「TRAIN SUITE 四季島」の版間の差分

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|運行間隔=
|列車番号=
|使用路線=東北本線、日光線、青い森鉄道、津軽海峡線、函館本線、室蘭本線、千歳線(回送区間)、五能線、奥羽本線、羽越本線、信越本線、[[IGRいわて銀河鉄道]]、高崎線、上越
|クラス=A寝台のみ
|身障者対応=
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|車両=JR東日本E001形
|軌間=1,067 [[ミリメートル|mm]]
|電化=
|最高速度=110km / h
|電化=
|線路所有者=
|ルート番号=
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:{{Color|LightGreen|■}} = 2017年2月27日、[[総合車両製作所]]で製造
|}
使用車両は[[電動機]]による[[動力分散方式]]([[MT比]]6M4T<ref name="modelernahibi-6385402.html">{{Cite web |work=[[とれいん (雑誌)|月刊とれいん]] |date=2016年08月25日|url=http://modelernahibi.blog.jp/archives/6385402.html |title=JR東日本 TRAIN SUITE 四季島 公開 |publisher=[[エリエイ]] |accessdate=2016年8月28日|archiveurl= |archivedate=}}</ref>)の10両編成である。動力方式は架線集電により駆動する[[電車]]の機能と、[[ディーゼルエンジン|ディーゼル]][[発電機]](1・10号車に搭載)により発電した電力で駆動する[[ディーゼル・エレクトリック方式]][[気動車]]の機能を併せ持つ新システム「EDC方式」を採用したことが大きな特徴である<ref>{{Cite news |author=広井洋一郎 |date=2016年8月24日 |url=http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ24H1N_U6A820C1000000/ |title=豪華列車、技術も注目 JR東が「四季島」公開 |publisher=[[日本経済新聞社]] |newspaper=[[日本経済新聞]] |accessdate=2016年8月28日|archiveurl= |archivedate=}}</ref><ref name="RF667_58">[[#RF667_58-67|新車速報 JR東日本 E001形「TRAIN SUITE四季島」、p.58。]]</ref>。また、最高運転速度は110km/hであり、起動加速度は1.5km/h/s、減速度は3.6km/h/sである
 
車両の製造は[[川崎重工業車両カンパニー|川崎重工業]]が7両、[[総合車両製作所]](J-TREC)が3両を担当し、車籍については、川崎重工業製造分の7両が2016年9月15日、総合車両製作所(J-TREC)分の3両が2017年2月27日付の新製扱いとなっている<ref name="RF675_ex34">{{Cite journal ja-jp |和書 |author=鉄道ファン編集部 |title=JR旅客会社の車両配置表 |url=http://railf.jp/japan_railfan_magazine/point/675/675-furoku.html |year=2017 |publisher=[[交友社]] |journal=[[鉄道ファン (雑誌)|鉄道ファン]] |serial=通巻675号(2017年7月号) |volume=57 |page=34 |ASIN=B06XWFX4D9}}(東日本旅客鉄道・新製分、別冊付録)</ref>。
 
=== 車体 ===
[[デザイン]]は、エクステリアデザインを、間取りや窓の形を、景色を愛で、人と語らい、ゆったりと寛ぐことを体験する象徴とし、外観からもそれを予感させるようなデザインとしている。車内のインテリアデザインは、伝統文化を振り返るだけでなく、未来の日本文化をデザインすることをコンセプトとしており、木材・金属・漆・和紙などの日本古来からの伝統的な素材の風合いと性質を、実際の機能やニーズに生かすとともに、それらの組み合わせや色彩の融合により、新たな発見や非日常感を感じさせるデザインとしている。車内の各空間は、四季をテーマとしており、、先頭車の展望室は春、5号車のラウンジは夏、6号車のダイニングは秋、各車両の個室は冬としている。外観塗装はシャンパンゴールドを基本に四季島向けに特別調合した「四季島ゴールド」とし、展望車の先端部分やラウンジカーの5号車のエントラスドア付近を黒で塗装している<ref name="jreast.co.jp_20140603.pdf" /><ref name="shiki-shima/train.html" /><ref name="RF675-79">[[#RF675|鉄道ファン 675号]]、p.79。</ref>。
材質は、1 - 4・8 - 10号車が[[アルミニウム合金製の鉄道車両|アルミニウム合金]]を使用した[[ダブルスキン構造]]、5 - 7号車は上下方向の大きな空間を実現するため、二階建てグリーン車と同様の構造をした[[オールステンレス車両|ステンレス鋼]]である。車体長は21,115/20,800mm(先頭車/中間車)、車体幅は2,900mmとし、車内空間を確保するために中間車車体長が[[JR東日本E655系電車|E655系]]などと比較して800mm長くなっている<ref name="RM407_121">[[#レイルマガジン407|『レイルマガジン』通巻407号、p.121]]</ref>。
 
