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en:Abelian group 14:52, 10 December 2016 の抄訳
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{{出典の明記|date=2016年12月}}
[[数学]]、とくに[[抽象代数学]]における'''アーベル群'''(アーベルぐん、{{lang-en-short|''abelian group''}}<ref group="注">[[エポニム|人名に由来する名称]]なので、通常は Abelian group と A を大文字にすべきところであるが、しばしばアーベル群は数学のあらゆるところに遍在するという意味を込めて "abelian" と記される。[http://www.maa.org/devlin/devlin_04_04.html Abel Prize Awarded: The Mathematicians' Nobel<!-- Bot generated title -->]</ref>)または'''可換群'''(かかんぐん、{{lang-en-short|''commutative group''}})とは、定義される[[二項演算|乗法]]が[[交換法則|可換]]な[[群論|群]]のことである。名称は、ノルウェーの数学者[[ニールス・アーベル]]に因む。しばしば、演算は "+" を用いて[[加法|加法的]]に記されて'''加法群'''(かほうぐん、{{lang-en-short|''additive group''}})ともよばれる<ref group="注">単純に言えば、アーベル群とは足し算と引き算が自由にできる代数的な対象である。</ref>。また、[[加群]](かぐん、{{lang-en-short|''module''}})とも呼ばれることがあるがこの場合、別の代数系からの作用とともに考えていることが多い([[環上の加群]]、[[群上の加群]]など)。'''Z''' 上の加群のことを単に加群と言うことも多い。'''Z''' 上の加群とアーベル群は自然に同一視される。
{{Group theory sidebar|Basics}}
<!--{{Algebraic structures |Group}}-->
[[数学]]、とくに[[抽象代数学]]における'''アーベル群'''(アーベルぐん、{{lang-en-short|''abelian group''}}<ref group="注">{{efn|[[エポニム|人名に由来する名称]]なので、通常は Abelian group と A を大文字にすべきところであるが、しばしばアーベル群は数学のあらゆるところに遍在するという意味を込めて "abelian" と記される。[<ref>{{cite web|url=http://www.maa.org/devlin/devlin_04_04.html|archive-url=https://web.archive.org/web/20130701231658/http://www.maa.org/devlin/devlin_04_04.html |archive-date=1 July 2013|dead-url=yes|access-date=3 July 2016|title=Abel Prize Awarded: The Mathematicians' Nobel<!-- Bot generated title -->]}}</ref>}})または'''可換群'''(かかんぐん、{{lang-en-short|''commutative group''}})は、定義される[[二項演算|乗法群演算]]が[[交換法則|可換]]な[[群 (数学)|群]]、すなわちどことであ二つの元の積も掛け順番に依らず定まる群を言う。名称は、ノルウェーの数学者[[ニールス・アーベル]]に因む。しばしば、演算{{sfn|Jacobson|2009|p=41}}{{efn|命名者 "+" を用いて[[加法|加法的カミーユ・ジョルダン]]に記されて'''加法であり「[[多項式]](の根)の対称性の'''(かほうぐんが可換であるならば多項式の根が{{lang-仮リンク|根号を用いて解ける|en-short|''additivesolvability group''by radicals|label=根号を用いて計算できる}}もよばが導かれる<ref group="注">単純に言えば、」ことをアーベル群とは足が示たこ引き算が自にできる代数的な対象であ来とする。</ref>。また、[[加群]](かぐん、{{lang-en-shortcite book |''module''}})とも呼ばれることがあるがこの場合、別の代数系からの作用とともに考えていることが多い(last=Cox |first=David |date=2004 |title=Galois Theory |publisher=[[環上の加群Wiley-Interscience]]、[[群上の加群]]など)。'''Z''' 上の加群のことを単に加群と言うことも多い。'''Z'''|mr=2119052 上の加群とアーベル群は自然に同一視される}} Section 6.5</ref>}}
 
