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新銀行東京は[[2005年]](平成17年)4月、東京都知事石原慎太郎の旗振りの下、中小企業に対する無担保融資などを行い資金繰りに悩む中小企業を支援し、その事が日本経済再生の原動力になるとして石原の肝いりで開業した。
 
しかし、運営わずか3年で1000億円近い累積赤字を抱え{{要出典範囲|事実上の破綻に至ることとなり|date=2017年4月}}、その後「都の公共事業請負先企業への貸し付け拡大、都の政策との連動を強化などを軸に黒字を目指す」として400億円の公的資金注入と共に事業再建が図られ、[[2010年]](平成22年)には黒字化したものの、[[公的資金]]導入は典型的な政官財の癒着政策であり、[[独占禁止法]]違反であるなどの批判もあった<ref>{{Cite news |title=400億円、新銀行東京に 東京都、追加出資案を提出 |newspaper=朝日新聞 |date=2008年2月20日夕刊 |url=http://www.asahi.com/business/update/0220/TKY200802200169.html |accessdate= |archiveurl=https://web.archive.org/web/20080302142431/http://www.asahi.com/business/update/0220/TKY200802200169.html |archivedate=2008年3月21日 }} </ref><ref>[http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/a/122/index3.html 大前研一の「「産業突然死」時代の人生論」第119回]</ref><ref>{{cite conference |url=http://www.gikai.metro.tokyo.jp/netreport/2008/no9/no4.html |title=東京都議会 平成20年第2回定例会 |first= |last= |author= |authorlink= |coauthors= |date= |month= |year= |conference=平成20年第2回定例会 |conferenceurl=http://www.gikai.metro.tokyo.jp/ |editor= |others= |volume= |edition= |booktitle= |publisher= |archiveurl= |archivedate= |location= |pages= |format= |id= |isbn= |bibcode= |oclc= |doi= |accessdate=2017年4月24日 |quote= |ref= |separator= |postscript= |language= |page= |at= |trans_title= }}</ref>。
 
=== 設立経緯 ===
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その後、石原の強い要望で「中小企業への貸し渋り対策」「ベンチャー企業向け融資」などの目的を加え、この頃から大前構想を外れた方向へ進み出す。当初ボランティアとして参加していた大前は2002年に離脱し、石原が当時[[トヨタ自動車]]会長で[[経団連]]会長だった[[奥田碩]]から紹介を受けた仁司泰正(当時の[[豊田通商]]常勤[[監査役]])を代表に迎えた<ref>[http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/0fb132c136b1875810e497885e4f59e2 新銀行東京は破綻処理せよ-池田信夫 blog]</ref>。
 
なお、破綻の原因のひとつには、[[上場企業]]にも[[粉飾決算]]が存在する中、中小企業の経営数値の実態を熟知していた金融機関出身の役員らの反対を押し切って、大手銀行も運用を諦めたスコアリング方式の[[与信]]にこだわったことため、赤字ある拡大したとされる<ref>[http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20080409/152666/ 見当はずれの新銀行東京批判] 2008年4月10日 日経ビジネスONLINE。</ref><ref>[http://www.tsr-net.co.jp/news/situation_before/1198800_1626.html 新銀行東京の経営挫折に学ぶ銀行スコアリング融資の反省点] 2008年5月23日 東京商工リサーチ 時局レポート。</ref>(「[[#過大なシステム投資とコスト]]」も参照)。
 
[[2003年]](平成15年)、石原の主導で都が策定した「東京発金融改革」を旗印に『[[資金調達]]に悩む[[中小企業]]を救済すること』を理念とした新銀行構想を打ち出した。同時期に「[[BNPパリバ]]」が日本での事業見直しを行っており、傘下の「BNPパリバ信託銀行」の売却先を検討していた<ref>{{PDFlink|[http://japan.bnpparibas.com/pdf/2004/hpTMG.pdf BNPパリバ信託銀行の東京都への譲渡]}}</ref>。
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設立経緯から、[[全国銀行協会]](全銀協)の[[役員]]から非難・反発を浴びた。同協会には非加盟である。ATMも、[[MICS]](全国キャッシュサービス)には接続されていない。特に、[[三菱東京UFJ銀行]]の相談役・[[三木繁光]]や、全銀協会長・[[三井住友銀行]]頭取・[[日本郵政]]社長などを務めた[[西川善文]]といった「[[郵政民営化]]は銀行に対する民業圧迫」、「[[地方公共団体|自治体]]による金融機関の設置は時代錯誤」とする論者の反発が強かったとされる。
 
全銀協が発行する「キャッシュカードや[[通帳]]等の[[盗難]]・紛失時のご連絡先 銀行の緊急時連絡先一覧」においては、平成16年版から'''平成2629年度版に至ってもなお'''同行に関する記述はなく、全銀協からはその存在すら黙殺されてる模様である
 
=== 公共工事代金債権信託 ===
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# 東日本建設業保証の前払金預託金口座を開設できない。1工事の工事代金を別々の金融機関で管理する必要性がある。
 
といったデメリットもある。しかし、現在では東京都以外の市区町村での取り扱いも増え、中小建設業者の利用も徐々に増加している。また、新銀行東京にとっても、信託受益権販売後の資金が早々に他の金融機関に移されることになり、メリットを活かしきれていない
 
==== 東京都との関係 ====
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東京都が定めた当初の基本計画では、[[2008年]](平成20年)までに1兆2000億円余の獲得を目指すも、次第に目標が引き下げられ、高金利の定期預金キャンペーンを張ってもなお、4284億円([[2007年]](平成19年)9月現在)の預金残高にとどまっている<ref name="yomiuri">読売新聞 2008年3月17日 [http://web.archive.org/20080324073644/www.yomiuri.co.jp/national/news/20080317-OYT1T00370.htm 「新銀行東京、11年度までに預金量を20分の1以下に」]</ref>。
* [[2006年]](平成18年)のキャンペーンで集めた預金のうち、[[2009年]](平成21年)には3年定期 (1.5%) が満期を迎えた。5月現在の金利は0.25%(300万未満)であるため、高金利を求める預金者は、[[2009年]](平成21年)5月現在でもなお3年で1.5%の金利を提示している[[日本振興銀行]]<ref>[http://www.shinkobank.co.jp/deposit/ 日本振興銀行]</ref>に流れた。(ただし、日本振興銀は2010年9月に破綻し、初のペイオフ発動となった)。
* 上記のごとき預金流出に焦ったためか、これまでは満期の案内に満期時解約の手続き書類を同封していたが、2009年8月1日からの継続分については解約手続き書類が、金利を1.0%(3年)とするキャンペーンの案内に代わった。
* その後も、[[2005年]](平成17年) - [[2006年]](平成18年)に集めた5年物の高金利の定期預金の満期のタイミングに合わせて金利キャンペーンを行い、預金の流出を防ごうとしている。ただし、[[2006年]](平成18年)夏の5年物定期の金利が破格の1.7%だったのに対し、[[2011年]](平成23年)8月の5年物定期の金利は0.50%であり、ネットバンク程度の金利設定となっている。
* 新銀行東京の2011年3月期決算の預金残高は1775億円となっている。2010年同期より314億円 (15%) 減少している。内訳は、個人預金が366億円減る一方、法人預金が52億円 (69%) 増えている。