車両の材質は、1 - 4・8 - 10号車が[[アルミニウム合金製の鉄道車両|アルミニウム合金]]の中空押出型材を使用した[[ダブルスキン構造]]、5 - 7号車は上下方向の大きな空間を実現するため、二階建てグリーン車と同様の構造前後台車間低床としたバスタブ構造の[[オールステンレス車両|ステンレス鋼]]である。車体長は21,115/20,800mm(先頭車/中間車)、車体幅E26系と同じく2,900mmとし、車内空間を確保するために中間車車体長が[[JR東日本E655系電車|E655系]]などと比較して800mm長くなっている<ref name="RM407_121">[[#レイルマガジン407|『レイルマガジン』通巻407号、p.121]]</ref>。そのため、台車中心間距離も同じく250mm長くなっており、14150/14400mm(先頭車/中間車)としている。また、北海道などの寒冷地を走行するため、車両は耐寒耐雪仕様としており、車内の静寂性を保つため、床は防音床構造となっている
[[デザイン]]は自然との調和をイメージして、[[樹木]]や景色の流れといった有機的な[[モチーフ]]を取り入れている。塗装はシャンパンゴールドを基本とし、展望車の先端部分やラウンジカーのエントラスドア付近を黒で塗装している<ref name="jreast.co.jp_20140603.pdf" /><ref name="shiki-shima/train.html" />。
 
先頭車の先頭構体部は前面衝突対策が施されており、前面ガラスはデザインを具現化させるために、3次元曲線ガラスで構成されている。また、運転室は交直流電車関連の機器のほか、EDCシステムに関する機器や海峡線の共用区間の走行に対応する機器などが配置されており、運転室後方にある展望室からの視界を良くするため、前面・側面ガラスのほか、その上部に調光機能を備えた窓ガラスを配置している<ref name="RF675-89">[[#RF675|鉄道ファン 675号]]、p.89。</ref>。
 
車体側面の側出入口は車体とドアリーフを極力平滑できるとともに、戸袋が不要で車内の室内空間をより広く確保できるように、一旦車体の外側に出た後に横に開く構造の外プラグドアを採用しており、2-4・6・8・9号車は片引戸としているが、ラウンジを有する5号車のエントラスドアは両引戸としている<ref name="RF675-81">[[#RF675|鉄道ファン 675号]]、p.81。</ref>。
 
空調装置は、2-4・7-9号車は分散型のAU739形を1両あたり4台屋根上に搭載しており(7号車は車体両端部に各2台設置)、その内の3台は各個室専用とし、残りの1台を通路などの共用部用としている。また、個室専用の空調装置が故障した場合には、共用部用の空調装置のダクトをバイパスさせることで、故障した個室の室内の空調を行うことが可能としている。5・6号車はE233系の二階建てグリーン車と同様のAU729-G2形を車体両端部に搭載しており、先頭車の1・10号車には、セパレート形のAU221形を床上に2台搭載している<ref name="RF675-81">[[#RF675|鉄道ファン 675号]]、p.81。</ref>。
 
車内の機器配置は、1・10号車に振動や騒音の発生源となるディーゼル発電機や電動空気圧縮機を配置しており、2-4・8・9号車は個室と個室との間に、水関係の機器類を配置した機器室を設けている。また、5-7号車は、バスタブ構造を生かして、個室や共用部の床下に水・汚水タンクなどの各種タンクや機器を配置しているほか、7号車の車両屋根上の車端部に水タンクを配置している<ref name="RF675-89">[[#RF675|鉄道ファン 675号]]、p.89。</ref>。
 
