccartney.com/news-blogs/charity-blog/27293-paul-supports-new-pro-vegetarian-peta-uk-campaign-celebrate-life|accessdate=2014-02-15|title=XMAS UPDATE: Paul Supports New Pro-Vegetarian PETA UK Campaign: 'Celebrate Life'|date=2012-12-19|publisher=Paul McCartney Official Website}}</ref>。
毎週ニューカークは PETA の会議室で今後の戦略を検討しており、そこではどんなとんでもない提案であっても問題とされてはいない<ref name=Specter/>。
[[File:Pamela Anderson 2.jpg|thumb|150px|right|[[パメラ・アンダーソン]]のPRポスター]]
PETA は多くのキャンペーンで大手企業を対象にしている。[[KFCコーポレーション|ケンタッキーフライドチキン]]<ref>{{cite web|url=http://www.bizjournals.com/louisville/stories/2005/05/16/daily21.html|accessdate=2014-02-14|title=PETA resolution among five for Yum shareholders|date=2005-05-18|publisher=Business First}}</ref>、[[ウェンディーズ]]、[[バーガーキング]]などのファーストフード企業はキャンペーンのターゲットにされてきた。[[エイボン・プロダクツ|Avon]]、[[ベネトン]]、[[ブリストル・マイヤーズ スクイブ]]、[[ポンズ (トイレタリー)|POND'S]]で知られるチーズブローポンズ、[[ダウ・ケミカル]]、[[ゼネラルモーターズ|GM]]などの動物による試験を行う企業には、ライバル企業の商品を購入するか<ref>{{cite web|url=http://www.telegraph.co.uk/foodanddrink/foodanddrinknews/7758790/Peta-buys-stock-to-gain-influence-in-US-boardrooms.html|accessdate=2014-02-14|title=Peta buys stock to gain influence in US boardrooms|date=2010-05-24|publisher=[[デイリー・テレグラフ]]}}</ref>、不買運動が行われている<ref>{{cite book|author=Monroe Friedman|title=Consumer Boycotts: Effecting Change Through the Marketplace and the Media|url=http://books.google.co.jp/books?id=6Acfky9ltFYC|year=1999|publisher=Routledge|pages=181, 186|isbn=978-0415924573}}</ref>。
 
PETA はこのキャンペーンで成果を収め、[[マクドナルド]]やウェンディーズは PETA にターゲットにされた後、ベジタリアン用の商品を提供している<ref>{{cite web|url=http://money.cnn.com/2004/12/28/news/fortune500/mcdonalds_peta/index.htm|accessdate=2014-02-14|title=McDonald's considers PETA-friendly option|publisher=[[CNN]]|date=2004-12-28}}</ref><ref>{{cite web|url=http://usatoday30.usatoday.com/money/consumer/2001-09-06-wendy.htm|accessdate=2014-02-14|title=Wendy's steps up animal welfare standards|date=2001-09-05|publisher=[[USAトゥデイ]]}}</ref>。ペット販売企業の Petco はいくつかの外国産動物の販売を停止し<ref>{{cite web|url=http://www.peta.org/features/petco-agreement/|accessdate=2014-02-14|title=PETA and PETCO Announce Agreement|publisher=PETA}}</ref>、[[ラルフ・ローレン]]は毛皮の使用を今後しないと言った<ref>{{cite web|url=http://www.theguardian.com/world/2006/jun/10/clothes.animalwelfare|accessdate=2014-02-14|title=Peta claims victory as fashion house drops fur|date=2006-06-10|publisher=[[ガーディアン]]}}</ref>。Avon、[[エスティローダー]]、ベネトンは動物を使って試験を行うことを中止し、[[アメリカ国防総省]]は武器の殺傷能力のテストにブタやヤギを撃つことを止め、テキサスの屠殺場は閉鎖となった<ref name="LAtimes2">{{cite web|url=http://articles.latimes.com/1992-03-22/magazine/tm-7432_1_animal-rights/2|accessdate=2014-02-13|title=Fighting Tooth & Claw : Ingrid Newkirk's Combative Style And Headline-grabbing Stunts Have Shaken Up The Animal-rights Movement|date=1992-03-22|author=Howard Rosenberg|page=2|publisher=[[ロサンゼルス・タイムズ]]}}</ref>。
 
2008年、[[ケンタッキー州]][[ルイビル]]にある KFC の創始者である[[カーネル・サンダース]]の墓標の近くに、PETA の反 KFC キャンペーンのリーダー、マシュー・プレスコットの墓石が立てられた。この墓石には縦読みすると「KFC は鶏を拷問している」(KFC Tortures Birds)という隠されたメッセージが書かれている<ref>{{cite web|url=http://www.peta.org/blog/colonel-sanders-graveyard-companion/|accessdate=2014-02-15|title=Colonel Sanders' Graveyard Companion|date=2008-01-11|publisher=PETA}}</ref>。墓地管理側は撤去を約束しており、KFC は「PETA の行いは死者を冒涜する恥づべき行為である」と不快の意を表明している<ref>{{cite news|url=http://news.livedoor.com/article/detail/3487234/|accessdate=2014-02-15|title=カーネル・サンダースの墓の近くに縦読みでKFCを批判する内容が書かれた墓石が置かれる|date=2008-01-30|publisher=[[Livedoor ニュース]]|agent=[[GIGAZINE]]}}</ref><ref>{{cite web|url=http://www.usnews.com/news/blogs/washington-whispers/2008/01/10/peta-takes-fight-to-col-sanderss-grave|accessdate=2014-02-15|title=PETA Takes Fight to Col. Sanders's Grave|date=2008-01-10|publisher=US News|author=Paul Bedard}}</ref>。
 
2011年、PETA は5匹の[[シャチ]]を原告とし[[シーワールド]]を動物を奴隷扱いしているとして[[アメリカ合衆国憲法修正第13条]]に基づき保護を求める訴えを起こした<ref>{{cite web|url=http://www.bbc.co.uk/news/world-us-canada-16920866|title=SeaWorld sued over 'enslaved' killer whales|publisher=[[BBCニュース]]|date=2012-02-07|accessdate=2014-02-14}}</ref>。連邦判事は[[2012年]]初めに訴えを却下している<ref>{{cite web|url=http://www.nytimes.com/2012/02/09/us/california-suit-that-called-whales-slaves-is-dismissed.html?_r=3&src=rechp&|accessdate=2014-02-14|title=California - Suit That Called Whales Slaves Is Dismissed|date=2012-02-08|publisher=[[ニューヨーク・タイムズ]]}}</ref>。また、[[2011年]]にはパトリシア・ドゥ・レオンと協力し闘牛反対の運動を行っている<ref>{{cite news | publisher= PETA| title=Patricia De Leon Slams Bullfighting|url=http://www.peta.org/b/thepetafiles/archive/2010/09/17/patricia-de-le-243-n-no-bull-fighting.aspx| date= September 23, 2011| accessdate=Sep 23, 2011}}</ref><ref>{{es icon}}{{cite news | publisher=Terra| title=Patricia de León lidera campaña de PETA contra las corridas de toros| url=http://www.terra.com/musica/noticias/patricia_de_leon_lidera_campana_de_peta_contra_las_corridas_de_toros/oci1108176| date= September 23, 2011| accessdate=Sep 23, 2011}}</ref>。
 
