削除された内容 追加された内容
ノーザン123問題
87行目:
* ビデオリサーチ社は[[等間隔抽出法]]を使っているため、[[単純無作為抽出法]]や[[層化抽出法]]に比べて[[標本誤差]]が大きい(それに対して、NHKの個人視聴率調査は層化無作為二段抽出法であるため、標本誤差が小さい<ref>[http://www.nhk.or.jp/bunken/yoron/nhk/process/sampling.html 世論調査の手順 - 調査相手の抽出 NHK放送文化研究所]</ref>)。
* 日本における視聴率の調査は、(2000年3月以降から)ビデオリサーチ1社が[[独占]]しており、競合する業者が存在しないため、他の同等の品質の比較データがない。
* サンプル([[標本 (統計学)|標本]])の数が少ない。多くて数百件しかないため、少ない件数で大きく数値が変動してしまう。この[[脆弱性]]を悪用し、過去に[[日本テレビ視聴率買収事件]]が起こっており、今後も同様の問題が起こる可能性がある。
* テレビのない家庭が含まれていない。
* 視聴データを回収するために[[固定電話]]回線が使われているが、[[携帯電話]]や[[IP電話]]の普及によって固定電話を持たない家庭が増えてきている<ref>[http://gigazine.net/news/20110103_lifestyle_2010/ 若年層が新聞や書籍、雑誌、固定電話から遠ざかっている傾向がより顕著に]</ref>。
94行目:
=== 統計学的なデータの質についての問題 ===
* データの誤差がほとんど考慮されない。ビデオリサーチ社の調査方法では、標本数600・信頼度95パーセントの場合、視聴率10パーセントの時の[[誤差]]は[[±]]2.4[[ポイント]]、視聴率20パーセントの時の誤差は±3.3ポイントである。つまり、「視聴率20.0パーセント」と発表された場合の視聴率は'''「16.7 〜 23.3パーセントの間にある」確率が95パーセント'''ということである。標本数200の地域ではさらに誤差が大きい。
* 実際の番組編成では標本誤差を考慮して、前4週平均視聴率や1クール(3ヵ月)を通して見た平均視聴率などを基に番組の成否を検証しているが、マスコミで報道される視聴率は相変わらず単発放送1回分の数字が前面的に押し出されている。その多くは標本誤差による精度は無視されているも同然で、視聴率として現れた数字が全てという印象を与えるような報道や批評が少なくない。
* 「首都圏などの都市部では標本数が600」の場合と、「地方では標本数が200」の差があり、「都市部」と「地方」で標本数に違いがあるため、地域間の単純比較が難しく、公平性を欠いている。
* 調査は「世帯」の単位で行っているので、テレビが一家に2台以上ある実態に対応できていない。また、録画率については対応していない。NHKを除き地上局(のスポンサー)にとっては、[[CMスキップ|CMを飛ばされる]]録画を視聴率に加える価値はないともいえる。しかし、[[テレビドラマ]]や[[特撮]]、[[テレビアニメ]]などは後に[[DVD]]や[[Blu-ray Disc|ブルーレイディスク]]などのパッケージ商品としてソフト化をすることが恒例である。特撮やテレビアニメは放送中(もしくは放送後、放送前)にグッズ販売をすることがほとんどであり、録画視聴者がグッズ購入に走ることも考えられ一概に録画を否定することはできない。また、中には『[[婚カツ!]]』のように(前半は)視聴率が低いが録画率では好調という番組もあった<ref>[http://www.j-cast.com/2009/05/22041727.html 低視聴率にあえぐ中居「婚カツ!」 なんと録画ランキングでは大人気](2009.5 [[J-CASTニュース]])</ref>。
* 「民放の[[地上波]]」を対象とした場合、「首都圏」(在京キー局5局 + 独立局)・「都市部」(テレビ東京系を含む5局)・「地方」(民放のチャンネル数が4局以下)において、チャンネル数と視聴できる番組(特に[[テレビアニメ]]・バラエティ番組の有無)の差が著しい。2015年現在においてもなお、民放の地上波(キー局・系列局)はいまだ[[市町村|全市・町・村]]をカバーできていないため、民放5局が視聴可能な関東・関西などの都市部に偏る
* 発表された視聴率が記事になる時は、基本的に「[[関東地方|関東地区]]」の視聴率のみが記事になり、「[[同時ネット|キー局と同時に視聴できる]](または[[遅れネット]]の)[[ローカル局]]」が対象に含まれていない。しかし、関東地区で視聴率が低くても、他地区で視聴率が高くなることこともある。
* その番組自体を「観なければ」視聴率が上がらないが、番組内で興味深い内容が放送された場合、そのタイミングで視聴率が上がることがある(視聴者にとって、その番組自体を「観なければ」内容がわからないため)。
108 ⟶ 107行目:
=== 番組内容への影響 ===
視聴率は番組の良し悪しについての客観的指標として最も使用されている。視聴率が高い番組は「広告効果が高い番組である」という評価となり、その分利益も大きくなるため、キー局主体のテレビ局は様々な手段で視聴率向上のための努力をする。しかし、その努力が行き過ぎると、番組内容は二の次で高視聴率を取れる(=利益の出る)番組を制作しようとしてしまう。その結果、様々な悪影響を与えてしまうこととなる。
 