1・5-6・10号車以外は全て「四季島スイート」「デラックススイート」「スイート」の2人用の個室が設けられている。共通事項としては、居間の壁面は、通路側を和紙、それ以外の3面をアルミ合金に天然木を薄くスライスした突板を張り付けまたは巻き付けた構造の突板パネルを主体として貼り付け、そこにアクセントとして、漆パネルや叩き仕上げの意匠アルミ板と意匠照明パネルを取付けている。また壁面から天井にかけて、フィーチャーアーチと呼ばれる化粧パネルを連続して配置している。また、窓にはフリーストップ式のロールカーテンを設けており、手が届かない窓には電動式のカーテンを設けている<ref name="RF675-82">[[#RF675|鉄道ファン 675号]]、p.82。</ref>。
 
個室横の通路は、ラグジュアリーホテルをイメージさせる落ち着いた雰囲気と額縁を思わせる窓が美しい風景を絵画のように演出するデザインとしており、特殊和紙パネルの編み込みで構成した出入口引戸と突板パネルで構成されている。床はフローリングとしており、車端部の壁面には、フィーチャーアーチと呼ばれる化粧パネルを配置している。また、必要な個所に機器室点検扉などを設けている<ref name="RF675-87">[[#RF675|鉄道ファン 675号]]、p.87。</ref>。
 
そのほかの設備として、個室とトレインクルーまたはトレインクルー同士の音声通話システム「CREW LINE」や車内[[Wi-Fi]]環境・個室エンターテイメントやBGM・アテンダント放送などの機能を持つサービスシステムを装備しているほか、運転台には前方カメラとその記録装置、車内の共用部には防犯カメラがそれぞれ取付けられている<ref name="RF675-89">[[#RF675|鉄道ファン 675号]]、p.89。</ref>。
 
=== 主要機器 ===
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主回路制御方式は、[[主変換装置]]による[[可変電圧可変周波数制御|VVVFインバータ]]方式を採用している。
 
[[絶縁ゲートバイポーラトランジスタ|IGBT]][[半導体素子|素子]]による3レベル[[PWM]]コンバータ1群+2レベルVVVFインバータ1群で構成された[[主変換装置]] CI25 電動車1・2・3・8・9・10号車に1基ずつ搭載しており、1-3号車と8-10号車の各3両で1ユニットを構成しており、主変換装置1基で4基の主電動機を制御する1C4M方式を採用している<ref name="RM407_127">[[#レイルマガジン407|『レイルマガジン』通巻407号、p.127]]</ref>。直流電化区間での列車本数が少ない軽負荷時での回生ブレーキ失効において、安定した電気ブレーキ力を得られるようにするため、エンジンモードでも使用可能な[[発電ブレーキ]]制御とフィルタコンデンサーの放電用に、ブレーキ用抵抗器とその冷却用送風機・ブレーキチョッパ装置1群を装備しており、非電化区間でのエンジンモード時において発電ブレーキを使用可能としている<ref name="RM407_127" /><ref name="RF675-89">[[#RF675|鉄道ファン 675号]]、p.89。</ref>。
 
パンタグラフは、PS37C形シングルアーム式を採用しており、2・3・8・9号車に屋根上に搭載している。直流電化区間では、全てのパンタグラフを使用するが、交流電化区間では、2・9号車のパンタグラフのみを使用する。これには、2・9号車に、交流電化区間において使用される主変圧器が搭載されているためであり、交流電化区間では主変圧器を介してユニット内の各電動車に搭載された主変換装置に電力が送られる回路に切替えられる。また、非電化区間では、エンジンモードでの走行となるため、パンタグラフは収納される<ref name="RF675-80">[[#RF675|鉄道ファン 675号]]、p.80。</ref>。
 
補機用の電源となる補助電源装置 (SIV) は、 SC115(定格容量260kVA)を4号車に2基、 SC116(定格容量130kVA)を1・10号車に1基ずつ採用しており、床下に搭載している<ref name="RM407_120">[[#レイルマガジン407|『レイルマガジン』通巻407号、p.120]]</ref>。補助電源回路の冗長性確保や交流電化区間の交交セクションでの三相電源無停電のため、編成全体4台での並列同期運転制御を行っている<ref name="RM407_120" /><ref name="RF675-80">[[#RF675|鉄道ファン 675号]]、p.80。</ref>。
 