====動物を使った衣類反対運動====
[[File:Sophie Monk German.jpg|thumb|left|[[ソフィー・モンク]]のPRポスター<ref>{{cite web|url=http://www.peta.org/videos/sophie-monks-sizzling-photo-shoot/|accessdate=2014-02-20|title=Sophie Monk's Sizzling Photo Shoot|publisher=PETA}}</ref>]]
反毛皮運動の一環として PETA はアメリカ、ヨーロッパの何百ものファッションショーと、一度は中国にもメンバーを送り込んでいる。メンバーは[[キャットウォーク|ランウェイ]]に赤い塗料を投げ込み、ランウェイで毛皮反対のメッセージが書かれたバナーを広げた<ref>{{cite web|url=http://www.dailymail.co.uk/femail/article-2202709/London-Fashion-Week-Peta-protestors-dressed-LBDs-parade-dead-skinned-foxes-Bond-Street.html|accessdate=2014-02-14|title=London Fashion Week: Peta protestors dressed in LBDs parade dead, skinned foxes on Bond Street|author=Toni Jones|date=2012-09-13|publisher=[[デイリー・メール]]}}</ref>。また、[[セレブリティ|セレブ]]や[[スーパーモデル]]は裸でポーズを取り「毛皮を着るぐらいなら裸になる」(I'd Rather Go Naked than Wear Fur)キャンペーンを展開した。キャンペーンには男性もいたがほとんどは女性だった。これは動物愛護団体の[[フェミニスト]]から批判を受けている<ref>{{harvnb|Francione|1996|p=74}}</ref>。国際毛皮見本市の際には PETA の活動家がパリのストリートを[[トラバサミ]]をつけて徘徊し、血糊にまみれたお金を辺りにばら撒いた<ref name=Specter/>。[[パイ投げ]]もよく行われる。[[2010年]]1月にはカナダのカナダの漁業担当大臣[[ゲイル・シア]]に対し、アザラシ狩りの抗議として顔に[[パイ]]をぶつけている。カナダの国会議員ゲリー・バーンはこの行動を[[テロリスト]]同然と述べた。この発言に対しニューカークは馬鹿げた発言で爆弾とパイでは意味が全く違うとコメントしている<ref>{{cite web|url=http://www.cbc.ca/news/canada/newfoundland-labrador/pie-hit-should-earn-peta-terrorist-label-mp-1.949659|accessdate=2014-02-14|title=Pie hit should earn PETA 'terrorist' label: MP|date=2010-01-26|publisher=[[CBSニュース]]}}</ref><ref>{{cite web|url=http://www.thestar.com/news/canada/2010/01/26/pie_tossing_is_terrorism_mp_says.html|accessdate=2014-02-14|title=Pie tossing is terrorism, MP says|date=2014-01-26|publisher=TheStar.com}}</ref>。
 
[[2009年]]、[[カナダ]]で[[アザラシ]]猟が行われていることに対し、「カナダ政府が'''アザラシの虐殺'''を禁止するまで、カナダ産[[メープルシロップ]]の不買運動を支持する」とフランスの女優でPETAの会員である[[ブリジット・バルドー]]がキャンペーン活動を行っている。アザラシ猟とメープルシロップの2つには何の関連性も無いが、カナダの象徴的な産物なので公平だとPETAは主張している<ref>{{cite web|url=http://www.afpbb.com/articles/-/2646195?pid=4666747|accessdate=2014-02-20|title=仏女優B・バルドー、カナダ産メープルシロップ不買を呼びかけ アザラシ猟反対で|date=2009-09-25|publisher=[[フランス通信社]]}}</ref>。
 
公の場で毛皮を着用するセレブリティをあげた『PETA ワーストドレッサー』を発表し、毎回選ばれた有名人に対して皮肉の効いたコメントを発表している。例えば過去に選ばれた[[ニコール・リッチー]]に対しては「毛皮を着るこのパーティー・ガールは、動物の皮をまとった骨のような女性。どんどん細くなっているけれど、きっとハートも小さくなっていってるんでしょう」<ref>{{cite web|url=http://www.anapnet.com/ent/11834|title=ニコール・リッチー、アシュレイ・オルセン、毛皮を着るワーストセレブに|date=2006年12月4日 |accessdate=2009年2月9日 |author=ANAP}}</ref>、[[ジェニファー・ロペス]]に対しては『彼女が身に着けている動物たちの一生は、彼女の恋愛関係に似ている。つまり短くてツライということ』<ref>{{cite web|url=http://www.barks.jp/news/?id=1000004548|title=ビヨンセ、再び動物愛護団体PETAから名指しで非難される|date=2004年12月29日 |accessdate=2009年2月9日 |author=BARKS}}</ref>などがある。
また、動物衣類を身に着けている人に[[小麦粉]]をかけることなどの犯罪が行われたり、ヘビ皮ブーツの人を批判した<ref>{{cite news|url=http://www.excite.co.jp/News/column_g/20120904/Techinsight_20120904_67021.html|accessdate=2014-02-20|title=動物愛護団体PETA、リアーナとレディー・ガガを「笑い者」と猛烈に批判。|date=2012-09-04|agency=[[Techinsight ]]|publisher=[[エキサイトニュース]]}}</ref>。
 
PETA はヒツジの臀部から皮を剥ぎ取る[[ミュールシング]]にも反対している<ref>{{cite web|url=http://www.peta.org/issues/animals-used-for-clothing/wool-industry/mulesing/|accessdate=2014-02-14|title=Mulesing by the Wool Industry|publisher=PETA}}</ref><ref name="wool">{{cite web|url=http://www.peta.org/issues/animals-used-for-clothing/wool-industry/|accessdate=2014-02-14|title=The Wool Industry|publisher=PETA}}</ref>。2004年10月にPETAはオーストラリア産羊毛のボイコット運動を開始した<ref>{{cite news|url=http://news.smh.com.au/breaking-news-national/uk-retailer-bans-aussie-mulesing-wool-20100621-yrn9.html|title=UK retailer bans Aussie mulesing wool|date= June 21, 2010|accessdate=21 June 2010|publisher=[[シドニー・モーニング・ヘラルド]]|first=Petrina|last=Berry}}</ref>。これに対しオーストラリアの羊毛業界はミュールシングはヒツジを[[蛆虫]]による病気から守るためのものであると抗議した。最終的に和解し、PETA はボイコット運動を止め、羊毛業界はミュールシングの代替手段を模索することになった<ref>{{cite book|author=Wesley J. Smith|title=A Rat Is a Pig Is a Dog Is a Boy: The Human Cost of the Animal Rights Movement|url=http://books.google.co.jp/books?id=ioG7ijCMVLcC|year=2010|publisher=Encounter Books|pages=94-98|isbn=978-1594034435}}</ref>。ミュールシング反対運動には当初[[ピンク (歌手)|P!nk]]も参加し動画にも出演していたが<ref name="wool"/>、後に調査不足だったとしてキャンペーンから手を引いている<ref>{{cite web|url=http://www.theage.com.au/news/people/pink-sheepish-over-boycott-call/2007/01/17/1168709799015.html|accessdate=2014-02-19|title=Pink sheepish over boycott call|date=2007-01-17|publisher=[[ジ・エイジ]]}}</ref>。
 
