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『'''海辺の生と死'''』(うみべのせいとし)は[[2017年]][[7月29日]]に公開された[[日本映画|日本の映画]]。[[太平洋戦争]]末期の[[奄美群島]]・[[加計呂麻島]]で出会った[[島尾ミホ]]・[[島尾敏雄]]夫妻をモデルにしている<ref name="official">{{cite web|url=http://www.umibenoseitoshi.net/|title=映画『海辺の生と死』|2017年7月29日[土<nowiki>]</nowiki> テアトル新宿 他 全国ロードショー|accessdate=2017-08-26|publisher=|archiveurl=https://web.archive.org/web/20170826025016/http://www.umibenoseitoshi.net/|archivedate=2017-08-26}}</ref>。作品名は島尾ミホの[[海辺の生と死|同名小説]]から取られており、島尾敏雄の『[[島の果て]]』なども原作とされている{{r|official}}。監督は[[越川道夫]]、主演は[[満島ひかり]]・[[永山絢斗]]が務め{{r|official}}、満島にとっては4年ぶりの単独主演作品となった{{r|パンフp2|eigacom170201}}。キャッチコピーには「'''ついていけないでしょうか たとえこの身がこわれても 取り乱したりいたしません'''」との文章が用いられた<ref name="cinematoday170509">{{cite web|url=https://www.cinematoday.jp/news/N0091418|title=満島ひかり&永山絢斗のキスシーン!『海辺の生と死』予告編公開|date=2017-05-09|accessdate=2017-09-16|publisher=[[シネマトゥデイ]]|author=石井百合子}}</ref><ref>{{allcinema title|359628}} - {{accessdate|2017-09-16}}</ref><ref>[[#パンフレット|パンフレット]]、見返し - {{accessdate|2017-09-16}}</ref>{{efn|ミホによる原作『海辺文章生と死』には、ミホから敏雄に当てた以下の文章を一部改編したもが収録されている。{{quotation|「北門側まある来ております ついては征けないでしょうか お目にかからせて下さい お目にかからせて下さい なんとかしてお目にかからせて下さい 決して取り乱したり致しません」{{r|asageiplus170718}}}}}}。
 
== あらすじ ==
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脚本は奄美にルーツを持つ満島監修のもと2015年5月に完成し、7月には[[ロケハン]]も行われた<ref name="パンフpp26-27">[[#パンフレット|パンフレット]]、26-27頁(PRODUCTION NOTE 越川道夫監督への15の質問) - {{accessdate|2017-09-16}}</ref>{{r|パンフp29}}。舞台はミホの故郷である[[加計呂麻島]]の押角(おしかく)地区に設定されたが、地区は[[過疎]]で荒廃が進んでいたため、[[奄美大島]]を中心に撮影が行われた{{r|パンフpp26-27}}。撮影は2015年9月29日から10月17日にかけて行われたが{{r|パンフp29}}、この際『[[死の棘]]』映画化(1990年)で使われた[[震洋]]の模型が使われている{{r|パンフpp26-27}}。また押角地区の言葉を再現するため、夫婦の息子である島尾伸三が台本を読み上げる作業に協力した{{r|fashionpost170718|パンフpp26-27}}<ref name="cinra170807_p2">{{cite web|url=https://www.cinra.net/interview/201708-umibenoseitoshi?page=2|title=満島ひかり主演『海辺の生と死』が描いた奄美という特別な場所|author=宮田文久|accessdate=2017-08-26|date=2017-08-07|publisher=cinra.net|page=2|archiveurl=https://web.archive.org/web/20170916143337/https://www.cinra.net/interview/201708-umibenoseitoshi?page=2|archivedate=2017-09-16}}</ref>。
 
