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『'''D.P.S'''』は、アリスソフトから[[1989年]]12月に発売されたアダルトゲームである{{r|maeda56|pcangel36}}。シリーズ第1作である同作は{{r|maeda56}}、3本のシナリオ(「プリンセス・ファンタジー」・「なんてったって芸能人」・「いけない!! 内科検診」)が収録された[[アドベンチャーゲーム]]である{{r|pcangel36}}{{efn|シナリオタイトルに関して「Princess Fantasy」{{r|taizen65|maeda56}}、「いけない内科検診」{{r|taizen65|maeda56}}という表記も見られる。}}。
 
「プリンセス・ファンタジー」では主人公の騎士・カスタムがリーナス姫を護衛しつつ{{r|pcangel37}}、魔物の手から逃れる{{r|pcangel36}}[[ファンタジー]]風の作品になっている{{r|taizen65}}。「なんてったって芸能人」は売れっ子アイドル・ひとみと、彼女への憧れを抱く木下真理子が登場する{{r|pcangel37}}。プレイヤーはどちらかの視点を選択して物語が展開し、2人の間の[[同性愛]]が描かれる{{r|pcangel36}}。そして「いけない!! 内科検診」はプレイヤーが医者目線となって話が進行し{{r|pcangel37}}、女子高校でお目当ての学生相手に検診を行う内容となっている{{r|pcangel36}}。
 
==== 評価 ====
書籍『パソコン美少女ゲーム歴史大全1982‐2000』においてレビュアーを担当したごうすとは、作品のストーリーに関しては「当時を感じさせ、多少の理不尽さを感じたりする」と言及した{{r|taizen65}}。その一方、3本の短編を収録した本作が5,800円で販売されたその値段設定自体には「お買い得感はあり」と、好感を示している{{r|taizen65}}。『[[PC Angel neo|PC ANGEL]] シリーズ研究総集編 美少女ゲーム傑作選』誌の考察では、それぞれのシナリオでユーザの心を引きつける設定になっている点が評価されている{{r|pcangel36}}。
 
====; 評価 ====
: 書籍『パソコン美少女ゲーム歴史大全1982‐2000』においてレビュアーを担当したごうすとは、作品のストーリーに関しては「当時を感じさせ、多少の理不尽さを感じたりする」と言及した{{r|taizen65}}。その一方、3本の短編を収録した本作が5,800円で販売されたその値段設定自体には「お買い得感はあり」と、好感を示している{{r|taizen65}}。『[[PC Angel neo|PC ANGEL]] シリーズ研究総集編 美少女ゲーム傑作選』誌の考察では、それぞれのシナリオでプレイヤの心を引きつける設定になっている点が評価されている{{r|pcangel36}}。
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| メディア = [[フロッピーディスク]]{{r|maeda56}}
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『'''D.P.S. SG'''』は、アリスソフトから[[1990年]]8月に発売されたアダルトゲームである{{r|maeda56|dpssg28}}。『D.P.S.』シリーズ2作目で{{r|pcangel38}}ジャンルとしては[[アドベンチャーゲーム]]に分類され{{r|taizen70}}、[[フロッピーディスク]]にて販売された{{r|maeda56}}。本作には「家庭教師はステキなお仕事」と「Fahnen Fliegen」、「信長の淫謀」の3本のシナリオが収録されている{{r|dpssg28|pcangel38|taizen70}}。このうち「Fahnen Fliegen」と「信長の淫謀」には隠しグラフィックが存在する{{R|dpssg29}}。
 
「家庭教師はステキなお仕事」は高校受験を控える少女・舞子と、彼女に英語を教える家庭教師のたくやとの恋愛を描いた内容となっている{{R|dpssg28}}。プレイヤーは両者の視点からゲームを進行することが可能で{{r|pcangel38}}、舞子を主人公にした「生徒バージョン」ではたくみを誘って処女を卒業するとゲームクリアになるのに対し、たくみを主人公にした「先生バージョン」では、舞子と少しずつ距離を詰めていくことでゲームクリアとなる{{R|dpssg72}}。
 