* 興味本位の番組・大衆迎合的番組が増える。また、そのような番組制作にて[[報道の自由]]を大義名分に[[プライバシー]]権・放送倫理を侵害する問題が発生する温床となる。
* 視聴者も刺激的、ドラマ的な展開を求めたがるために「[[やらせ]]」などの[[捏造]]行為が発生しやすい。特に軽度の「やらせ」は「[[演出]]」と称して正当化する傾向があり、番組全体の劇場化が指摘される。中には犯罪を依頼し、作られた事件現場を真っ先に報道していたとして調査された事件も存在する<ref>[http://www.asahi.com/showbiz/tv_radio/TKY200908140290.html asahi.com(朝日新聞社):テレビ番組元司会者、視聴率のため殺人依頼? ブラジル - テレビ・ラジオ - 映画・音楽・芸能]</ref>。
**[[ワイドショー]]がその最たる例。2016年6月には[[舛添要一]] [[東京都知事]]が政治資金不正疑惑で辞任したが、一般のニュース番組はもとより、政治問題を殆ど取り上げないワイドショーも各局一斉に取り上げた。その中であるワイドショー担当者は「舛添問題を取り上げたら視聴率が上がるが、取り上げないと下がった。結果として些細なことでも取り上げるようになってしまったと述べている<ref>[http://lite-ra.com/2016/06/post-2344_2.html 【『スッキリ!!』で宇野常寛が舛添報道を「イジメエンタテインメント」と正論の批判で、加藤浩次が凍りついた】] [[リテラ]] 2016年6月17日配信 2016年6月25日閲覧</ref>。
* 高視聴率を望む傾向が強くなるので、ドラマを中心に[[バラエティ番組]]・[[情報番組]]に出演して宣伝する番組が多い。ただ、低視聴率番組は途中で[[打ち切り|打ち切られやすい]]が、打ち切りとなった番組が後に多大な評価を得ることも希にある(『[[宇宙戦士バルディオス]]』など)。
* 視聴者も刺激的、ドラマ的な展開を求めたがるために「[[やらせ]]」などの[[捏造]]行為が発生しやすい。特に軽度の「やらせ」は「[[演出]]」と称して正当化する傾向があり、番組全体の劇場化が指摘される。中には犯罪を依頼し、作られた事件現場を真っ先に報道していたとして調査された事件も存在する<ref>[http://www.asahi.com/showbiz/tv_radio/TKY200908140290.html asahi.com(朝日新聞社):テレビ番組元司会者、視聴率のため殺人依頼? ブラジル - テレビ・ラジオ - 映画・音楽・芸能]</ref>。
* 視聴率を調査する対象の地域([[東京都区部|東京23区]]・[[政令指定都市]]・[[県庁所在地]]の都市部)と、それ以外の[[市町村|市・町・村]]における情報格差。
* 公正にニュースを伝えることを目標とする[[報道番組]]についても、キー局は視聴率獲得のために、特に世間から関心の高いと判断したものばかりを伝える傾向があるとされる。
 
