「両成敗 (アルバム)」の版間の差分
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{{統合文字|[[File:Wave Dash.svg|20px|alt=波ダッシュ|link=波ダッシュ]]}}
{{Infobox Album
| Name = 両成敗
| Type = [[スタジオ・アルバム]]
| Artist = [[ゲスの極み乙女。]]
| Released = {{flagicon|JPN}}・[[File:Apple logo black.svg|15px|link=iTunes]]<br />{{Start date|2016|01|13}}<br />{{Smaller|([[#発売日一覧|発売日一覧]]も参照。)}}
| Recorded = 2015年
| Genre = [[J-POP]]、[[ロック (音楽)|ロック]]
| Length =
| Label = [[ワーナーミュージック・ジャパン]]
| Producer =
| Reviews =
| Chart position = * 週間1位([[オリコンチャート|オリコン]])
* 週間1位([[ビルボード|Japan Hot 100]])
* 週間1位([[Japan Top Sales]])
| Certification =
| Last album = [[魅力がすごいよ]]<br />([[2014年]])
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| Next album =
| Misc = {{Singles
}} {{External music video|{{YouTube|Ae6gQmhaMn4|私以外私じゃないの}}{{flatlist}}{{YouTube|C6-AN8J385c|ロマンスがありあまる}}{{flatlist}}{{YouTube|AhbBT-pQPxk|オトナチック}}{{flatlist}}{{YouTube|B51IEdlYF0k|無垢な季節}}{{flatlist}}{{YouTube|bVZElDCQn3I|両成敗でいいじゃない}}
}}
|EAN={{EAN|4943674225088}}{{flatlist}}{{EAN|4943674225071}}<br />{{EAN|825646487486}}{{flatlist}}{{EAN|825646487547}}
}}
『'''両成敗'''』(りょうせいばい)は、[[日本]]の[[バンド (音楽)|バンド]][[ゲスの極み乙女。]]の[[スタジオ・アルバム]]。彼らの2枚目のオリジナルアルバムとして[[2016年]][[1月13日]]に[[ワーナーミュージック・ジャパン]]から発売された。収録曲の全てをバンドのフロントマン[[川谷絵音]]が手掛けたアルバムは、バンドが[[シングル]]として発売した楽曲のうち、『[[私以外私じゃないの]]』、『[[ロマンスがありあまる]]』、『[[オトナチック/無垢な季節|オトナチック]]』、『[[オトナチック/無垢な季節|無垢な季節]]』が収録され、[[ロック (音楽)|ロック]]、[[ジャズ・ロック]]、[[マスロック]]、[[ヒップホップ]]、[[プログレッシブ・ロック|プログレッシブ]]と多彩なジャンルの楽曲が並んでいるのが特徴であり、このアルバムは複数の[[音楽批評家]]から肯定的評価を受けている。『Skream!』の沖さやこは、「音楽性の集大成でもありながら、新たな工夫も散見する意欲作」とコメントしている。加えて、このアルバムは商業的にも成功を収めた。[[オリコンチャート|オリコン週間アルバムチャート]]、[[ビルボード#日本におけるビルボード|Billboard JAPAN Hot Albums]]で初登場1位を記録。シングル、アルバム通じてバンドにとって初の主要音楽チャートの首位獲得となった。また、2016年[[1月1日]]の[[元旦]]には、アルバムのリード曲として『[[両成敗でいいじゃない]]』が発売された。
== 制作と背景 ==