アーベル群は[[環 (数学)|環]]や[[体 (数学)|体]]、[[環上の加群]]や[[ベクトル空間]]といった抽象代数学の概念において、その基礎となる'''加法'''に関する群([[加法群]])としてしばしば生じる。任意の抽象アーベル群についても、しばしば'''加法的な記法'''(例えば群演算は "+" を用いて表され、逆元は負符号を元の前に付けることで表す)が用いられ、その場合に[[用語の濫用]]で「加法群」と呼ばれることがある。また任意のアーベル群は[[整数]]全体の成す環 {{math|'''Z'''}} 上の加群とみることができ、その意味でやはり用語の濫用だがアーベル群のことを「加群」と呼ぶこともある。
 
一般に可換群は{{仮リンク|非可換群|en|non-abelian group}}に比べて著しく容易であり、とくに有限アーベル群の構造は具さに知られているが、それでも無限アーベル群論はいまなお活発な研究領域である。
 
== 定義 ==
{{Group-like structures}}
{{seealso|加法群|乗法群}}
[[集合]] ''G'' に[[二項演算]]("*" と書くことにする)が定義されていて、以下の条件
# [[結合法則]]: <math>a * (b * c) = (a * b) * c</math>.
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# マイナス元の存在: <math>\forall a, \exists -a;\ a + (-a) = (-a) + a = 0</math>.
# 交換法則: <math>a + b = b + a</math>.
のようになる。以降ではアーベル群を主に加法的に記す
 
== 例 ==
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* 乗法に関し、有理数全体の集合 '''Q''' は 0 の逆元が無いので群にならないが、'''Q''' から 0 を除いた集合(これを慣習的に '''Q'''<sup>*</sup> と書く)で乗法を考えたものは群になり(乗法群と言われる)、これもアーベル群の例である。同様に、0 以外の実数全体 '''R'''<sup>*</sup> や 0 以外の複素数全体 '''C'''<sup>*</sup> も乗法に関してアーベル群となる。また例えば 0 以外の整数の全体 '''Z'''<sup>*</sup> は乗法に関して群にはならないが、その部分集合 {&plusmn;1} は乗法に関するアーベル群である。
* [[楕円曲線]] ''y''<sup>2</sup> = ''x''<sup>3</sup> + ''ax'' + ''b'' の解集合には、加法を定義することができ、アーベル群になる。
 
== アーベル群の準同型 ==
2 つのアーベル群 (''M'', +), (''N'', +') を考える。''M'' から ''N'' への写像 &rho;: ''M'' &rarr; ''N'' が任意の ''x'', ''y'' &isin; ''M'' について
: &rho;(''x'' + ''y'') = &rho;(''x'') +' &rho;(''y'')
をみたすとき、&rho; は (''M'', +) から (''N'', +') への'''アーベル群の[[準同型]]'''であるといい、さらに[[全単射]]ならばアーベル群の'''同型'''であるという。これは単に[[群論#群の準同型・同型|群としての準同型]] ({{lang-en-short|''group homomorphism''}}) とまったく同じ概念である。''M'' から ''N'' へのアーベル群の準同型全体の成す集合を Hom(''M'',''N'') などと記す。このとき、
:<math>\mbox{Hom}(M,N):=\{\phi\colon M\to N\mid \phi\colon \mbox{homom.}\}</math>
には、&phi;, &psi; &isin; Hom(''M'', ''N'') に対して
:<math>(\phi+\psi)(x) := \phi(x) + \psi(x) \quad (x \in M)</math>
として和 &phi; + &psi; をさだめる(これを「''N'' における和が Hom(''M'',''N'') に加法を誘導する」などという)ことができて、この加法に関して Hom(''M'', ''N'') はまたアーベル群となる。さらに、アーベル群 ''M'' の[[準同型#自己同型群・自己準同型環|自己準同型]]の全体
:<math>\mbox{End}(M):= \mbox{Hom}(M,M)</math>
には ''M'' における和が導く加法が定まり、さらに写像の合成
:<math>(\phi\circ\psi)(x) := \phi(\psi(x))\quad
(\phi, \psi \in \mbox{End}(M), x \in M)
</math>
を積として[[環論|環]]をなす。これを ''M'' 上の'''自己準同型環'''という。
 