==== 視聴者への煽り ====
119 ⟶ 114行目:
 
==== 視聴者よりスポンサーを向いた番組作り ====
上記のように視聴率が番組の評価良し悪しを決める重要な唯一無二の存在になると、視聴者より「スポンサーの意向を反映」した番組になりやすい。例えば、バラエティ番組ではハイライトシーンの直前に[[山場CM]]が入ることが2000年頃から常識になっている。また、スポンサーが重視する購買欲の高い若い女性向け([[F1層]])の番組がバブル景気以降増えており、1980年代以前のゴールデンタイムは、老若男女だれでも受け入れられる番組が主体だったのに対して、それ以降は明らかに女性をターゲットにした番組がゴールデンタイムでも主流になっている。特に情報系番組は「女性に人気」「女性が支持する」といった語句を並べてあたかも男性視聴者は存在しないような番組作りを行っている番組もある。日本テレビは同局の人気番組であった「[[伊東家の食卓]]」を「女性の視聴率が低い」という理由で終了させた([[週刊ダイヤモンド]]2011年1月15日号「新聞・テレビ勝者なき消耗戦」より) 。
 
そして、スポンサーの発言は([[ローカル局]]を含めた)テレビ界全体を萎縮させる力を持っており、例えば2008年11月の厚生労働省への批判報道に対して[[日本経済団体連合会|経団連]]名誉会長兼[[トヨタ自動車]]相談役の[[奥田碩]]が「[[厚生労働省|厚労省]]叩きは異常な話。正直言ってマスコミに報復してやろうかな。スポンサーを降りるとか」<ref>[http://www.j-cast.com/2008/11/13030308.html メディアから広告引き上げ トヨタ奥田氏「報復宣言」の効果]([[J-CASTニュース]]、[[2008年]][[11月13日]])</ref> と発言すると、[[日本民間放送連盟]]会長の[[広瀬道貞]](兼[[テレビ朝日]]相談役)は「テレビの影響力の大きさから言えば、ある種の節度が必要かなという気もした」とトヨタに屈服するような発言をも行った。特に日本テレビ『[[踊る!さんま御殿!!]]』では自身の起こした窃盗事件を番組内で公表した[[芸能人]]の出演を巡りスポンサーの[[トヨタ自動車]]が「(芸能人)を出すならスポンサーを降りる」と番組およびスタッフに通告した。芸能人が出演した回はトヨタ自動車がスポンサーを降り、最終的にタレントが出演自粛を表明した事情も存在した。
127 ⟶ 122行目:
 
