「日野・ブルーリボン」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
48行目:
=== RB10/RC100系 ===
[[ファイル:Tokyu Bus TA1525 Hino RB10.jpg|thumb|250px|RB10(帝国)[[東急バス|東京急行電鉄]]<br />[[電車とバスの博物館]]展示車]]
[[1961年]](昭和36年)、市街地路線向けの'''RB'''系、観光向けの'''RC'''系として発売された<ref name=busrama1995 />。この路線型リアエンジンバスRB系がブルーリボンHT/HU系の直系の前身車種であり<ref name=busrama1995 />、RB系は[[1967年]]にリアアンダーフロアエンジン第2世代の'''RE'''系へと進化することになる<ref name=busrama1995 />。
 
<!--[[1960年]](昭和35年)に登場した、-->RB10系列は、[[ホイールベース]]4.8mで、エンジンは予燃焼室式の[[直列6気筒]][[日野・DSエンジン|DS80型]] (160ps) を搭載した<ref name=busrama1995 />。最初に[[空気ばね|エアサス]]仕様のRB10-P型が登場し、翌<!--1961-->年に[[リーフ式サスペンション|リーフサス]]仕様のRB10型が追加された。
76行目:
 
車体は帝国・金産以外にも、富士重工製(以下富士)、西日本車体工業(以下西工)、川重車体工業(以下川崎、[[1972年]]まで)などが架装している。[[1969年]]以降は帝国・金産は共通の設計でバスを製造しており、細部のわずかな差異(代表的な違いは後部の三角窓の形状、金産では後部非常口扉が極端に狭い)以外のデザインはほぼ同じである。[[1975年]]4月に帝国・金産の両社は合併して[[日野車体工業]]となり、合併後はRE/RC系などの大型バスは旧帝国自工の横浜工場で生産された。
 
[[1979年]]には[[ターボチャージャー|ターボ]]車に代わる高出力車として、RC701P (5.2m) ・721P (5.67m) 系が登場した。エンジンはEK200型 (270ps) を搭載しており、エアサス車の設定のみだった。ただし[[国鉄バス]]などごく一部の事業者でリーフサスのRC701の導入例がある。なお、RC7系の路線ボディは[[純正]]の日野車体の場合、RE/RC系と同じボディを架装しており外観に変化はない。また高出力エンジンを搭載しているため、観光バスや長距離バスとして使われるケースも多く、観光バス専用の[[ハイデッカー]]ボディを架装した例もある。
{{-}}
 
; RE100系列
<gallery>
ファイル:rc300p.tozan.jpg|RC300P(金産)(オーバル型前照灯装備車)<br />箱根登山鉄道
ファイル:rc300p.shinnan.jpg|RC300P(金産)<br />信南交通
ファイル:RC320P-Meishi-Bus.jpg|RC320P(帝国) 名士バス
ファイル:RE100-Joshin.jpg|RE100(日野車体) 上信電鉄
ファイル:Hinomaruzidosya HINO RE100P kai.jpg|RE100P(日野車体を改造) 日ノ丸自動車
ファイル:re100.kawasaki.jpg|RE100(川崎)<br />富士急行
ファイル:Hinomaruzidosya HINO RE100P kai.jpg|RE100P(日野車体を改造) 日ノ丸自動車
ファイル:re120.r13.jpg|RE120(富士R13)<br />東武鉄道
ファイル:RE120-Tobu-765.jpg|RE120(富士3E) 東武鉄道
88 ⟶ 92行目:
</gallery>
 
=== K-RE101/RC301系 ===
; RC300系列
[[ファイル:Hinomaruzidosya HINO K-RC301.jpg|thumb|250px|right|K-RC301 [[日ノ丸自動車]]]]
<gallery>
[[1979年]]に[[昭和54年排出ガス規制]]に適合してK-RE/RC系となった<ref name=busrama1995 />。ボディも一新され、前扉を拡幅して乗降性を改善し、側面方向幕の設置と前面方向幕の大型化に対応して、より快適で乗りやすい路線バス車両を目指した<ref name=busrama1995 />。この後のモデルチェンジは現在に至るまで[[ディーゼル自動車#日本における排出ガス規制|ディーゼル]][[自動車排出ガス規制#日本|排ガス規制]]への対応が続くことになる<ref name=busrama1995 />。
ファイル:RC320P-Meishi-Bus.jpg|RC320P(帝国) 名士バス
ファイル:rc300p.tozan.jpg|RC300P(金産)(オーバル型前照灯装備車)<br />箱根登山鉄道
ファイル:rc300p.shinnan.jpg|RC300P(金産)<br />信南交通
</gallery>
 
