「熊本市交通局9700形電車」の版間の差分
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{{鉄道車両
|車両名=熊本市交通局9700形電車
|社色=#269926
|画像=Kumamoto9702AB 1.jpg
|画像説明=9702AB<br />（[[祇園橋停留場|祇園橋]]付近・2006年9月）
|編成
|
|設計最高速度=70
|起動加速度=2.5
|減速度（通常）=4.6
|減速度（非常）=5.0
|編成定員=
|全長=18,550
|全幅=2,350
|全高=3,546
|車体材質=
|編成重量=21 [[トン|t]]
|軌間=1,435
|電気方式=[[直流電化|直流]]
|主電動機=[[三相誘導電動機]] 100 [[ワット|kW]]×2基
|歯車比=6.78<ref name="n1998_p197"/>
|駆動装置=[[車体装架カルダン駆動方式|車体装荷式直角カルダン軸駆動方式]]
|制御装置=[[絶縁ゲートバイポーラトランジスタ|IGBT]]-[[可変電圧可変周波数制御|VVVFインバータ制御方式]]
|台車=独立車輪式[[ボルスタレス台車]]
|制動方式=[[回生ブレーキ|回生]]・[[発電ブレーキ|発電]]併用電気ブレーキ<br />油圧式[[ディスクブレーキ]]
|製造初年=1997年
|製造メーカー=[[アドトランツ]]・[[新潟鐵工所]]
|備考=出典：[[#rp643-1|『鉄道ピクトリアル』通巻643号]]
|備考全幅={{ローレル賞|38|1998|link=no|align=right}}
}}
'''熊本市交通局9700形電車'''（くまもとしこうつうきょく9700がたでんしゃ）は、[[熊本市交通局]]が市電（熊本市電）用に導入した[[路面電車]][[鉄道車両|車両]]である。2車体2台車方式・100%低床構造の[[超低床電車]]で、日本で初めての超低床電車として[[1997年]]（平成9年）8月に営業運転を開始した。
[[ドイツ]]の車両メーカーが開発した超低床電車が元になっており、日本のメーカーが国内向けに設計・製作した車体と輸入部品を組み合わせて製造されている。[[2001年]]（平成13年）にかけて3次にわたり計5編成10両が導入された。
== 導入までの経緯 ==
9700形が導入された[[熊本市交通局]]の路面電車線（熊本市電）は、[[熊本市]]内を走る2つの路線からなる、約12キロメートルの路線網を持つ<ref name="rp688">[[#rp688|「日本の路面電車現況 熊本市交通局」]]</ref>。
最盛期の熊本市電はこの2倍の路線網を有していたが、乗客減少に伴って1960年代より廃止が相次ぎ、現存する2路線も[[1979年]]（昭和54年）までに廃止される予定であった<ref name="rp688"/>。しかし[[オイルショック]]の影響と代替交通機関建設の資金調達難から交通局は市電全廃計画を撤回<ref name="rp688"/>。以後は一転して市電への積極投資が続けられ、日本初となる冷房搭載路面電車や[[可変電圧可変周波数制御|VVVFインバータ制御車]]の導入、停留場の改良などが行われた<ref name="rp643-2">[[#rp643-2|「低床車を導入する熊本市交通局の取り組みとその背景」]]</ref>。1990年代に入っても投資は続いており、乗客の減少防止を狙って新型車両の増備、運行本数の増加、軌道改良などが実施されていた<ref name="rp643-2"/>。
こうした中の[[1990年]]（平成2年）、交通局は将来的にも市電を基幹交通として活用するための調査に着手する<ref name="rp643-2"/>。調査の中で車両については、旅客の乗り降りを容易にすべく床面高さを[[プラットホーム|ホーム]]並みの高さにまで下げた[[超低床電車]]の導入に関して研究がなされた<ref name="rp643-2"/>。この種の超低床電車は[[1984年]]に[[スイス]]にて初めて導入され、1990年前後には低床化率をより高めた100%低床構造の車両が[[ドイツ]]などヨーロッパ諸国で開発されつつあった<ref name="rp643-1">[[#rp643-1|「熊本市交通局9700形」(1997)]]</ref>。この流れを受けて交通局では超低床電車導入の可能性を探るが、研究の結果、当時国内メーカーには製造実績がなく、開発期間と開発費がかかることから、他の路面電車事業者との開発協力やヨーロッパのメーカーからの技術導入がコスト削減のために必要とみられた<ref name="rp643-2"/>。
[[1994年]]（平成6年）になって、交通局では超低床電車導入に向けて国内各メーカーと協議を行った<ref name="rp643-2"/>。その結果[[新潟鐵工所]]がドイツのメーカーとの技術提携を前提とした具体的な開発案を提示する<ref name="rp643-2"/>。翌[[1995年]]（平成7年）、同社がドイツの[[AEG]]（翌年[[アドトランツ]]となる）と設計・製造・販売に関する業務提携を締結したことで、ドイツ国内で実績のあるアドトランツ製超低床電車を基礎として熊本市電の仕様に合致するよう改良を加えた車両を導入できる目処がついた<ref name="rp643-2"/>。そして[[1996年]]（平成8年）6月27日、熊本市交通局と新潟鐵工所の間で車両製造に関する契約が交わされた<ref name="rp643-2"/>。こうした過程を経て交通局に導入された車両が9700形である。
== 車種について ==