「両成敗」は、前作『[[魅力がすごいよ]]』から1年2か月ぶりとなるスタジオ・アルバムである。[[2015年]][[10月30日]]にアルバムの発売が発表され<ref>{{Cite web |date=2015-10-30 |url=http://www.barks.jp/news/?id=1000121157 |title=ゲスの極み乙女。、2016年1月に2ndフルAL『両成敗』発売決定 |publisher=[[BARKS]] |accessdate=2016-02-03 }}</ref>、同年11月19日に収録曲、曲順などの詳細情報が解禁された後<ref>{{Cite web |date=2016-11-19 |url=http://ro69.jp/news/detail/134269 |title=ゲスの極み乙女。ニューアルバム『両成敗』収録曲&DVD収録内容が明らかに! |publisher=[[ロッキングオン]] |work=RO69 |accessdate=2016-02-05 }}</ref>、12月15日にアルバムのジャケット写真が公開された<ref>{{Cite web |date=2015-12-16 |url=http://ro69.jp/news/detail/135752 |title=ゲスの極み乙女。、New AL『両成敗』のジャケ写公開! |publisher=ロッキングオン |work=RO69 |accessdate=2016-02-05 }}</ref>。収録曲の全てをバンドのフロントマン[[川谷絵音]]が手掛けたアルバムは、バンドが[[シングル]]として発売した楽曲のうち、『[[私以外私じゃないの]]』、『[[ロマンスがありあまる]]』、『[[オトナチック/無垢な季節|オトナチック]]』、『[[オトナチック/無垢な季節|無垢な季節]]』が収録され、新曲として11曲の楽曲が収録されている{{Sfn|有泉智子|2016|pp=46-65}}。また、リード曲として[[音楽配信]]サイトで、2016年1月1日に「両成敗でいいじゃない」が発売された<ref name="rs" />。
バンドは、[[録音|レコーディング]]を2015年の8月中旬に行った2週間程度の[[合宿]]でほとんど終わらせており、合宿の内容を一部、初回限定盤DVDに収録している{{Sfn|有泉智子|2016|pp=46-65}}。また、あるレコーディングの際には、川谷がゲスの極み乙女。と同時にフロントマンを務めるバンド、[[indigo la End]]と同時にレコーディングを行い、川谷が両バンドのレコーディングを行きかいするなどといったレコーディングスケジュールを取るなどをするなどしている{{Sfn|有泉智子|2016|pp=46-65}}。アルバムのタイトルである「[[両成敗]]」は、元々の言葉の意味である「事のいかんを問わず、事件を起こした当事者の双方を罰する」といった意味で付けたタイトルではなく、川谷の「パッとの思いつき」であり、元々漢字3字のタイトルをつける予定であったために、先にタイトルだけが決まり、収録曲が決まっていない状態が制作過程であったという{{Sfn|有泉智子|2016|pp=46-65}}。
「[[両成敗でいいじゃない]]」は、曲調に「両成敗」という言葉そのもののイメージが沸き、川谷が「両成敗」というイメージを楽曲に取り込むことをメンバーに提案。メンバーは困惑しながらも、5時間で曲を完成させた。また、当初のリード曲は「セルマ」または、「シリアルシンガー」にしようと川谷は考えていたものの、「両成敗でいいじゃない」の[[録音|レコーディング]]をした際に、「やっぱこれリード曲じゃない?」と感じたことにより、前述の楽曲をリード曲に選出している{{Sfn|有泉智子|2016|pp=46-65}}。同じく「両成敗」がタイトルに含まれる楽曲である「続けざまの両成敗」は、「両成敗でいいじゃない」に対して、川谷にある「両成敗感」というざっくりとした感情を表した楽曲ではなく、単純にいい曲を作ろうとしたという{{Sfn|有泉智子|2016|pp=46-65}}。「シリアルシンガー」は、川谷がタイトルを適当につけ、そのタイトルがよいと確信したことから決定した題名である。川谷自身が曲を多く作ることと、皮肉の中からの諦めから曲を制作。歌詞もタイトル同等に適当に歌っていたら[[Aメロ]]が完成したという{{Sfn|有泉智子|2016|pp=46-65}}。「id 1」は、制作当時の川谷の一番新しい音楽観とアレンジに沿った曲となっており、ゲスのイメージのない[[フォークソング]]に仕上がっている。また、楽曲は川谷以外のメンバーが一切関わっておらず、川谷本人が[[打ち込み]]をし制作している。楽曲中の[[アコースティックギター]]もメンバーのものではなく、日本の[[インストゥルメンタルバンド]]、[[Nabowa]]の[[ギタリスト]]、景山奏を招聘している。タイトルにある「id 1」の1というのは、アルバムには収録されていないものの、「id 2」というタイトルの楽曲が存在するということから来ている。「id 2」は[[隠しトラック]]にする予定であったものの、楽曲収録数の多さから取りやめられている{{Sfn|有泉智子|2016|pp=46-65}}。「心歌舞う」は、テレビ番組で川谷が[[日本放送協会|NHK]]の取材を受けた際に、タイトルについてついて聞かれ、当該の楽曲名を口走った事から制作に至った楽曲である{{Sfn|有泉智子|2016|pp=46-65}}。「セルマ」は、映画的情景描写のある[[サビ]]の歌詞が特徴的な楽曲である。この楽曲の歌詞は川谷が日本の[[ロックフェスティバル]]、[[フジロックフェスティバル]]で日本のバンド、[[クラムボン (バンド)|クラムボン]]が演奏している際に、一部を思いついたという{{Sfn|有泉智子|2016|pp=46-65}}。