====人権問題の絡む運動====
非常に大きな論争となったキャンペーンもある。ニューカークは[[2003年]]、[[エルサレム]]の攻撃にロバ爆弾が使われたことを受けて [[パレスチナ解放機構|PLO]] の[[ヤーセル・アラファート|アラファト]]議長に動物を紛争から遠ざけて欲しいと手紙を送り、非難されている<ref>{{cite web|url=http://www.tomgrossmedia.com/mideastdispatches/archives/000239.html|accessdate=2014-02-14|title=Mideast Dispatch Archive: Donkeys more important than Israelis, suggests American animal rights group|date=2011-09-26|publisher=Tom Gross}}</ref><ref>{{cite web|url=http://www.jewishworldreview.com/0203/peta_ass.asp|title=Arafat gets ass-inine plea from PETA on intifada|accessdate=2014-02-14|date=2004-02-12|publisher=Jewish World Review}}</ref>。[[2003年]]には「食卓のホロコースト」(Holocaust on your Plate)と題し、[[ホロコースト]]の犠牲者と動物の死体、屠殺場に送られる動物のパネルを並んで配置し、[[ユダヤ人]]団体の[[名誉毀損防止同盟]]に批判されている<ref>{{cite web|url=http://www.theguardian.com/media/2003/mar/03/advertising.marketingandpr|accessdate=2014-02-14|title='Holocaust on a plate' angers US Jews|date=2003-03-03|author=David Teather|publisher=[[ガーディアン]]}}</ref>。ドイツの[[連邦憲法裁判所]]は、PETA のキャンペーンは言論の自由をもってしても許されるものではなく、人間の尊厳に対する犯罪としてドイツ国内ではキャンペーンを禁止する命令を下した<ref>{{cite news|url=http://www.haaretz.com/jewish-world/2.209/germany-rules-animal-rights-group-s-holocaust-ad-offensive-1.272963|accessdate=2014-02-14|title=Germany rules animal rights group's Holocaust ad offensive Israel News|date=2009-03-26|agency=[[AP通信]]|publisher=[[ハアレツ]]}}</ref>。[[2005年]]には鎖につながれた象や屠殺されたウシと一緒にアフリカ系アメリカ人奴隷やネイティブ・アメリカン、児童労働者、女性の画像を展示した「動物は新しい奴隷?」(Are Animals the New Slaves?)キャンペーンを展開し、[[全米黒人地位向上協会]]に抗議された<ref>{{cite web|url=http://articles.orlandosentinel.com/2005-10-05/news/PETA05_1_1_peta-animal-rights-animal-liberation|accessdate=2014-02-14|title=PETA exhibit provokes anger from blacks|publisher=Orlando Sentinel|date=2005-10-05}}</ref><ref>{{cite web|url=http://www.tolerance.org/news/article_tol.jsp?id=1266|archiveurl=http://web.archive.org/web/20080430171639/http://www.tolerance.org/news/article_tol.jsp?id=1266|accessdate=2014-02-14|archivedate=2008-04-30|title=Tolerance.org: PETA Rethinks 'Slavery' Exhibit|date=2005-08-15|publisher=Tolerance.org}}</ref>。
 
PETA の「それはまだ続いている」(It's still going on)キャンペーンは、[[カニバリズム|人肉嗜食]]の殺人事件と屠殺場の動物たちを比べる新聞広告である。キャンペーンはメディアの注目を集め、被害者の遺族から激しい怒りをもって非難された。[[1991年]]には連続殺人犯[[ジェフリー・ダーマー]]の犠牲者がキャンペーンに使われ、[[2002年]]には{{仮リンク|ロバート・ピクトン|en|Robert William Pickton}}の犠牲者が使われている<ref>{{cite web|url=http://www.cbc.ca/news/canada/animal-rights-campaign-compares-murdered-women-to-meat-1.345737|accessdate=2014-02-14|title=Animal rights campaign compares murdered women to meat|date=2002-11-13|publisher=CBC News}}</ref>。2008年にはカナダで起こったバス車内での人肉食を伴う殺人事件<ref>{{cite web|url=http://www.afpbb.com/articles/-/2501097?pid=3189066|accessdate=2014-02-14|title=バス乗客頭部切断事件、容疑者が被害者の人肉食す|publisher=[[フランス通信社]]|date=2008-08-06}}</ref>を広告に使った<ref>{{cite web|url=http://www.cbc.ca/news/canada/peta-ad-compares-greyhound-bus-attack-to-slaughtering-animals-1.759154|accessdate=2014-02-14|title=PETA ad compares Greyhound bus attack to slaughtering animals|publisher=CBC News|date=2008-08-06}}</ref><ref>{{cite web|url=http://www.ctvnews.ca/peta-compares-bus-beheading-to-animal-slaughter-1.313878|accessdate=2014-02-14|title=PETA runs ad on bus beheading|date=2008-08-06|publisher=CTV News}}</ref><ref>{{cite web|url=http://www.peta.org/blog/cannibalistic-attack-greyhound-bus-prompts-ad/|accessdate=2014-02-14|title=Cannibalistic Attack on Greyhound Bus Prompts Ad|date=2008-08-06|publisher=PETA}}</ref>。PETA はこれに対し多数の苦情が寄せられたこと、この広告が挑発的であることを認めているが、おぞましい暴力が動物にも行われ、被害者と同じように動物も恐怖していると主張している<ref>{{cite web|url=http://www.peta.org/blog/got-hate-mail/|accessdate=2014-02-14|title=We Got Your Hate Mail ...|date=2008-08-07|publisher=PETA}}</ref>。広告掲載を拒否する新聞もいくつかあった。
 
[[File:Peta Comic Book.gif|thumb|left|upright|「あなたのお母さんは動物を殺している!」]]
====児童向けキャンペーン====
「あなたのお父さんは動物を殺している!」(Your Daddy Kills Animals)キャンペーンなどの子供向けキャンペーンも行っているが、刺激的で子供たちを怯えさせるようなやり方はやりすぎだと批判されている<ref>{{cite web|url=http://www.foxnews.com/story/2005/11/25/peta-tells-kids-to-run-from-daddy/|accessdate=2014-02-14|title=PETA Tells Kids to Run From Daddy|publisher=[[FOXニュース]]|date=2005-11-25}}</ref>。牛乳の消費量を減らすため「[[ビール]]ある?」(Got Beer?)キャンペーンを展開した。これは乳製品産業の広告{{仮リンク|牛乳ある?|en|Got Milk?}}シリーズのパロディで牛乳を飲むよりもビールを飲もうというものである。ニューヨーク市長の[[ルドルフ・ジュリアーニ]]が2000年に前立腺がんと診断されると彼の写真に「前立腺がんある?」(Got prostate cancer?)と文字を入れキャンペーンに使った。乳製品はがんの要因となるという主張のためだったが、抗議を受け PETA は謝罪するに至った<ref>{{harvnb|Phelps2007|p=241}}</ref><ref>{{cite web|url=http://www.nytimes.com/2000/09/02/nyregion/peta-offers-an-apology-to-giuliani-for-milk-ads.html|accessdate=2014-02-14|title=PETA Offers An Apology To Giuliani For Milk Ads|publisher=[[ニューヨーク・タイムズ]]|date=2000-09-02}}</ref>。PETA が牛乳はにきび、肥満、心臓病、がん、脳卒中の原因となるとした広告を学校の新聞に掲載すると、飲酒運転を無くそうとしている NPO の MADD や教職員から未成年者の飲酒を奨励しているとして抗議を受けた<ref>{{cite journal|title=Saving face? PETA's new anti-milk ad campaign, aimed at teens, angers ag department|author1=Mike Johnson|author2=Linda Spice|publisher=Milwaukee Journal Sentinel|date=2000-05-20}}</ref>。イギリスの広告規制局はただちに中止するよう要請したが PETA はそれに従わなかった<ref>{{cite web|url=http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/1525042.stm|accessdate=2014-02-14|title=Anti-milk ad campaign 'will continue'|date=2001-09-04|publisher=[[BBCニュース]]}}</ref>。
 
