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| C=17 | H=17 | Cl=1 | N=6 | O=3
| molecular_weight = 388.808 g/mol
| bioavailability = 74.9%
| metabolism = 肝臓の[[シトクロムP450]]酵素による
| protein_bound = 69.0±3.7%([[アルブミン]])
| elimination_half-life = 6時間以下<br />65歳以上は9時間以下
| metabolism = [[肝臓]][[シトクロムP450]]酵素による<br />([[CYP3A4|3A4]], [[シトクロムP450#分類・命名|2C8]])
| excretion = [[尿]]
| elimination_half-life = 63.66 時間以下(7.5mg)<br />65歳以上は93.94 時間以下(10mg)
| pregnancy_US = C
| excretion = 主に[[尿]]、一部[[糞便]]
| routes_of_administration = 7.5 mg錠または10 mg錠 経口投与
| pregnancy_US = C <!-- A / B / C / D / X -->
| pregnancy_AU = C <!-- A / B1 / B2 / B3 / C / D / X -->
| legal_AU = S4 <!-- Unscheduled / S2 / S3 / S4 / S8 -->
| legal_UK = POM <!-- GSL / P / POM / CD -->
| legal_US = Rx-only <!-- OTC / Rx-only -->
| routes_of_administration = 7.5 mg錠または10 mg錠 [[経口投与]]
}}
'''ゾピクロン'''({{lang-en|''Zopiclone''}})は、[[シクロピロロン系]]の[[睡眠障害]]改善剤であり、[[非ベンゾジアゼピン系]]の超短時間作用型[[睡眠薬]]として知られている。深い眠り([[徐波睡眠]]の[[レム睡眠#ノンレム睡眠|ステージ3と4]])を増加させ、[[レム睡眠]]に対する影響は少ない。[[ベンゾジアゼピン受容体]]に結合し、[[GABA受容体]]へ影響することで[[GABA]]系の抑制機構を増強する点では[[ベンゾジアゼピン]]系の薬物と似ている。日本では[[1989年]]から'''アモバン'''が販売され、[[後発医薬品]]も存在する。ゾピクロンは[[ラセミ混合物]](''R体''<small>と</small>''S体'')であり、[[光学分割]]して得られた''S体''の製剤が[[エスゾピクロン]](ルネスタ)である<ref name="zopiclone_if">{{cite web |title=医薬品インタビューフォーム(2014年10月改訂 第7版)アモバン錠 - ゾピクロン |url=http://www.info.pmda.go.jp/go/interview/1/780069_1129007F1026_1_007_1F.pdf |format=pdf |date=2014-10 |work=www.info.pmda.go.jp |publisher=[[医薬品医療機器総合機構]](PMDA) |accessdate=2016-9-26}}</ref>。[[薬機法]]における[[習慣性医薬品]]に指定されている<ref>{{cite press release|author=厚生省|title=薬事法第50条第9号の規定に基づき習慣性があるものとして厚生労働大臣の指定する医薬品 通知本文|publisher=厚生労働省 |date=|url=http://wwwhourei.mhlw.go.jp/cgi-bin/t_document.cgi?MODE=hourei&DMODE=CONTENTS&SMODE=NORMAL&EFSNO=627&PAGE=1|accessdate=2014-02-16}}</ref>。
'''ゾピクロン'''(zopiclone)は、[[非ベンゾジアゼピン系]]のシクロピロロン系の超短時間作用型の[[睡眠薬]]である。[[GABA受容体]]に作用し効果を示す点では[[ベンゾジアゼピン]]系と薬理作用は似ている。フランスでは1987年に販売開始され、日本では1989年から商品名'''アモバン'''で販売され、[[後発医薬品]]が存在する。鏡像異性体は[[エスゾピクロン]](ルネスタ)である。
 