2015年、川谷が自身のファンである女性と結婚したが、その女性と婚姻関係があるうちからタレントの[[ベッキー]]と不倫交際していると、2016年1月に[[週刊文春]]にスクープされた。この報道以来、アルバムリリース前だったにも関わらずメンバーの[[Twitter]]と公式[[LINE (アプリケーション)|LINE]]アカウントなどがリリース当日さえも更新停止となった<ref name="tweets">{{Cite web |date=2016-01-17 |url=http://www.oricon.co.jp/news/2065448/full/ |title=ほな・いこか、ファンに感謝「やっててよかった、ゲスの極み乙女。」 騒動後初ツイート |publisher=[[オリコン]] |accessdate=2016-02-03 }}</ref>。1月17日の[[代々木公園]]フリーライブ開催当日、公式LINEアカウントが沈黙を破り告知を配信した。また、演目中に川谷が初めて自分の口から一連の騒動について謝罪し、大きな注目を集めた<ref name="tweets" />。また、この様子は[[dヒッツ]]により生中継され、アルバムの各収録曲を披露した<ref>{{Cite web |date=2016-01-08 |url=http://www.barks.jp/news/?id=1000123060 |title=ゲスの極み乙女。のフリーライブ<ゲスに両成敗でいいじゃない>生配信決定 |publisher=[[BARKS]] |accessdate=2016-02-04 }}</ref>。
=== プロモーションとタイアップ ===
=== プロモーション ===
一部のプロモーションについての事項は[[#制作と背景|背景の節]]も参照。
2016年1月16日(21時、[[日本標準時|JST]])に放送された、[[スペースシャワーTV]]の番組、『ゲスの極み乙女。「両成敗 スペシャル」』では、アルバムについての内容と、2015年10月に行われたバンドのアリーナツアーを特集。レコーディング風景などの密着などが放映された<ref>{{Cite web |date=2015-12-22 |url=http://www.barks.jp/news/?id=1000122644 |title=ゲスの極み乙女。、スペシャの特番で新作REC潜入&インタビュー |publisher=BARKS |accessdate=2016-02-05 }}</ref>。2016年1月15日に放送された『[[ミュージックステーション]]』の2時間スペシャルでは、アルバムから「ロマンスがありあまる」を披露し<ref>{{Cite web |date=2016-01-15 |url=http://www.qetic.jp/music/mst-160115/171080/ |title=今夜Mステに、ゲスの極み乙女。NEWS、back number、miwaら |publisher=Qetic |accessdate=2016-02-06 }}</ref>、翌週の1月22日には、川谷がバンドとともに川谷がバンド同様にフロントマンを務めているバンド、[[indigo la End]]も出演となり、川谷のダブル出演となった。ゲスの極み乙女。は、「両成敗でいいじゃない」を披露した<ref>{{Cite web |date=2016-01-22 |url=http://www.qetic.jp/music/mst-160122/172074/ |title=川谷絵音W出演!Mステに、ゲスの極み乙女。indigo la End、BEGINと桐谷健太ら |publisher=Qetic |accessdate=2016-02-06 }}</ref>。
