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二林史夫 (会話 | 投稿記録)
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'''爆買い'''(ばくがい)とは、一度に大量に買うことを表す[[語]]である<ref name="yomi150409kotobank">{{Cite newsweb|url=httphttps://www.yomiuri.cokotobank.jp/kyoikuword/learning/english/20150402%E7%88%86%E8%B2%B7%E3%81%84-OYT8T50161.html1713329
|title=爆買い(ばくがい)とは|publisher=[[コトバンク]]|accessdate=2015-10-11}}</ref><ref name="yomi150409">{{Cite news|archiveurl=http://web.archive.org/web/20150930123121/http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/learning/english/20150402-OYT8T50161.html|archivedate=2015-09-30|url=http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/learning/english/20150402-OYT8T50161.html|title=「爆買い」「大人買い」英語で言うと?|newspaper=[[読売新聞]]|date=20152006-04-09|accessdate=2015-0910-2911}}</ref><ref name="nhk150930">{{Cite news|archiveurl=http://web.archive.org/web/20150929234225/http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150930/k10010252601000.html|archivedate=2015-09-30|url=http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150930/k10010252601000.html|title=日本政府観光局 「食」で外国人を地方へ|newspaper=[[日本放送協会|NHK]]|date=2015-09-30|accessdate=2015-0910-3012}}</ref>。主に[[中国人]]観光客が大量に商品を購買することに用いられ、[[2014年]]頃から定着した<ref name="kotobank"/><ref name="toyo141123">{{Cite news|url=http://toyokeizai.net/articles/-/54031|title=総額2200億円!中国人旅行者の”爆買い”|newspaper=[[東洋経済新報社]]|date=2014-11-23|accessdate=2015-09-29}}</ref>[[File:大丸化粧品店さん (5536388092).jpg|thumb|爆買いのターゲットとなっている日本の化粧品]]<ref name="gendai141218">{{Cite news|url=http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/155833|title=平均45万円! 中国人旅行者が「爆買い」するアイテム|newspaper=[[日刊ゲンダイ]]|date=2014-12-18|accessdate=2015-09-29}}</ref>。[[2015年]]の[[春節]]に日本を訪れた中国人による売り上げは1,140億円に上り、日本企業にとってビジネスチャンスとなっている<ref name="nikkei150302">{{Cite news|url=http://www.nikkei.com/article/DGXMZO83747080X20C15A2X1G000/|title=春節「爆買い」1140億円 商戦をデータでひもとく|newspaper=[[日本経済新聞]]|date=2015-03-02|accessdate=2015-09-29}}</ref><ref name="dia150414">{{Cite news|url=http://diamond.jp/articles/-/70041|title=便座まで爆買いする中国人の“日本製信仰”(上) ――ジャーナリスト・中島恵|newspaper=[[ダイヤモンド社]]|date=2015-04-14|accessdate=2015-09-29}}</ref><ref name="toyo150422">{{Cite news|url=http://toyokeizai.net/articles/-/66595|title=なぜ中国人は日本で「便座」を爆買いするのか|newspaper=東洋経済新報社|date=2015-04-22|accessdate=2015-09-29}}</ref>。
 