[[ファイル:Adtranz GT6N in Munich (Line 19).JPG|thumb|[[ミュンヘン]]を走るアドトランツ製GT6N形超低床電車]]
{{see also|ブレーメン形}}
熊本市交通局9700形の元となったのは、[[ドイツ]]の車両メーカーが開発した、「[[ブレーメン形]]」や「AEG形」、あるいは「GTシリーズ<ref name="rp688-3">[[#rp688-3|「アドトランツ社のプロフィール」]]</ref>」などと呼ばれる超低床電車である<ref>[[#ex03|「特集・リトルダンサーと日本の超低床車」]]6-7頁</ref>。この車両シリーズは[[MAN (企業)|MAN]]によって開発され、[[1990年]]に試作車が[[ブレーメン]]、次いで[[ミュンヘン]]へと納入された<ref name="rj397">[[#rj397|「ブレーメン市電の挑戦」]]54-55頁</ref>。MANの鉄道車両部門が[[ダイムラー (自動車メーカー)|ダイムラー・ベンツ]]傘下の[[AEG]]に買収された後<ref name="rst46">[[#rst46|「日本における低床式路面電車の導入について」]]32-33頁</ref>、量産車の製造が始まっている<ref name="rj397"/>。その後メーカーはさらに[[アドトランツ]] (ADtranz) へと移った<ref name="rj397"/>。このアドトランツは、[[1996年]]1月、AEGの鉄道システム部門と、電機メーカー[[ABBグループ|アセア・ブラウン・ボベリ]] (ABB) の鉄道システム部門が統合して発足した、ドイツに本社を置く鉄道システムメーカーである<ref name="rp688-3"/>。
アドトランツの「ブレーメン形」は、基本設計を[[レディメイド]]としており、車体幅は2.2・2.3・2.4・2.65メートル、[[軌間]]は900・1,000・1,100・1,435ミリメートルの各種に対応する<ref name="rj359">[[#rj359|「RAILWAY TOPICS 熊本市交のLRV 新潟鉄工がADトランツの技術で製造」]]</ref>。特殊な台車や駆動方式を用いることで編成全体にわたって床面高さをレール面上36センチメートルに抑えている<ref name="rj359"/>。各車車体中央部に1台ずつ台車を配置するという方式の連接車であり、ヨーロッパでは3車体ないし4車体からなる編成が主流である<ref name="rj359"/>。
日本の車両メーカーである[[新潟鐵工所]]は、超低床電車を日本へ導入するにあたって、ドイツでの実績に鑑みAEG（当時）の「ブレーメン形」であれば導入可能であると判断<ref name="rst46"/>。交渉の結果、当面の需要が少なくコストに見合わないことから技術導入の場合に一般的な[[ライセンス生産|ライセンス契約]]ではなく[[業務提携]]という形を採り、新潟鐵工所が日本向け仕様に変更した車体を設計・製作し、量産品の台車・電機品をAEG（アドトランツ）から輸入して組み合わせる、という方式で当該車両を日本国内向けに製造することとなった<ref name="rst46"/>。
== 車体と主要機器 ==
=== 車体 ===
[[ファイル:KumamotoCityTram 9700.JPG|thumb|側面から撮影した9700形]]
9700形は2車体2台車式・100%低床構造の超低床電車である。2車体式のアドトランツ「ブレーメン形」はこれまで例がなかったが、2車体式から4車体式まで対応するため製造に問題はなかった<ref name="rp643-1"/>。2車体式となったのは停留場の長さや[[ワンマン運転]]への対応を考慮したことによる<ref name="rp643-1"/>。車体はヨーロッパのイメージを出すべくドイツを走るアドトランツ製の姉妹電車を踏襲したデザインとされ、主要部材を輸入の上日本国内で製造された<ref name="rst75">[[#rst75|「新潟鉄工におけるLRTの実現を目指した最近の動き」]]</ref>。
編成のうちパンタグラフを置く車両を「A車」、反対側の車両を「B車」と称する<ref name="rp643-1"/>。連結部分を除いた各車の全長は8.64メートルで、編成全体の全長は18.55メートル<ref name="rp643-1"/>。
車体幅は2.35メートルである<ref name="rp643-1"/>。これに対して熊本市電の[[車両限界]]に基づく最大幅は2.4メートルであり、初めは車内空間を広くするため9700形でもこの幅を採用しようとしていたが、事前に導入予定の車両と同じ寸法で2両編成の[[トロッコ]]を製作して全線にわたって測定したところ、在来車両では問題にならなかった車体下端と停留場との隙間が問題となった<ref name="rp643-1"/>。2.4メートル幅ではかなりの数の停留場を改修する必要があるので、車内空間と停留場改修箇所との比較から2.35メートル幅の採用に至った<ref name="rp643-1"/>。
屋根上の機器類を含まない車体の高さは2.94メートル、全高（パンタグラフ折りたたみ高さ）は3.546メートル<ref name="rp643-1"/>。編成の自重は21トンである<ref name="rp643-1"/>。
{{-}}
=== 車内 ===
[[ファイル:Kumamoto9701 interior 1.jpg|thumb|1次車 (9701) の車内]]
[[ファイル:Kumamoto9705 interior 1.jpg|thumb|2次車 (9705) の車内]]
