「ドラえもん のび太のねじ巻き都市冒険記」の版間の差分

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あらすじと人物を要約。
舞台と人物に加筆と修正。
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== あらすじ ==
ある日の夜、のび太は空き地でドラえもんのひみつ道具「[[ドラえもんのひみつ道具 (いな-いん)#生命のねじ|生命のねじ(いのちのねじ)]]」を使い、命を得たウマのぬいぐるみ「パカポコ」と一緒に走る練習をしていた。しかし空き地は手狭であり、またのび太はジャイアンやスネ夫に「牧場を持っている」と嘘をついてしまったため、何とかならないかと考えていると、ドラえもんが22世紀から福引の小惑星引換券を持ってくる。そこに牧場や町を作ろうと思ったのび太は早速、[[どこでもドア]]を使って小惑星を調べることに。そのことごとくが小さな岩塊ばかりの『ハズレ券』だったが、最後に残った星の名前番号をドアに告げると、ドアの先は大自然の広がる美しい星に繋がっていた。
 
のび太たちはこの星に各自が持つおもちゃを持ち込み、それらにパカポコ同様「生命のねじ」で命を吹き込んで開拓を始め、おもちゃの町「ねじ巻き都市(ねじまきシティー)」を作り上げる。しかし、不思議なことにどこからともなく「出ていけ」というささやき声が聞こえるようになり、さらには原因不明の雷雨にまで見舞われてしまう。
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== 舞台 ==
; 小惑星
; 宇宙(ねじ巻き都市)
: のび太が小惑星福引券の当選番号を読み間違えて当てたことで見つけた、[[火星]]と[[木星]]の間の[[小惑星帯]]にある小惑星。植物は生い茂っているが、動物が存在しない無人惑星であり正式名称はなく、英数字による番号のみが判明している<ref group="注">大長編ではSSS-ZY-997894。映画版ではSSS-BC-555本来の最後のはSSS-BC-333と記載されていた。</ref>。この星では植物が進化しており、意識を持っている
: 種まく者が手を加えたことによって植物たちがある程度の意思を有しており、当初はドラえもんたちを外敵とみなして追い出そうとしたが、おもちゃたちが自然保護に努めるようになったことで考えを改め、窮地に陥ったのび太たちを度々助けるようになる。
:; ねじ巻き都市(ねじまきシティー)
:: 小惑星にドラえもんたちが作ったおもちゃの住む街。当初はのび太たちのおもちゃに「生命のねじ」で命を吹き込んでいたが、効率重視のため「タマゴコピーミラー」でおもちゃを大量に増やした。
:; エッグハウス
:: 「タマゴコピーミラー」によって複製したおもちゃたちの卵を保管する施設。生命のねじとミラーもここに保管されている。
 
