「四元素」の版間の差分

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== 四元素 ==
[[File:El%C3%A9ments_Zones1A9ments_Zones1_ja.jpg|thumb|right|350px|自然なアリストテレスの理論による元素の分布を同心円状に表わしたもの。中心から土、水、気、火。]]
[[File:Four elements representation zhFour_elements_representation_ja.svg|thumb|right|250px|四元素説アリストテレスの理論おけ元素の関係図(中国語版)。「氣」は「空気」を意味する。]]
 
この項では、西洋で広く支持された四元素について説明する。
 
四元素は、物質の外観と状態に対応すると考えられた。「土」、「水」は可視的な元素であり、この両者は2つの不可視な元素「(風)」、「火」を内部に孕んでいる。4つの元素の間には「プラトンの輪」と呼ばれる一連の周期的循環現象があり、「火」は凝結して「空気」になり、「空気」は液化して「水」になり、「水」は固化して「土」になり、「土」は昇華して「火」になる。この変化は逆方向にも行われる。また、各元素は、それぞれの基本性質によって生じる二次性質を持つとされた<ref name="ユタン" />。四元素説は[[イスラーム]]、[[キリスト教]]([[スコラ哲学]])に取り入れられ、四元素の働きは神が定めた規則に拠っていると考えられた。
 
ギリシャ・アラビア医学(ユナニ医学)において、重い土・水の元素は身体を構成し、その安定を助け、軽い空気・火の元素は生命力を構成し、その運動を助けるとされた<ref name="スィーナー">『科学の名著8 イブン・スィーナー』 [[五十嵐一]](訳註)・[[佐藤達夫]]{{要曖昧さ回避|date=2020年1月}}(校閲)[[朝日出版]]([[1981年]])</ref>。
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流動性の象徴であり支えである<ref name="ユタン"/>。比較的重い元素で、自然な状態では、土を含み、空気によって含まれる位置である<ref name="スィーナー"></ref>。基本の性質は冷・湿である。水の存在意義は、物質の形を扱いやすいものにすることであり、湿の性質によって、柔らかく形を変えられるという二次性質を物質に与える。土の元素のように、物質の形を維持するわけではないが<ref name="スィーナー" />、湿気を保つことで、物質が砕けたり散逸するのを防ぐ<ref name="トービン" />。上昇する火に対し、水は下の方に流れて隙間を埋め、火が膨張させたものを縮小させる、求心的・生産的な元素である。水と火は、対照的であると同時に相補的であり、お互いに引き合い結合してものを生み出す。錬金術における水の記号🜄は、子宮の典型的表示であり、火の記号🜂と重なって、大宇宙を象徴する六芒星をなす<ref name="大槻" />。
 
=== (風) ===
揮発性の象徴であり支えである<ref name="ユタン"/>。自然な状態では、水の上、火の下に位置し<ref name="スィーナー" />、比較的軽い元素である。基本の性質は熱・湿で、物質に多孔性、軽さ、希薄さといった二次性質を与え、上昇できるようにする<ref name="トービン" />。錬金術における空気の記号🜁は、火を止めたり中断させることを示す。すなわち、どこまでも上昇する火に対し、気は一定以上上昇することはなく、火の力を和らげる<ref name="大槻" />。