車内通路部分におけるレール上面から床面までの高さは編成全体にわたって36センチメートルで（100%低床構造）、乗降口部分ではさらに低い30センチメートルとなっている<ref name="rf435">[[#rf435|「CAR INFO 熊本に到着した和製LRT」]]</ref>。通路幅は1次車で最大80.6センチメートル<ref name="rp643-1"/>、設計変更により2次車からは82センチメートルを確保する<ref name="rst45_p16">[[#rst45|「熊本市交通局9700形1次車の使用実績と2次車の概要」]]16-20頁</ref>。
ドアは電動スライド・両開き式の[[プラグドア]]（有効幅1.25メートル）が片側2か所ずつ計4か所に設置されている<ref name="rp643-1"/>。配置は左右非対称（点対称）で、進行方向に向って左側では各車の前寄り、右側では後ろ寄りにある<ref name="rp643-1"/>。停留場のホームは原則として進行方向左側にあり<!--当時例外として田崎橋があり--><ref name="rp688"/>、運行時、ドアは前側（運転席直後）が降車用、後ろ側が乗車用となる（後乗り前降り、[[車掌]]乗務時は後ろ側のドアからも降車可能）<ref name="rp643-1"/>。しかし2次車からは前側のドアも乗降両用に変更され、[[乗車整理券|整理券]]発行機や[[乗車カード]]用リーダーがこの部分にも追加されている<ref name="rst45_p16"/>。1次車についても2次車登場時に仕様をあわせる改造工事が実施された<ref name="rst45_p16"/>。
車輪を収めるタイヤハウスの部分に[[鉄道車両の座席|座席]]（クロスシート）を置いており、各車車体中央部に1人掛け座席を3列計6席ずつ配置する<ref name="rp643-1"/>。一方車体前後のドア向い側部分は3人掛けのロングシートとなっている<ref name="rp643-1"/>。定員は76名、うち座席定員は24名である<ref name="rp643-1"/>。なお、ドイツではタイヤハウス上のクロスシートを2人掛けと1人掛けとする（この場合通路幅は60センチメートル程度となる）のが標準であるが、交通局ではワンマン運転時の車内移動を考慮して通路幅を広くとるため座席を減らしている<ref name="rp643-1"/>。またドイツの仕様で2車体式とするとドアは片側3か所となるが、これでは座席数がさらに少なくなるためドアは片側2か所とされた<ref name="rp643-1"/>。
運転席直後のドア付近の床は上下に動くリフト装置になっており、車椅子の乗降時には床面を停留場ホームと同じ高さまで下げることができる<ref name="rp660"/>。リフト装置設置ドアの向いにある座席（3人掛けロングシート）は折りたたみ式で、[[車椅子スペース]]を兼ねている<ref name="rp643-1"/>。この部分には2台の車椅子が乗車可能<ref name="rp660"/>。
{{-}}
=== 台車・床下機器 ===
[[鉄道車両の台車|台車]]および電機品はアドトランツからの輸入品である<ref name="rf435"/>。
台車は各車中央部に1台ずつ、[[車軸]]のない左右独立の車輪4輪からなる[[ボルスタレス台車|ボルスタレス式]][[ボギー台車]]を配する<ref name="rj359"/><ref name="rp643-1"/>。台車・車体間の[[枕バネ]]および車輪・台車間の軸バネにはゴムバネを使用し、車輪にはゴムを挟み込んだ弾性車輪を用いる<ref name="rp643-1"/>。車輪直径は650ミリメートル<ref name="rst45_p16"/>。車体中央部に台車を配する方式は急曲線での車体偏倚（カーブからの車体のはみ出し）を抑えるためで、ドイツでは従前より使用されており超低床電車のために特別に開発されたものではない<ref name="rp643-1"/>。ただしこの方式を採ることで車体と台車の動きの差が小さくなる（台車が回転する角度＝ボギー角が浅くなる）ため、客車内に飛び出すタイヤハウスを最小にして通路幅を拡大できる<ref name="rj359"/>。なお1次車ではドイツ仕様に準じて最小曲線半径（通過できる曲線の最小半径）を18メートルとし、ボギー角を最大6.5度とするタイヤハウスの設計としていたが、2次車からは最小曲線半径を30メートルに修正してボギー角を最大4.5度としたことで、前記のように車内通路幅が拡大されている<ref name="rst45_p16"/>。
[[主電動機]]は出力100[[ワット|キロワット]]の[[三相誘導電動機]]（形式名：BAZu3650/4.5<ref name="n1998_p197">[[#n1998|「新車年鑑1998年版」]]197頁</ref>）で、台車1台につき1台ずつ搭載<ref name="rp643-1"/>。主電動機は車体連結部側の客室座席直下に装荷されており、[[自在継手]]（ユニバーサルジョイント）を介して駆動力を車輪に伝える<ref name="rp643-1"/>（[[車体装架カルダン駆動方式|車体装荷式直角カルダン軸駆動方式]]）。具体的には、駆動力は主電動機から自在継手、[[プロペラシャフト|推進軸]]（スプライン軸）、[[かさ歯車]]、2段減速平歯車装置という経路で片側の[[駆動輪|動輪]]に伝わり、さらに反対側の動輪へと車輪中心高さよりも低い場所にある駆動軸（ねじり軸）を介して伝わる<ref name="rp643-1"/>。