== 声の出演 ==
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; ピーブ
: [[声優|声]] - [[佐々木望]]
: エッグハウスに落ちた雷の影響により高い知性を得たぬいぐるみのブタ。野球帽を被っている。人語を喋ることができ、ねじ巻き都市の初代市長に選出されてからは、おもちゃと星の未来を見据えて議会で自然保護の重要性を説いている
; プピー
: 声 - [[白川澄子]]
: ぬいぐるみのブタでピーブの妹分。ピーブの例をもとにドラえもんがひみつ道具で起こした人工落雷で人並みの知性を得たが、人為的人口落雷のな処置であるためピーブよりは知能が低く、多少呂律が回らない口調で話す。原作では「~でちゅ」のような幼い口調だが映画では普通の口調に話す
; パカポコ
: のび太が生命のねじで命を吹き込んだウマのぬいぐるみ。夜中に狭い空き地を走ることしかできなかったが、小惑星の発見によりのび愛馬場を得る。物語終盤では逃亡した熊虎を追うため、のび太を載せて森を駆けた
; アイン・モタイン
: 声 - [[菅原正志]]
: ぬいぐるみのウシ。落雷の影響により、[[アルベルト・アインシュタイン]]並の知能を持った。空気清浄機やセラミックスなどを発明した。
; レオナルド・ダ・ヒンチ
: 大長編にのみ登場。ぬいぐるみのウマ。落雷の影響により、[[レオナルド・ダ・ヴィンチ]]並の知能を持った。スネ夫はアイン・モタインともども「何か偉そうな感じ」と称し、快く思っていない。
; トーマス・メエージソン
: 声 - [[塩沢兼人]]
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; ウッキー
: 声 - [[よこざわけい子]]
: 生命のねじで命を吹き込まれた、しずかのぬいぐるみのサル。いたずら好きで、エッグハウスの中心に置かれた生命のねじをのび太らの町に持ち出し幾つかの物体に生命を吹き込んでしまう。中盤ではのび太の頼みでスペアポケットを野比家から取って来た。しかし半円形の絵で指示されたので家中引っ掻き回して他の半円・半球形の物(のび太のパンツ、分度器、ボウル、帽子、スイカなど)を多量に持ち出した。間接的に宇宙に放り出されたドラえもんらを救出する手助けをした。
; ウッキーにより命を吹き込まれた物体たち
: のび太たちの住む街にあった物たち。表情をあらわすことはないが仲間意識は強く、大長編でウッキーがピーブに叱られた際には別れを惜しんで共に泣いている。ウッキーと常に行動を共にしており、スペアポケットの回収や熊虎たちとの戦いにおいてはそれぞれ奮戦している。
:; [[小便小僧]]
:: 公園の噴水に設置されていた像。メエージソンが空気清浄器を発明した際の式典でピーブがウッキーに自分たちを元の場所へ戻すよう指示した時に泣き出した。鬼五郎一家が森に放った火を、ビッグライトで巨大化しての放水で見事鎮火する。
:; 骨格標本
:: のび太らの小学校の理科室にあった標本。鬼五郎のクローンの1人を恐怖で気絶させたり、噛みついたりする。通行人のじいさん老人の挨拶に会釈で返すなど礼儀正しい。
:; パンダ
:: 声 - [[青木和代]]
:: 映画のみ登場。駄菓子屋の前に設置されていたパンダの乗り物。乗り物と油断させて背後から殴りつけるのが得意。
:; ザンダースおじさん
:: 大長編にのみ登場。[[カーネル・サンダース]]像に似た店頭ディスプレイ用の等身大サイズの人形。鬼五郎一家をチョップで打ちのめした。
:; 「○野□三」の選挙ポスター
:: 大長編のみ登場。描かれている政治家「○野□三」の演説文句を大声で叫ぶ。
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: 声 - [[伊倉一恵]](少年の姿)、[[渡部猛]](魔人の姿)
: ねじ巻き都市が築かれた星にいた意志ある植物たちの創造主。36億年前、地球と火星にもアミノ酸やタンパク質などの有機物質=「生物の種」を散布し、生物を誕生させた。ピーブたちに知性を与えた落雷も彼が起こしたもの。のび太から「ひょっとして、神様?」と問われた際には、「ちょっと違うけど、まあ似たようなもの」と答えている。
: 森の奥にある湖を根城にしている。熊虎から金塊と勘違いされるほど常に金色に輝いているが、不定形で決まった姿はなく、武者の姿をしたやヘビや、大蛇、巨大なカブトムシ、果ては戦車など、自在に姿を変えられる。のび太に話しかけた際にはドラえもん、玉子(原作大長編のみ)、ギリシャ神話風の少年の姿をとった。
: 侵入者たちに対し嵐を起こして威嚇したり、強大な姿に変身して襲いかかるなどもしていたが、自分が作った生命体の根付いた星を荒らされないように守ろうとしていただけで、本質的には敵ではない。
: 中盤、地割れに落ちてしまったのび太にコンタクトをとって自身の素性を明かした後、おもちゃたちの可能性を信じて星を託し、新たな「種」を蒔くべく別の星に旅立った。
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:: 熊虎鬼五郎のクローンの1人だが、彼だけオリジナルにもない[[ホクロ]]が上唇にある。気が弱く優しい性格でいわば熊虎の「良心」。ホクロという特徴がありクローンの中では目立ったため、鬼五郎本人からハシゴの運搬や見張り、金塊(種まく者)のある湖への素潜りなど面倒な仕事を押し付けられていた。
:: 漫画では歌には自信があると言っているが、実際はジャイアンよりはマシ程度の音痴。
:: 熊虎のクローンの中では1番優しく、襲って来た巨人(種まく者の魔人から逃げるドラえもん達に協力する、崖に転落したのび太を心配するしずかを気遣う、爆破されようとしている宇宙ステーションごと爆破されかけたしずかを縄で縛った時に逃げられるようにわざと縄の拘束を緩め脱出のチャンスを残すその後ドラえもん達を見殺しにしたことに罪悪感を抱く等、悪に徹しきれない場面が多く描かれている。捕らえることに成功したオリジナルの熊虎とクローンを元の1人に統合した際に彼が熊虎の主人格として生まれ変わり、警察へ自首することを告げ地球へ帰っていった。その後はテレビニュースなどから、実際に約束を守って自首したようである。
 
なお、コロコロコミックに掲載された大長編の連載前の予告では、ラストの敵が「鉱石人間」とされていたが本編では登場しなかった。