== 概要言葉の歴史 ==
新聞記事などでは2015年より「爆買い」という言葉が桁違いに使われるようになった<ref name="nikkei150822">{{Cite news |title=「爆笑」から「爆買い」までの90年史|newspaper=日経ビジネスオンライン|date=2015-08-22|author= もりひろし|url=http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/216653/081800008/|accessdate=2015-10-02}}</ref>が、テレビではそれ以前より使われていた。そもそも中国人が大量に商品を購入する行動は[[2008年]]ごろより目立ってきており、[[2009年]]には『[[FNNスーパーニュース]]』([[フジテレビジョン|フジテレビ]])9月9日放送で、「スーパー特報/旋風拡大ニッポン“爆買い”現場中国人団体ツアーを追え」で「爆買い」という言葉が登場している<ref name="nikkei150829">{{Cite news |title=テレビは「爆買い」をどう伝えたのか?|newspaper=日経ビジネスオンライン|date=2015-08-29|author= もりひろし|url=http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/216653/082800009/|accessdate=2015-10-02}}</ref>。なお、個人ブログには「爆買い」という言葉がそれ以前からあったことが確認されている<ref name="nikkei150829" />。それ以後も、『[[NNN Newsリアルタイム]]』([[日本テレビ放送網|日本テレビ]])[[2010年]]1月12日放送で「密着! 中国人観光客現金飛び交う“爆買いツアー”」が、『スーパーJチャンネル』([[テレビ朝日]])2010年7月5日放送で「「中国人が大挙来日! 美術品“爆買い”ツアーで現金飛び交う」が放映されており、以後も定期的な報道が見られる<ref name="nikkei150829" />。
[[2015年]]の[[春節]]に日本を訪れた中国人による売り上げは1,140億円に上り、日本企業にとってビジネスチャンスとなっている<ref name="nikkei150302">{{Cite news|url=http://www.nikkei.com/article/DGXMZO83747080X20C15A2X1G000/|title=春節「爆買い」1140億円 商戦をデータでひもとく|newspaper=[[日本経済新聞]]|date=2015-03-02|accessdate=2015-09-29}}</ref><ref name="dia150414">{{Cite news|url=http://diamond.jp/articles/-/70041|title=便座まで爆買いする中国人の“日本製信仰”(上) ――ジャーナリスト・中島恵|newspaper=[[ダイヤモンド社]]|date=2015-04-14|accessdate=2015-09-29}}</ref><ref name="toyo150422">{{Cite news|url=http://toyokeizai.net/articles/-/66595|title=なぜ中国人は日本で「便座」を爆買いするのか|newspaper=東洋経済新報社|date=2015-04-22|accessdate=2015-09-29}}</ref>。主要百貨店4社の2015年度中間決算(3月から8月)では、訪日中国人らの爆買いにより高級品がよく売れ、3社が前年同期より売り上げを伸ばしている<ref name="asahi20151010">朝日新聞2015年10月10日朝刊第9面【経済】</ref>。[[Jフロントリテイリング]]の[[大丸松坂屋]]は、外国人の多い[[東京]]や[[大阪]]・[[心斎橋]]の店舗が好調で前年同期比1.4パーセント増えた<ref name="asahi20151010"/>。[[免税品]]の売上高は、一部地方店を除き前年同期比の4.5倍の181億円で、年間250億円の目標を350億円に引き上げた<ref name="asahi20151010"/>。中国の景気減速で訪日客の減少も懸念されているが、山本良一同社社長は「流れは急に変わらないだろう」と話した<ref name="asahi20151010"/>。[[高島屋]]は、国内の売り上げ高が0.3パーセント増え、大阪店では免税品が4倍以上売れた。免税品の売上高は上半期で144億円に達し、前年通期(2014年3月から2015年2月)140億円を既に上回った。[[松屋]]は売上高が23.7パーセント増え、特に主力の[[銀座]]店では売上高全体に占める免税品のシェアが、前年は8パーセントに過ぎなかったのが、今年度は25パーセントに達した<ref name="asahi20151010"/>。銀座は訪日客のほか、富裕層も多く客単価は2割上がった<ref name="asahi20151010"/>。[[そごう・西武]]の売り上げは、地方店の不振が響き全体としては3パーセントの減だったが、[[池袋]]本店や[[渋谷]]店など都市部の店は数字を伸ばしている。品目別に爆買いの効果を見てみると、銀座松屋は化粧品の売り上げが対前年同期(2014年3月から8月、以下同じ)60パーセント増、宝飾品・時計が前年同期比50パーセント増、高島屋新宿店では、宝飾品・時計が前年同期比23パーセント増、高級ブランド品が前年同期比15パーセント増、西武池袋店では化粧品が前年同期比30パーセント増、大丸松坂屋では全店で時計が前年同期比25パーセント増だった<ref name="asahi20151010"/>。
 