[[鉄道のブレーキ|ブレーキ]]は、主電動機を用いる電気ブレーキ（[[発電ブレーキ|発電]]・[[回生ブレーキ|回生]]併用）があり、5キロメートル毎時まではこれで減速する<ref name="rp643-1"/>。それ以降は機械ブレーキであるバネ作用・油圧緩め式の[[ディスクブレーキ]]（主電動機軸端に設置）が作動する<ref name="rp643-1"/>。これらが常用ブレーキで、他にも[[二次電池|蓄電池]]駆動の[[電磁吸着ブレーキ]]（トラックブレーキ）を[[保安ブレーキ]]として台車に備えている<ref name="rp643-1"/>。本来この電磁吸着ブレーキは[[非常ブレーキ]]用で、3種類のブレーキをすべて使用することで欧米基準の制動距離を満たす高減速度を発動するが、日本では車外での衝突事故回避よりも車内の乗客転倒事故の回避に重きを置くことから電磁吸着ブレーキは非常ブレーキには使用しない<ref name="rp643-1"/>。ブレーキ装置はドイツの[[クノールブレムゼ]]が製造<ref name="rf435"/>。ディスクブレーキについては、1次車の運行開始後ブレーキが緩まなくなるなどのトラブルが相次いだ<ref name="rst45_p14"/>。3次車では安定性向上のため同じメーカーでも新型品から標準品にブレーキ装置を切り替えており、油圧部分と[[ブレーキキャリパー]]部分が分離されたものとなった<ref name="rj415">[[#rj415|「RAILWAY TOPICS 熊本市交通局が9700形超低床車を3月増備 5編成に」]]</ref>。
ドイツの仕様では最高速度は70[[キロメートル毎時]]であるが、9700形は40キロメートル毎時である<ref name="rp643-1"/>。ただし将来の郊外への[[専用軌道]]延伸なども想定して設計最高速度を70キロメートル毎時としている<ref name="rj359"/>。また[[起動加速度]]についてもドイツ仕様より抑えている<ref name="rp643-1"/>。
=== 屋上機器 ===
A車の屋根上には[[集電装置]]や[[電気車の速度制御|主制御装置]]、[[抵抗器]]など、B車の屋根上には補助電源装置（[[静止形インバータ]]、制御用および空調用の2台）を配置し、各車屋根上に冷房装置を設置する<ref name="rp643-1"/>。ドイツ仕様と異なり9700形では編成が短くなり屋根上の面積も小さくなったため、機器配置に工夫が必要であった<ref name="rp643-1"/>。
集電装置は上枠がV字形をしたシングルアーム式パンタグラフで、ドイツのStemmann社<!--Stemmann-Technik GmbH?-->からの輸入品である<ref>[[#rp688-4|「路面電車の集電装置について」]]85頁</ref>。主電動機への供給電力を制御する主制御装置は[[絶縁ゲートバイポーラトランジスタ|IGBT]]による[[可変電圧可変周波数制御|VVVFインバータ制御方式]]であり、1群のインバータにつき主電動機1台を制御する（1C1M方式）<ref name="rp643-1"/>。主制御装置は1・2次車ではアドトランツ製であるが3次車からは同じ仕様の[[三菱電機]]製に変更されている<ref name="rst75"/>。この日本製機器への変更には電機品を供給するアドトランツから新潟鐵工所へ若干の異議があったという<ref name="rst75"/>。なおこのとき同社では主電動機も日本製へ切り替えようとしたが、形状が特殊で開発費が高くなり断念した<ref name="rst75"/>。
[[エア・コンディショナー|冷房装置]]は、ドイツの標準では運転席用のみ設置し客室には[[換気設備|換気装置]]を置くという仕様であるが、9700形では客室用の冷房も設置する<ref name="rp643-1"/>。客室用装置は三菱電機製<ref name="rf435"/>。運転席用は1・2次車では輸入品であったが<ref name="rst75"/>、3次車ではこれも三菱電機製となった<ref name="rj415"/>。また3次車では客室内への冷房吹き出し方式が直接吹き出し式から[[ダクト]]方式に変わった<ref name="rj415"/>。
=== その他機器 ===
[[ファイル:Kumamoto9701 cockpit 1.jpg|thumb|9701の運転台]]
運転台は進行方向右手に配置<ref name="rp643-1"/><ref name="rst45_p16"/>。右側通行のドイツ仕様から左側通行の日本仕様へ変更するにあたり機器配置を左右で入れ替えており、[[マスターコントローラー]]（マスコン）は右手扱いとなった<ref name="rp643-1"/>。マスコンはバー型のワンハンドル式で、上部に[[デッドマン装置]]用の丸いスイッチが附属する<ref name="rp643-1"/>。ワンハンドル式マスコンの採用は熊本市交通局では9700形が最初である<ref name="rst45_p14">[[#rst45|「熊本市交通局9700形1次車の使用実績と2次車の概要」]]14-16頁</ref>。
車体先頭部分の[[方向幕|行先表示器]]は、1次車では[[発光ダイオード|LED]]式を用いる<ref name="rst45_p16"/>。しかし日中の視認性が良くないため2次車からは幕式（フィルム式）が使用されている<ref name="rst45_p16"/>。この変更で運転台からも行先表示の目視確認が可能になった<ref name="rst45_p16"/>。
{{-}}
== 運転開始と増備 ==
=== 1次車 (9701AB) ===