== 性質 ==
[[自然数]] {{mvar|n}} と加法的に書かれたアーベル群 {{mvar|G}} の元 {{mvar|x}} に対して、{{mvar|x}} の {{mvar|n}}-重累加(''n'' 個の和)を {{math|1=''nx'' = ''x'' + ''x'' + ⋯ + ''x''}} とし、{{math|1=(−''n'')''x'' = −(''nx'')}} と定めれば、これにより {{mvar|G}} は[[整数]]全体の成す[[可換環]] {{math|'''Z'''}} 上の[[環上の加群|加群]]とすることができる。実は {{math|'''Z'''}}-加群の概念はアーベル群の概念と同じものと考えることができる。
=== 自明な性質 ===
一般の群においていくつかの条件によって規定されるような概念の中には、それがアーベル群においては特に何の制約も課さないこと(数学の文脈ではこれを自明な条件などと通常は言い表す)と等価になるようなものが見られる。例えば
* アーベル群の任意の部分群は[[群論#部分群|正規部分群]]である。
* 任意のアーベル群は[[群論#可解群・交換子群|可解]]である。
などが挙げられる。
 
([[主イデアル整域]]たる {{math|'''Z'''}} 上の加群としての)アーベル群に関する諸定理は、しばしば任意の主イデアル整域上の加群に関する定理にまで一般化することができる。その典型が[[有限生成アーベル群]]の分類定理であり、これを{{仮リンク|PID上有限生成加群の構造定理|en|structure theorem for finitely generated modules over a principal ideal domain}}の特別の場合とみることができる。有限生成アーベル群の場合、この定理によりそのような任意のアーベル群が[[ねじれ群]]と[[自由アーベル群]]の[[群の直和|直和]]に分解できることが保証される。そのときのねじれ群は、適当な素数 {{mvar|p}} に対する素冪位数巡回群 {{math|'''Z'''/''p''<sup>k</sup>'''Z'''}} の形の群の有限個の直和であり、自由アーベル群は無限巡回群 {{math|'''Z'''}} の有限個のコピーの直和になっている。
== 有限生成アーベル群 ==
{{main|有限生成アーベル群}}
[[群の生成系|有限生成]]アーベル群の構造は、完全に決定されており、無限[[巡回群]] '''Z''' と、[[群の位数|位数]]が素数冪の巡回群 '''Z'''&nbsp;/&nbsp;''m''<sub>1</sub>'''Z''', ..., '''Z'''&nbsp;/&nbsp;''m''<sub>''t''</sub>'''Z''' の[[群の直積|直積]]
:<math>\mathbb{Z}^n \times \mathbb{Z}/m_1\mathbb{Z} \times \mathbb{Z}/m_2\mathbb{Z} \times \cdots \times \mathbb{Z}/m_t\mathbb{Z}</math>
 
アーベル群の間の二つの[[群準同型]] {{math|''f'', ''g'': ''G'' → ''H''}} に対し、それらの和 {{math|''f'' + ''g''}} は {{math|1=(''f'' + ''g'') (''x'') = ''f''(''x'') + ''g''(''x'') (∀''x'' ∈ ''G'')}} で定義され、これもまた一つの群準同型を与える(これが準同型となるために {{mvar|H}} の可換性は必要である)。これにより、{{mvar|G}} から {{mvar|H}} への群準同型全体の成す集合 {{math|Hom(''G'', ''H'')}} はそれ自身ひとつのアーベル群となる。
に[[同型]]であり、''n'' と、(順序の差を除いて)''m''<sub>1</sub>, ..., ''m''<sub>''t''</sub> は一意的であることが知られている。
 
[[ベクトル空間]]の[[次元 (線型代数学)|次元]]のようなものとして、任意のアーベル群は[[アーベル群のランク|階数]]と呼ばれるものを持つ。整数の加法群 {{math|'''Z'''}} および[[有理数]]の加法群 {{math|'''Q'''}} は階数 {{math|1}} であり、{{math|'''Q'''}} の任意の部分群についても同様である。
== 関連項目 ==
* [[群論]]
 