電動空気圧縮機は、交流440Vの誘導電動機駆動による吐出し量が1600ℓ/minの除湿装置付きのMH3130-C1600S3形を1・10号車に床上に搭載している。
 
主電動機は冷却方式が自己通風式の[[誘導電動機]]を搭載しており、形式はMT75Bである<!--出力不明。分かった人は記述してください--><ref name="RF675-88">[[#RF675|鉄道ファン 675号]]、p.88。</ref>。
 
1・10号車の車体中央部の機関室の床上に搭載されている機関と主発電機(ディーゼル発電機)は主回路と補助電源用であり、機関は[[MTUフリードリヒスハーフェン|MTU]]製直噴式の12気筒V形ディーゼルエンジンのDML57Z-G形で、総排気量は57200cc、連続定格出力は1800kWであり、主発電機は完全ブラシレス構造の回転界磁形[[同期発電機]]のDM114形である、また、ディーゼルエンジン用の燃料タンクは床下に搭載されている<ref name="RF675-89">[[#RF675|鉄道ファン 675号]]、p.89。</ref>。
 
ブレーキ方式は回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキであり、ブレーキ装置を含めた関連機器を、先頭車には冗長性を向上させるため2台、中間車には1台搭載されている。その他に、抑速ブレーキ・耐雪ブレーキ・直通予備ブレーキを備えている<ref name="RF675-89">[[#RF675|鉄道ファン 675号]]、p.89。</ref>。
 
列車情報管理装置(TIMS)は、E233系などに搭載されているものを基本に、CPU性能を向上させたCPU10を採用している。機能面では、E657系に搭載されているものを基本に操作性や機能向上を図っており、エンジンモードでの非電化区間や[[海峡線]]での共用走行区間の走行に必要な機能を付加している。
 
保安装置は、[[ATS-P]]・[[自動列車停止装置#ATS-Ps.E5.BD.A2.EF.BC.88.E5.A4.89.E5.91.A8.E5.9C.B0.E4.B8.8A.E5.AD.90.E7.B5.84.E5.90.88.E3.81.9B.E3.83.91.E3.82.BF.E3.83.BC.E3.83.B3.E5.9E.8B.EF.BC.89|ATS-Ps]]・[[自動列車停止装置#ATS-DN形|ATS-DN]]の機能を統合した統合型ATS車上装置を装備しており<ref name="RF667_59a">[[#RF667_58-67|新車速報 JR東日本 E001形「TRAIN SUITE四季島」、p.59。]]</ref>、[[海峡線]]の共用区間での走行用に[[自動列車制御装置#DS-ATC形|DS-ATC]]と[[自動列車制御装置#RS-ATC形|RS-ATC]]を装備している<ref name="RF675-89">[[#RF675|鉄道ファン 675号]]、p.89。</ref>。
補機用の電源となる補助電源装置 (SIV) は、 SC115(定格容量260kVA)を4号車に2基、 SC116(定格容量130kVA)を1・10号車に1基ずつ採用する<ref name="RM407_120">[[#レイルマガジン407|『レイルマガジン』通巻407号、p.120]]</ref>。補助回路の冗長性確保や交交セクションでの三相電源無停電のため、編成全体での並列同期運転制御を行っている<ref name="RM407_120" />。
 