作中で使われた[[島唄|奄美島唄]]は、加計呂麻島出身の[[朝崎郁恵]]が歌唱指導に当たった{{r|cinra170807_p1}}<ref>{{cite web|url=http://www.cinemacafe.net/article/2017/02/01/46751.html|title=満島ひかり「私のルーツ」…奄美の島を舞台に単独主演『海辺の生と死』|date=2017-02-01|accessdate=2017-10-15|publisher=cinemacafe.net|archivedate=2017-10-15|archiveurl=https://web.archive.org/web/20171015013149/http://www.cinemacafe.net/article/2017/02/01/46751.html}}</ref><ref name="nikkei170728_p2">{{cite web|url=https://style.nikkei.com/article/DGXMZO19064610Q7A720C1000000?page=2|title=満島ひかり ルーツの地で「やっちまった」禊ぎの撮影 |accessdate=2017-10-15|publisher=[[日本経済新聞]]|work=NIKKEI STYLE|date=2017-07-28|archiveurl=https://web.archive.org/web/20171015013451/https://style.nikkei.com/article/DGXMZO19064610Q7A720C1000000?page=2|archivedate=2017-10-15|page=2|author=泊貴洋(文)|author2=吉村永(写真)}}</ref><ref>{{cite web|url=http://asazakiikue.com/umibenoseitoshi_talk/|title=「海辺の生と死」の越川監督と対談しました|date=2017-07-19|accessdate=2017-08-26|author=[[朝崎郁恵]]|archiveurl=https://web.archive.org/web/20170826050142/http://asazakiikue.com/umibenoseitoshi_talk/|archivedate=2017-08-26}}</ref>。朝崎はミホの過ごした押角地区に隣接する花富(けどぅみ)地区の出身であり{{efn|朝崎は他にも、『死の棘』が1990年に映画化された際の方言指導・島唄を担当している<ref>[[#パンフレット|パンフレット]]、22頁 (STAFF) - {{accessdate|2017-09-16}}</ref>。}}、作中トエが歌う「朝花節」も朝崎の母親が同地区で採取したものである{{r|パンフpp26-27|cinra170807_p2}}。本来は押角地区の歌ではないが、島の外の人と契りを結んではならないとする歌詞に惚れ込んだ越川は、満島と相談して採用を決めたという{{r|パンフpp26-27}}。他にも、ミホが敏雄に捧げた奄美方言の歌「千鳥浜(チジュラハマ)」が作中に盛り込まれている{{r|狂うひと}}<ref>[[#パンフレット|パンフレット]]、17頁 - {{accessdate|2017-09-16}}</ref>。
 
[[ファイル:Kakeroma Island ISS035.jpg|thumb|カゲロウ島のモデルとなった加計呂麻島を空撮した写真]]
また満島は、朝崎の元で歌唱指導を受ける傍ら、実際に奄美に向かって現地の住民と交流を重ねた{{r|パンフp29}}。『文學界』2017年6月号のインタビューで、満島は「この映画は、島で撮るとはいえ、都会の人間が作る作品です。そこにルーツがあるのは私しかいなかったから、責任を持って島を守らなきゃ、と必死でした」と語っている{{efn|『文學界』2017年6月号より{{r|文學界1706}}、引用元はパンフレット9-11頁{{r|パンフpp9-11}}|name="文學界"}}。満島は実物を体感する自らの役作りについて、「俳優の仕事はペテン師だとは思っているけど、うそだけはつきたくない」とし、リアリズムを追求する上で必要なものだと述べた<ref>{{cite web|url=http://www.nhk.or.jp/switch-int-blog/2017/07/|title=想像力が仕事力!|date=2017-07-12|work=[[SWITCHインタビュー 達人達|SWITCHインタビュー 達人達(たち)]]|publisher=[[日本放送協会]]|accessdate=2017-09-16|archiveurl=https://web.archive.org/web/20170916075404/http://www.nhk.or.jp/switch-int-blog/2017/07/|archivedate=2017-09-16}}</ref>{{r|fashionpost170718}}。リアリズムを追求する方針は永山とも同じであり、満島は永山とふたり演技が続けられずに止まってしまったこともあると述懐している{{r|MovieWalker170730}}。また満島は、加計呂麻島で過ごした間[[犬神|狗神]]の夢をよく見たとし、これがミホのイメージに繋がったと述べた{{efn|name="文學界"}}。島での撮影について彼女は、「映画の中でなくとも、島に帰ったら島の子の顔になっちゃいます。はじめはみんなから『都会の顔して戻ってきたね』とか言われたけど」と回想しているほか{{r|MovieWalker170801}}、完成披露舞台挨拶では「映画の撮影をしながらも故郷に戻って、上京した13歳からの生活をやり直してるような不思議な感覚でした」と述べた{{r|natalie170627}}。[[毎日新聞]]のインタビューでは、自分の原風景を再確認できたと明かした<ref>{{cite web|url=https://mainichi.jp/articles/20170805/ddf/012/200/005000c|title=トーク:満島ひかり 公開中、映画「海辺の生と死」主演|accessdate=2017-08-06|date=2017-08-05|publisher=[[毎日新聞]]|work=大阪夕刊|author=村瀬優子|quote=奄美とは関係のない作品に出演していても「(見ている人に)波の音が聞こえたらいい」「星空が見えたらいい」と思いながらセリフを言うことがあるという。久しぶりに古里で過ごし、薄れかけていた原風景が色濃くなったと喜ぶ。}}</ref>。
 