=== 土曜20時戦争 ===
[[TBSテレビ|TBS]]の『[[8時だョ!全員集合]]』([[1969年]]-[[1985年]])が「'''お化け番組'''」と呼ばれる程の凄まじい人気を誇ったことで発生した。当初『[[コント55号の世界は笑う]]』で優位だったライバルの[[フジテレビジョン|フジテレビ]]は対抗する番組『[[コント55号のやるぞみてくれ!]]』を企画するも2ヶ月で打ち切られ、その後は時代劇を中心としたドラマ路線に変更するも悉く放送終了し、土曜20時枠は「鬼門」とまで言われた。1974年に[[荒井注]]が[[ザ・ドリフターズ]]から抜けて暫くは『[[欽ドン!|欽ちゃんのドンとやってみよう!]]』の成功もあって視聴率が逆転したが、[[志村けん]]の「[[東村山音頭]]」のヒットで再び逆転、以後、『[[オレたちひょうきん族]]』([[1981年]] - [[1989年]]、フジテレビ)が登場するまで対抗出来る番組は無く、せいぜい女子[[プロ野球]]チーム「[[日本女子野球連盟#その後|ニューヤンキース]]」の試合をメインとした『[[土曜グランドスペシャル]]』(1978年)が目立つ程度だった。中には『[[ピーマン白書]]』のように大々的な番宣キャンペーンを行ったにも関わらず、放送回数6回で打ち切りになったものも存在した。その現象は日本テレビでも発生し『[[全日本プロレス中継]]』<ref group="注釈">ただし[[次の瞬間、熱くなれ。THE BASEBALL|プロ野球中継]]が編成された時は、土曜深夜に繰り下げて録画放送となった。</ref>を放送したり、『[[笑点]]』の司会として当時人気だった[[三波伸介 (初代)|三波伸介]]を出演させて『[[爆笑ヒット大進撃!!]]』→『[[ダントツ笑撃隊!!]]』を放送し対抗するが短命で終了した。当時のドリフの人気を示すエピソードとしてタレントの[[王理恵]]は自分はドリフ(全員集合)を見たかったが、家では父([[王貞治]])が出ている野球中継を見ていた。月曜日、自分は学校でドリフの話についていけなかったと当時を回顧した<ref>スポーツニッポン 2004年5月15日号</ref>。一方の[[テレビ朝日]]でも、時代劇や現代劇といった1時間ドラマを放送したが人気無く、[[1972年]][[7月]]から直前枠である19:30枠の『[[仮面ライダー]]』([[MBSテレビ|毎日放送]]制作)視聴者である子供をターゲットに前後半に分離し、前半は特撮番組『[[人造人間キカイダー]]』→『[[キカイダー01]]』、後半はアニメ『[[デビルマン]]』→『[[ミクロイドS]]』→『[[キューティーハニー]]』を放送し、少しは人気を上げたが、1時間枠復活後は[[1978年]]開始の[[松平健]]主演時代劇『[[暴れん坊将軍|暴れん坊将軍シリーズ]]』までヒットしない有様であり、特に1976年5月に海外作品『[[刑事バレッタ]]』(第1シリーズ)終了後、同年10月開始の時代劇『[[五街道まっしぐら!]]』までの間は定時番組は置かずに[[テレビ朝日土曜8時枠の連続ドラマ#参考・『土曜時代劇』までのつなぎ番組|単発枠]]を編成し、『[[戦え!ぼくらのヒーロー大集合]]』や劇場版『[[サイボーグ009 (アニメ)|サイボーグ009]]』などの子供向け特番を放送する状態だった。
 
『オレたちひょうきん族』放送開始直後視聴率は伸び悩んだが、ドリフターズの不祥事(仲本工事、志村けんの「競馬[[ノミ行為]]事件」、「囚人コントのギロチン事件」が大きく響いた)もあり、以降『オレたちひょうきん族』は徐々に視聴率を獲得し、1984年の年間視聴率でついに全員集合を逆転、翌1985年に全員集合は終了した。その後全員集合の後継番組『[[加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ]]』(以下『ごきげんテレビ』)が放送されると今度は[[フライデー襲撃事件]]により、看板だったビートたけしが抜けたこともあり徐々に『ごきげんテレビ』が視聴率を獲得し『オレたちひょうきん族』を逆転、[[1989年]]、『オレたちひょうきん族』は放送終了となった。
137 ⟶ 132行目:
しばらくは『めちゃイケ』の独走状態であったが、[[2004年]]に放送開始した日本テレビ『[[世界一受けたい授業]]』の台頭により、同番組に陰りが見え始めてくる。2006年度には『世界一受けたい授業』が『めちゃイケ』を上回ることも珍しくなくなった。追いうちをかけるように、2008年にTBSでドラマ『[[ROOKIES]]』が放送され、これが顕著となり、同番組が終わった後も視聴率が回復しなかった。
 
その後『めちゃイケ』は特別企画を中心に視聴率を稼いでいたが、2010年以降はテレビ東京の『[[土曜スペシャル]]』が「[[ローカル路線バス乗り継ぎの旅]]」を中心に人気を集め、中には『めちゃイケ』を凌ぐ視聴率を記録する回もあり<ref>[http://www.videor.co.jp/data/ratedata/backnum/2012/vol36.htm バックナンバー2012年度 VOL.36 2012年 8月27日(月) 〜 9月2日(日)]</ref>、『めちゃイケ』の独走状態ではなくなった。なお『土曜スペシャル』は、[[2016年]]4月より20時台に土曜深夜から『[[家、ついて行ってイイですか?]]』が移動したため、18:30 - 19:54枠に短縮された。
 