タワーレコードは、バンドを2016年1月の『MONTHLY TOWER PUSH!!!』にアーティストにタワーレコード全店舗で企画を展開する企画の担当として選出している。期間中、バンドのポスターが張られるなどがされた<ref>{{Cite web |date=2016-01-01 |url=http://tower.jp/article/news/2016/01/01/n301 |title=ゲスの極み乙女。1月度<MONTHLY TOWER PUSH!!!>に決定! |publisher=タワーレコード |accessdate=2016-02-06 }}</ref>。また、タワーレコード、[[カルチュア・コンビニエンス・クラブ|TSUTAYA]]、[[ワンダーコーポレーション]]および[[新星堂]]、[[Loppi]]およびHMVなどの[[チェーンストア]]や[[Amazon.co.jp]]、サポート店で、アルバムの購入時に各店舗によって限定特典が付く。タワーレコードは湯のみが、TSUTAYAは扇子、WonderGooおよび新星堂は箸、[[Amazon.co.jp]]では巾着、その他サポート店では、ポスターカードが特典として各店舗およびチェーンごとに5万個限定で配布された<ref>{{Cite web |date=2016-02-06 |url=http://realsound.jp/2015/10/post-5084.html |title=ゲスの極み乙女。2ndフルアルバム『両成敗』リリース決定 店舗別予約特典も公開に |publisher=RealSound |accessdate=2016-02-06 }}</ref>。
===
アルバムに収録された楽曲は複数の[[タイアップ]]を行っている。(個別記事のある楽曲については、該当記事も参照のこと。)
シングルとしてもリリースされた、「[[ロマンスがありあまる]]」 は、[[トヨタ自動車]]の「[[トヨタ・ポルテ|ポルテ]]」および「[[トヨタ・スペイド|スペイド]]」の[[コマーシャルメッセージ|CM]]ソングとして使用されており、バンドが出演・演奏するシーンなどが放映されている。また、このCMは[[日本テレビ放送網|日本テレビ]]限定として放映された<ref>{{cite web|url=http://natalie.mu/music/news/152580|title=ゲスの極み乙女。トヨタ新CMに出演「家族愛がありあまる」|accessdate=2015-07-07|date=2015年7月2日|publisher=ナターシャ |work=[[ナタリー (ニュースサイト)|ナタリー]] }}</ref>。映画『[[ストレイヤーズ・クロニクル]]』においては、バンドが[[主題歌]]および[[サウンドトラック|挿入歌]]を務めており、主題歌に「ロマンスがありあまる」、挿入歌に「サイデンティティ」を提供している<ref>{{Cite web |date=2015-03-16 |url=http://www.cinematoday.jp/page/N0071568 |title=ゲスの極み乙女。映画主題歌に初挑戦!岡田将生主演アクションで2曲書き下ろし! |publisher=シネマテゥデイ |accessdate=2016-02-03 }}</ref>。
「[[オトナチック/無垢な季節|オトナチック]]」は、[[NTTドコモ]]のサービス、dヒッツの CMソングとして起用されている。<ref>{{Cite web |date=2015-10-13 |url=http://ro69.jp/news/detail/132308 |title=【コラム】2015年、ゲスの極み乙女。はこうして時代に愛された! 名曲3曲を読み解く! |publisher=ロッキングオン |work=RO69 |accessdate=2016-02-03 }}</ref>。「私以外私じゃないの」 は、 「[[コカ・コーラ]]」ネームボトルキャンペーンのCMソングとして、楽曲を提供している<ref>{{Cite web |date=2016-02-03 |url=http://natalie.mu/music/news/142049 |title=ゲスの極み乙女。コカ・コーラCMソングに「私以外私じゃないの」決定 |publisher=ナターシャ |work=ナタリー |accessdate=2016-02-03 }}</ref>。シングルとしてリリースされた楽曲以外のタイアップとしては、[[GREE]]の[[スマートフォン|スマホ]]ゲーム、『[[消滅都市]]』のテーマソングCM、タマシイの声/SIDE-Aにバンドはアルバムの新曲、「煙る」を提供している<ref name="CDJ">{{Cite web |date=2016-02-03 |url=http://artist.cdjournal.com/d/-/4115110058 |title=ゲスの極み乙女。/両成敗 [CD+DVD] [限定] |publisher=[[CDじゃーなる]] |accessdate=2016-02-03 }}</ref>。
==
=== 評論家による評価 ===
{{Album ratings
|title=[[音楽評論家]]によるレビュー
| rev1 = [[ロッキング・オン]]
| rev1Score = 肯定的<ref name="ro69review"/>
| rev2 = Skream!