越川は、「奄美の人たちの空気感は、東京から連れて行った人たちでは出せないから」とし{{r|パンフpp26-27}}、主要キャスト以外は奄美の住民を使うことにした。慈父(うんじゅ)として慕われるトエの父には、「沖縄出身で島を知っている人」であることから、[[津嘉山正種]]が選ばれた{{r|パンフpp26-27}}。また大坪役の[[井之脇海]]、隼人少尉役の[[川瀬陽太]]は、越川の信用も厚いキャスティングであった{{r|パンフpp26-27}}。越川は[[島尾敏雄]]に相当する朔中尉について、「強いマレビトにしたくはなかった」としており、どこか弱々しさ・初々しさを匂わせる[[永山絢斗]]は適役だったと回想している{{r|MovieWalker170801|パンフpp26-27}}。また永山にとっては実在の人物をモデルにした初めての役であり{{r|cinematoday170627|mynavi170726_p1}}{{efn|永山は2016年度下半期の[[連続テレビ小説]]『[[べっぴんさん]]』で、[[ファミリア (アパレルメーカー)|ファミリア]]の社長・坂野通夫をモデルにした役を演じているが{{r|fp170509}}、この作品の[[クランクイン]]は本作撮影後の2016年5月である<ref>{{cite web|url=http://www.cinemacafe.net/article/2016/05/25/40711.html|title=朝ドラ「べっぴんさん」がクランクイン! ヒロイン・芳根京子「ついにこの日が来た」|date=2016-05-25|publisher=cinemacafe.net|accessdate=2017-09-16|archiveurl=https://web.archive.org/web/20170916150102/http://www.cinemacafe.net/article/2016/05/25/40711.html|archivedate=2017-09-16}}</ref><ref>{{cite web|url=http://www.nhk.or.jp/osaka-blog/program/245625.html|title=「べっぴんさん」いよいよクランクイン!|date=2016-05-25|accessdate=2017-09-17|publisher=[[日本放送協会]]|work=NHK大阪放送局ブログ|archiveurl=https://web.archive.org/web/20170916150250/http://www.nhk.or.jp/osaka-blog/program/245625.html|archivedate=2017-09-17}}</ref>。}}、撮影前から頭を[[丸刈り]]にする入れ込みようであった{{r|パンフpp26-27}}。永山はこのことについて、「台本には、歌や、細かい自然への描写なんかも書いてありましたけど、そこは想像しかできないので、奄美という島に行ってしまうのが早いのではないかと思って、予定よりも早く坊主にして奄美に入りました」と回想している<ref name="mynavi170726_p1">{{cite web|url=http://news.mynavi.jp/articles/2017/07/26/nagayamakento/|title=永山絢斗、奄美でつかんだ演技に大切なもの - 映画『海辺の生と死』撮影で過ごした日々を語る|date=2017-07-26|accessdate=2017-08-26|publisher=マイナビニュース|author=西森路代|page=1. "土砂降りにあって、CMのように海に飛び込んだ"|archiveurl=https://web.archive.org/web/20170826045742/http://news.mynavi.jp/articles/2017/07/26/nagayamakento/|archivedate=2017-08-26}}</ref>。満島を加えた5人以外は、全て俳優ではなく地元住民である{{efn|name="文學界"}}<ref name="cinematoday170627">{{cite web|url=https://www.cinematoday.jp/news/N0092469|title=満島ひかり、恋人・永山絢斗と初2ショット公の場で笑顔!|date=2017-06-27|accessdate=2017-09-16|publisher=[[シネマトゥデイ]]|author=名鹿祥史|archiveurl=https://web.archive.org/web/20170916145602/https://www.cinematoday.jp/news/N0092469|archivedate=2017-09-16}}</ref>。
満島ひかり、恋人・永山絢斗と初2ショット公の場で笑顔!|date=2017-06-27|accessdate=2017-09-16|publisher=[[シネマトゥデイ]]|author=名鹿祥史|archiveurl=https://web.archive.org/web/20170916145602/https://www.cinematoday.jp/news/N0092469|archivedate=2017-09-16}}</ref>。
 