土曜19時枠でも1970年代から1980年代まではTBSの『[[まんが日本昔ばなし]]』([[MBSテレビ|毎日放送]]制作。第2期)と『[[クイズダービー]]』の独走状態となってフジテレビは苦戦を強いられ、18時枠の看板であった『[[タイムボカンシリーズ]]』を19時枠に移動させるも、視聴率を奪えず、同シリーズが終了する事態となっている。TBSの土曜19時枠の独走状態に終止符を打つには、テレビ朝日1992年3月に放送開始した「美少女戦士セーラームーン」シリーズまで待たなければならない状況となった
 
 
=== 木曜21時戦争及びとんねるず包囲網 ===
147 ⟶ 140行目:
 
=== 22時ニュース戦争 ===
1985年、テレビ朝日は社運をかけてそれまで23時台に放送されていた深夜ニュース番組を1時間繰り上げ22時からにする<ref group="注釈">番組開始当初は金曜に限り23時からのままであった。これは当時テレビ朝日の金曜22時に、朝日放送制作の人気時代劇シリーズ『[[必殺シリーズ]]』が放送されていたため。</ref>ことを決定、番組名を『[[ニュースステーション]]』(以下Nステ)とした。司会には[[TBSテレビ|TBS]]の『[[ザ・ベストテン]]』で司会を務めていた[[久米宏]]に白羽の矢を立てた。久米はキャスター就任を了承したが、秘密裏に進められた計画であったため共演者の[[黒柳徹子]]へもこのことを伝えないままザ・ベストテンを降板した。『Nステ』の放送が始まると中高生にわかりやすいニュースをコンセプトにした内容が功を奏し高視聴率を獲得したが、TBSの首脳陣は一連の久米の行動に激怒。諏訪博会長の号令により「報道のTBS」の面子と社運を懸けて、打倒『Nステ』を目指し22時台のニュース帯番組を製作し『Nステ』にぶつける計画を立てた。しかし計画はキャスター選びから難航した。当初、白羽の矢を立てたのは久米の共演者黒柳徹子だった<ref>山田修爾 『ザ・ベストテン』 ソニー・マガジンズ、2008年12月25日、205-208頁。</ref>が黒柳が拒否すると朝日新聞社員だった[[筑紫哲也]]にキャスター就任を要請した。ところがテレビ朝日がTBSに猛反発、遂には朝日新聞とTBS両社のトップ会談が開かれる事態になった<ref>筑紫哲也 『ニュースキャスター』 集英社〈集英社新書〉、2002年6月</ref>。その後TBSは[[森本毅郎]]をキャスターに据えて1987年10月から『[[JNNニュース22プライムタイム]]』(以下プライムタイム)をスタートしたが視聴率で『Nステ』に勝てないばかりか森本女性スキャンダルやスポンサーの[[リクルートコスモス]][[リクルート事件]]に関連するなど不祥事に追い打ちをかけた結果、プライムタイムは発覚。1年で終了森本は降板し、新たに[[小川邦雄]]をキャスターに迎え、『[[JNNニュースデスク'88・'89|JNNニュースデスク'88(→'89)]]』に変更。しかし『Nステ』には及ばずするも、結局『プライムタイム』放送開始から2年後の1989年9月、22時台のニュース帯番組から撤退した。その後、TBSは筑紫をキャスターに据えた『[[NEWS23]]』を翌月から放送開始した。
 
その後2000年3月27日に、今度は[[NHK総合テレビジョン|NHK総合テレビ]]が新たに平日22:00に『[[NHKニュース10]]』を設置、『Nステ』もこれに対抗して放送時間を21:54に繰り上げた。それでも『Nステ』の牙城は崩れないものの、2004年4月からはキャスターを[[古舘伊知郎]]に交代、タイトルも『[[報道ステーション]]』に変更した。結果は『ニュース10』はTBS路線よりは長かったものの、2006年3月31日で撤退、再びテレビ朝日の独壇場となる。なお『報ステ』は[[2016年]]4月より、メインキャスターを古舘から[[富川悠太]]に変更した
 