== 免税対象拡大と嗜好 ==
[[File:大丸化粧品店さん (5536388092).jpg|thumb|爆買いのターゲットとなっている日本の化粧品]]
日本では[[2013年]]12月に[[観光庁]]により「外国人旅行者向け消費税免税制度の改正」が発表され、地域への外国人観光客の誘客に向けた取り組みがはじまった。既存の免税対象品目は[[家電機器]]、[[装身具|装飾品]]、[[被服|衣類]]、[[靴]]、[[鞄]]等に限られていたが、2014年10月以降は全ての品目が免税対象となった<ref name="kanko131213">{{Cite web|url=http://www.mlit.go.jp/kankocho/news02_000197.html|title=日本でのショッピングの魅力向上と、地域への外国人観光客の誘客に取り組みます。|publisher=[[観光庁]]|date=2013-12-13|accessdate=2015-09-30}}</ref>。これに商品を購入する際の手続きの簡素化と[[円相場|円安]]が追い風となり、爆買いと呼ばれる現象に拍車がかかった<ref name="nikkei150605">{{Cite news|url=http://www.nikkei.com/article/DGXMZO87590120S5A600C1000000/|title=温水便座の次はカバー 中国人観光客、大量買い最前線|newspaper=日本経済新聞|date=2015-06-05|accessdate=2015-09-30}}</ref><ref name="nhk150831">{{Cite news|url=http://www.sankei.com/west/news/150831/wst1508310097-n1.html|title=京阪神百貨店の「爆買い」全国上回る伸び 4月は前年の4倍 免税対象拡大で押し上げ|newspaper=[[産経新聞]]|date=2015-08-31|accessdate=2015-09-30}}</ref>。
 
爆買いの定番商品であり、中国人観光客に「四宝」と呼ばれているのは「[[炊飯器]]」「[[魔法瓶]]」「[[温水洗浄便座]]」「セラミック[[包丁]]」である<ref name="nikkei150905">{{Cite news |title=四宝とイナゴ――「爆買い」の関連語たち。|newspaper=日経ビジネスオンライン|date=2015-09-05|author= もりひろし|url=http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/216653/090300010/|accessdate=2015-10-02}}</ref>。その他に、[[医薬品]]や[[化粧品]]も人気となっている<ref name="nikkei150905" />。
 
日本人の顔立ちをもとに開発されてきた国内向けの化粧品は、繊細な色づかいや目元を大きく見せる点などで優れており、顔立ちの似ている他の[[アジア]]の国でも「カワイイ」と人気が高まっている。化粧品が[[免税]]の対象に加わったことは外国人観光客による大量買いにつながった<ref name="nhk150927">{{Cite news|archiveurl=http://web.archive.org/web/20150927134615/http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150927/k10010249751000.html|archivedate=2015-09-27|url=http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150927/k10010249751000.html|title=「カワイイ」を世界に 人気高まる化粧品|newspaper=NHK|date=2015-09-27|accessdate=2015-0910-3011}}</ref>。
 
化粧品以外にも[[ドラッグストア]]で売られている物の多くに人気が集まっている。日本に滞在中の中国人留学生などが本国へ情報発信しながら、「代理爆買い」と呼ばれる買い物を請け負うサービスを始め、注文のあった商品をまとめ買いする姿が夜の[[新宿]]を中心に目立つようになった<ref name="toyo150816">{{Cite news|url=http://toyokeizai.net/articles/-/80669|title=夜の新宿は中国人の「代理爆買い」で沸騰中|newspaper=東洋経済新報社|date=2015-08-16|accessdate=2015-09-30}}</ref>。代理爆買いをめぐっては様々なトラブルが発生している([[#諸問題|諸問題]]の節にて後述)
 
