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最近の日本の夫婦喧嘩の傾向としては、[[家事]]([[炊事]]・[[掃除]]・[[洗濯]])のしかた、あるいはちょっとした物の置き場所など、日常的で些細なことをきっかけとして喧嘩を始めて、やがて互いの言葉の選び方や言葉の[[抑揚]]や調子が互いの感情を逆なでするようなことも加わり、喧嘩をすっかり大きなものにしてしまうことも多い<ref name="nhk_asaichi" />。(以前は概して男女の活動の場は別々で「棲み分け」が行われていたのだが、近年では女性が男性に対して家事に参加することを要求するようになり、家事を同等に負担すべきだ、と期待する女性が増えているので、その期待に応えて)男性が家事をするようになった結果、家事というひとつの領域で妻も夫も活動するようになったことで、衝突することが増えるようになった<ref name="nhk_asaichi" />と言う。
 
== 夫婦喧嘩を過熱させない方法 ==
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夫婦喧嘩に陥らない方法、夫婦喧嘩を加熱させない方法の基本は、相手に対する[[感謝]]の気持ち、「[[ありがとう]]」を、まず自分の側から伝えることだ、という<ref name="nhk_asaichi" />。「過去と相手は変えられない」という表現があるように、自分の振いや自分の表情を変えるよりしかたなく、まず自分の側から「ありがとう」を伝えるよりしかたないという<ref name="nhk_asaichi" />。
 
[[日本大学芸術学部]]でパフォーマンス学を教授している[[佐藤綾子 (心理学者)|佐藤綾子]]によると、女性は男性に比べて幼少時から言語脳(言語中枢)が発達しているため、言葉で相手を極端に攻撃する傾向がある、という<ref name="nhk_asaichi" />。男性は、一般論として言うと、女性より言語脳は発達しておらず語彙の数も少なく表現力も乏しいので、<u>男性というのは、言葉という領域での喧嘩では弱者である</u>ということに女性の側は気づく必要があり、女性は自分が言葉の領域では強者であって、<u>女性は言葉での[[暴力]]をふるう傾向がある、言葉の暴力の[[加害者]]になる傾向がある、と自覚して、言葉を控えめにする、口を閉じることで、男性に対して手加減をしなければならない</u><ref name="nhk_asaichi" />。
 
また女性は、[[被害妄想|被害者意識が過剰]]で<ref name="nhk_asaichi" />、自分のことをあたかも悲劇の主人公のようにとらえて、起きたことを大げさに[[脚色]]する傾向があり、少ないことを多く言ってしまう傾向があり(例えば、相手に10回に2~3回落ち度がある状態を「あなたは<u>いつも</u>、~していない」などと表現する傾向があり)<ref name="nhk_asaichi" />、それを聞いた男性(男性のほうは回数を冷静に正確に記憶している傾向がある)の怒りを買い、喧嘩をこじらせる傾向がある、という<ref name="nhk_asaichi" />。また、女性というのは、自分の恨み・憎しみの感情と結びついた思い出のほうをより強く、いつまでも記憶する傾向があり<ref name="nhk_asaichi" />、喧嘩をし始めると、過去の恨みに結びついた思い出を ついつい蒸し返し、「この前も…」などと記憶をたどり、それを口にしたことで、さらに自分自身をヒートアップさせてしまい、さらに数年前のこと、結婚当初のこと…と、どこまででも遡ってしまう傾向があるが、そのように過去にまで遡り範囲を拡大させると、喧嘩は収拾がつかなくなる<ref name="nhk_asaichi" />。あくまで今眼の前で起きていることに話題をとどめておくことが必要だという<ref name="nhk_asaichi" />。
 
恋人・夫婦仲相談所 二松まゆみの調査では、日本の男性の傾向としては、女性が感情的になって言葉で執拗な攻撃をしてくると、(それに対して、同じように言葉で応戦すると、際限なく喧嘩が激しくなることを理解しているので)がまんづよく言葉を控え、黙りこくってしまう事例が多いという<ref name="nhk_asaichi" />。
 