=== 札幌戦争 ===
202 ⟶ 195行目:
=== 選挙特番 ===
==== 日本 ====
国政選挙が行われるたびに[[選挙特別番組]]において激しい視聴率争いが繰り広げられている。公共放送であるNHKに対抗すべく民放では番組の演出に趣向を凝らすようになる。1960年代後半から1970年代のフジテレビでは、日曜放送のため休止になる『[[唄子・啓助のおもろい夫婦]]』や『[[パンチDEデート]]』(関西テレビ制作)の司会者である[[京唄子]]・[[鳳啓助]]や[[桂文枝 (6代目)|桂三枝(現:六代目文枝)]]・[[西川きよし]]を司会に起用する事があった。1980年代に日本テレビで放送された『[[久米宏のTVスクランブル|久米宏のTV選挙スクランブル]]』では落選した候補者には、「[[葬送行進曲 (ショパン)|葬送行進曲]]」を流し、候補者の顔写真が落ちていくという演出を行った。1989年以降、民放各局では視聴率獲得のため、スポーツ中継と開票速報を同時に行う番組編成を行ったり、多くのタレントや芸能人がコメンテーターとして出演させたりした。また、NHKをはじめ各局が[[出口調査]]などを元に独自の事前分析で他局より1秒でも早く選挙区の当落を判明させて放送するようになった。一方で、当落の誤報を起こすようになり番組内で謝罪したケースも存在した<ref>{{cite news|title=衆院選:当選誤報相次ぐ テレビ3局謝罪|url=http://senkyo.mainichi.jp/news/20141216ddm041040178000c.html|newspaper=[[毎日新聞]]|date=2014-12-16|accessdate=2014-12-21}}</ref>。2010年、テレビ東京が[[池上彰]]を司会に据えた『[[池上彰の選挙スペシャル]]』をスタートさせたところ、わかりやすい解説や[[公明党]]の幹部や候補者に[[創価学会]]との関係について質問する姿勢、また当選した候補者や有名候補者への鋭い切り口が視聴者の好評を獲て、2010年以降4回連続{{refnest|[[第22回参議院議員通常選挙|2010年参議院選挙]]、[[第46回衆議院議員総選挙|2012年総選挙]]、[[第23回参議院議員通常選挙|2013年参議院選挙]]、および[[第47回衆議院議員総選挙|2014年総選挙]]{{refnest|2014年はテレビ朝日と同率1位<ref>{{cite news|title=衆院選特番 池上テレ東と古舘テレ朝が民放トップ11・6%|url=http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2014/12/15/kiji/K20141215009463580.html|newspaper=[[スポーツニッポン|スポニチアネックス]]|date=2014-12-15|accessdate=2014-12-21}}</ref>。}}。}}で民放1位の視聴率を記録、2013年の特番では初の2桁視聴率も獲得している<ref>{{cite news|title=池上彰氏&テレ東が圧勝!民放選挙特番|url=http://www.asahi.com/and_M/interest/entertainment/NIK201307230005.html|newspaper=[[朝日新聞デジタル]]|date=2013-7-23|accessdate=2014-12-21|archiveurl=http://web.archive.org/web/20130729230540/http://www.asahi.com/and_M/interest/entertainment/NIK201307230005.html|archivedate=2013-07-29}}</ref>。
 
== 視聴率測定における時間帯区分 ==
226 ⟶ 219行目:
 
しかし、[[2012年]]はテレビ朝日が年間視聴率で、開局以来初のプライム首位を獲得し、日本テレビの2年連続三冠王達成はならなかった(日本テレビは全日、ゴールデンの二冠)。さらに、2012年の年度視聴率、ならびに[[2013年]]の年間視聴率では、テレビ朝日がゴールデン、プライムの二冠を達成した(全日は共に日本テレビが首位)。
 
その後、[[2014年]]より2年連続で日本テレビが三冠王を獲得し、代わりに[[2000年代]]に強かったフジテレビは2012年頃より長期低迷に入っている。
 
視聴率三冠王の第1号はTBSで、[[1978年]]に1度達成している。当時は『[[まんが日本昔ばなし]]』、『[[クイズダービー]]』、『[[8時だョ!全員集合]]』、『[[Gメン'75]]』と言った超人気番組を同局が有していたことが要因であった。なお、この年のTBSの全日視聴率はNHKと同率であった<ref name="HS116" />。
233 ⟶ 224行目:
また、フジテレビがNHKを除くともっとも三冠王を達成している。その当時は『[[とんねるずのみなさんのおかげです]]』、『[[ねるとん紅鯨団]]』、『[[とんねるずのハンマープライス]]』、『[[笑っていいとも!増刊号]]』、『[[ダウンタウンのごっつええ感じ]]』、『[[ウッチャンナンチャンのやるならやらねば]]』(以上の物は年間平均視聴率順で、フジテレビの全盛であった、90年-95年の物である)と、バラエティが主力で、特に[[お笑い第三世代]]が中心であった。
 