排ガス規制対応と同時にエンジンの出力アップが行われ、K-RE101系はEB400型 (190ps) 、K-RC301系は直噴式ER200型 (225ps) に変更された<ref name=busrama1995 />。路線バスでも[[冷房]]車の普及に即して高出力化が求められ、従来のサブエンジン式から直結冷房(エンジンに冷房の動力を送るための[[コンプレッサー]]を設置する方式)搭載を考慮したものであった<ref name=busrama1995 />。このためRC系は従来の観光向けから路線型RE系の高出力版という位置付けが強くなり、RE系とRC系で仕様が重複することとなった<ref name=busrama1995 />。
=== RE101/RC301系 ===
[[1977年]]秋にRE/RC系はエンジンの出力アップを中心としたモデルチェンジが行われた。RE系はEB400型 (190ps) となり、RC系は直噴式ER200型 (225ps) となった。従来のサブエンジン式の冷房から、直結冷房(エンジンに冷房の動力を送るための[[コンプレッサー]]を設置する方式)搭載を考慮して、これらのエンジン出力アップが行われた。
 
ホイールベースはRE101・RC381 (4.8m)、RE121・RC301 (5.2m)、RE141・RC321 (5.67m) の3種類が用意され、エアサス車には型式末尾に従来と同様にPが付く。ホイールベース4.8mのRC系は当初設定されておらず[[1978年]]に追加された(エアサス車は型式認定を取得せず[[1982年]]まで改造扱いとなり、RE101P改型もしくはRC381改型となった。実質的にはRC381P型)。RE101系の登場により、4速仕様または5速仕様の選択は残ったものの、運転操作でダブルクラッチをする必要はなくなり、運転席周りの特徴として長方形一つを基本としたものに変更された。
 
ホイールベースはRE101・RC381 (4.8m)、RE121・RC301 (5.2m)、RE141・RC321 (5.67m) の3種類が用意され、エアサス車には型式末尾に従来と同様にPが付く。ホイールベース4.8mのRC系は当初設定されておらず[[1978年]]に追加された(エアサス車は型式認定を取得せず[[1982年]]まで改造扱いとなり、RE101P改型もしくはRC381改型となった。実質的にはRC381P型)。全長11m級の長尺車のRE141・RC321 (P) の納入先はこの頃から大都市圏に代わり、[[日本のニュータウン|ニュータウン]]輸送や[[北海道]]の事業者が主力となり、特に[[北海道中央バス]]、[[旭川電気軌道]]などに多く納入された。
{{BusModelImage2|2階建てバス 試作車|ファイル:HINO SHISAKU NIKAIDATE.jpg|ファイル:HINO SHISAKU NIKAIDATE ria.jpg|元[[近鉄バス|近畿日本鉄道]](画像は自家用に転用後)|right|180px}}
また同時に、全長11.7m・ホイールベース6mの都市型[[3扉車 (バス)|3扉]][[低床バス|低床車]]のRE161型(リーフサス車のみ)が登場した。しかし混雑した道路での機動性に欠けるなどの問題で納入事業者は極端に少なく、[[1980年]]には販売中止されている。実際の発注・納入は1978年以降はないと思われる。
 
車体は純正の日野車体製以外に、富士と西工が存在した。富士は3Eと5Eでの架装例([[北海道中央バス]]、[[東武バス|東武鉄道]]、[[小湊鉄道]]、[[富山地方鉄道]]、[[遠鉄バス|遠州鉄道]]、[[京都バス]]等)がある。西工ではモノコックの53MCでの架装例以外に、末期にはスケルトンボディの58MCでの架装例がわずかに存在する。
このRE161型都市型低床シャーシをベースとして、[[1982年]]には[[近畿日本鉄道]](現:[[近鉄バス]])が[[2階建てバス]]を試作し、RE161改型と呼ばれている(試作車のため正式な型式は持たない)。試作2階建てバスは路線用の設計であったが、路線バスとしての認可が得られず実際には貸切車として使われた。本格的な2階建てバスについてはその後[[日野・セレガ#グランビュー(P-RY638AA)|グランビュー]]に譲ることになった。
 
[[1982年]]に本格的なスケルトンボディのRT/RU22系が登場した後も、RE/RC系はモノコックボディのまま並行して製造販売されていたが、RE/RC系と同じくリアアンダーフロアエンジン方式でスケルトンボディのHT/HU22系の登場により、[[1984年]]に製造を終了した。
全長11m級のRE141・RC321 (P) の納入事業者は、この頃から大都市圏に代わり[[日本のニュータウン|ニュータウン]]輸送や、北海道の事業者が主力となり、特に[[北海道中央バス]]、[[旭川電気軌道]]などに多く納入された。
 