前述のように「EDC方式」を採用することで電化区間と非電化区間の両方で走行可能となるほか、保安装置は[[自動列車制御装置#DS-ATC|DS-ATC]]・[[ATS-P]]・[[自動列車停止装置#ATS-Ps.E5.BD.A2.EF.BC.88.E5.A4.89.E5.91.A8.E5.9C.B0.E4.B8.8A.E5.AD.90.E7.B5.84.E5.90.88.E3.81.9B.E3.83.91.E3.82.BF.E3.83.BC.E3.83.B3.E5.9E.8B.EF.BC.89|ATS-Ps]]・[[自動列車停止装置#ATS-DN形|ATS-DN]]を装備している<ref name="RF667_59a">[[#RF667_58-67|新車速報 JR東日本 E001形「TRAIN SUITE四季島」、p.59。]]</ref>。電気方式は直流1,500 V、交流20 kV 50/60 Hz、交流25 kV 50 Hzの4電源方式に対応した[[交直流電車]]であり<ref name="modelernahibi-6385402.html" />、直流区間では架線の電源を2・3号車および8・9号車の屋根上に搭載されたパンタグラフから各電動車に搭載された主変換装置のVVVFインバータに直接送られるが、交流区間では2・9号車に搭載されたパンタグラフから搭載された主変圧器により降圧された後に各電動車に搭載された主変換装置に送られる方式であり、架線の直流・交流電源の切替は屋根上のパンタグラフ設置付近に装備された交直切換器を切替えることで行われる。これにより、[[北海道新幹線]]向けに電圧が異なる[[青函トンネル]]内を含めたJR東日本・[[北海道旅客鉄道|JR北海道]]のほぼすべての路線で自走が可能となっている<ref name="trafficnews/56577/4/">{{Cite web|author=伊原 薫 |date=2016年8月28日 |url=http://trafficnews.jp/post/56577/4/ |title=謎の枠、表記… 少しずつベール脱ぐ東西の新クルーズ列車、見えてきた「こだわり」 |publisher=メディア・ヴァーグ |work=乗りものニュース |accessdate=2016年8月31日|archiveurl= |archivedate=}}</ref>。
 
==== 台車 ====
[[鉄道車両の台車|台車]]は、E531系とE233系で使用されている台車を基本に設計した軸箱支持装置が軸梁式のボルスタレス台車であり、電動台車はDT83(先頭車がDT83DT84(中間車がDT84<ref name="modelernahibi-6385402.html" />とTR266付随車がTR266(4号車)TR267TR267(5-7号車)であり、基礎ブレーキは、電動台車はユニットの踏面片押し式、付随台車はユニットの踏面片押し式と車軸に装備されたディスクブレーキによる併用である<ref>{{Cite news |author=レスポンス編集部 |date=2015-10-15 |url=http://response.jp/article/img/2016/10/15/283623/1108678.html |title=【画像】クルーズトレイン『四季島』専用車、お召列車からの「変更」だった (4/4) |publisher=イード |newspaper=[[Response.]] |accessdate=2016-10-24|archiveurl= |archivedate=}}</ref>。車体に取付けられた加速度センサーにより、左右の車体の揺れを抑える空気圧式の動揺防止制御装置(フル[[アクティブサスペンション]])、同じく車体に取付けられた加速度センサーにより、空気ばねに平行して取付けたダンパの減衰力を切替えて車体の上下振動を緩和させる油圧式の可変減衰上下動セミアクティブダンパを、2-9号車の台車に装備しており、乗り心地の向上を図っている{{Refnest|group="注"|同様の装置は同じクルーズトレインの「[[ななつ星in九州]]」や「[[TWILIGHT EXPRESS 瑞風]]」の台車にも装備されている<ref>{{Cite press release |title=上下制振制御システムがクルーズトレインに相次いで搭載 |publisher=[[鉄道総合技術研究所]]・[[日立製作所]] |date=2017年6月15日 |url=http://www.rtri.or.jp/press/2017/is5f1i000000251x-att/20170615_01.pdf |format=PDF |language=日本語 |accessdate=2017年6月19日 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20170615081909/http://www.rtri.or.jp/press/2017/is5f1i000000251x-att/20170615_01.pdf |archivedate=2017年6月15日}}</ref>。}}<ref name="RF675-89">[[#RF675|鉄道ファン 675号]]、p.89。</ref>。[[ヨーイング|ヨーダンパ]]は、中間車の2-9号車のみ装備となる<ref name="jorudan-news-JD1471948550635" />。
 
[[連結器]]は1・10号車の展望デッキ側には密着自動連結器、車端部側には衝撃吸収緩衝器付きの半永久連結器を装備しており、3号車と4号車・4号車と5号車・7号車と8号車の連結面には密着連結器を装備しているほかはすべて半永久連結器を装備している。すべて展望デッキ側を除いた車端部に[[転落防止幌]]を装備している<ref group="注">一部無い所がある</ref><ref name="jorudan-news-JD1471948550635" />。
 