=== Twitter TV エコー ===
== 視聴率を補完する指標 ==
* AQUOS視聴ランキング - [[シャープ]]の[[液晶テレビ]] ([[アクオス|AQUOS]]) は、視聴数を独自に計測している。
* TimeOn (録画視聴ランキング、TV視聴ランキング、予約ランキング) - [[東芝]]の[[液晶テレビ]]([[レグザ|REGZA]])は、視聴数、録画数、録画予約数を独自に計測している。
* トルミル情報 - [[ソニー・コンピュータエンタテインメント]]の[[PlayStation]]各機種用テレビ視聴・録画アプリケーションである[[torne]]は、視聴者数や録画予約数を独自に計測しており、トルミル情報として公開している。
* みんなの予約ランキング/みんなの視聴数 - Sonyのレコーダーは、視聴数、録画予約数を独自に計測している ([[BDZ#2014年11月発売モデル]])。
<!--
* おすすめサービス - [[東芝]]の[[液晶テレビ]]およびレコーダー([[レグザ|REGZA]])は、録画予約ランキングを独自に計測している(おすすめサービス)。また、そのランキングを[[スマートフォン]]や[[タブレット (コンピュータ)|タブレット]]から確認することもできる(RZスケジューラ)。
-->
* Twitter TV エコー - 後述。
 
=== Twitter TV エコー ===
ビデオリサーチは番組価値を測る新たな指標として、「Twitter TV エコー」というサービスを開始した。[[Twitter]]における「インプレッションユーザー数」「インプレッション数」「1分あたりのツイート投稿数」「ツイート投稿ユーザー数」の4つを基本指標としている<ref>[http://www.videor.co.jp/tv-echo/index.htm#service サービス紹介]ビデオリサーチ(2015年12月21日閲覧)</ref>。インプレッション(ツイートの拡散)が多いのはバラエティ、ドラマなどで、少ないのはスポーツ番組、報道番組などで<ref>[https://www.videor.co.jp/vr-digest/pdf/vrd540_201411/vrd540_article1.pdf 「Twitter TV エコー」サービスはじまる 「みえていなかったものがみえてくる」]ビデオリサーチ(2015年12月21日閲覧)</ref>、高齢層より若年層で視聴率とツイートは高い相関関係、投稿よりもインプレッション(表示)において視聴率とツイートは高い相関関係にある<ref>[http://www.videor.co.jp/tv-echo/casestudy.htm#case01 高齢層より若年層で、視聴率とツイートは高い相関関係]ビデオリサーチ(2015年12月21日閲覧)</ref>。
{{節stub}}
263 ⟶ 244行目:
 
== 脚注 ==
<references group="注釈" />
=== 注釈 ===
<references group="案内注釈" />
 
=== 出典 ===
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist|30em}}
 
290 ⟶ 272行目:
* [[:en:Monday Night Wars: Ratings|Monday Night Wars: Ratings]]
* [[リサーチQ]]
* トルミル情報[[torne]] - [[ソニー・コンピュータエンタテインメント]]の[[PlayStation]]各機種用テレビ視聴・録画アプリケーションである[[torne]]は、視聴者数や録画予約数を独自に計測しており、いる(トルミル情報として公開している
* [[メディア・リテラシー]]
* おすすめサービス[[レグザ|REGZA]] - [[東芝]]の[[液晶テレビ]]およびレコーダー([[レグザ|REGZA]])は、録画予約ランキングを独自に計測している(おすすめサービス)。また、そのランキングを[[スマートフォン]]や[[タブレット (コンピュータ)|タブレット]]から確認することもできる(RZスケジューラ)。
 
== 外部リンク ==