[[1979年]]には[[ターボチャージャー|ターボ]]車に代わる高出力車として、RC701P (5.2m) ・721P (5.67m) 系が登場した。エンジンはEK200型 (270ps) を搭載しており、エアサス車の設定のみだった。ただし[[国鉄バス]]などごく一部の事業者でリーフサスのRC701の導入例がある。なお、RC7系の路線ボディは[[純正]]の日野車体の場合、RE/RC系と同じボディを架装しており外観に変化はない。また高出力エンジンを搭載しているため、観光バスや長距離バスとして使われるケースも多く、観光バス専用の[[ハイデッカー]]ボディを架装した例もある。
{{-}}
 
; RE101系列
<gallery>
ファイル:Ryukyubus hino RE101.jpg|RE101(日野車体)琉球バス
116 ⟶ 111行目:
ファイル:Hinomaruzidosya HINO RE121.jpg|RE121(日野車体)日ノ丸自動車
ファイル:Toyobus hino RE121.jpg|RE121P改(日野車体)東陽バス
ファイル:Kyuusannkou rc321p rosenn.jpg|RC321P(日野車体、観光用からの改造車)[[九州産交バス|九州産業交通]]
ファイル:Hinomaruzidosya HINO RE121 FHI.jpg|RE121(富士重3E)日ノ丸自動車
ファイル:Nisitetu RE121 nisikou.jpg|RE121(西工42MC)西日本鉄道
</gallery>
 
; RC301系列
<gallery>
ファイル:Kyuusannkou rc321p rosenn.jpg|RC321P(日野車体、観光用からの改造車)[[九州産交バス|九州産業交通]]
ファイル:Rc301p.42mc.jpg|RC301P(西工42MC観光タイプ)<br />堀川バス
</gallery>
 
=== K-RE/RC系 ===
[[ファイル:Hinomaruzidosya HINO K-RC301.jpg|thumb|K-RC301 [[日ノ丸自動車]]]]
[[1980年]]に[[昭和54年排出ガス規制]]に適合してK-RE/RC系となった。排ガス規制対応以外での変化は少なく、側面[[方向幕]]を設けたこと以外に外観の変化はほとんどない。
 
車体は純正の日野車体製以外に、富士と西工が存在した。富士は3Eと5Eでの架装例([[北海道中央バス]]、[[東武バス|東武鉄道]]、[[小湊鉄道]]、[[富山地方鉄道]]、[[遠鉄バス|遠州鉄道]]、[[京都バス]]等)がある。西工ではモノコックの53MCでの架装例以外に、末期にはスケルトンボディの58MCでの架装例がわずかに存在する。
 
[[1982年]]に本格的なスケルトンボディのRT/RU22系が登場した後も、RE/RC系はモノコックボディのまま並行して製造販売されていたが、RE/RC系と同じくリアアンダーフロアエンジン方式でスケルトンボディのHT/HU22系の登場により、[[1984年]]に製造を終了した。
 
<gallery>
ファイル:M527-82281-RC.jpg|K-RC321 JRバス関東
ファイル:K-RC381 IZUHAKONE-2709 19940102.jpg|K-RC381 伊豆箱根鉄道
141 ⟶ 121行目:
ファイル:Horikawa bus02.jpg|K-RC301P(西工53MC・観光バス用ボディ)堀川バス
</gallery>
 
==== 2階建てバス試作車 ====
{{BusModelImage2|2階建てバス 試作車|ファイル:HINO SHISAKU NIKAIDATE.jpg|ファイル:HINO SHISAKU NIKAIDATE ria.jpg|元[[近鉄バス|近畿日本鉄道]](画像は自家用に転用後)|right|180px}}
また同時に[[1979年]]、全長11.7m・ホイールベース6mの都市型[[3扉車 (バス)|3扉]][[低床バス|低床車]]のK-RE161型(リーフサス車のみ)が登場した。しかし混雑した道路での機動性に欠けるなどの問題で納入事業者は極端に少なく、[[1980年]]には販売中止されている。実際の発注・納入は1978年以降はないと思われる。
 
このK-RE161型都市型低床シャーシをベースとして、[[1982年]]には[[近畿日本鉄道]](現:[[近鉄バス]])が[[2階建てバス]]を試作し、RE161た<ref name=busrama1995 />(RE161改型と呼ばれてい試作車のため正式な型式は持たない)。試作2階建てバスは路線用の設計であったが、路線バスとしての認可が得られず実際には貸切車として使われた。本格的な2階建てバスについてはその後[[日野・セレガ#グランビュー(P-RY638AA)|グランビュー]]に譲ることになった。
 
==== 輸出仕様 ====