形式については現時点でJR東日本からの正式な発表はされていないが、雑誌『[[鉄道ファン (雑誌)|鉄道ファン]]』では'''「E001形」'''としているおり<ref name="RF667_58" />、E655系の設計を変更する形で計画された<ref name="response-20161015">{{cite news|url=https://response.jp/article/2016/10/15/283623.html|title=クルーズトレイン『四季島』専用車、お召列車からの「変更」だった|publisher=レスポンス |newspaper= |date=2016-10-15|accessdate=2017-08-11}}</ref>。また、報道公開時の取材時点でも中間車の車端部妻面に「<span style="font-size:60%">◆</span> E001-8」・「<span style="font-size:60%">◆</span> E001-9」といった標記があり<ref name="modelernahibi-6385402.html" /><ref>{{cite news|url=http://mainichi.jp/articles/20160824/k00/00e/040/204000c|title=豪華寝台列車:淡いゴールドで夢の旅…「四季島」お披露目|publisher=[[毎日新聞社]] |newspaper=[[毎日新聞]] |date=2016-08-24|accessdate=2016-08-25}}(動画 39-41秒付近。)</ref>、
この形式についてJR東日本の関係者は「四季島と同様の電気モーターと発電機+ディーゼルエンジンによるハイブリッド車両は、JR東日本としては他に投入の予定がない」と説明しており、取材者は「EDC方式と混同誤認する可能性がないとの判断で記号を省略したのではないか」と推測している<ref name="modelernahibi-6385402.html" />。
 