一般の群 {{mvar|G}} の[[群の中心|中心]] {{math|''Z''(''G'')}} は {{mvar|G}} の任意の元と交換する {{mvar|G}} の元全体の成す部分群であった。明らかに群 {{mvar|G}} が可換であるための必要十分条件は {{mvar|G}} が中心 {{math|''Z''(''G'')}} に一致することである。中心 {{math|''Z''(''G'')}} は必ず {{mvar|G}} の[[特性部分群|特性]]部分アーベル群となる。中心で割った剰余群 {{math|''G''/''Z''(''G'')}} が[[巡回群]]ならば {{mvar|G}} はアーベルである<ref>Rose 2012, p. 48</ref>。
== 注記 ==
<references group="注"/>
 
== 参考文献有限アーベル群 ==
整数全体のなす加法群の法 {{mvar|n}} に関する剰余類の成す巡回群 [[剰余類環|{{math|'''Z'''/{{mvar|n}}'''Z'''}}]] は有限アーベル群のもっとも単純な例として挙げることができるが、逆に任意の有限アーベル群は適当な素数冪に対するこの形の有限巡回群の直和に同型であり、そのときそれら直和因子の位数は全体として一意に決定され、与えられた有限アーベル群の'''不変系''' (complete system of invariants) と呼ばれる。有限アーベル群の[[自己同型群]]はその不変系によって直接的に記述することができる。有限アーベル群の理論は[[フェルディナント・ゲオルク・フロベニウス|フロベニウス]]と{{仮リンク|Ludwig Stickelberger|en|Ludwig Stickelberger|label=Stickelberger}}の1879年の論文に始まり、のちに整理され主イデアル整域上の有限生成加群にまで一般化されて、[[線型代数学]]の重要な章を成すものとなった([[単因子]]論)。
 
素数位数の任意の群は巡回群に同型であり、ゆえにアーベル群である。また、位数が素数の平方であるような任意の群はアーベル群となる<ref>Rose 2012, p. 79</ref>。実は任意の素数 {{mvar|p}} に対して位数 {{math|''p''{{exp|2}}}} の群は、[[同型を除いて]] {{math|'''Z'''<sub>''p''<sup>2</sup></sub>}} と {{math|'''Z'''<sub>''p''</sub>×'''Z'''<sub>''p''</sub>}} のちょうど二種類しかない。
 
==; 有限生成アーベル群 ==の基本定理
: 任意の有限アーベル群 {{mvar|G}} は[[素数|素]]冪位数の巡回群の[[群の直和|直和]]に表される。
これは[[有限生成アーベル群の基本定理]]の特別の場合(階数 {{math|0}} の場合)である。位数 {{mvar|mn}} の巡回群 {{math|'''Z'''<sub>''mn''</sub>}} が {{math|'''Z'''<sub>''m''</sub>}} と {{math|'''Z'''<sub>''n''</sub>}} の直和に同型となるための必要十分条件は {{mvar|m}} と {{mvar|n}} が[[互いに素]]となることである([[中国の剰余定理]])。これにより任意の有限アーベル群 {{mvar|G}} が
: <math>\bigoplus_{i=1}^{u} \mathbf{Z}/k_i\mathbf{Z}</math>
なるかたちの直和に同型となることが従うが、位数 {{mvar|k{{sub|i}}}} に関しては標準的に二種類:
* 各数 {{math|''k''<sub>1</sub>, …, ''k''<sub>''u''</sub>}} はそれぞれ適当な素数の冪である
* {{math|''k''<sub>1</sub>}} は {{math|''k''<sub>2</sub>}} を割り切り、{{math|''k''<sub>2</sub>}} は {{math|''k''<sub>3</sub>}} を割り切り、… {{math|''k''<sub>''u''&minus;1</sub>}} は {{math|''k''<sub>''u''</sub>}} を割り切る
の仮定のうちの何れかを課すことで一意に定まる。
 