| rev2Score = 肯定的<ref name="Skreamreview"/>
| rev3 = [[タワーレコード]]
| rev3Score = 平均的<ref name="towerreview"/>
| rev4 = 『[[WHAT's IN?]]』
| rev4Score =肯定的{{Sfn|飯田気晴|2016|p=176}}
}}
「両成敗」は、複数の[[音楽評論家]]からの肯定的評価を得ている。
『[[ロッキング・オン]]』の小松香里は、「どんなにプログレッシヴであろうが、どんなにアヴァンギャルドであろうが、とにかく圧倒的なクオリティと知性と戦略があれば、燦然と輝くポップアルバムになりえることを完膚なきまでに証明している一枚」と評価した<ref name="ro69review">{{cite web|url=http://ro69.jp/disc/detail/137088|title=「両成敗」のすごさ |publisher=[[ロッキング・オン]] |work=RO69 |accessdate=2016-02-03 }}</ref>。『Skream!』の沖さやこは、前作『魅力がすごいよ』が大きな音楽的進化を遂げたアルバムならば、今作はゲスの極み乙女。が元来持っていた遊び心やユーモアを取り戻した作品と指摘。「音楽性の集大成でもありながら、新たな工夫も散見する意欲作」とコメントした<ref name="Skreamreview">{{cite web |url=http://skream.jp/diskreview/2016/01/ryouseibai.php|title=両成敗 |publisher=Skream! |accessdate=2016-02-03 }}</ref>。[[タワーレコード]]の田山雄士は、初出の曲が高いクオリティを有している為、既存曲をもっと少なくしても良かったと指摘。また、「ヒップホップ・プログレ・バンド」と名乗っていた初期の曲と現在のそれを比較した上で、本作は「さらなるシニカルさとキャッチーなメロディーで現代人の憂いや心の揺らぎに迫る」と評価した<ref name="towerreview">{{cite web|url=http://tower.jp/item/4122984/%E4%B8%A1%E6%88%90%E6%95%97-%5bCD%EF%BC%8BDVD%5d%EF%BC%9C%E5%88%9D%E5%9B%9E%E7%94%9F%E7%94%A3%E9%99%90%E5%AE%9A%E7%9B%A4%EF%BC%9E |title=両成敗 [CD+DVD]<初回生産限定盤> |publisher=[[タワーレコード]] |accessdate=2016-02-03 }}</ref>。[[音楽雑誌]]『[[WHAT's IN?]]』のライター、青木優はアルバムに収録された楽曲を「ハイレベルな楽曲」と位置づけた上で、「川谷絵音がどのように極めて人間臭いテーマで格闘しているさまが実に刺激的。」とコメントしている。また、同誌のライター、平山雄一はアルバムが前作のアルバムよりもセンチメンタルさが増しているとコメントしている{{Sfn|飯田気晴|2016|p=176}}。『月刊[[HMV]]』の金子厚武は、多彩な楽曲が収録されている中で、本作の軸となっているのは、「泣きながら踊れる人力ダンスミュージック」だと指摘した<ref>2016年2月号『月刊HMV』2ページ</ref>。
=== チャート成績 ===
[[オリコン]]の調査によると、「両成敗」は2016年1月13日に[[コンパクトディスク|フィジカル]]としてリリースされた後、発売初週に7.2万枚を売り上げ、[[オリコンチャート|オリコンアルバムチャート]]2016年1月第2週にあたる2016年1月25日付のチャートランキングで1位を記録し、前作『魅力がすごいよ』で記録した最高位4位、初週売上3.8万枚をいずれも大幅に更新し、シングル・アルバム含めバンド史上初の首位獲得となった<ref name="rank_ori-w" >{{Cite web |date=2016-01-05 |url=http://www.oricon.co.jp/rank/ja/w/2016-01-25/ |title=2016年1月第2週付のオリコンランキング情報 |publisher=[[オリコン]] |accessdate=2016-02-04 }}</ref><ref>{{Cite web |date=2016-01-19 |url=http://www.oricon.co.jp/news/2065513/full/ |title=【オリコン】ゲスの極み乙女。新アルバムで初1位 |publisher=オリコン |accessdate=2016-02-04 }}</ref><ref name="OriconSales">{{cite web | title=オリコンランキング情報サービス「you大樹」 |url=http://ranking.oricon.co.jp |publisher=オリコン |accessdate=2015-08-31 }}<!-- [[WP:ELRC]]参照 ----> </ref>。2週目となる2016年1月第3週にあたる2016年2月1日のチャートでは、順位を3位下げ、4位を記録した<ref>{{Cite web |date=2016-02-01 |url=http://www.oricon.co.jp/rank/ja/w/2016-02-01/ |title=2016年1月第3週付のオリコンランキング情報 |publisher=[[オリコン]] |accessdate=2016-02-04 }}</ref>。