2016年10月14日から[[麻薬及び向精神取締における]]の[[習慣性医麻薬及び向精神薬取締法#向精神薬の取締り|第三種向精神]]に指定する政令が施行されている<ref>{{cite press release |author=厚生労働 |title=事法第50条第9号の規、麻薬原料植物、向精神薬及び麻薬向精神薬原料を指に基づき習慣性があ政令として厚生労働大臣の指定一部を改正する政令」(案)及び「麻及び向精神薬取締法施行規則の一部を改正する省令」(案)に関する意見募集について 通知本文|publisher=厚生労働総務行政管理局 |date=2016-8-18 |url=http://wwwhoureisearch.mhlwe-gov.go.jp/cgi-binservlet/t_document.cgiPublic?MODECLASSNAME=houreiPCMMSTDETAIL&DMODEid=CONTENTS&SMODE=NORMAL&EFSNO=627&PAGE=1495160131 |accessdate=20142016-028-1618}}</ref>。
 
2016年10月より[[麻薬及び向精神薬取締法]]の[[麻薬及び向精神薬取締法#向精神薬の取締り|向精神薬]]に指定される予定である<ref>{{cite press release |author=厚生労働省 |title=麻薬、麻薬原料植物、向精神薬及び麻薬向精神薬原料を指定する政令の一部を改正する政令」(案)及び「麻薬及び向精神薬取締法施行規則の一部を改正する省令」(案)に関する意見募集について |publisher=総務省行政管理局 |date=2016-8-18 |url=http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=495160131 |accessdate=2016-8-18}}</ref>。
 
==歴史==
; 1987年
: フランス国有(当時)の化学・製薬会社、当時の[[ローヌ・プーラン]]社(Rhône{{enlink|Rhône-Poulenc)Poulenc}}が創薬した。フランスでは1987年にImovaneの商品名で発売された。
: フランスでは1987年に ''Imovane'' の製品名で発売された。
 
; 1989年
: 日本では1989年から、アモバンの品名で発売されている。当時は[[中外製薬]]と[[吉富製薬]]が提携販売。2015年時点では、[[サノフィ]]製造[[日医工]]販売。
 
==適応==
* [[不眠症]]
* [[麻酔]]前投薬
<!--後発品の種類などを過剰に記載しないように注意してください:Wikipedia:ウィキペディアは何ではないか-->
 
==薬物動態==
[[CYP3A4]]を主とし、CYP2C8でも代謝される{{sfn|サノフィ|2012}}。
 
==副作用==
* [[副作用]]として、[[依存性]]、呼吸抑制、一過性前向性[[健忘]]、口渇、[[めまい]]、ふらつきなどがある。過剰投与を長期に渡り行った場合、常時服用していないと離脱症状として情緒不安定、耳鳴り、幻聴、嘔吐などを起こす事がある。
* また特徴的な副作用として、[[苦味]]を感じる[[味覚障害]]が発現する。苦味が酷い場合は[[うがい]]を行うか、無理せず他の睡眠薬に変更する。苦味の副作用はゾピクロンに特徴的であり、他の睡眠薬ではほとんど報告されていないが、例えば先発品のゾピクロン製剤である「アモバン」のインタビューフォームによると、承認時までの臨床試験で、約8%の被験者に苦味の副作用が発現している。
: 他の睡眠薬ではほとんど報告されていないが、ゾピクロンは承認時までの臨床試験で約8%の被験者に苦味の副作用が発現している<ref name="zopiclone_if" />。
* なお10mg以上(例:30mgまたは40mg)を一度に服用すると、筋弛緩作用により全身の力が入らなくなる症状や、幻覚などが現れることがある。
 
==依存性==
ゾピクロンをサルに経口投与した[[依存性試験]]では、[[ベンゾジアゼピン依存症|ベンゾジアゼピンタイプ]]の[[依存性]]がみられた<ref name="zopiclone_if" />。
 
; [[身体的依存|身体依存性]]
: [[ジアゼパム]]より弱く、[[ニトラゼパム]]と同等<ref name="zopiclone_if" />
 
; [[精神依存|精神依存性]]
: ジアゼパムと同等<ref name="zopiclone_if" />
 
==出典==