== 無限アーベル群の準同型 ==
もっとも単純な無限アーベル群は[[無限巡回群]] {{math|'''Z'''}} である。任意の[[有限生成アーベル群]] {{mvar|A}} は {{math|'''Z'''}} の適当な {{mvar|r}} 個のコピーと有限個の素冪位数[[巡回群]]の直和に分解可能なアーベル群との直和に同型である。この場合、分解は一意ではないけれども、上記の定数 {{mvar|r}} は一意に定まり({{mvar|A}} の[[アーベル群のランク|階数]]と呼ばれる)、分解に現れる素数冪は全体として有限巡回直和因子すべての位数を一意的に決定する。
 
これと対照に、一般の無限生成アーベル群の分類は完全とは程遠いものしか知られていないことを理解しなければならない。[[可除群]](任意の自然数 {{mvar|n}} と {{math|''a'' ∈ ''A''}} に対し方程式 {{math|1=''nx'' = ''a''}} が常に解 {{math|''x'' ∈ ''A''}} を持つような群 {{mvar|A}})は完全な特徴づけが知られている無限アーベル群の重要なクラスの一つである。任意の可除群は、有理数の加法群 {{math|'''Q'''}} といくつか適当な素数 {{mvar|p}} に対する[[プリューファー群]] {{math|'''Q'''<sub>''p''</sub>/'''Z'''<sub>''p''</sub>}} を直和因子に持つ直和に同型で、それぞれの種類の直和因子の数は濃度の意味で一意に決定される{{efn|For example, {{nowrap|'''Q'''/'''Z''' ≅ ∑<sub>''p''</sub> '''Q'''<sub>''p''</sub>/'''Z'''<sub>''p''</sub>}}.}}。さらに言えば、可除群 {{mvar|A}} が何らかのアーベル群 {{mvar|G}} の部分群となるとき、{{mvar|A}} は {{mvar|G}} における直和補因子を持つ(すなわち、{{mvar|G}} の適当な部分群 {{mvar|C}} で {{math|1=''G'' = ''A'' ⊕ ''C''}} なるものがとれる)。したがって、可除群はアーベル群の圏における[[入射加群|入射対象]]であり、逆に任意の入射アーベル群は可除である({{仮リンク|ベーアの判定法|en|Baer's criterion}})。非零可除部分群を持たないアーベル群は'''被約''' (''reduced'') であるという。
 
対極的な性質を持つ無限アーベル群の重要な二つのクラスに、{{仮リンク|ねじれアーベル群|en|Torsion abelian group|label=ねじれ群}}と{{仮リンク|ねじれのないアーベル群|label=ねじれのない群|en|Torsion-free abelian group}}がある。例えば、加法群の商 {{math|'''Q'''/'''Z'''}} はねじれアーベル群の、加法群 {{math|'''Q'''}} はねじれのないアーベル群のそれぞれ例になっている。
 
ねじれ群でもねじれのない群でもないアーベル群は混合群 (mixed group) という。アーベル群 {{mvar|A}} とその(最大)ねじれ部分群 {{math|''T''(''A'')}} に対して、剰余群 {{math|''A''/''T''(''A'')}} はねじれがない。しかし一般に、ねじれ部分群は {{mvar|A}} の直和因子とは限らない(つまり {{mvar|A}} は {{math|''T''(''A'') ⊕ ''A''/''T''(''A'')}} に同型でない)から、混合群の理論はねじれ群とねじれのない群の理論を単純に合わせればよいという話にはならない。
 
== 関連項目 ==
* {{仮リンク|アーベル群の圏|en|Category of abelian groups}}
* [[アーベル圏]]
 
== 注 ==
=== 注釈 ===
<references group="注"/>
=== 出典 ===
<references />
== 参考文献 ==
* {{Citation | last= Jacobson | first= Nathan | date= 2009| title= Basic Algebra I | edition= 2nd | publisher= [[Dover Publications]] | isbn= 978-0-486-47189-1}}
* {{cite book |last=Rose |first=John S. |date=2012 |title=A Course on Group Theory |publisher=Dover Publications |isbn=0-486-68194-7|ref=harv}} Unabridged and unaltered republication of a work first published by the Cambridge University Press, Cambridge, England, in 1978.
 
{{DEFAULTSORT:ああへるくん}}