====セクシーな活動====
PETA は自身の主張について関心を寄せてもらうため、目を引くセクシーなキャンペーンを展開している<ref name="huf">{{cite web|url=http://www.huffingtonpost.com/2011/08/19/peta-porn-site_n_931509.html|accessdate=2014-02-15|title=PETA Plans A Porn Site|date=2011-08-20|author=Tara Kelly|publisher=[[ハフィントン・ポスト]]}}</ref>。毛皮反対キャンペーンでは多くの有名人が裸で登場している<ref>{{cite web|url=http://www.peta.org/videos/id-rather-go-naked-than-wear-fur/|accessdate=2014-02-15|title=I’d Rather Go Naked Than Wear Fur|publisher=PETA}}</ref>。2001年8月、PETAはポルノサイトの[[ドメイン]]である[[.xxx]]を取得した<ref name="huf"/>。セクシーな画像と動物の権利を訴えるメッセージが共存するサイトとなっていた<ref>{{cite web|url=http://www.huffingtonpost.com/2012/06/05/peta-porn-site-launches-petaxxx-photos_n_1571941.html#slide=1057879|accessdate=2014-02-15|title=PETA.xxx Site Launches, Features Sexy Photos And Animal Abuse (EXPLICIT IMAGES)|date=2012-06-06|author=Tara Kelly|publisher=[[ハフィントン・ポスト]]}}</ref>。2014年の時点では peta.xxx そのものは利用されておらず、アクセスすると peta.org 内のコンテンツに転送される。内容は工場畜産の様子などで「テレビでは流せない過激でハードコアな内容」となっている<ref>{{cite web|url=http://features.peta.org/now-that-we-have-your-attention/|accessdate=2014-02-15|title=Now That We Have Your Attention|publisher=PETA}}</ref>。PETA は[[スーパーボウル]]の広告にセクシーな「ヴェジー・ラブ」(Veggie Love)を作成したがこれは放送禁止となってしまった<ref>{{cite web|url=http://features.peta.org/VeggieLove/|accessdate=2014-02-15|title='Veggie Love': PETA's Banned Super Bowl Ad|publisher=PETA}}</ref>。これらの活動は動物のために女性を犠牲にしているとフェミニストの怒りを買っている<ref>{{cite news|last=White|first=Madeline|title=PETA to launch porn website: Is this still about animal rights?|url=http://www.theglobeandmail.com/life/the-hot-button/peta-to-launch-porn-website-is-this-still-about-animal-rights/article2139025/|accessdate=August 23, 2011|newspaper=Globe and Mail|date=August 23, 2011|location=Toronto}}</ref>。
 
====パロディゲーム====
PETAは[[Adobe_Flash|Flash]]で製作されたパロディゲームの作成も行っている。[[クッキングママ]]、[[スーパーマリオ3Dランド]]、{{仮リンク|スーパーミートボーイ|en|Super Meat Boy}}、[[ポケットモンスター]]などである<ref>{{cite web|url=http://features.peta.org/pokemon-red-white-blue-parody-game/|accessdate=2014-02-15|title=Pokémon: Red, White, & Blue—an Unofficial PETA Parody Game|publisher=PETA}}</ref>。2011年11月に公開されたスーパーマリオ3Dランドのパロディゲームでは[[マリオ (ゲームキャラクター)|マリオ]]が毛皮を着ていると抗議し<ref>{{cite web|url=http://sankei.jp.msn.com/wired/news/111117/wir11111712590000-n1.htm|accessdate=2014-02-20|title=動物擁護団体PETAがマリオの“タヌキスーツ”に抗議|date=2011-11-17|agency=[[WIRED (雑誌)|WIRED]]|publisher=[[産経新聞|MSN産経ニュース]]}}</ref>、その内容は皮を剥ぎ取られたタヌキがマリオを追いかけて毛皮を取り返すものとなっている。これはゲームコミュニティから、オリジナルのゲーム中マリオはタヌキに危害を加えてはおらず、不条理で不勉強であると大きく批判されている<ref>{{cite news| url=http://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-2061694/Super-Mario-parodied-PETA-Super-Tanooki-Skin-2D-star-blasted-wearing-fur.html?ito=feeds-newsxml | location=London | publisher=[[デイリー・メール]] | first=Rob | last=Waugh | title=Animal rights activists blast star for wearing fur - but it's Super Mario (and the fur's virtual, too) | date=November 15, 2011 |accessdate= March 12, 2012}}</ref>。PETAによればこれは現実ではタヌキは生きたまま皮を剥ぎ取られているという問題に目を向けてもらうためのジョークであると主張している<ref>{{cite news| url=http://www.pcmag.com/article2/0,2817,2396529,00.asp | work=PC Magazine | first=Leslie | last=Horn | title=PETA Claims Mario Dig Was 'Tongue-in-Cheek' | date=November 17, 2011 |accessdate=March 12, 2012}}</ref>。ポケモンについては、ポケモンは人間に虐待されていると抗議を行った<ref>{{cite web|url=http://www.forbes.com/sites/davidewalt/2012/10/08/peta-pokemon-animal-abuse/|accessdate=2014-02-20|title=Animal Rights Group Attacks Pokemon For Promoting Animal Abuse|date=2012-10-08|author=David M. Ewalt|publisher=[[フォーブス (雑誌)|フォーブス]]}}</ref>。
 
====名称変更運動====
キャンペーンの中にはあまり攻撃的でないユーモラスなものもある。2008年に始まった「海の子猫を救おう」(Save the Sea Kittens)キャンペーンでは「魚」を「海の子猫」と名前を変え、かわいらしいイメージにしようとしている<ref>{{cite web|url=http://features.peta.org/PETASeaKittens/|accessdate=2014-02-15|title=Save The Sea Kittens!|publisher=PETA}}</ref>。また町名の変更運動も行っている。[[1996年]]には[[ フィッシュキル (ニューヨーク州)| フィッシュキル]](Fishkill)をフィッシュセーブ(Fishsave)に、2003年4月には[[ニューヨーク州]][[エリー郡 (ニューヨーク州)|エリー郡]]にあるハンバーグ町(Hamburg)をヴェジーバーグ(Veggieburg)に変更しようとしている<ref>{{cite web|url=http://www.cbsnews.com/news/peta-woos-hamburgers-with-rare-offer/|accessdate=2014-02-15|title=PETA Woos Hamburgers With Rare Offer|date=2003-04-22|publisher=[[CBSニュース]]}}</ref>。
 