[[ファイル:Kumamoto9701AB 1.jpg|thumb|1次車・9701AB<br />（[[商業高校前停留場|商業高校前]]付近・2006年9月）]]
1次車の'''9701AB'''は[[1997年]]（平成9年）4月26日、熊本市交通局大江車庫に到着した<ref name="rst45_p14"/>。到着後1週間ほどメーカーによる車庫構内での調整や[[運輸省]]による安全性確認が実施され、営業線での運転許可が下りてからは夜間営業線での試運転調整が始まった<ref name="rst45_p14"/>。竣工は同年[[7月22日]]付<ref>[[#n1998|「新車年鑑1998年版」]]201頁</ref>。[[習熟運転]]を経て8月1日に出発式が開催された<ref name="rst45_p14"/>。当日は交通局の開局記念日であり、大江車庫での出発式に続いて一般市民による試乗会が行われた<ref name="rp660">[[#rp660|「熊本市交通局9700形」(1998)]]</ref>。
営業運転は1997年[[8月2日]]より開始された<ref name="rp660"/>。当初は2系統（田崎橋・熊本駅前 - 健軍町間、現・A系統）および3系統（上熊本駅前 - 健軍町間、現・B系統）の双方で毎日運転するダイヤが組まれた<ref name="rp660"/>。ワンマン運転対応ながら、運転士の負担軽減とPR効果などを狙って「エル・パーサー」（Lパーサー）と称する女性車掌を当初から乗務させている<ref name="rp661"/>。新型車両の導入は好評で営業開始当初は乗客が9700形に集中し、在来車両に比べて平均で5割ほど乗客が増加したという<ref name="rp660"/>。一方で納入から営業運転までの期間が短かったため初期故障がしばしば発生した<ref name="rp661">[[#rp661|「熊本市電9700形超低床車のこの一年」]]</ref>。
1次車の車体塗装は[[白色]]を基調に、側面に[[青色]]のアクセントを配したものとなっている<ref name="rf435"/>。座席のモケットも青色である<ref name="rf435"/>。
製造費用は約2億2千万円<ref name="rf435"/>。ただしメーカーの新潟鐵工所側からすると製造のほか設計・試験などの費用を含めた開発費は受注価格の2倍以上になり、予想を上回る赤字になったという<ref name="rst46"/>。
運転開始1年後の[[1998年]]（平成10年）、9700形は[[鉄道友の会]]による「[[ローレル賞]]」を受賞した<ref name="rj386"/>。受賞は環境や高齢社会に配慮した新しい都市交通のさきがけとなった点が評価されたため<ref name="rj386"/>。同年9月27日には大江車庫で授賞式が開催されている<ref name="rj386">[[#rj386|「RAILWAY TOPICS 熊本市電9700形超低床車 ローレル賞授賞式開催」]]</ref>。また同年4月には、超低床車導入への取り組みが評価され熊本市交通局が第19回国際交通安全学会賞を受賞した<ref name="rst220">[[#rst220|「熊本市交通局0800型「COCORO」デビュー」]]</ref>。
{{-}}
=== 2次車 (9702AB・9703AB) ===
[[ファイル:Kumamoto City Tram 9702.jpg|thumb|2次車・9702AB<br />（[[交通局前停留場 (熊本県)|交通局前]]付近・2015年8月）]]
2次車の'''9702AB'''および'''9703AB'''は、ともに[[1999年]]（平成11年）[[3月31日]]付で竣工した<ref>[[#n1999|「新車年鑑1999年版」]]177頁</ref>。営業運転の開始は同年[[4月15日]]<ref name="rst45_p16"/>。これにより9700形による運行回数が増加し、平均して30分に1本の割合で運行できるようになった<ref name="rst45_p16"/>。
2次車に関しては前述の通り設計が変更された点が複数あるほか、車体塗装が基本色の白色のみとなり、車内の塗装も白色から[[クリーム色]]系統に変更<ref name="rst45_p16"/>。座席はタイヤハウスの幅まで広げた幅の広いもの（1.5人掛け）となり、モケットも[[茶色]]と[[緑色]]の[[縞模様|ストライプ模様]]となった<ref name="rst45_p16"/>。座席などのデザインは[[九州旅客鉄道|JR九州]]の車両デザインで実績のある工業デザイナー[[水戸岡鋭治]]による<ref name="rj415"/>。
1次車が交通局の企業会計で一括購入されたのに対し、2次車は[[リース]]会社が車両を購入してこれを15年間の契約で交通局が借り受けるというリース方式が採用されている<ref name="rst45_p16"/><ref name="rp661"/>。リース費用の大部分は熊本市の福祉政策の一つとして[[一般会計]]から支払われる<ref name="rp661"/>。リース方式を採ると資金を一括して手当てする必要がなく一度に複数の車両を増備可能というメリットがあるが、費用の総額が購入方式に比して1.5倍となるデメリットがある<ref name="rp661"/>。リース料金は2編成で年間4,680万円<ref>「超低床電車3台態勢に 熊本市交通局新規2台導入」『[[熊本日日新聞]]』1999年4月16日付朝刊</ref>。