「両成敗」は、[[ビルボード|BILLbord JAPAN]]のチャートのうち、「Japan Hot100」では、2016年1月第4週にあたる2016年1月25日付のチャートランキングで1位を記録し、チャートデビュー<ref name="rank_Hot"> {{Cite web |date=2016-01-25 |url=http://www.billboard-japan.com/charts/detail?a=hot_albums&year=2016&month=01&day=25 |title=2016/01/25:Japan Hot Album |publisher=[[阪神コンテンツリンク]] |work=[[ビルボード|BILLbord JAPAN]] |accessdate=2016-02-04 }}</ref>。オリコンチャートと並び、首位を獲得した。2週目となる2016年2月第1週にあたる2016年2月1日付のチャートランキングでは、2位順位を下げ、3位を記録した<ref>{{Cite web |date=2016-02-01 |url=http://www.billboard-japan.com/charts/detail?a=hot_albums&year=2016&month=02&day=1 |title=2016/02/01:Japan Hot Album |publisher=阪神コンテンツリンク |work=BILLbord JAPAN |accessdate=2016-02-04 }}</ref>。「Japan Top Albums Sales」では、2016年1月第4週にあたる2016年1月25日付のチャートランキングで1位を記録し、チャートデビュー<ref name="rank_Top_sale">{{Cite web |date=2016-01-25 |url=http://www.billboard-japan.com/charts/detail?a=top_albums&year=2016&month=01&day=25 |title=2016/01/25:Japan Top Albums Sales |publisher=阪神コンテンツリンク |work=BILLbord JAPAN |accessdate=2016-02-04 }}</ref>。2週目となる2016年2月第1週にあたる2016年2月1日付のチャートランキングでは、順位を3位下げ、4位を記録した<ref>{{Cite web |date=2016-02-01 |url=http://www.billboard-japan.com/charts/detail?a=top_albums&year=2016&month=02&day=1 |title=2016/02/01:Japan Top Albums Sales |publisher=阪神コンテンツリンク |work=BILLbord JAPAN |accessdate=2016-02-04 }}</ref>。また、アルバムのリード曲である「両成敗でいいじゃない」は、「Japan Radio Song」で2016年1月第3週にあたる2016年1月18日付のチャートランキングで19位を記録し、チャートデビュー<ref name="rank_AIR">{{Cite web |date=2016-01-19 |url=http://www.billboard-japan.com/charts/detail?a=radio_songs&year=2016&month=01&day=18 |title=2016/01/19:Japan Radio Song |publisher=阪神コンテンツリンク |work=BILLbord JAPAN |accessdate=2016-02-04 }}</ref>。2週目となる2016年1月4週目にあたる2016年1月25日のチャートでは、7位順位を上げ、12位を記録した<ref>{{Cite web |date=2016-01-25 |url=http://www.billboard-japan.com/charts/detail?a=radio_songs&year=2016&month=01&day=25 |title=2016/01/25:Japan Radio Song |publisher=阪神コンテンツリンク |work=BILLbord JAPAN |accessdate=2016-02-04 }}</ref>。3週目となる2016年2月1週目にあたる2016年2月1日付のチャートでは、2位順位を下げ、14位を記録した<ref>{{Cite web |date=2016-02-01 |url=http://www.billboard-japan.com/charts/detail?a=radio_songs&year=2016&month=02&day=1 |title=2016/02/01:Japan Radio Song |publisher=阪神コンテンツリンク |work=BILLbord JAPAN |accessdate=2016-02-04 }}</ref>。
{{tracklist
106 ⟶ 89行目:
| lyrics_credits = no
| music_credits = no
| all_writing = 川谷絵音<ref name="towerreview" /><ref name="CDJ" /><ref name="Booklet">{{cite AV media notes |title=両成敗 |others=[[ゲスの極み乙女。]] |year=2016 |publisher=[[ワーナーミュージック・ジャパン]] |location=日本、[[東京]]}}</ref>
|
| total_length = 63:47
| title1 = 両成敗でいいじゃない
|
| title2 = 続けざまの両成敗
|
| title3 = [[ロマンスがありあまる]]
|
| title4 = シリアルシンガー
|
| title5 = 勤めるリアル
|
| title6 = [[ロマンスがありあまる|サイデンティティ]]
|
| title7 = [[オトナチック/無垢な季節|オトナチック]]
|
| title8 = id 1
|
| title9 = 心歌舞く
|
| title10 = セルマ
|
| title11 = 無垢
|
| title12 = [[オトナチック/無垢な季節|無垢な季節]]
|
| title13 = [[私以外私じゃないの|パラレルスペック(funky ver.)]]