====時事問題====
PETA はキャンペーン以外にも時事問題を扱った活動を行っている。[[レディー・ガガ]]が2010年に[[レディー・ガガの生肉ドレス|肉でできたドレス]]を着たときは PETA は反対声明を発表している<ref>{{cite web|url=http://www.peta.org/blog/lady-gagas-meat-dress/|accessdate=2014-02-15|title=Lady Gaga's Meat Dress|date=2010-09-13|publisher=PETA}}</ref>。 2011年フロリダで21歳の男がサメに襲われたときは、サメが人間を襲っている画像に「仕返しはたまらん、ヴィーガンになろう」(Payback Is Hell, Go Vegan)と書いた広告を出そうとした。これは被害者の家族から「限度を超えている」と批判されている<ref>{{cite web|url=http://www.foxnews.com/us/2011/09/29/mother-shark-attack-victim-says-peta-campaign-is-over-top/|accessdate=2014-02-15|title=Mother of Shark Attack Victim Says PETA Campaign Is 'Over the Top'|author=Joshua Rhett Miller|publisher=[[FOXニュース]]|date=2011-09-29}}</ref>。
 
===潜入調査===
PETA は研究所や畜産工場、サーカスなどに動物の扱いを調査するため潜入させている。彼らは施設に雇われて何ヶ月間も過ごし、隠しカメラでの撮影や資料のコピーを行っている<ref name="LAtimes2"/>。2007年までに調査は75回実施され<ref name="iamananimal"/>、潜入調査の結果が企業や大学に対する政府のアクションにつながったこともある。[[ミシガン州]]の[[チンチラ]]牧場のオーナーは潜入調査について、2007年4月、PETA を訴えた。しかし裁判官は隠しカメラを使った潜入調査であっても正当な行為であるとの判断を下した<ref>{{cite web|url=http://abcnews.go.com/blogs/headlines/2007/04/undercover_came/|accessdate=2014-02-16|title=Undercover Cameras OK, Judge Rules|date=2007-04-13|publisher=[[ABCニュース (アメリカ)|ABCニュース]]}}</ref>。
 
[[1984年]]には PETA は「アンネセサリー・ファス」(Unnecessary Fuss)という26分間の動画を作成した<ref>{{cite web|url=http://www.peta.org/videos/unnecessary-fuss/|accessdate=2014-02-16|title=Unnecessary Fuss|publisher=PETA}}</ref>。これは [[動物解放戦線|ALF]] が[[ペンシルバニア大学]]病院を襲撃し盗んでいった60時間の映像資料から作られている。病院では交通事故やスポーツの怪我により脳に損傷を受けた際の研究を行っていた。映像にはそういった状況を実験的に作り出すため機器を用いてヒヒの脳に損傷を与えた際に、研究者が笑っている姿が映し出されている。適切に麻酔を施行したのに損傷を与える前にヒヒが目覚めたと公然と語る研究者もいたという<ref>{{harvnb|Carbone|2004|p=90}}</ref>。最終的に大学は資金の提供を打ち切られ、獣医の主任は解雇され、研究所は閉鎖、大学は行政処分を受けることとなった<ref>{{cite book|author=Deborah Blum|title=The Monkey Wars|url=http://books.google.co.jp/books?id=OiEn9kxamE0C|year=1994|publisher=Oxford University Press|page=118|isbn=978-0198025405}}</ref><ref>
{{harvnb|Phelps|2007|p=237}}</ref><ref>{{cite book|author=Deborah Rudacille|title=The Scalpel and the Butterfly: The Conflict Between Animal Research and Animal Protection|url=http://books.google.co.jp/books?id=BabamiCYEdUC&pg=PA145|year=2000|publisher=University of California Press|pages=145-147|isbn=978-0520231542}}</ref><ref>{{cite web|url=http://ilarjournal.oxfordjournals.org/content/40/1/3.full.pdf+html|accessdate=2014-02-16|title=Roots of Concern with Nonhuman Animals in Biomedical Ethics|date=1999-01-01|publisher=Oxford University Press|DC.Contributor=Lisa Sideris|DC.Contributor=Charles McCarthy|DC.Contributor=David H. Smith|journal=ILAR Journal|author1=Lisa Sideris|author2=Charles McCarthy|author3=David H. Smith|volume=40|issue=1|doi=10.1093/ilar.40.1.3|format=PDF|page=11}}</ref>。
 
[[1990年]]、PETA の活動家2人がカロライナ・バイオロジカル社に雇われ、写真と動画を撮影し猫が不当な扱いを受けていると告発した<ref>{{cite web|url=http://prime.peta.org/2010/08/peta-at-30-animal-rescues-over-the-years-part-2|accessdate=2014-02-16|title=PETA Prime: PETA at 30: Animal Rescues Over the Years, Part 2|publisher=PETA}}</ref>。これを受け、[[アメリカ合衆国農務省]](USDA)は独自の調査を行い、カロライナ・バイオロジカル社を動物福祉法違反の罪で訴えた<ref>{{cite news|url=http://news.google.com/newspapers?id=EDoaAAAAIBAJ&sjid=aSYEAAAAIBAJ&pg=5237,1727623|accessdate=2014-02-16|title=ANIMAL CRUELTY CASE: Hearing begins for Carolina Biological|date=1993-03-09|newspaper=[[タイムズ]]|agency=[[AP通信]]}}</ref>。4年後にカロライナ・バイオロジカル社はどのような違反も犯しておらず無罪となった<ref>{{cite web|url=http://www.thefreelibrary.com/CAROLINA+BIOLOGICAL+SUPPLY+COMPANY+ANNOUNCES+IT+HAS+BEEN+CLEARED+OF...-a015244449|accessdate=2014-02-16|title=CAROLINA BIOLOGICAL SUPPLY COMPANY ANNOUNCES IT HAS BEEN CLEARED OF ANIMAL CRUELTY CHARGES BY THE USDA|date=1994-05-17|publisher=PR Newswire}}</ref>。
 
[[File:It'sADog'sLife.gif|left|thumb|PETA は HLS の職員が犬に暴行を加えている映像を収め、イギリスの[[チャンネル4]]で1997年に「It's a dog's life」として放映された。<ref name="hlsbbc">{{cite web|url=http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/1123837.stm
|accessdate=2014-02-16|title=A controversial laboratory|date=2001-01-18|publisher=[[BBCニュース]]}}</ref>]]
1997年、イギリスの[[医薬品開発業務受託機関]]ハンティンドン・ライフ・サイエンス(HLS)の内部調査を行い、犬に暴行を加えるスタッフの姿と、ニュージャージー州の施設におけるサルの虐待と思われるものを撮影し、1997年にはイギリスのテレビ局[[チャンネル4]]で放映された<ref name="hlsbbc"/>。1997年に HLC から訴訟を起こされると PETA は敗訴した場合の賠償額を考えキャンペーンを中止することに合意した。その後1999年に HLS の閉鎖を目的として[[ストップ・ハンティンドン・アニマル・クルエルティ]](SHAC)が結成されたが、多くのものは PETA のキャペーン中止と SHAC の結成には深いかかわりがあると考えている<ref name="doward">{{cite web|url=http://www.theguardian.com/uk/2004/aug/01/animalwelfare.world|accessdate=2014-02-17|title=Focus: animal activists|date=2004-08-01|author1=Jamie Doward|author2=Mark Townsend|publisher=[[ガーディアン]]}}</ref>。
 