2次車は営業開始当初[[ラッピング電車|広告電車]]として利用されており<ref name="rst45_p16"/>、車体側面窓下に[[ダイムラー (自動車メーカー)|ダイムラー・クライスラー]]の社名が入っていた<ref name="rp688"/>。こうした広告電車は、熊本市交通局においては景観への配慮から[[1989年]]（平成元年）に全面廃止されていたが、交通局の苦しい経営状況から1999年4月より再開された<ref name="rp688"/>。また交通局開局80周年にあたる[[2004年]]（平成16年）には、8月から約半年間、9702ABと3次車の9704AB・9705ABの3編成が電車やバスの写真を車体にラッピングした「開局80周年記念号」として運転された<ref name="jtb_p156">[[#jtb|『熊本市電が走る街今昔』]]156頁</ref>。
{{-}}
===
[[ファイル:Kumamoto City Transportation Bureau 9700.jpg|thumb|3次車・9705AB<br />（[[熊本駅|熊本駅前]]付近・2006年9月）]]
[[ファイル:Kumamoto City Tram 9704 2015.jpg|thumb|3次車・9704ABによる「パト電車」<br />（[[新町停留場|新町]]付近・2015年8月）]]
3次車の'''9704AB'''および'''9705AB'''は、ともに[[2001年]]（平成13年）[[3月1日]]付で竣工した<ref>[[#n2001|「新車年鑑2001年版」]]178頁</ref>。営業運転の開始は同年[[3月6日]]<ref name="rj415"/>。3次車では水戸岡鋭治がデザイン作成に全面的に参加しており、車内はグレー基調で、座席モケットは伝統的な「松葉柄」を配したモスグリーンのものとなり、ドアと手すりは視認性を高めるため鮮やかな黄色に変わった<ref name="rj415"/>。車外では車体側面に交通局のロゴが入っている<ref name="rj415"/>。デザイン以外にも前述の通り機器類に一部変更がある。
車両価格は1編成あたり約2億4千万円で、2次車と同様リース方式による導入とし年間2千万円の15年リース契約を結んだ<ref>「超低床電車新たに2台 熊本市交通局 車内色を一新」『熊本日日新聞』2001年3月6日付夕刊</ref>。3次車の投入により9700形による運行回数はさらに増加し、2つの運行系統が重なる区間では22分間隔での運行となった<ref name="rj415"/>。
9704AB・9705ABともに2004年には上記の通り「開局80周年記念号」として運転された<ref name="jtb_p156"/>。さらに9704ABについては<ref name="kotsu">{{PDFlink|[http://megalodon.jp/2016-0610-1741-10/kumamoto-ankyo.com/katsudo/documents/513.pdf 『交通熊本』513号]}}、熊本県交通安全協会熊本県交通安全活動推進センター、2007年7月。{{PDFlink|[http://kumamoto-ankyo.com/katsudo/documents/513.pdf オリジナル]}}の2016年6月10日時点によるアーカイブ。<!--熊本県立図書館に保管あり--></ref>、[[2007年]]（平成19年）、[[パトロールカー]]を模した黒と白のツートンカラーの外観となった。こうした「パト電車」は熊本市交通局では[[2003年]]（平成15年）12月に初めて登場<ref name="k20031210">「熊本市電パトカーに“変身”ツートンカラーで交通安全意識向上」『熊本日日新聞』2003年12月10日付夕刊</ref>。このときの車両は[[熊本市交通局9200形電車|9200形9204号]]で<ref>[[#jtb|『熊本市電が走る街今昔』]]15頁</ref>、[[熊本県警察]]のマスコットキャラクターにちなんで「ゆっぴー号」と命名された<ref name="k20031210"/>。9704ABによる「パト電車」も「ゆっぴー号」と命名され<ref name="kotsu"/>、春の[[全国交通安全運動]]にあわせて2007年5月11日に上熊本の市電車両基地において出発式が行われた<ref>「春の交通安全運動スタート「パト電車」出発」『熊本日日新聞』2007年5月11日付夕刊</ref>。
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== 0800形への発展 ==
[[ファイル:Kumamoto City Tram 0802 2015.jpg|thumb|2009年に導入された[[熊本市交通局0800形電車|0800形]]]]
9700形2次車導入の時点（1999年）では、熊本市交通局は3次車としてもう1編成を増備し、以後は2車体式車両の増備を打ち切り1両単位で運行できる単車の超低床電車を導入していくという意向であったが<ref name="rst45_p16"/>、実際には上記の通り3次車増備は2編成となり、なおかつ単車の導入は実現していない。