越川は島尾夫妻の作品を愛読した経験から奄美に深い思い入れを持っており<ref name="cinra170807_p1">{{cite web|url=https://www.cinra.net/interview/201708-umibenoseitoshi|title=満島ひかり主演『海辺の生と死』が描いた奄美という特別な場所|author=宮田文久|accessdate=2017-08-26|date=2017-08-07|publisher=cinra.net|page=1|archiveurl=https://web.archive.org/web/20170916143229/https://www.cinra.net/interview/201708-umibenoseitoshi|archivedate=2017-09-16}}</ref>、撮影の上でも「島の時間」を大切にすることを重要視した{{r|cinra170807_p2}}<ref name="パンフp28">[[#パンフレット|パンフレット]]、28頁(PRODUCTION NOTE 越川道夫監督への15の質問) - {{accessdate|2017-09-16}}</ref><ref name="dotplace170805_p2">{{cite web|url=http://dotplace.jp/archives/28637|title=映画『海辺の生と死』越川道夫監督インタビュー〈後編〉|date=2017-08-05|accessdate=2017-08-26|publisher=dotplace.jp|author=小林英治|archiveurl=https://web.archive.org/web/20170826044216/http://dotplace.jp/archives/28637|archivedate=2017-08-26}}</ref>。作中隼人をはじめとした軍人たちが、トエの家で『[[同期の桜]]』を歌うシーンは、越川が「奄美に乗り込んでいって映画を撮影している僕たちの姿を、自戒を込めて描いたつもり」として撮影したものである{{r|cinra170807_p2}}。出演した永山は、「2人だけでなく、島が主役になった作品だと思います。島の子供たちを始め、地元の方々にも出ていただいて、島がちゃんと映っている作品になっていると思います」と回想している{{r|mynavi170726_p2}}。また、作品では『死の棘』のような狂気ではなく夫婦の出会いが重要視されたが、朔が[[煙草]]を吸うところにトエが迫るシーンだけは、『死の棘』狂気に至るきっかけとして撮影された<ref name="mynavi170726_p2">{{cite web|url=http://news.mynavi.jp/articles/2017/07/26/nagayamakento/001.html|title=永山絢斗、奄美でつかんだ演技に大切なもの - 映画『海辺の生と死』撮影で過ごした日々を語る|date=2017-07-26|accessdate=2017-08-26|publisher=マイナビニュース|author=西森路代|page=2. どんどん顔が変わっていった、満島ひかり|archiveurl=https://web.archive.org/web/20170826045936/http://news.mynavi.jp/articles/2017/07/26/nagayamakento/001.html|archivedate=2017-08-26}}</ref>。さらに越川は、『死の棘』のような敏雄視点ではなく、トエ、つまりミホの側から描くことを意識した{{r|dotplace170805_p1}}。
 
撮影は[[槇憲治]]、照明は[[鳥羽宏文]]、美術は[[沖原正純]]、装飾は[[藤田徹]]、音響は[[菊池信之]]が担当した<ref name="パンフp23">[[#パンフレット|パンフレット]]、23頁 (STAFF) - {{accessdate|2017-09-16}}</ref>。衣装デザインは[[伊藤佐智子]]が担当したが{{r|パンフp23}}、東京暮らしをしていたミホに合わせ、当時の資料を探し設計されたことが越川によって明かされている{{r|パンフp28}}。また制作の上では伊藤と満島が話し合いを重ね{{r|fashionpost170718}}、「彼女が新しい世界に憧れていて、おしゃれが好きだということを表すため」(満島談)の衣装がデザインされた{{r|nikkei170728_p2}}。撮影では、[[長回し]]が多用された<ref name="MovieWalker170730">{{cite web|url=https://news.walkerplus.com/article/116350/|title=満島ひかりと永山絢斗「ウソがつけない2人のまれな組み合わせ」|date=2017-07-30|publisher=[[Movie Walker]]|accessdate=2017-09-16|author=山崎伸子}}</ref><ref>{{cite web|url=http://www.cinemacafe.net/article/2017/08/06/51619.html|title=満島ひかり「あれは島の魔法だった」夜通し撮影後、監督と語らう『海辺の生と死』メイキング映像|date=2017-08-06|accessdate=2017-09-17|publisher=cinemacafe.net|archiveurl=https://web.archive.org/web/20170917051134/http://www.cinemacafe.net/article/2017/08/06/51619.html|archivedate=2017-09-17}}</ref>。また越川は前々から[[宇波拓]]に音楽を任せたいと考えており、宇波は奄美の楽器を使わずに島の音楽を再現することに挑戦した{{r|パンフp28}}。
満島ひかり「あれは島の魔法だった」夜通し撮影後、監督と語らう『海辺の生と死』メイキング映像|date=2017-08-06|accessdate=2017-09-17|publisher=cinemacafe.net|archiveurl=https://web.archive.org/web/20170917051134/http://www.cinemacafe.net/article/2017/08/06/51619.html|archivedate=2017-09-17}}</ref>。また越川は前々から[[宇波拓]]に音楽を任せたいと考えており、宇波は奄美の楽器を使わずに島の音楽を再現することに挑戦した{{r|パンフp28}}。
 