== 言葉百貨店歴史免税売上 ==
主要百貨店4社の2015年度中間決算(3月から8月)では、訪日中国人らの爆買いにより高級品がよく売れ、3社が前年同期より売り上げを伸ばしている<ref name="asahi20151010">朝日新聞2015年10月10日朝刊第9面【経済】</ref>。
新聞記事などでは2015年より「爆買い」という言葉が桁違いに使われるようになった<ref name="nikkei150822">{{Cite news |title=「爆笑」から「爆買い」までの90年史|newspaper=日経ビジネスオンライン|date=2015-08-22|author= もりひろし|url=http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/216653/081800008/|accessdate=2015-10-02}}</ref>が、テレビではそれ以前より使われていた。そもそも中国人が大量に商品を購入する行動は[[2008年]]ごろより目立ってきており、[[2009年]]には『[[FNNスーパーニュース]]』([[フジテレビジョン|フジテレビ]])9月9日放送で、「スーパー特報/旋風拡大ニッポン“爆買い”現場中国人団体ツアーを追え」で「爆買い」という言葉が登場している<ref name="nikkei150829">{{Cite news |title=テレビは「爆買い」をどう伝えたのか?|newspaper=日経ビジネスオンライン|date=2015-08-29|author= もりひろし|url=http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/216653/082800009/|accessdate=2015-10-02}}</ref>。なお、個人ブログには「爆買い」という言葉がそれ以前からあったことが確認されている<ref name="nikkei150829" />。それ以後も、『[[NNN Newsリアルタイム]]』([[日本テレビ放送網|日本テレビ]])[[2010年]]1月12日放送で「密着! 中国人観光客現金飛び交う“爆買いツアー”」が、『スーパーJチャンネル』([[テレビ朝日]])2010年7月5日放送で「「中国人が大挙来日! 美術品“爆買い”ツアーで現金飛び交う」が放映されており、以後も定期的な報道が見られる<ref name="nikkei150829" />。
 
[[Jフロントリテイリング]]の[[大丸松坂屋]]は、外国人の多い[[東京]]や[[大阪]]・[[心斎橋]]の店舗が好調で前年同期比1.4パーセント増えた。免税品の売上高は、一部地方店を除き前年同期比の4.5倍の181億円で、年間250億円の目標を350億円に引き上げた。中国の景気減速で訪日客の減少も懸念されているが、山本良一同社社長は「流れは急に変わらないだろう」と話した<ref name="asahi20151010"/>。
 
[[高島屋]]は、国内の売り上げ高が0.3パーセント増え、大阪店では免税品が4倍以上売れた。免税品の売上高は上半期で144億円に達し、前年通期(2014年3月から2015年2月)140億円を既に上回った<ref name="asahi20151010"/>。
 
[[松屋]]は売上高が23.7パーセント増え、特に主力の[[銀座]]店では売上高全体に占める免税品のシェアが、前年は8パーセントに過ぎなかったのが、今年度は25パーセントに達した。銀座は訪日客のほか、富裕層も多く客単価は2割上がった<ref name="asahi20151010"/>。
 
[[そごう・西武]]の売り上げは、地方店の不振が響き全体としては3パーセントの減だったが、[[池袋]]本店や[[渋谷]]店など都市部の店は数字を伸ばしている<ref name="asahi20151010"/>。
 
品目別に爆買いの効果を見てみると、銀座松屋は化粧品の売り上げが対前年同期(2014年3月から8月、以下同じ)60パーセント増、宝飾品・時計が前年同期比50パーセント増、高島屋新宿店では、宝飾品・時計が前年同期比23パーセント増、高級ブランド品が前年同期比15パーセント増、西武池袋店では化粧品が前年同期比30パーセント増、大丸松坂屋では全店で時計が前年同期比25パーセント増だった<ref name="asahi20151010"/>。
 
== その他 ==
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