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=== 第四紀氷河時代 ===
現在の氷河時代である{{仮リンク|第四紀氷河時代|en|Quaternary glaciation}}は[[更新世]](約258万年前から)に始まり、北半球の氷床が拡大し始めた。それ以来、地球では4万年と10万年の時間スケールで周期的に氷床の発達と後退を繰り返してきており、これらは[[氷期]]と[[間氷期]]、あるいは氷床拡大期や氷床後退期などと呼ばれる。地球は現在間氷期にあり、最後の氷期([[最終氷期]])は約1万年前に終わった。その大陸[[氷床]]の残り全ては、{{仮リンク|グリーンランド氷床|en|Greenland ice sheet}}と[[南極氷床]]、および[[バフィン島]]にあるような比較的小規模な氷床である。
 
=== 氷河時代の細区分 ===
氷河時代は場所と時間の別により、さらに細かく区分されることがある。たとえば、リス ({{lang|de|Riß}}) 氷期(18万年前から13万年前)とヴュルム ({{lang|de|Würm}}) 氷期<ref group="注釈">「ウルム氷期」とも音写される。</ref>(7万年前から1万年前)は、特に[[アルプス山脈|アルプス]]地方の氷期を指していうときの区分である。氷床が最も拡大したときの範囲は、完全な隔たりがあるために保たれていない。これは各氷期での研磨作用によって、(年代的に)前の氷床の痕跡のほとんどがほぼ完全に消し去られてしまいやすいからであるが、例外として、後の氷床が前の氷床を完全に覆い尽くすことがなかった地域では、古い方の氷床の痕跡がみられる。
 
=== 火星での氷河時代 ===
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| || || Donau I || ドナウI || 氷期 || 585–600
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ただし、氷河時代は場所と時間の別により、さらに細かく区分されることがある。たとえば、リス ({{lang|de|Riß}}) 氷期(18万年前から13万年前)とヴュルム ({{lang|de|Würm}}) 氷期<ref group="注釈">「ウルム氷期」とも音写される。</ref>(7万年前から1万年前)は、特に[[アルプス山脈|アルプス]]地方の氷期を指していうときの区分である。氷床が最も拡大したときの範囲は、完全な隔たりがあるために保たれていない。これは各氷期での研磨作用によって、(年代的に)前の氷床の痕跡のほとんどがほぼ完全に消し去られてしまいやすいからであるが、例外として、後の氷床が前の氷床を完全に覆い尽くすことがなかった地域では、古い方の氷床の痕跡がみられる。
 
南北の大陸氷床の発達により、最近の氷期・間氷期では[[海水準変動|海水準が大きく変動]]したことが知られている(ただし時代を遡ると[[地殻変動]]の影響が無視できなくなる)。蒸発した[[海水]]が両極に氷床として固定されるため、地上の海水の体積全体が減少し、結果として世界的に海水準が低下する。反対に氷期の終了に伴って融解水が海洋に還元されると海水準は上昇する。[[酸素同位体比曲線]]によって示される氷床量の変動は、特に新しい時代になるにつれて、世界的な海水準の変動を反映しているといって良い(上記「[[#5Ma|過去500万年間の氷期・間氷期の変動を示す堆積物の記録]]」グラフ参照)。その変動幅は最近の氷期では100m以上におよぶ。