|
| title14 = いけないダンス
|
| title15 = [[私以外私じゃないの]]
|
| title16 = Mr.ゲスX
|
| title17 = 煙る
|
}}
{{tracklist
| lyrics_credits = no
| music_credits =
| headline = 初回限定盤DVD
| title1 = オープニング〜「無垢な季節」 ゲスチック乙女〜アリーナ編〜 @横浜アリーナ
| title2 = 「ロマンスがありあまる」 ゲスチック乙女〜アリーナ編〜 @横浜アリーナ
| title3 = 「オトナチック」 ゲスチック乙女〜アリーナ編〜 @横浜アリーナ
| title4 = 「momoe」 ゲスチック乙女〜アリーナ編〜 @横浜アリーナ
| title5 = 「だけど僕は」 ゲスチック乙女〜アリーナ編〜 @横浜アリーナ 2015.10.14
| title6 = 「両成敗」 レコーディング Off Shot Movie
| title7 = 両成敗ゲスツアー
}}
{{tracklist
| total_length = 3:46
| lyrics_credits = no
| music_credits = yes
| headline = デジタル・ダウンロード
| title1 = 両成敗でいいじゃない
| length1 = 3:46
}}
== 参加メンバー ==
{{Multicol}}
'''CD'''<ref name="Booklet" />
* 川谷絵音:ボーカル/ギター (#1,#2,#3,#4,#7,#9,#13,#15,#16)/キーボード (#3)/カオシレーター (#3)/プログラミング
* ほな・いこか:ドラムス/コーラス
** 佐々木みお:コーラス {{Multicol-break}}
{{Multicol-end}}
== チャート ==
{{Multicol}}
{| class="wikitable sortable"
|+ 「両成敗」の週間チャート(2016年)
! チャート
! 最高<br />順位
! class="unsortable" | 出典
|-
| 日本・[[オリコンチャート|オリコンCDシングルチャート]]
|style="text-align:center;"| 1
| <ref name="rank_ori-w" />
|-
| 日本・[[ビルボード#Japan Hot 100|Japan Hot 100]]
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| <ref name="rank_Hot" />
|-
| 日本・[[Japan Top Sales]]
|style="text-align:center;"| 1
| <ref name="rank_Top_sale" />
|-
|}
{{Multicol-break}}
{| class="wikitable sortable"
|+ 「両成敗でいいじゃない」の週間チャート<br />(2016年)
! チャート
! 最高<br />順位
! class="unsortable" | 出典
|-
| 日本・[[Japan Radio Songs]]
|style="text-align:center;"| 12
| <ref name="rank_AIR" />
|-
|}
{{Multicol-end}}
=== 売り上げ ===
{| class="wikitable"
|+ 「両成敗」の売り上げ
! 集計団体
! 売り上げ/枚
! 出典
|-
| [[オリコン]]
|align="center"| 7万2,000
|<ref name="OriconSales"/>
|-
|}
== 発売日一覧 ==
{| class="wikitable" border="1"
|-
! 国
! 発売/発信元
! 発売日/発売期間
! 規格
! 規格品番
! 出典
|-
|align="center"| {{JPN}}
| [[ワーナーミュージック・ジャパン]]{{flatlist}}[[dヒッツ]]([[レコチョク]])
| {{Start date|2016|01|01}} - {{End date|2016|01|05|23|59||[[日本標準時|JST]]}}
|align="center"| [[音楽配信|デジタル・ダウンロード]]<br />(「両成敗でいいじゃない」)
|{{N/a}}
| <ref name="rs">{{Cite web |date=2015-12-25 |url=http://www.musicman-net.com/artist/52984.html |title=ゲスの極み乙女。新曲「両成敗でいいじゃない」が元旦からdヒッツで独占先行配信 |publisher=Musicman |work=MUSICman-NET |accessdate=2016-02-05 }}</ref>