=== 車両詳細 ===
; 展望車(1・10号車/E001-1, 10)
:屋根部分まで大型の窓を備えた[[展望車]]で車両前部は床面を嵩上げしたハイデッカー構造<ref name="jreast.co.jp_20140603.pdf" /><ref name="shiki-shima/train.html" />で、先頭形状は正面上部が前方に突出した独特の形状となっている。前照灯・尾灯は前面窓側部ピラーに縦に配置され、テールライトは上部に左右1つずつ、ヘッドライトは下部に左右4つずつ装備している。車両の後方部分にはEDCシステムや車内のサービス電源に使うディーゼル発電機(エンジンは[[V型12気筒]]、連続定格出力1800 KW<ref>{{Cite news |url=http://response.jp/article/img/2016/10/15/283623/1108678.html |title=クルーズトレイン『四季島』専用車、お召列車からの「変更」だった4枚目の写真・画像 |newspaper=[[Response.]] |date=2016年10月15日 |accessdate=2017年4月8日}}</ref>)を床置き搭載した機械室・補助電源装置・主変換装置・主電動機を搭載している。その為、連結面よりの屋根上にはディーゼルエンジン用の[[ラジエーター]]ファンやグリルが装備されており、1号車は64.1t、10号車は63.9tという異例の重さになった。展望室は東日本や北海道の大自然を背景に、車窓の眺めをダイナミックに楽しむ開放感と高揚感にあふれるデザインとしており、運転室室との間の仕切りを窓ガラスとし、側面に大きな窓を連続的に配置して、側面方向に一人掛けソファー4脚と2掛けソファー1脚を設けており、床下は苔をイメージしたカーペット敷きとしてる。この展望室の名称は、「先を予感する」と「何かが起きるワクワク感」の意味を込めて、1号車を'''VIEW TERRACE(ヴューテラス)きざし'''、10号車を'''VIEW TERRACE(ヴューテラス)いぶき'''としている。この車両には乗客用の乗降口がないため、乗客の外ヘの出入りは隣の車両から行う。フリースペース車のため定員は0名だが、6名分座席を備えである<ref>[[#RF667_58-67|新車速報 JR東日本 E001形「TRAIN SUITE四季島」、pp.59-60,66。]]</ref><ref name="RF675-84">[[#RF675|鉄道ファン 675号]]、p.84。</ref>。
; スイート寝台車(2、3、4、8、9号車)
:スイート個室が1両に3室ずつ設置されている。通路側には小窓と長窓が多数並び、寝台側には客室用の大窓が3ヵ所合って全室にシャワーとトイレが付く。定員は全車6名である<ref name="RF667_59" />。
;2・3・8・9号車/E001-2, 3, 8, 9
:2・3・8・9号車に主変換装置・主電動機を搭載しているほか、屋根上にパンタグラフと交直切換器・交流遮断器などの交直切替や直流・交流の電源方式に対応した関連機器を搭載している、2・9号車には交流電化区間で使用される主変圧器を搭載しており、電化区間走行時には直接パンタグラフ集電で走行できる。因みに8号車には小型の非常口も備え、9号車のみパンタ下に乗降口を備えている<ref>[[#RF667_58-67|新車速報 JR東日本 E001形「TRAIN SUITE四季島」、pp.59,61-65。]]</ref>。
; スイート寝台車(2、3、4、8、9号車)
:スイート個室が1両に3室ずつ設置されている。居間・洗面・トイレ・シャワールームで構成されており、通路側には小窓と長窓が多数並び、寝台側には客室用の大窓が3ヵ所ある。室内は、きめ細やかな日本の美意識をモダンな意匠に盛り込み、フラットなフロア構成による穏やかな空間とし、開放感と演出したデザインとしており、大窓の車窓の視認性を考慮した位置に、2つのソファベットをレール方向に配置しており、その反対側には、ライディングディスクのほか、洗面・トイレ・シャワールームが配置されている。床はダイナミックな冬の日本海の一瞬を切り取ったイメージのクルーグレーのカーペット敷きとしてる。定員は全車6名である<ref name="RF667_59" /><ref name="RF675-84">[[#RF675|鉄道ファン 675号]]、p.84。</ref>。
;4号車/E001-4
:一般スイート車では唯一付随車であり、5号車寄りにバリアフリー対応の部屋を備えており、乗降口横には車椅子マークが付く。また1・10号車と同じく補助電源装置を備え2台搭載している<ref>[[#RF667_58-67|新車速報 JR東日本 E001形「TRAIN SUITE四季島」、pp.59,62。]]</ref>。
; デラックススイート・四季島スイート寝台車(7号車/E001-7)
: デラックススイートと四季島スイートを設置した個室車であり、[[メゾネット]]型の四季島スイートとフラット型のデラックススイートが1室ずつ、計2室設置され、両部屋ともバスタブやトイレを備える。またこの車両には乗降口がなく、乗客の外への出入りは隣の車両から行う<ref name="jreast.co.jp_20140603.pdf" /><ref name="shiki-shima/train.html" />。定員4名<ref>[[#RF667_58-67|新車速報 JR東日本 E001形「TRAIN SUITE四季島」、pp.59,67。]]</ref>。
:; メゾネット型(四季島スイート(メゾネット型
:: 出入口部・階上部・階上部・洗面・トイレ・バスルームで構成されており、8号車寄りに設置されている。この部屋は一部が[[2階建車両|ダブルデッキ]]構造の部屋となっている。階下部がクローズした空間が安心感をもたらすデザインとした部屋に2つのベッドをレール方向に配置しており、1階が床をダイナミックな冬の日本海の一瞬を切り取ったイメージのクルーグレーのカーペット敷きとした寝室、2上部には国産ブナ無垢材の座卓と座椅子を配置し、床を畳敷きとした掘りごたつスペブル椅子している。これらの部屋に通じる出入口部の階段を挟んだ反対側に洗面・トイレ・バスルーム2人分用意さあり、バスルームには車両の動揺などで発生する波を抑制すり構造が付いた、檜製の浴槽を設けている。また、浴槽は入浴しながら車窓を見らるように、真横に大形窓を配置しており、その室内側に雪見障子を取付けている。当列車の客室では最も高額で、「四季島スイート」という名称が付けられている<ref name="jreast.co.jp_20140603.pdf" /><ref name="shiki-shima/train.html" /><ref name="RF675-82">[[#RF675|鉄道ファン 675号]]、p.82。</ref>。