[[1999年]]、PETA は[[ノースカロライナ州]][[カムデン郡 (ノースカロライナ州)|カムデン郡]]にある養豚場で3ヶ月間の潜入調査を行い、従業員がブタに暴行を加えるのを撮影した。ノースカロライナ州の[[大陪審]]はこの従業員に対し動物虐待の罪で起訴状を発付した。これはアメリカの畜産工場に対し動物虐待の罪で起訴状が発付された初めてのケースであった<ref>{{cite news|url=http://news.google.com/newspapers?nid=1298&dat=19990708&id=FewyAAAAIBAJ&sjid=fQgGAAAAIBAJ&pg=6661,1729672|accessdate=2014-02-17|title=PETA probe spurs indectment of three for cruelty to pigs|date=1999-07-08|newspaper=The Free Lance-Star|agency=[[AP通信]]}}</ref>
<ref>{{cite web|url=http://www.britannica.com/blogs/2008/02/animal-abuse-at-pig-breeding-facilities/|accessdate=2014-02-17|title=Animal Abuse at Pig-Breeding Facilities|date=2008-02-11|publisher=Britannica Blog|author=RaeLeann Smith}}</ref>。
 
2004年[[ウェストバージニア州]]にある KFC に鶏肉を卸している食肉処理施設に8ヶ月間の潜入調査を行い、そこで行われていることを隠しカメラで撮影した。そこには生きている鶏を踏みつける者や、何羽もの鶏を壁に投げつける従業員の姿が映っていた。KFC のオーナーである[[ヤム・ブランズ]]は素早く対応し、このおぞましい扱いを直ちに改めるよう要請した。食肉処理施設は11人を解雇し、従業員との契約内容に残酷な行為を行わないことを盛り込んだ<ref>{{cite web|url=http://www.nytimes.com/2004/07/25/weekinreview/the-nation-gaining-ground-at-last-a-company-takes-peta-seriously.html|accessdate=2014-02-17|title=The Nation: Gaining Ground; At Last, a Company Takes PETA Seriously|date=2004-07-25|author=Donald G. McNeil Jr.|publisher=[[ニューヨーク・タイムズ]]}}</ref>。
 
[[Image:600-restraint-tube4.jpg|right|thumb|保定器で拘束されるサル]]
PETA は医薬品開発業務受託機関コーヴァンスのバージニア州[[ヴィーナ (バージニア州)|ヴィエナ]]にある施設に2004年[[4月26日]]から[[2005年]][[3月11日]]までの11ヶ月間潜入し、虐待されているように思われるサルの映像を2005年に公表した。サルたちは殴られ、檻に叩きつけられ、重症を負っているにもかかわらず手当てを受けられていないと PETA は告発した<ref>{{cite web|url=http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2008/08/01/AR2008080103886.html|accessdate=2014-02-17|title=PETA Urges Withdrawal Of Support for Drug-Test Lab|date=2008-08-03|author=Jennifer Buske|publisher=[[ワシントン・ポスト]]}}</ref>。PETA は253ページにもわたる訴状と映像をアメリカ合衆国農務省に送り、そのうち管理面で16箇所の指摘を農務省から受け2006年にコーヴァンスは8,720ドルの支払いに応じた<ref>{{cite web|url=http://edition.cnn.com/2005/US/05/17/peta.lab/index.html|accessdate=2014-02-17|title=PETA accuses lab of animal cruelty|date=2005-05-18|author1=Kathy Benz|author2=Michael McManus|publisher=[[CNN]]}}</ref><ref>{{cite press release|title=Covance Announces Conclusion Of U.S. Food and Drug Administration and Department of Agriculture Inspections of Its Vienna, VA Facility|url=http://www.covancechandler.com/docs/pr060331.pdf|archiveurl=http://web.archive.org/web/20061101171517/http://www.covancechandler.com/docs/pr060331.pdf|archivedate=2006-11-01|accessdate=2014-02-17|date=2006-03-31|format=PDF|publisher=Covance}}</ref>。これに先立つ2005年[[10月17日]]、コーヴァンスは PETA との合意について発表した。内容は今後5年間どのような形であれコーヴァンスの施設へ PETA が侵入することを禁じ、また3年間世界中の商業的動物研究施設への立ち入りを禁止するものだった<ref>{{cite web|url=http://www.covance.com/animalwelfare/media-resources.php|archiveurl=http://archive.is/3tlNR|archivedate=2006-03-11|accessdate=2014-02-17|title=Animal Welfare at Covance: Media Resources|date=2005-10-17|publisher=Covance}}</ref>。
 
PETA は[[サーカス]]にも潜入している。2006年、彼らは言う事を聞かすために電気ショックを与える棒やブルフックという尖った棒でゾウを虐待するのをやめさせようとし、カーソン・アンド・バーンズ・サーカスに潜入し隠しカメラで撮影した。その中では調教師が他の調教師に「悲鳴を上げさせろ!」(Make 'em scream!)と言いながらゾウを突いている映像が映し出されていた。サーカスは彼の語彙が貧弱であったことは認めるが、PETAの考えは現実的ではなく理想的すぎると答えた。しかし電気ショック棒は金輪際使わないとも回答した<ref>{{cite web|url=http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2006/09/20/AR2006092000016.html|accessdate=2014-02-17|title=Rights Group Targets Circus|date=2006-09-21|publisher=[[ワシントン・ポスト]]}}</ref><ref>{{cite web|url=http://www.peta.org/issues/animals-in-entertainment/animals-used-entertainment-factsheets/circuses-three-rings-abuse/|accessdate=2014-02-17|title=Circuses: Three Rings of Abuse|publisher=PETA}}</ref><ref>{{cite web|url=http://www.petatv.com/tvpopup/Prefs.asp?video=carson_barnes|accessdate=2014-02-17|title=PETA TV: Select Your Media Preferences: Elephants in Circuses PSA|publisher=PETA}}</ref>。
 
==保護した動物の安楽死==
捨てられた動物や迷子になった動物たちを一時的に預かる施設を{{仮リンク|アニマルシェルター|en|Animal shelter}}という。シェルターで飼い主が見つからない動物たちは[[殺処分]]されてしまう。The Virginia Department of Agriculture and Consumer Services(VDACS)の2012年の調査によれば、90%近くが PETA のシェルターで安楽死されているという<ref>{{cite web|url=https://arr.va-vdacs.com/cgi-bin/Vdacs_search.cgi?link_select=facility&form=fac_select&fac_num=157&year=2012|accessdate=2014-02-15|title=VDACS Online Animal Reporting}}</ref>。2012年に保護した犬や猫1843頭のうち、1647頭は安楽死処分となった<ref>[http://news.livedoor.com/article/detail/7574539/ 世界最大の動物愛護団体「PETA」の実態、保護された動物の9割が安楽死] 2013年04月08日17時29分 ライブドアニュース</ref>。また、[[1998年]]以来、31,190頭の動物が PETA の手によって殺された<ref>[http://rt.com/usa/peta-shelters-animals-killing-975/ Watchdog fail: PETA killed nearly 2,000 shelter animals in 2013 - report]Published time: February 07, 2014 10:45 — RT USA</ref>。
 