「Fahnen Fliegen」は[[第二次世界大戦]]時における[[国家社会主義ドイツ労働者党|ナチス]][[武装親衛隊]]を舞台としている{{r|pcangel38}}。捕虜となったフランス人女性・ロザリーに対する尋問を題材としており{{efn|捕虜の女性の名前をロゼとする文献も存在する{{r|pcangel39}}。}}に対する尋問を題材としており、「お偉い軍人バージョン」では主人公である冷血な軍人ハインツによる拷問が展開される{{R|dpssg72}}。一方、「新人バージョン」では主人公である新米軍人が上官を追い出したうえで、彼女の心を開かせながら尋問し、同意のうえでの性交に持ち込む様子が描かれている{{R|dpssg73}}。
 
「信長の淫謀」は戦国時代を舞台した作品で同シナリオにおいて蘭丸は男装の少女として設定されている{{R|dpssg73}}。[[織田信長]]の寵児・[[森成利|森蘭丸]]と家臣・[[明智光秀]]が主君・信長や{{R|dpssg73}}その娘に当たる姫{{r|pcangel39}}に振り回される様子が描かれ{{R|dpssg73}}、彼らのところへ潜入してきた忍者も合わせて淫蕩へ落ちていく話が展開する{{r|pcangel38}}。
 
====; 開発 ====
: アリスソフト所属のとりは今までのジャンルにとらわれないゲームを作ろうという考えから、『D.P.S. SG』シリーズにおいては様々な試みをしたと述べている{{R|scenario}}。また、画面数の少なさゆえに通常のアドベンチャーゲームのようなインターバルの中でキャラクターの「味」(個性)を出すのに苦労したとも語っている{{R|scenario}}。
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====; 評価 ====
: 本作のグラフィックに関しては以下のようなおおむね肯定的な評価がある。まず『PC ANGEL』誌の美少女ゲーム傑作選ではシリーズ1作目に比べて「大幅にCGがキレイになった」と述べられており{{r|pcangel38}}、『美少女ゲーム最前線』パート5に掲載された紹介記事では露骨な絵柄はあまりないものの、グラフィックが丹念に描かれている点や、Hシーンの情景描写に熱が入っている点が評価されている{{R|dpssg28}}。そして、パソコンゲーム誌の編集者・前田尋之は性に溺れた女性キャラクターの表情を褒め称えている{{r|maeda56}}。
: 一方、シナリオに関しては、『パソコン美少女ゲーム歴史大全1982‐2000』に寄稿したライター・くれあ☆ばいぶるが展開の理不尽さを指摘し、リリース当時の時代を感じる内容になっていると述べた{{r|taizen70}}。その上で同氏は本作がうえ、森蘭丸を女体化した初めてのゲーム作品ではないかという論考を加えている{{r|taizen70}}。そのほか『PC ANGEL』誌は本作におけるナチスの武装親衛隊から家庭教師といった設定の幅広さについて取り上げ、エンターテイメント性のある作品とした{{r|pcangel38}}。
 
一方、シナリオに関しては、『パソコン美少女ゲーム歴史大全1982‐2000』に寄稿したライター・くれあ☆ばいぶるが展開の理不尽さを指摘し、リリース当時の時代を感じる内容になっていると述べた{{r|taizen70}}。その上で同氏は本作が森蘭丸を女体化した初めてのゲーム作品ではないかと論考を加えている{{r|taizen70}}。そのほか『PC ANGEL』誌は本作におけるナチスの武装親衛隊から家庭教師といった設定の幅広さについて取り上げ、エンターテイメント性のある作品とした{{r|pcangel38}}。
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=== これD.P.S? ===
「'''これD.P.S?'''」は、2000年12月7日に発売された『20世紀アリス』(『[[ALICEの館]]』シリーズ作品)に収録されたゲーム作品である{{r|bb200012_110}}。本作『20世紀アリス』はWindows 95/[[Microsoft Windows 98|98]]に向け用として発売され、ゲーム「[[かえるにょ・ぱにょ〜ん|かえるにょ国にょアリス]]」なども同梱されていた{{r|bb200012_110}}{{efn|公式サイトによれば、『20世紀アリス』は[[Microsoft Windows Millennium Edition|Windows Me]]および[[Microsoft Windows 2000|2000]]にも対応していた{{r|koredps}}。}}。「これD.P.S?」内には4つの短編(「Keep out」・「Iron maiden」・「超伝説古代ロボ レッドサンダー」・「闇黒-アンコク-」)収録されていた{{r|koredps}}。
 
== シリーズに対する反響 ==