=== ポストプロダクション ===
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{{quotation|私は長年、奄美の外の方々とかかわって、奄美を扱おうとするテレビ番組であるとか、様々な人と出会ってきましたが、越川さんほど熱心に奄美を語られる方に出会った記憶は、ちょっとないですね。私個人としても、そういう方がこの映画を作られたことを、本当に嬉しく思います。それこそ(満島)ひかりちゃんも含めて、皆さんを奄美の島の神様が引き合わせてくださったんでしょうね。|朝崎郁恵|"cinra.net"、2017年8月7日公開<ref name="cinra170807_p3">{{cite web|url=https://www.cinra.net/interview/201708-umibenoseitoshi?page=3|title=満島ひかり主演『海辺の生と死』が描いた奄美という特別な場所|author=宮田文久|accessdate=2017-08-26|date=2017-08-07|publisher=cinra.net|page=3|archiveurl=https://web.archive.org/web/20170916143433/https://www.cinra.net/interview/201708-umibenoseitoshi?page=3|archivedate=2017-09-16}}</ref>}}
 
公開に当たり、満島は『[[文學界]]』2017年6月号の島尾夫妻特集でインタビューに応じたほか、自作の詩を寄せた{{r|文學界1706}}<ref>{{cite web|url=http://natalie.mu/eiga/news/231419|title=満島ひかりが文芸誌デビュー、主演作「海辺の生と死」に寄せた詩を書き下ろし|date=2017-05-05|accessdate=2017-09-17|publisher=映画ナタリー|archiveurl=https://web.archive.org/web/20170917024842/http://natalie.mu/eiga/news/231419|archivedate=2017-09-17}}</ref><ref>{{cite web|url=http://www.sankei.com/entertainments/news/170501/ent1705010001-n1.html|title=女優の満島ひかりさんが文芸誌デビュー 6 6日発売の「文学界」に書き下ろしの詩を発表|date=2017-05-01|accessdate=2017-09-17|publisher=[[産経新聞]]|work=産経ニュース|author=海老沢類|archiveurl=https://web.archive.org/web/20170917025359/http://www.sankei.com/entertainments/news/170501/ent1705010001-n1.html|archivedate=2017-09-17}}</ref>。『[[GINZA]]』9月号では夫妻の孫に当たる[[しまおまほ]]と満島の対談が掲載された<ref>{{cite web|url=https://magazineworld.jp/ginza/ginza-243/|publisher=[[マガジンハウス]]|title=Thanks for 20years 特集「レディの持ち物」|work=[[GINZA|GINZA(ギンザ)]]|accessdate=2017-10-15}}</ref><ref>{{twitter status|umibenoseitoshi|895516901001936897}} - {{accessdate|2017-09-17}}</ref>。また満島は、本作に触発され、[[EGO-WRAPPIN']]プロデュースの曲をリリースしている<ref>{{cite web|url=https://entertainmentstation.jp/news/97000|accessdate=2017-08-26|publisher=エンタメステーション|date=2017-07-22|title=満島ひかり、映画『海辺の生と死』からのインスパイアソング「群青」を8月配信リリース。EGO-WRAPPIN’に楽曲提供のオファー|archiveurl=https://web.archive.org/web/20170917041434/https://entertainmentstation.jp/news/97000|archivedate=2017-09-17}}</ref>。
 