2008年、ファーストフード、食肉産業などに支援される非営利法人消費者自由センター(CCF)は VDACS に PETA の区分を屠殺場とするよう正式に要請した。CCF はプレスリリースで「新しい飼い主を探すために引き取られたほとんど全ての動物が殺されていることは、2006年に PETA 自身が提出した公式報告により明らかである」と述べている<ref>{{cite web|url=http://www.consumerfreedom.com/2008/01/224-consumer-group-asks-virginia-government-to-reclassify-peta-as-a-slaughterhouse/ |title=Center for Consumer Freedom – Consumer Group Asks Virginia Government to Reclassify PETA as a Slaughterhouse |publisher=Consumerfreedom.com |date=2008-01-17 |accessdate=2012-10-16}}</ref>。2012年に VDACS の広報官は「PETA は他の団体と違い何でもかんでも受け入れてしまう。PETA はアニマルシェルターというよりも安楽死病院と見ている。」と述べた<ref>{{cite web|url=http://yourlife.usatoday.com/parenting-family/pets/story/2012-03-01/PETA-says-exploiters-raise-euthanasia-issue/53315476/1|accessdate=2014-02-15|title=PETA says 'exploiters' raise euthanasia issue|author=Janice Lloyd|publisher=[[USAトゥデイ]]|date=2012-03-01}}</ref>。ノーキル運動(no-kill movement)はこのような殺処分をゼロにしようというものである。PETA はこの運動に反対しており、ノーキル運動は殺処分をゼロにするために動物の受け入れを断ることもあり、それは動物たちにとって殺されるよりもひどい場合があるとしている<ref name=Interlandi/>。PETA は野良猫が[[猫後天性免疫不全症候群|猫エイズ]]や{{仮リンク|猫白血病ウィルス|en|Feline leukemia virus}}などの伝染病にかかって苦しむよりは、捕まえて安楽死させることが思いやりのある行動だと主張する<ref>{{cite web|url=http://www.peta.org/living/companion-animals/feral-cats/|accessdate=2014-02-15|title=Feral Cats: Trapping is the Kindest Solution|publisher=PETA}}</ref>。2014年に PETA は安楽死させたものは年老いていたり、病気を持っていたり、攻撃的だったりする引取り手が見つからない動物たちだったと言っている<ref>{{cite web|url=http://www.prnewswire.com/news-releases/peta-calls-on-everyone-with-a-heart-to-help-end-animal-overpopulation-crisis-243325871.html|accessdate=2014-02-15|title=PETA Calls On Everyone With A Heart To Help End Animal-Overpopulation Crisis|date=2014-02-03|publisher=PR Newswire}}</ref>。
 
2005年には PETA のスタッフ2人が動物虐待の罪で逮捕された。警察によると、彼らは殺処分された動物を[[ノースカロライナ州]][[ハートフォード郡 (ノースカロライナ州)|ハートフォード郡]]のアホスキーにあるショッピングセンターのゴミ箱に捨てたという。彼らは18匹の死体を捨て、車にはまだ13匹以上の死体があったという<ref>{{cite news|url=http://www.nbcnews.com/id/8255324/ns/health-pet_health/t/peta-employees-charged-animal-cruelty/|accessdate=2014-02-16|title=PETA employees charged with animal cruelty |date=2005-07-12|publisher=[[NBCニュース]]|agency=[[AP通信]]}}</ref>。彼らは動物虐待と詐取、不法投棄の罪に問われたが、2007年に不法投棄のみ有罪となり、動物虐待については無罪、詐取については取り下げとなった<ref>{{cite web|url=http://hamptonroads.com/node/217051|accessdate=2014-02-16|title=PETA workers cleared of animal cruelty, guilty of littering|date=2007-02-03|publisher=Pilot News}}</ref>。裁判では PETA のダフナ・ナッハマノーヴィチは死体を捨てたことは PETA のポリシーに反する行為だと述べている<ref>{{cite web|url=http://www.roanoke-chowannewsherald.com/2007/01/31/da-probes-into-peta-procedures/|accessdate=2014-02-16|title=DA probes into PETA procedures|date=2007-01-31|publisher=News-Herald}}</ref>。
 
==直接行動==
{{further|動物解放戦線}}
ニューカークは[[直接行動]]を支持する立場を鮮明にしている。彼女が軍事的要素と呼ぶものが無ければ社会を変革するのは不可能だと記している。「思想家は革命を準備することはできます。しかし、野蛮な人たちはそれを実現することができるのです。<ref name=NewkirkBest341>{{cite book|author=Steven Best, Anthony J. Nocella (eds.)|title=Terrorists Or Freedom Fighters?: Reflections on the Liberation of Animals|url=http://books.google.co.jp/books?id=1juWE6y1C1QC|year=2004|publisher=Lantern Books|page=341|isbn=978-1590560549}}</ref>」
{{Rquote|right|黒人のデモ隊が暴力に訴えるまで、政府は[[公民権]]について真剣に検討することはありませんでした。…(中略)…[[1850年]]に白人の奴隷制度廃止論者は平和的な手段をあきらめ、[[プランテーション]]の廃止や[[奴隷解放]]のための行動を取り始めました。これらは全て間違いなのでしょうか?|イングリッド・ニューカーク<ref name=NewkirkBest341/>}}
PETA は動物の権利を主張する活動家や団体に資金を提供している<ref name="doward"/>。その中には [[動物解放戦線|ALF]] や [[地球解放戦線|ELF]] のような [[FBI]] に[[エコテロリスト]]と指定されている団体<ref name="FBI"/>も含まれる<ref>{{cite web|url=http://nypost.com/2002/03/07/the-peta-elf-connection/|accessdate=2014-02-17|title=THE PETA-ELF CONNECTION|date=2002-03-07|publisher=[[ニューヨーク・ポスト]]}}</ref>。 PETA は2001年に ELF に対し1,500ドルの資金提供をしているが、ニューカークは寄付したことは間違いで、本来なら残酷な慣習をなくすための公教育に使われる予定だったと答えている。しかしこれは ELF の広報官クレイグ・ローズブラウの弁護費用に充てられたと見るものもいる<ref>{{harvnb|Liddick|2006|p=50}}</ref>。
 
動物の権利活動家のロッド・コロナドは ALF の「バイト・バック作戦」(Operation Bite Back)として行われた1990年代の動物試験施設への一連の攻撃に関与し有罪判決を受けている<ref>{{cite web|url=http://www.arkangelweb.org/international/us/20060808coronadosentenced.php|archiveurl=http://web.archive.org/web/20070927193529/http://www.arkangelweb.org/international/us/20060808coronadosentenced.php|archivedate=2007-09-27|accessdate=2014-02-17|title=Rod Coronado sentenced to 8 months in prison|date=2014-02-17|publisher=Arkangel}}</ref>。彼はミシガン州立大学での火災の前後に2度小包を[[メリーランド州]][[ベセスダ (メリーランド州)|ベセスダ]]に送り、1度目は PETA のスタッフ、マリア・ブラントンの元に渡り、2度目は当局が差し止め筆跡から送り主をコロナドと同定した。郵送物には大学から持ち出した文書とビデオテープが含まれていた。ブラントンの家宅捜索を行った結果、襲撃の際に使われたコロナドと PETA の共同設立者アレックス・パチェコのコードネーム、建物に侵入するための道具類、送受信用無線機、偽造された身分証などが見つかった。PETA はコロナドの弁護費用として45,000ドルを支払い、また彼の父にも25,000ドル支払っている<ref>{{harvnb|Liddick|2006|pp=50, 52}}</ref>。
 