一方メーカーの新潟鐵工所（2003年以降は[[新潟トランシス]]）による超低床電車の製造は熊本市交通局9700形以降も続いた。まず[[2002年]]（平成14年）、[[岡山電気軌道9200形電車|岡山電気軌道9200形 (MOMO)]] を製造する<ref name="ex03_p19">[[#ex03|「特集・リトルダンサーと日本の超低床車」]]19頁</ref>。この車両も熊本の9700形と同様に、旧MAN社が開発した「ブレーメン形」を日本仕様向けに設計変更したものであるが、車体のデザインは他都市と異なるものをとの意向から9700形とは別のものとなっている<ref name="rst75"/>。採用されたデザインは、当時[[フランス]]の[[ナント]]に納入されていた車両（[[インチェントロ]] (Incentro)、ブレーメン形などの後継車両として1998年にアドトランツが開発<ref name="rp688-3"/>）のもので、アドトランツを買収した[[ボンバルディア・トランスポーテーション|ボンバルディア]]の協力を得て利用している<ref name="rst75"/>。以後、新潟トランシスが製造する超低床電車は、従来通りの「ブレーメン形」の足回りに「インチェントロ」の丸みを帯びた車体を組み合わせたものが標準となった<ref name="ex03_p19"/>。
その後熊本市交通局では9700形3次車以来となる超低床電車[[熊本市交通局0800形電車|0800形]]2編成を導入し、[[2009年]]（平成21年）4月より営業運転に投入した<ref name="rj514">[[#rj514|「RAILWAY TOPICS 熊本市電に新型超低床電車0800形が登場」]]</ref>。この0800形は9700形とは異なり上記「インチェントロ」タイプの超低床電車である<ref name="ex03_p19"/>。2編成が追加されたことで交通局の超低床電車は2形式で計7編成となり、1編成を予備に残して毎日6編成運行させる体制となった<ref name="rj514"/>。これにより1時間あたり1往復ずつの増便が可能となり、2系統では毎時2 - 3本、3系統では毎時1本（朝夕ラッシュ時は毎時2本）という運行本数になっている<ref name="rj514"/>。
[[2014年]]（平成26年）10月には0800形の増備車として水戸岡鋭治デザインの「[[熊本市交通局0800形電車#0803AB「COCORO」|COCORO]]」が営業運転を開始し、熊本市交通局の超低床電車は計8編成となった<ref name="rst220"/>。交通局では、既存の9700形・0800形についても今後「COCORO」のコンセプトに基づいて順次外観塗装を改めていくとしている<ref>[[#rj572|「RAILWAY TOPICS 熊本市電が水戸岡氏デザインのCOCOROを導入」]]</ref>。
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist|2}}
== 参考文献 ==
{{Commons|Category:Kumamoto City Tram 9700 series}}
'''雑誌記事'''
* 『[[鉄道ピクトリアル]]』各号
** {{Cite journal|和書|author=宮崎輝昭 |title=熊本市交通局9700形 |journal=鉄道ピクトリアル |volume=第47巻第10号（通巻643号） |publisher=[[電気車研究会]] |date=1997-07 |pages=41-45 |ref=rp643-1 }}
** {{Cite journal|和書|author=細井敏幸 |title=低床車を導入する熊本市交通局の取り組みとその背景 |journal=鉄道ピクトリアル |volume=第47巻第10号（通巻643号） |publisher=電気車研究会 |date=1997-07 |pages=46-49 |ref=rp643-2 }}
** {{Cite journal|和書|author=宮崎輝昭 |title=熊本市交通局9700形 |journal=鉄道ピクトリアル |volume=第48巻第10号（通巻660号・新車年鑑1998年版） |publisher=電気車研究会 |date=1998-10 |pages=158-160 |ref=rp660 }}
** {{Cite journal|和書|author=細井敏幸 |title=熊本市電9700形超低床車のこの一年 |journal=鉄道ピクトリアル |volume=第48巻第11号（通巻661号） |publisher=電気車研究会 |date=1998-11 |pages=98-102 |ref=rp661 }}
** {{Cite journal|和書|author=ダイムラー・クライスラー・レール システムズ日本（株） |title=アドトランツ社のプロフィール |journal=鉄道ピクトリアル |volume=第50巻第7号（通巻688号） |publisher=電気車研究会 |date=2000-07 |pages=72-74 |ref=rp688-3 }}
** {{Cite journal|和書|author=石本祐吉 |title=路面電車の集電装置について |journal=鉄道ピクトリアル |volume=第50巻第7号（通巻688号） |publisher=電気車研究会 |date=2000-07 |pages=80-85 |ref=rp688-4 }}
** {{Cite journal|和書|author=細井敏幸 |title=日本の路面電車現況 熊本市交通局 |journal=鉄道ピクトリアル |volume=第50巻第7号（通巻688号） |publisher=電気車研究会 |date=2000-07 |pages=230-234 |ref=rp688 }}
* 「新車年鑑」（『鉄道ピクトリアル』臨時増刊号）各号