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|align="center"| {{JPN}}<br />{{World}}
| ワーナーミュージック・ジャパン{{flatlist}}レコチョク{{flatlist}}[[アップル インコーポレイテッド]]([[iTunes]])
| {{Start date|2016|01|12}}
|align="center"| デジタル・ダウンロード
|{{N/a}}
|<ref>{{Cite web |date=2016-01-12 |url=http://wmg.jp/artist/gesunokiwamiotome/news_68025.html |title=2ndフルアルバム『両成敗』、iTunes、レコチョクにて配信スタート!! |publisher=[[ワーナーミュージック・ジャパン]] |accessdate=2016-02-03 }}</ref>
|-
|align="center"| {{JPN}}
| ワーナーミュージック・ジャパン
| {{Start date|2016|01|13}}
|align="center"| [[コンパクトディスク|CD]]{{flatlist}}CD+[[DVD]]
| WPZL-31141/2, WPCL-12297, WPZL31141LH, WPCL12297LH
|<ref name="towerreview" /><ref name="CDJ" />
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|align="center" colspan="6" style="font-size: 8pt"| "<span style="background:#ececec;color:grey;vertical-align:middle;text-align:{{{align|center}}};{{{style|}}};">[[n/a|N/A]]</span>"は該当する値がないことを意味する。
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|}
== 参考文献 ==
* {{Cite journal |和書
|author = 有泉智子
|title = ゲスの極み乙女。
|year = 2016
|date =2015-12-15
|journal =MUSICA
|volume =10
|issue =01
|pages =46-65
|ASIN = B0170CLV3A
|publisher = FACT
|ref = harv
}} <!-- {{Sfn|有泉智子|2016|pp=46-65}} -->
* {{Cite journal |和書
|author = 飯田気晴
|title = CROSS REVUE ALBUM
|year = 2016
|date = 2016-01-14
|journal = [[WHAT's IN?]]
|volume = 29
|issue = 02
|page = 176
|ASIN = B019FT2P4U
|publisher = [[エムオン・エンタテインメント]]
|ref = harv
}} <!-- {{Sfn|飯田気晴|2016|p=176}} -->
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
<!-- === 注釈 ===
{{Reflist|group="注"}}
=== 出典 ===
-->
{{Reflist|2}}
== 外部リンク ==
* [http://ryoseibai.com/ ゲスの極み乙女。2ndフルアルバム「両成敗」発売記念スペシャルサイト](2016年2月3日閲覧。)
* {{YouTube|channel = UC0pHUMEOtul5NlaT-Rt-34w|ゲスの極み乙女。}}
{{ゲスの極み乙女。}}
{{オリコン週間アルバムチャート第1位 2016年|2016年1月25日付}}
{{Billboard JAPANアルバム・チャート「Billboard JAPAN Hot Albums」第1位 2016年|2016年1月25日付}}
{{Billboard JAPANアルバム・セールス・チャート「Billboard JAPAN Top Albums」第1位 2016年|2016年1月25日付}}
{{スペースシャワーTV - SUPER HITS PERFECT RANKING 50第1位 2016年|2016年1月31日}}
{{DEFAULTSORT:りようせいはい}}
[[Category:2016年のアルバム]]
[[Category:ワーナーミュージック・ジャパンのアルバム]]
[[Category:オリコンアルバムチャート1位獲得作品]]
[[Category:スペースシャワーTV - SUPER HITS PERFECT RANKING 50第1位]]
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