[[宇田川幸洋]]は『[[日本経済新聞]]』で作品に4つ星を付け、「トエと朔は、島にながれる時間のようにゆっくりと感情を醸成させる」とした上で、越川について「静かな熱をたたえた堂々たる演出ぶりだ」と述べた<ref name="nikkei170721">{{cite web|url=https://style.nikkei.com/article/DGXKZO19056370Q7A720C1BE0P01?channel=DF260120166507|title=映画セレクション - 『海辺の生と死』 神話のように激しい愛 |work=日経スタイル|publisher=[[日本経済新聞]]|accessdate=2017-08-26|date=2017-07-21|author=[[宇田川幸洋]]|archiveurl=https://web.archive.org/web/20170826044031/https://style.nikkei.com/article/DGXKZO19056370Q7A720C1BE0P01?channel=DF260120166507|archivedate=2017-08-26}}</ref>。また満島の演技については、「これは、トエという女性のがわから見た愛情のものがたりであり、満島ひかりがそのすべてを演じきるすがたは、みごとである」とした{{r|nikkei170721}}。[[秋本鉄次]]は、「{{interp|満島}}の女優としての覚悟が伝わるのがこの新作だ」と評した<ref>{{cite web|url=https://myjitsu.jp/archives/26867|title=満島ひかりが女優としての「覚悟」を見せた映画「海辺の生と死」|publisher=まいじつ|work=映画評論家・秋本鉄次のシネマ道|author=秋本鉄次|date=2017-07-29|accessdate=2017-09-17|archiveurl=https://web.archive.org/web/20170917050808/https://myjitsu.jp/archives/26867|archivedate=2017-09-17}}</ref>。
 
2017年10月に発表された第9回[[TAMA映画賞]]では、満島のこの作品と『[[愚行録]]』での演技に対し、最優秀女優賞が贈られている<ref>{{cite web|url=https://www.cinematoday.jp/news/N0095030|publisher=[[シネマトゥデイ]]|accessdate=2017-10-15|title=満島ひかり&長澤まさみが最優秀女優賞!第9回TAMA映画賞発表|date=2017-10-05|author=石井百合子}}</ref>。
 
== 関連項目 ==
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* {{Twitter|umibenoseitoshi|映画『海辺の生と死』}}
* {{Facebook|umibenoseitoshi|映画『海辺の生と死』}}
* {{cite book|和書|url=http://www.shinchosha.co.jp/book/477402/|title=狂うひと—「死の棘」の妻・島尾ミホ—|accessdate-2017-09-16|publisher=[[新潮社]]|date=2016-10-31|isbn=978-4-10-477402-9|ncid=BB22420430|id={{全国書誌番号|22815434}}|oclc=966259296}} - ホームページには加計呂麻島の地図と合わせ、島尾夫妻ゆかりの場所が示されている。
* {{cite web|url=http://eiga.com/news/20170730/5/|title=満島ひかり×永山絢斗、戦時下の奄美で生まれた究極の恋の物語|date=2017-07-30|accessdate=2017-09-17|publisher=[[映画.com]]|archiveurl=https://web.archive.org/web/20170917045343/http://eiga.com/news/20170730/5/|archivedate=2017-09-17}}
* {{cite web|url=https://style.nikkei.com/article/DGXMZO19064610Q7A720C1000000|title=満島ひかり ルーツの地で「やっちまった」禊ぎの撮影 |accessdate=2017-10-15|publisher=[[日本経済新聞]]|work=NIKKEI STYLE|date=2017-07-28|archiveurl=https://web.archive.org/web/20171015013301/https://style.nikkei.com/article/DGXMZO19064610Q7A720C1000000|archivedate=2017-10-15|page=1|author=泊貴洋(文)|author2=吉村永(写真)}}
* {{cite book|和書|url=http://www.shinchosha.co.jp/book/477402/|title=狂うひと—「死の棘」の妻・島尾ミホ—|accessdate-2017-09-16|publisher=[[新潮社]]|date=2016-10-31|isbn=978-4-10-477402-9|ncid=BB22420430|id={{全国書誌番号|22815434}}|oclc=966259296}} - ホームページには加計呂麻島の地図と合わせ、島尾夫妻ゆかりの場所が示されている。
* {{cite web|url=http://373news.com/_life/go_out/amami/20150910.php|title=海辺の愛と死 ~ミホとトシオの物語~|publisher=[[南日本新聞]]|date=2015-09-10|accessdate=2017-10-15|author=みたけきみこ|archiveurl=https://web.archive.org/web/20171015011010/http://373news.com/_life/go_out/amami/20150910.php|archivedate=2017-10-15}}
; 各種データベース
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