** {{Cite journal|和書|title=新車年鑑1998年版 |journal=鉄道ピクトリアル |volume=第48巻第10号（通巻660号） |publisher=電気車研究会 |date=1998-10 |ref=n1998 }}
** {{Cite journal|和書|title=新車年鑑1999年版 |journal=鉄道ピクトリアル |volume=第49巻第10号（通巻676号） |publisher=電気車研究会 |date=1999-10 |ref=n1999 }}
** {{Cite journal|和書|title=新車年鑑2001年版 |journal=鉄道ピクトリアル |volume=第51巻第10号（通巻708号） |publisher=電気車研究会 |date=2001-10 |ref=n2001 }}
* 『[[鉄道ジャーナル]]』各号
** {{Cite journal|和書|title=RAILWAY TOPICS 熊本市交のLRV 新潟鉄工がADトランツの技術で製造 |journal=鉄道ジャーナル |volume=第30巻第9号（通巻359号） |publisher=鉄道ジャーナル社 |date=1996-09 |pages=97 |ref=rj359 }}
** {{Cite journal|和書|title=RAILWAY TOPICS 熊本市電9700形超低床車 ローレル賞授賞式開催 |journal=鉄道ジャーナル |volume=第32巻第12号（通巻386号） |publisher=鉄道ジャーナル社 |date=1998-12 |pages=105 |ref=rj386 }}
** {{Cite journal|和書|author=森島隆之 |title=ブレーメン市電の挑戦 |journal=鉄道ジャーナル |volume=第33巻第11号（通巻397号） |publisher=鉄道ジャーナル社 |date=1999-11 |pages=54-57 |ref=rj397 }}
** {{Cite journal|和書|title=RAILWAY TOPICS 熊本市交通局が9700形超低床車を3月増備 5編成に |journal=鉄道ジャーナル |volume=第35巻第5号（通巻415号） |publisher=鉄道ジャーナル社 |date=2001-05 |pages=91 |ref=rj415 }}
** {{Cite journal|和書|title=RAILWAY TOPICS 熊本市電に新型超低床電車0800形が登場 |journal=鉄道ジャーナル |volume=第43巻第8号（通巻514号） |publisher=鉄道ジャーナル社 |date=2009-08 |pages=135 |ref=rj514 }}
** {{Cite journal|和書|title=RAILWAY TOPICS 熊本市電が水戸岡氏デザインのCOCOROを導入 |journal=鉄道ジャーナル |volume=第48巻第6号（通巻572号） |publisher=[[成美堂出版]] |date=2014-06 |pages=112 |ref=rj572 }}
* 『[[鉄道ファン (雑誌)|鉄道ファン]]』各号
** {{Cite journal|和書|title=CAR INFO 熊本に到着した和製LRT |journal=鉄道ファン |volume=第37巻第7号（通巻435号） |publisher=[[交友社]] |date=1997-07 |pages=114-115 |ref=rf435 }}
* 『鉄道車両と技術』各号
** {{Cite journal|和書|author=宮崎輝昭 |title=熊本市交通局9700形1次車の使用実績と2次車の概要 |journal=鉄道車両と技術 |volume=第5巻第4号（通巻45号） |publisher=レールアンドテック出版 |date=1999-04 |pages=14-20 |ref=rst45 }}
** {{Cite journal|和書|author=大野真一 |title=日本における低床式路面電車の導入について |journal=鉄道車両と技術 |volume=第5巻第5号（通巻46号） |publisher=レールアンドテック出版 |date=1999-05 |pages=28-34 |ref=rst46 }}
** {{Cite journal|和書|author=大野真一 |title=新潟鉄工におけるLRTの実現を目指した最近の動き |journal=鉄道車両と技術 |volume=第8巻第4号（通巻75号） |publisher=レールアンドテック出版 |date=2002-07 |pages=38-42 |ref=rst75 }}
** {{Cite journal|和書|author=伊藤達也 |title=熊本市交通局0800型「COCORO」デビュー |journal=鉄道車両と技術 |volume=第20巻第12号（通巻220号） |publisher=レールアンドテック出版 |date=2014-12 |pages=13-21 |ref=rst220 }}
* 『路面電車EX』各号
** {{Cite journal|和書|author=堀切邦生 |title=特集・リトルダンサーと日本の超低床車 |journal=路面電車EX |volume=vol.03 |publisher=イカロス出版 |date=2014-05 |pages=3-20 |ref=ex03 }}
'''書籍'''
* {{Cite book|和書|author=中村弘之 |title=熊本市電が走る街今昔 |publisher=[[JTBパブリッシング]]（[[JTBキャンブックス]]） |year=2005 |ref=jtb }}
{{熊本市交通局の路面電車}}
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