「自動列車停止装置」の版間の差分

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以上の位置基準型の車上演算型速度照査方式、いわゆるパターン型速度照査が(停止信号)冒進のない安全なATSとしてJR東日本を中心にATS-Pとして普及し、安全度を落とさずに列車間隔を詰め線路容量を増やすことに成功した。その照査方式が[[自動列車制御装置]] (ATC) にも取り入れられDS-ATC/D-ATC/KS-ATC≒ATC-NSなどで採用されて線路容量を増やした。[[総武快速線]] - [[横須賀線]]の[[総武快速線|東京トンネル]]や埼京線池袋駅 - 新宿駅間など、[[在来線]]のATC区間をATS-Pに換装した例も現れている。また相鉄でも2014年3月30日より全路線でATS-Pを採用した。これは相鉄が2019年度にJR東日本と相互乗り入れを計画しているためである。
 
しかし、ATS-Pはこうした非常に精密で高価な機器であることから、他のATSとの互換性は無く、独立したATSとして扱わなければならない。ATS-Pを安全かつ正確に作動させるために、専用の電源装置が必要になるほか、車上子も独立して設置しなければならない。この例として、JR東日本が保有する電気機関車[[国鉄EF65形電気機関車|EF65 501]]は、ATS-P設置の際に機器室に同電源装置を設置するスペースが確保できなかったため、運転室の助手席を撤去して設置する工事が行われている。[[蒸気機関車]]としては、同じくJR東日本が保有する「[[国鉄C58形蒸気機関車#239.E5.8F.B7.E6.A9.9F号機|C58 239]]」・「[[国鉄C61形蒸気機関車20号機|C61 20]]」・「[[国鉄D51形蒸気機関車498号機|D51 498]]」の3台にもATS-Pが追設されているが、車上子は先台車上部に設置したため、万一の事故に備えての防護も兼ねて、スノープラウでカモフラージュを行い、装置の存在が目立たないように配慮されている。なお、電源装置はテンダー(炭水車)に設置しているが、設置場所はそれぞれ異なっている。一方、[[ディーゼル機関車]]は一部の車両がそれらの防護策を施さず、車上子が見える状態になっている。いずれの車両も、車上子は判別化のため、白色に塗られている。
 
JRにおける車体表記は'''P'''。また、JR東日本に乗り入れている東京メトロ05系や07系および15000系、東京臨海高速鉄道70-000形などにおいても同様の車体表記がある。なお、相鉄ではATS-P搭載車両の車体表記を特に行っていない。
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今後の予定として、東北・信越地区の主要駅(23駅)への導入が発表されているが、一定距離の区間へ連続的に設置するのではなく、中心駅の出入口へのピンポイント的な設置にとどまる。
 
当該地区における車両はもちろんのこと、この他にも関東の一部の車両([[ジョイフルトレイン]]など)にもPs形が設置されている。また、JR西日本[[京都総合運転所]]所属の[[国鉄583系電車|583系]]についても、夜行急行列車[[きたぐに (列車)|きたぐに]]にて信越本線宮内駅 - 新潟駅間に乗り入れるため、[[2010年]]にPs形が取り付けられた(なお、同車は[[2012年]]3月のダイヤ改正をもって定期運用終了。同年度の冬の臨時運転をもって乗り入れが終了している)。[[2006年]](平成18年)12月より、JR東日本[[高崎車両センター]]に在籍し、P形を装備している蒸気機関車[[国鉄D51形蒸気機関車498号機|D51 498]]にも追加装備がなされた。さらに[[2007年]](平成19年)4月に[[大宮総合車両センター]]を全検出場した蒸気機関車[[国鉄C57形蒸気機関車180号機|C57 180]]も、新潟県内在籍のため追加装備がされた。[[2011年]](平成23年)3月に復活した蒸気機関車[[国鉄C61形蒸気機関車20号機|C61 20]]もPs形を取り付けたが、復元工事段階より設置された蒸気機関車としては初めてである。続けて[[2014年]](平成26年)1月に復活した「[[国鉄C58形蒸気機関車#C58 239|C58 239]]」にも、岩手県内での運行になるため復元段階より設置されている。なお、Ps形を取り付けたこれらの蒸気機関車には、[[炭水車]]の前側台車に速度検知を追設し、2011年春以降に検査に合わせて順次、伝統ある機械式速度計から国鉄型電気機関車の速度計を模した電気式速度計に変更されている。また[[JR貨物EF510形電気機関車#500.E7.95.AA.E5.8F.B0番台|EF510形500番台]](JR東日本・JR貨物転属車問わず)やJR貨物[[仙台総合鉄道部]]所属の[[JR貨物EH500形電気機関車|EH500形]]や[[国鉄DE10形ディーゼル機関車|DE10形]]、[[高崎機関区]]所属の[[JR貨物EH200形電気機関車|EH200形]]の一部にも搭載されているのが確認されている。[[青函トンネル]]用の[[JR貨物EH800形電気機関車|EH800形]]も在来線区間([[津軽線]]・[[江差線]]→[[道南いさりび鉄道]]。「20kV区間」)で必要になるので搭載している。JR貨物は、北日本運用向けのPF・Ps一体型の車上装置が開発されている [http://www.kyosan.co.jp/product/product08-44.html#link04]。
 
==== 搭載車両 ====