二松まゆみ は、男性が起きたばかりや帰宅直後で心にゆとりがない時には文句を言わないほうがよい、と指摘する<ref name="nhk_asaichi" />。
 
女性のほうでは、男性がだまりこくってしまうことを気に入らないと感じ、さらに言葉での暴力行為をエスカレートさせて、対立を深めてしまう女性も多いが、そういった女性の判断もまずい、という<ref name="nhk_asaichi" />。男性というのは身体はともかくとして、精神・心は緻密・繊細にできているので、女性は、自分の口から発する無神経な言葉で男性の心を傷つけたりしないようにすることが必要である<ref name="nhk_asaichi" />。女性の攻撃が激しくなればなるほど、男性はますます黙らざるを得ないような状況に追い込まれてゆく<ref name="nhk_asaichi" />。
 
もし女性が男性にコミュニケーションを続けることを求めているのなら、男性が口を閉じるようになった場合、女性がすべきことは、言葉での攻撃・暴力をエスカレートさせることではなく、むしろその反対に(攻撃的な)口は閉じて、笑顔になって、相手の視界の中に入って笑顔で眼を見つめるようにするほうがよい<ref name="nhk_asaichi" />。また、女性から積極的に男性にボディタッチするようにしたほうがよい。しかも、それらの親愛の情を示す行為を、かなり大げさなくらいにしたほうがよい<ref name="nhk_asaichi" />。すると笑顔を見せられたほうは、(たとえ表面的にはどう見えていようとも)内心まんざらでもないと感じて、心の扉が開き、コミュニケーションを再開できるようになるので、そうなってから(相手を攻めるのではなく)おだやかに控えめに対話をするとよい。
 
(日本では、男性に金銭をかせぐ役割を課す考え方をしている人が多く、男性自身でもそうだと見なしている人も多いため)、女性は夫に対して「私は少ない生活費で必死にやりくりしている」などと主張することは賢くない<ref name="nhk_asaichi" />。これは「あんたは稼ぎが少ない」と面と向かって[[侮辱]]しているのと同じように相手からは感じられ、精神的な[[暴力]]を振るっているのと同じことになる<ref name="nhk_asaichi" />。
 
夫婦喧嘩を防止するには、男女とも、相手に積極的にボディタッチすることが大切だという<ref name="nhk_asaichi" />。相手に触れることは、親しみを感じさせ、相手の怒りを鎮める。一日に何度もボディタッチすることがコツだという<ref name="nhk_asaichi" />。
 
ただし、喧嘩の最中、つまり相手に対して嫌悪の感情が生じている最中にボディタッチするのは逆効果になることがあるという<ref name="nhk_asaichi" />。ボディタッチというのは正・負のどちら向きにも心理的な効果が大きいので、普段なんでもない時、ボディタッチが正の効果を発揮してくれる時にボディタッチを積極的に用いて、普段から互いに親密の感情を醸成しておくことが大切だという<ref name="nhk_asaichi" />。
 
一般論として言えば、自分から「ありがとう」を積極的に言うことを根気強く繰り返し、積極的にボディタッチをして親密な関係を醸成し、相手の視線の中に入り眼を合わせることを繰り返していれば、やがて相手からも自然と感謝の言葉が発せられるようになる<ref name="nhk_asaichi" />。
 
また、相手の落ち度や欠点に意識を向けて指摘したり非難していては喧嘩になるばかりなので、自分の側で発想を根本から変えて、むしろ相手がうまくできたことのほうに意識を向けて、うまく出来た時にすかさずそれを大げさなくらいにおだてたり、褒め称えたほうが、喧嘩もせずに相手の行動は徐々に改善され、結果としてうまくゆくと言う<ref name="nhk_asaichi" />。ただし、どんなやり方であれ、夫婦といえども他人の行動を変えようとすること自体が、基本的には無理なことや非常に困難なことをしようとしている、と悟る必要があり、人間というのは習慣を変えるには何年もの時間がかかるものであり、変わるほうが画期的・奇跡的だ、ということをあらかじめ自分の肝に銘じておいて、相手が数年単位の時間で変われば、それでもまだ良いほうだ、と自分の時間の尺度や基準を変えておくと、夫婦喧嘩は起きにくくなる<ref name="nhk_asaichi" />。
 
また、男女とも基本的には、[[結婚]]というものに期待しないということが重要だと言う人もいる<ref name="nhk_asaichi" />。「しょせんは結婚にすぎない」と考えて、自分が抱いている結婚に対する過度の期待を手放し、結婚に夢を見ることを止めれば、夫婦喧嘩も自然に減るという<ref name="nhk_asaichi" />。
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== 脚注 ==