ニューカークは研究施設などから動物を連れ去る行動についても支持している。彼女は「誰かが研究施設に入ってきて動物たちと出て行くとき、胸が高鳴ります」と語っている<ref name="LAtimes4"/>。また「動物たちの人道的な扱いを求める抵抗が理解できたなら、なぜ研究所が燃え尽くされていないのかちょっと不思議に思うかもしれません。私にもっと勇気があればマッチに火を点けていたでしょう。」とも述べている<ref>{{cite journal|last=Schneider|first=Alison|title=As Threats of Violence Escalate, Primate Researchers Stand Firm|publisher=The Chronicle of Higher Education|date=1999-11-12}}</ref>。
 
2007年の[[ウィキニュース]]の インタビューでは、ALF などの団体から非難されていることを認めている。理由は ALF などが研究所から動物を解放しているのに PETA は行っていないからである。また、放火などの行為については支持していないが、動物を傷つけるような建物はなくなってほしいとも述べている<ref name="Shankbone">{{cite web|url=https://en.wikinews.org/wiki/Ingrid_Newkirk,_co-founder_of_PETA,_on_animal_rights_and_the_film_about_her_life|accessdate=2014-02-17|title=Ingrid Newkirk, co-founder of PETA, on animal rights and the film about her life|date=2007-11-20|publisher=[[ウィキニュース]]}}</ref>。
 
==動物の権利運動における立場==
PETA は世界の広い範囲で活動を行っており、活動資金も多く最大規模の動物の権利運動団体である。ニューカークとパチェコは動物の権利を、より穏健なグループに広く知らしめ、そういったグループは新しい団体を立ち上げたり、より過激になるものもいた<ref name="Garner"/>。ジャーナリストのマイケル・スペクターは PETA を主流派である{{仮リンク|米国動物愛護協会|en|The Humane Society of the United States}}(HSUS)から生まれた過激な団体と見ている。[[マーティン・ルーサー・キング・ジュニア]]に対する[[マルコム・X]]や[[グロリア・スタイネム]]に対する[[アンドレア・ドウォーキン]]のように社会を変革しようとする運動につきものの、穏健的な主流派から分離し、より強い主張をする団体とする<ref name=Specter/>。
 
PETA のやり方は動物の権利運動について悪いイメージを与えると批判するものもいる。ある活動家は「確かに動物の権利団体が人を集めるのは難しいことだが、PETA は馬鹿の集団のように振舞っている」と言う<ref name="Phelps242"/>。パイ投げや、動物の肉を食べることが人肉食と同じだと主張する新聞広告などは、動物の権利に関する問題を矮小化させているという。そういった活動は訴えるべき内容よりもメディア受けするかを基準に選択されていると指摘されている<ref name="LAtimes1">{{cite web|url=http://articles.latimes.com/1992-03-22/magazine/tm-7432_1_animal-rights|accessdate=2014-02-13|title=Fighting Tooth & Claw : Ingrid Newkirk's Combative Style And Headline-grabbing Stunts Have Shaken Up The Animal-rights Movement|date=1992-03-22|author=Howard Rosenberg|page=1|publisher=[[ロサンゼルス・タイムズ]]}}</ref>。半裸もしくは全裸の女性が出る広告はフェニミストの活動家を騒然とさせた。ニューカークは批判に対し、無理強いしているわけではなくボランティアの一環としてやってもらっていると答えている。また、最初は性的な興味であっても、それが動物の権利につながれば良いとし、悪びれる様子は無い<ref name=Phelps242/>。2007年のインタビューで批判を受けていることに対しニューカークは「誰かが限界を超えなければならないのです。穏健な団体から不快に思われていることは知っています。私たちと手を組むようなことは恥ずかしいことだと思われてもいるでしょう。私たちのメンバー自身が「何でこんなことやったんだい?」と聞いてくることもあります。」と答えた<ref name="Shankbone"/>。
 
PETA は自分たちのことを動物の解放者と言っている<ref name=Specter/>。しかし、動物の権利に関する複数の著作を持ち動物解放論者である法学教授[[ゲイリー・フランシオン]]は、PETA は動物の権利団体ではないと言う。さらにアメリカには[[動物の権利]]団体はないとも指摘する。これらは[[動物福祉]]団体と呼ばれるべきと述べる。フランシオンは PETA は運動を矮小化させ表面的な変革しかもたらさないとしている<ref name="Francione67-77"/>。
 
フランシオンは PETA が動物の権利に関する草の根運動を止めてしまったとも批判する。動物の権利運動は特定の団体が中心になって行うのではなく、大衆に広まらなければならないものだと述べる。PETA は当初アメリカ国内に独立した支部を設立したが、本部の決定で閉鎖してしまった。これにより意思決定だけでなく寄付金さえも PETA に集中することになった。現在、地元の団体に寄付するより PETA に寄付するようになってしまっていると批判している<ref name="Francione67-77"/>。
 
=== PETAを批判する団体 ===
PETA に対抗・抗議すべくつくられた、同じ頭文字の{{仮リンク|People Eating Tasty Animals|en|People Eating Tasty Animals}}なる団体が存在する<ref>{{cite web|url=http://mtd.com/tasty/|accessdate=2014-02-20|title=People Eating Tasty Animals|date=1996-09-07}}</ref>。また、PETA Kills Animals は PETA が動物を殺していることを問題視している<ref>{{cite web|url=http://www.petakillsanimals.jp/|accessdate=2014-02-20|title=Peta Kills Animals}}</ref>。
 
==脚注==
===注釈===
<references group="注釈"/>
===出典===
{{reflist|colwidth=30em}}
 
==参考文献==
*{{cite book|first=Norm|last=Phelps|title=The Longest Struggle: Animal Advocacy from Pythagoras to PETA|url=http://books.google.co.jp/books?id=zrncZO5bmAgC|year=2007|publisher=Lantern Books|isbn=978-1590561065|ref=harv}}
*{{cite book|first=Gary|last=Francione|authorlink=ゲイリー・フランシオン|title=Rain Without Thunder: The Ideology of the Animal Rights Movement|year=1996|publisher=Temple University Press|isbn=1-56639-461-9|ref=harv}}
*{{cite book|first=Larry|last=Carbone|title=What Animals Want : Expertise and Advocacy in Laboratory Animal Welfare Policy|url=http://books.google.co.jp/books?id=Iheg3hkj99AC|year=2004|publisher=Oxford University Press|isbn=978-0199721887|ref=harv}}
*{{cite book|first=Don|last=Liddick|title=Eco-terrorism: Radical Environmental and Animal Liberation Movements|url=http://books.google.co.jp/books?id=I-i09nTSSAkC|year=2006|publisher=Greenwood Publishing Group|isbn=978-0275985356|ref=harv}}
 
==関連項目==
{{Wikinews|Ingrid Newkirk, co-founder of PETA, on animal rights and the film about her life}}
*[[動物の権利]]
*[[動物福祉]]
*[[動物解放戦線]]
*[[地球解放戦線]]
*[[ケンタッキー・フライド・クルーエルティ.com]]
{{clear}}
 
==外部リンク==
{{Commons category}}
*[http://www.peta.org/ PETA公式サイト]
*[http://www.meat.org/ PETAが運営する工場畜産に関するサイト]
 
{{DEFAULTSORT:とうふつのりんりてきあつかいをもとめるひとひとのかい}}
[[Category:動物愛護団体]]
[[Category:アメリカ合衆国の非営利組織]]
[[Category:ポール・マッカートニー]]
[[Category:社会運動団体]]
[[Category:動物の権利]]