:; デラックススイート(フラット型
:: 出入口部・居間・洗面・トイレ・バスルームで構成されており、6号車寄りに設置されている。表情豊かで、上質な空間を演出するデザインとしており、バスタブ構造による2階建て分の容積に一階部屋のみ備えたことにより、圧倒的な高い天井による開放感が特徴である。居間には大窓寄りにベット、通路寄りにソファベッドをレール方向に配置しており、出入口部を挟んだ反対側には、洗面・トイレ・バスルームがある。バスルームには四季島スイートと同じく、真横に室内側に雪見障子を取付けた大形窓を配置した檜製の浴槽を設けている。また、居間と出入口部の間には、意匠照明を有する階段を設けるとともに、水蒸気により、炎を演出するタイプの暖炉風オブジェを象徴的に配置している。当列車では2番目に高額な客室となっている<ref name="jreast.co.jp_20140603.pdf" /><ref name="shiki-shima/train.html" /><ref name="RF675-83">[[#RF675|鉄道ファン 675号]]、p.83。</ref>
:: 2階建て分の容積に一階部屋のみ備えた部屋で、それによって生まれた圧倒的開放感が売りの部屋。当列車では2番目に高額な客室となっている<ref name="jreast.co.jp_20140603.pdf" /><ref name="shiki-shima/train.html" />。
; ラウンジカー(5号車/E001-5)
: バスタブ構造による2階建て分の容積を確保しており、それにより室内高さを高くして開放感が出るようになっている。名称は'''LOUNGEこもれび'''としている。空間の限られた列車の中で、人と集い語りあうオープンなパブリックスペースと樹木を思わせる曲線が談笑する人々を優しく包み込むデザインとするため、天井を高くし、窓の窓の形状や内張の凸凹などに有機的な曲線を多用するとともに樹木を連想させるディスプレイ4本を配置している。また、車両中央の黒色部分には大型の両開き外ブラグドアのエントランスドアを設けているが、車両の両側面の1-3位と2-4位でレール方向にずらして配置している、これにより上野駅専用ホームから2-4位のドアに乗車する場合には、車内のエントランスが正面に来る構成としている。エントランスには、正面に石の門柱と水蒸気により、炎を演出するタイプの暖炉風オブジェを象徴的に配置しており、1-3位側のドアの正面に電子ピアノを配置している。また、2人掛けのテーブル9台をラウンジの広いスペースに分散的に配置して、そこに椅子を18脚を配置しているほか、6号車寄りにはバーカウンターを設けている。<ref name="jreast.co.jp_20140603.pdf" /><ref name="shiki-shima/train.html" />フリースペース車のため定員は0名である<ref name="RF667_59" /><ref name="RF675-85">[[#RF675|鉄道ファン 675号]]、p.85。</ref>。
: ダブルデッカーに準ずる構造を採用し、室内高を高くして開放感が出るようになっている。また、車両中央の黒色部分には大型のエントランスドアを設けている<ref name="jreast.co.jp_20140603.pdf" /><ref name="shiki-shima/train.html" />。フリースペース車のため定員は0名だが、18名分座席を備える<ref name="RF667_59" />。
; ダイニングカー(6号車/E001-6)
: ダイニングカー([[食堂車]])である。名称は'''DININIGしきしま'''としている。流れる車窓を見ながら、土地の旬を食し、この旅をともにする人達と語らう、その時間と空間が豊に混じり合う豊潤な時間をゆったりとしたスぺースで感じていただくための和のテイストを取り入れ、五感を心地よく刺激する「ハレ」空間を演出するデザインとしており、大きな窓を複数配置して、5号車寄りに配置しているダイニングスペースを高床構造にしている。室内の壁面は突板パネルや銀箔風の内装材などの和のテイストを有する素材を主体としており、床は大理石としている。天井にはLED照明や有機EL照明を使用したシャンデリアが配置しており、天井から側面にかけての内張りに意匠照明を配置している。テーブルは2人用のもの(正方形と半円形)を大きな窓に合わせて9台配置しており、そこに曲木加工を施した国産ブナ無垢材の椅子を18脚配置している。厨房は7号車寄りに配置されており、壁面をステンレスヘアライン仕上げとした各種厨房機器が配置されており、高床構造のダイニングスペースの床下には、食材保管用の冷凍冷蔵庫などを設置している<ref name="jreast.co.jp_20140603.pdf" /><ref name="shiki-shima/train.html" />。フリースペース車のため定員は0名である<ref name="RF667_59" /><ref name="RF675-86">[[#RF675|鉄道ファン 675号]]、p.86。</ref>。
: ダイニングカー([[食堂車]])である。イメージ図では内装は和式調であり、フロアを2段にして調理室をデラックススイート車側に備えている。この車両は[[2階建て車両|2階建て車]]であるが、1階部分の用途は非公開である<ref name="jreast.co.jp_20140603.pdf" /><ref name="shiki-shima/train.html" />。フリースペース車のため定員は0名だが、18名分座席を備える<ref name="RF667_59" />。
 
== 当列車における上野駅での対応 ==
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* 越佐観光バス
** 3泊4日コース:燕エリア
 
== 脚注 ==
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